実習先の小学校への感謝(遠藤)

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 こんにちは!段々と寒さが厳しくなり、着々と衣替えを進めている五期生の遠藤です。今回は、10月の小学校教育実習を終えて感じたことと、その小学校の行事に先日伺ってきたので、そのことについても書きたいと思います。

 小学校実習最終日、私が一番感じたことは、「まだ終わりたくない、もっとこの小学校で学びたい。」という思いでした。こうした思いが生まれるまでには、二つの大切な気づきがありました。まずはそのことについて書きたいと思います。

 正直、実習を始めたばかりの頃は毎日疲れ切っていて、ほとんど余裕が無く、辛くなかったといえば嘘になります。今何をしたら良いか、どこまで手を出して良いのか迷い、結果動き出しが遅れて後悔することが多々ありました。しかし、自分から子ども達と関わったり、何かする事はないか周囲を見渡して動くことで、実習先の小学校に自分の居場所が出来ていくように感じ始めました。そうすると、段々と小学校へ向かうのが楽しくなり、今日はどんなことがあるだろう、あの子とどんな話をしようかな?と、先のことを考えられるようになりました。どんなことでもそうですが、やってしまった失敗を悔やみ、後ろばかり向いていると、今を楽しめなくなります。そうして、気持ちがどんどん落ち込みます。次はやらないようにしよう、という前を向く発想が、背中を押してくれるのだと気がつきました。

 やる前から失敗を恐れずに自分から動き出すこと、そして、やってしまった後悔に引っ張られず先へ先へとその反省を繋げること。この二つが、私が教育実習で学んだ人として大切だと思うことです。

 次に、授業準備や行事を通して、教師を目指すにあたり大切な気づきも二つあったので、そのことについてもまとめます。

 私が実習に行く前に立てた目標が、全員が参加できるような授業をすることでした。しかし、実際に授業をしてみると、学習進度に個人差があって時間配分がうまくいかず、かなり苦戦してしまいました。そこで、先に出来てしまった子ども達へ助言をするなどして、時間を埋める工夫をしていました。この時に、あまり何度も言葉を重ねると子どもが混乱してしまうことを実感しました。ゼミで学んだ、「発問を重ねない大切さ」を、実際に体験を通して学ぶことができました。

 また、実習先の小学校で特に感動したことは、先生方が常に情報共有を心がけ、学校全体で子どもを支えているという点です。トラブルが起きた際はより多くの視点から情報を集め、素早く対応していく先生方の姿を見て、一人よがりの考え方で解決しようとする怖さを知りました。こんなことくらい学級内で何とかしなくては、ではなくて、子どもの為に多くの先生方に協力してもらおう、という考え方を忘れないようにしたいと思います。一人で解決することが全てではないのだと、この実習を通して学ぶことができました。
 
 一つは置いてけぼりを作らない為に、発問は短く少なく工夫を凝らすこと。もう一つは子どもの為を思うなら、一人で抱え込まないで誰かを頼ること。夢を叶えて子ども達の前に立てるよう、これらのことを常に忘れずにいたいです。

 私が実習をさせて頂いた小学校では、多くの行事があり、地域の方や保護者の方と交流する場面が多くあります。先日、そういった行事の一つに参加させて頂いたのですが、体育館に入った途端子ども達が「遠藤先生っ!」と叫びながら駆け寄って来てくれて、覚えていてくれたのだな、と嬉しくなりました。私は実習中ずっと子ども達に、「互いの良いところを積極的に探そう、見つけようとして欲しい。」というお話をしていたのですが、当時は子ども達に気持ちが届いたか、若干の不安がありました。ですがその日、ちゃんと担当クラスの子ども達が「クラスのみんなで沢山見つけることが出来たよ!」と報告してくれて、常々言い続けて良かった、と強く思いました。

 子ども達と久しぶりに会って、様々な掲示物を見たりお話を聞いたりしたのですが、中でも特に印象に残ったのが、一人の子どもが書いた作文です。その子の親御さんに「是非読んでみてください」と声をかけて頂いたので、担任の先生にお願いしてこっそり読ませて貰いました。題名は、「大好きな先生」で、担任の先生と私のことが書かれていました。鬼ごっこやソーラン節等、私と過ごした日々について書かれている中で、「遠どう先生の授業、特に『わたしと、小鳥と、すずと』の授業が楽しかったです。」と書かれた一文を読んだ時には、何日も経っているのに私の授業を覚えていてくれたことが嬉しくて、思わず涙がこぼれました。教師は子どもの成長を見守り支える仕事だと思っていましたが、こういった形で教師が子どもに支えてもらうこともあるのだと知りました。

 こうした素晴らしい経験をさせて頂けたのも、実習先の小学校が私たち実習生を受け入れて下さったからだと思います。お世話になった先生方や保護者の皆様、子ども達に深く感謝し、この経験を活かして、自分から子どもの為に動き出せる教師になれるよう、勉強し続けていきたいです。
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