夢いっぱい 笑顔いっぱい 九段の子

開校式典 校長式辞

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        開校30周年 校長式辞
                           
           千代田区立九段小学校 
             校長  難 波 明 夫
 
 千代田区立九段小学校が明治36年に創立されてから120年、平成5年の学校設置条例の改正により、開校して30年の節目を本日、迎えることができました。千代田区長 樋口 高顕(ひぐち たかあき) 様 千代田区教育委員会教育長 堀米 孝尚(ほりごめ たかひさ) 様、教育委員の皆さま並びに国会議員、都議会議員、区議会議員、町会長、地域の皆さま、歴代校園長をはじめ多くのご来賓の皆さまのご臨席を賜り、記念式典が挙行できますこと、高いところからではありますが、心より御礼申し上げます。
 九段小学校は開校当時の町名が、上六番町(かみろくばんちょう)だったことから上六(かみろく)尋常小学校という名称でした。その後、東郷平八郎元帥が隣に住んでいたことから東郷小学校と称していた時もありました。今でも校舎内には、その名残があります。当時の戦艦 三笠で東郷平八郎元帥が使われていた机や洗面台は校長室にあり、机は会議や書類を決裁する際に、今も私が使っています。
 戦前・戦後と、九段の子どもは、いかなる時も創意工夫をしながら、学習に励み、生活をしてきました。当時の九段の子どもは運動会で鳩を使いたいとの発想から、靖国神社に断って鳩を捕まえに行ったり、弁当を薪ストーブで温めたりと、自分たちで工夫をしながら学校生活を送っていました。ここ4年間は、新型コロナウィルス感染症により、学校や子どもの日常生活にも様々な制約がありましたが、マスクをしながらも、挨拶は言葉だけではなく、目を合わせて会釈で人とのコミュニケーションを取ることや、タブレットを利活用したハイブリッド授業やオンライン授業で先生や友達との学習し、交流を図るなど、様々な状況下に順応できたことも九段のよき気概が子どもに脈々と受け継がれてきているからこそと私は考えています。
 九段小学校は120年間、地域の中の学校として地域の皆様に見守られて歴史と伝統を積み重ねてきました。本校は、これからも生涯にわたり、自ら学び続ける意欲を培い、新たな価値を創造し、将来を担う人づくりに邁進していきます。また、グローバル化が一段とすすむ中、様々な多様性を受け入れつつ、自分で学んだ知識や技能を生かし、自分が考えたことや感じたこと、思ったことを相手に自信をもって伝えることができる子どもを育ててまいります。
 さらに、本校は新たな<九段ブランド>を創っていきます。<九段ブランド>とは「本校のよさと伝統」です。ローマ字で表すK・U・D・A・N「九段」の読み方からKはKindness「やさしく、思いやりがある」、UはUnion「団結力がある」、DはDevelopment「よりよいものを目指す」、AはActivity「活発である」、NはNoble「上品である」という願いと想いを込めています。保護者や地域は、本校にとって協力的であり、よき応援団、よき理解者であります。私たち教員は、子どものために「高い専門性と豊かな人間性を備えた学び続ける教師」であり続けます。引き続き、子どもと保護者、地域、教職員が一体となり、この式典の壇上に掲げられております「夢いっぱい 笑顔いっぱい 九段の子」の具現化に努めていくことが、新たな<九段ブランド>につながると、私は信じています。
 結びになりますが、本日ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に重ねて御礼を申し上げますとともに、本校並びに本校の子どもが、いきいきと楽しく学ぶことができる質の高い学校経営「どの子も伸びる学びの九段小学校」に向けて、より一層のご理解とご支援を賜りますようお願いし、式辞といたします。
          
 令和5年6月3日 
  千代田区立九段小学校  校長 難 波 明 夫

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