1月24日小牧市立篠岡中学校での栗木先生の学び合いの授業から(安藤、中澤)

 こんにちは。4期生の安藤優里です。先日、国語の授業名人でいらっしゃる、篠岡中学校の栗木教頭先生の「学び合い」の授業を参観させて頂いて学んだことを書かせて頂きます。

 栗木先生の授業は今まで見てきた国語の授業とは違って、教師は言葉をあまり発さず、生徒がぽつぽつと自分の考えを述べる。他の生徒はそれに耳を傾け、考え込み、そしてまたまわりと意見を交わす。そうしてじわじわと学びが深まっていく様子に今までの「学び合い」の概念が覆されました。

 和歌と俳句の2つの授業、どちらにも言えるのは、栗木先生は資料や情報を提示するタイミングが本当に絶妙であることです。生徒が話し合いで「あとここが分かればなあ…!」という知りたくなったタイミングで情報を提示されていて、授業を見ていた私も、もっと知りたい!学びたい!まわりと話し合いたい!という気持ちにさせられました。生徒は話し合いに移るのが早く、切り替えがとても素晴らしいな、と感じたのですが、それは「話し合いをさせられている」のではなく、「話し合いたい」という気持ちが生まれているからであると思いました。

 また、栗木先生は授業中何度も「自分の思う読み方でどうぞ」と、生徒に音読をさせているのが印象的で、「そこから気づいたこと、浮かんだことどうぞ」と先生が求める答えを求めるのではなく、生徒の感性をとても 大事にされていました。自由な発想で、時に既習事項を用いて、自分の考えを持つことができる、そして話し合いによって自分の考えを深めていく生徒の姿に、「学び合い」の意義やあるべき姿を学ぶことができました。

 もちろん、栗木先生の授業はすぐ真似できるものではないと思いますが、いつか栗木先生の授業に近づけるよう、栗木先生が大切にされている、「生徒の話をしっかりときく」ことを心がけ、「生徒と一緒になって学ぶ」教師を目指したいです。

 素晴らしい授業を見させてくださった栗木先生、この貴重な学びの機会を設けてくださった玉置先生、本当にありがとうございました。(安藤)

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 こんにちは。四期生の中澤佑太です。1月24日に小牧市立篠岡中学校で栗木教頭先生の国語の授業を参観させていただきました。その時に学ばせていただいたことを記します。

 一つ目は、話し合いのルールについてです。栗木先生は、四月の段階から行っていることがあります。それは、生徒が四人グループにしたときに、机がくっついていない状態を心の隙間、真ん中にものがある状態を心の壁と生徒に呼び掛けるということです。また、わからない子から発表をさせるように意識するということです。

 二つ目は、コの字型の授業体型についてです。通常、教室は生徒が全員黒板の方を向いています。しかし参観した授業では、生徒が教室の真ん中の方に机を向けて、討論会をするようにコの字型になっていました。このことで、生徒は自分の考えを教師に報告するのでなく、学級のみんなに伝え、互いに考えを深め合う、課題に対する答えの幅を広げようとすることに繋がると私は考えています。

 三つ目は、授業展開についてです。まず先生は、変体仮名の和歌を模造紙で提示し、何て読むかという課題を提示しました。生徒には、模造紙を縮小したプリントが配られています。次に生徒に音読を指示しました。生徒は文字を指差したり、プリントに載っている和歌の横に自分の考えを書き込みながら音読をしていました。ただ音読するのでなく、音読を活動にさせていました。その後、「さっぱりわからない」ことを確認し、グループ活動に繋げました。グループ活動のときは、コの字から四人グループに体型を変えていました。私は、主体的な学びとは、子どもが課題に対してわからないと意欲をもつことであると考えました。

 グループで話し合ったことをもとに全体で共有するときは、「わかったこと」でなく、「もやもやしていることをはき出して」と先生は呼び掛けていました。また、生徒から意見が一通り出たときに先生は、「〜のところまで来たね」という呼び掛けをしていました。その後、追加の資料(作者の紹介など)を配り、探求学習を進めました。

 私は、主体的対話的な深い学び、つまり問いに対する疑問をもち、他者の意見と比較しながら自分の考えをもち、それを繰り返すことで全員で課題に対する答えを見つけていくという学習を展開していると考えました。また、生徒一人一人プリントのメモの仕方、内容がバラバラであり、一人一人自分なりのまとめ方をできるようにしていました。

 私は、今回参観させていただいた授業は、一生忘れないだけでなく、国語の授業を見るたびに思い出すと考えています。そのような授業をしていただいた栗木先生、そして機会を設けていただいた玉置先生に感謝の気持ちを抱いています。ありがとうございました。
(中澤)

※写真は篠岡中学校サイトから引用しました。
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