小学校実習を終えて(矢崎)

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 中学校実習を一週間後に控えています。五期生の矢崎です。小学校実習で得た学びや、自分自身の変化について書かせていただきます。

 私は9月9日から四週間、小学校で実習をさせていただきました。他大学の学生さんを合わせて7名の実習生で四週間頑張りました。

 私がお世話になった小学校は校内が木を基調としたデザインで明るく温かい雰囲気でした。そんな小学校で学ぶ児童は明るく優しい児童ばかりでした。でも、もちろん校内のデザインだけで児童の様子が変わるわけではありません。その小学校の先生方が明るく優しい先生ばかりだからです。教師の雰囲気が子どもにも伝染するということは聞いていました。それを実習先で体感する事ができました。実習四週間を通して先生方はお忙しいにも関わらず、実習生のことを気遣ってくださり、丁寧にご指導くださいました。

 そんな小学校で得た学びは沢山あります。指導案の書き方や子どもとの向き合い方、書ききることができません。

 そんなたくさんの学びの中で特に私がこれから大切にしていきたい学びは「子どもの可能性」です。「子どもの可能性」なんて大きなことを言っているかもしれませんが、私は小学校実習の中でこれを感じる場面が多くありました。それが一番多く感じられたのはやはり自分で行った授業の中です。

 実習前のゼミでは模擬授業をゼミ生間で行い、多くの学びを得てきました。その学びを今回の実習で活かそうと私は一生懸命でした。あのゼミの授業でやった事を試してみたい!この方法を使いたい!など授業を指導案の段階で試してみたいことが沢山ありました。

 でも、いざ授業を行うと全ての事をやることは初心者の私には不可能でした。担当の先生に手取り足取り教えていただき、だんだんと形になってきた授業の中で一番印象深いのは算数の2桁で割る余りのある計算の単元です。

 2桁の計算をするときに10をもとにして考えるとよかったよねという前時の振り返りから始まった授業で子どもたちは振り返った通り、問題を10をもとにして考え始めました。しかし、クラスの3分の2の児童が余りの数字を出す時に10をもとに考えていた事を忘れ、余り20のところを2にしてしまっていました。私は正直焦りました。ここまでの人数の児童が余りを間違えてしまうとは思っていなかったからです。

 私はクラス全体に「今先生がみんなの考えを見て回ったら、答えが二種類あるよ。どうしてかな?考えてみよう。」と投げかけるとそれまで黙って解いていた児童たちが一斉に「え!どうして!?」と交流をし始めました。まずここでこんなにも意欲的に交流をする事に感動し、私は授業が楽しくなりました。

 そして、答えが正しい児童に黒板に考えを書いてもらい、どうして20になるのかを他の児童に考えさせ、その考えを発表してもらいました。最初は、「え、絶対違う。2だよ。」と言っていた児童も次第に、「いや、20かもしれん。」と気づき始めました。そしてついにある児童が「なるほど!」と呟いてくれました。その呟いた児童に私は「何がなるほどと思ったのか説明して。」と言いました。その児童は10をもとにして考えてたのを忘れてたと話してくれました。それを聞いた他の児童も「なるほど!」となってくれたのです。この瞬間に私と児童でいい学びができたと体感しました!また、自分の授業の進め方次第で子どもが得る学びは変わってくることも感じました。この授業で「子どもの可能性」を改めて感じました。

 「子どもの可能性」を潰すことがない授業をすることは難しいこともこの実習でわかりました。だから、これから色んな先生の授業法を学び、自分流の授業を作っていけるように精進したいと思います。でも、まずは中学校実習を頑張ります!!(矢崎)

※写真はゼミでの矢崎さんです。(玉置)
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