「発達のつまずきから読み解く支援アプローチ」を読んで(寺坂)

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9月3日の教師力アップセミナーで講演をいただける川上康則先生の本「発達のつまずきから読み解く支援アプローチ」を読ませていただいたので、学びを書きます。

今回のセミナーでは、通常学級における特別支援教育ということで、「特別支援教育」と聞くと私はとても重いものという想像をしてしまいます。私が2年生の時に行った、岐阜市の特別支援学校での子供たちとの出会いがおそらくそうさせているのかなと思います。もちろん、重い障害を持っている子への配慮も特別支援教育ですが、この本では学級の中でよく起こりうるであろうつまずきについて書かれていました。

この本を読み、躓いてしまう子への配慮として一番大切なことは、その子を一点から見るのではなく、あらゆる角度から見てあげることだと分かりました。あらゆるケースについて、どうして起こすのかという可能性を何通りも導き出し、その子をよく見て対応していくことでその子の中での解決へと繋がっていきます。

この本の中に、「授業中おしゃべりが止まらない子」というケースがありました。これだけを聞くと、ほかの子から煙たがられるや、授業が進まないといった悪いイメージでその子を見てしまいます。しかし、川上先生はその子のプラスの面を取り上げるように言っています。みんなが黙っているときに、的確な発言をしてくれるや、叱られても切り替えが早い、頭の回転が速く機転が利く、といったプラスの面を取り上げて、それをきちんと発信・応援していくことで、みんなの頑張りを認めてあげることに繋がるとしています。

姿勢の悪い子供は、バランス感覚が備わっていないや、授業中にカタカタいすや机を鳴らす子は、固有受容感覚を使った自己刺激であるなど、私では到底考えつかないようなことまで書かれていました。経験を積んで、すべての子供に学びやすい環境づくりを進めていきたいと思います。

本とは離れてしまうのですが、最近感じていることを少し。私は、ショッピングモールでアルバイトをしています。そこには週末、多くの人が来ます。中でも、親子特に障がいを持っていると思われる親子がよく来ています。その子は、おそらく私より年上で、両親もかなりお年を召されているように見えます。こんなことを勝手に思ってとても不謹慎だとは思うのですが、親の方が先に寿命が来て亡くなります。その時、きっと子供を残して逝くことはとても不安だと思います。子供を残して安心して死んでいけるような社会を築いていかなければならないと思います。

しかし、現実は未だに障がいを持つ方への差別というものはあります。教師となって、障がいのある人とどのように向き合うのか、考えさせていきたいと思います。そして、自分の時にはそういう社会に成らなくても、自分の教え子が、またその教え子が、とつながっていけばいいなと思います。自分に何ができるのか、何をするべきなのか考えながら生きていきたいと思います。このことを、吐き出す場がなかったのでこの場をお借りしました。(寺坂)

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