11月2日篠岡中学校社会科授業参観からの学び(杉山)

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 こんにちは。5期生の杉山です。今回は、11月2日の篠原中学校の社会科授業参観から学んだことを記します。

 1〜3年生、地理、歴史、公民と、全ての学年・種類の社会科授業を拝見しました。どうしても知識注入型の授業になってしまうなか、どのように「良い社会科授業」をつくればいいのかを学ぶために、このような機会を頂きました。

 まずは1年生の歴史の授業から拝見しました。教科書はほとんど用いることはなく、鎌倉時代の武士の暮らしが描かれた絵巻(多分『一遍絵巻』?)のみを配布し、生徒がそれから、「鎌倉時代の人々は幸せだったのか?」という本時の課題解決に向けて、意欲的に読み取ったり、何か発見して仲間と話し合う姿が印象的でした。

 また、全体交流する際、先生は生徒の意見から更なる疑問を投げかけ、さらにそれを生徒たちが考えていくという、「考える連鎖」が起きていました。発問の難易度も生徒が取り組みやすいものであり、全体参加の授業かつ、知識注入ではない「思考する」社会科授業が完成されていました。子供の思考はとても柔軟で、我々大学生にも考えがつかないようなことも考察してくるため、それに対する教師の切り返しも非常に重要になってきます。そのための教材研究力も、知識とともにさらにアップデートしていかねばならないと感じました。

 3年生の公民の授業では、流通についての授業でした。導入で生徒が食いつく身近なもの(販売されている場所によって、同一商品でも価格が異なる画像)を提示し、生徒の興味を引き付けていました。印象に残った場面は、授業の核となる大切な部分は、教師が先導して教えるのではなく、生徒に確認させて、それを生徒から全体へ広めていたところです。教師が教えるよりも、仲間から得た知識のほうが、生徒は効率よく知識を吸収します。それをしっかりと毎時間実践することは、時間の都合もあり、簡単なようでとても難しいことだと感じています。意図的指名で、わからない子供をつくらない工夫も見えて、学ぶことばかりでした。

 2年生の地理の授業では、中部地方の農業の特徴についてでした。グループ活動でホワイトボードを用いていて、生徒一人一人自分の意見や考えを持つ時間が設定されていて、それらをグループ交流させることで、活発な生徒の姿を見ることができました。また、全体に向けて教師が授業をする際も、たくさんの資料を準備されていて、生徒たちの興味がひきつけられるものになっていました。こういったことから、授業の事前準備の大切さや、資料が生徒にとって有効であるかどうかの吟味も良くすべきであると改めて感じました。

 最後に桑山先生からお話を伺う機会を頂きました。その中で印象に残った言葉が2つあります。まず1つ目は、「生徒の言葉で授業を創る」ということ、2つ目は「知識は授業の経験と、そのあとで肉付けする」ということです。この2つのお言葉は、これまでの僕の社会科授業の価値観を変えるものとなりました。

 こういったご時世の中、快く授業公開を引き受けてくださった篠岡中学校の先生方、このような機会をくださった玉置先生に感謝申し上げます。ありがとうございました。(杉山)

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