最新更新日:2023/04/01
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令和元年度 第42期生 卒業証書授与式

 第42期生卒業証書授与式を挙行いたしました。
 晴れやかな面持ちで式場に入場した卒業生たちは、西陵生らしい誠実な姿で最後の行事に臨み、感動の式を創りました。
 福岡西陵高校はいつまでも第42期生の活躍と幸せを祈っています。


第四十二期生 卒業証書授与式 式辞

 穏やかな日差しに、西陵青春坂の桜の蕾がふくらむ頃となりました。本日、福岡市立福岡西陵高等学校の全課程を修了して、卒業証書を手にされました第四十二期三百七名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんの門出を心から祝福いたします。

 卒業を英語でgraduationと言いますが、commencement という表現もあります。これは、「終わり」ではなく「出発」を意味します。つまり、卒業式は終わりの日ではなく、次への始まりの日になります。いよいよ学校という温室から巣立つときが来ました。様々な面で守られてきた居心地のいい学び舎を離れ、ここ西陵で学んできた多くの財産を足がかりにして、新たな気持ちで一歩一歩踏みしめながら、自分の歩むべき道を着実に進んでください。

 保護者の皆様方、お子様の晴れのご卒業、誠におめでとうございます。感動の誕生から十八年、深い愛情をもって、慈しみ、はぐくまれたお子様が、このように頼もしく立派に成長しました。本日のお子様の姿に、感慨もひとしおではないかと拝察いたします。

 私ども教職員は、お子様の健やかな成長と確かな学力の向上を目指して、試行錯誤しながらも全力を尽くして参りました。教師は生徒の喜びがそのまま教師の喜びになる職業であると考えております。行き届かない点もあったかと存じますが、保護者の皆様のご理解ご支援があったからこそ、第四十二期の生徒と温かい師弟関係を築くことができたと考えております。厚くお礼申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、高校生活を振り返ると、どのような思い出がよみがえるでしょうか。学校行事や部活動など多くの活動の中で、仲間と出会い、支えられ、様々な経験をしてきました。学んできたことの一つ一つが大切な思い出であるとともに、皆さんのこれからの人生の大きな糧となることでしょう。

 実際、西陵生は幅広い分野で活躍してきました。サッカー、ソフトボールにおいて国体選手に選ばれたり、G20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議で「高校生による大臣への提言」という交流事業に参加したり、eスポーツ日本代表選手としてマレーシア、サウジアラビアで行われた世界大会に出場したりしました。これらはほんの一例ですが、多くの西陵生が、本校創立四十周年を記念して作られたキャッチフレーズ『Global〜世界にはばたけ西陵生〜』そのままに、多くの場面で活躍しました。
 
 折しも、社会はこれまで人類が経験したことがないようなかつてないスピードで変化しています。間近に迫ってきたSociety 5.0の超スマート社会では、ビッグデータを踏まえたAIやロボットが今まで人間が行っていた作業を代行するため、日々の煩雑な作業から解放され、誰もが快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることができるようになると言われています。

 このことは、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械に取って代わられることを意味しています。既存の仕事から職業を選ぶという時代ではなくなり、それだけに自分がどんなふうに生きたいのかということを熟慮した上で、社会の変化に対応できる人材を求める機運が高まる中、自分なりの生き方を形成していくことが重要になってきます。

 皆さんが成人し、自分の志の実現に向かって歩んでいく途中に、予想もしない困難が待ち受け、時に、壁にぶつかり、打ちのめされ、挫けそうになることがあるかもしれません。

 「壁というのは、できる人にしかやってこない。壁を超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。」と、日米で4367安打を放つなど野球界で数々の大記録を打ち立て、昨年現役を引退をしたイチロー選手が言っています。

 一見すると壁となって立ちはだかっているように思われても、できない理由を探して、実は私には無理と自分で壁を作っているのかもしれません。夢の実現に向けて、なかなか思うようにいかないときもあるでしょう。そんな時は是非ポジティブ思考で、ピンチをチャンスにして切り抜けてください。失敗しても、それをバネに成長しようと考えるのがポジティブ思考です。いつまでもくよくよ考えていてもしょうがない、パッと気分を切り替えていこうという発想こそが次のステップへつながります。

 しかし、失敗から教訓を引き出せないポジティブ思考は危険です。ポジティブ思考には一種の見なかったことにしようという感覚がつきまといます。そうではなく、たとえ失敗したとしても、そこから学び、次は有効に活用しようというのがポジティブ思考です。

 「あきらめない。くじけない。何度でも挑戦する。でも、失敗から学ぶ。」というピンチをチャンスに変える姿勢で何事にも向かっていってください。皆さんのすぐそばには母校がついています。気になることができたり、人生に迷ったりしたときは、遠慮なくこの母校に羽を休めに来てください。

 今回、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、このような形の卒業式になり申し訳なく思っていますが、こうして、卒業生や保護者の皆様の晴れやかな表情を拝見して、気持ちを一つにしてお祝いできることを心からうれしく思っております。

 この後、クラスに戻って、最後のHRが行われます。時間は限られていますが、自分の思いの丈を、お世話になった先生へ、保護者の方へ、そして仲間へ伝えてください。

 My door is always open.

 文字通りには、「ドアはいつでも開いています」という意味ですが、「いつでも相談に来て下さい」という意味の英語の慣用表現です。

 My door is always open.

 福岡西陵高校は永遠に皆さんを応援しています。巣立ちゆく卒業生の一人一人のこれからの人生が実り多く、幸せにあふれたものとなることを祈念し、式辞といたします。

   
   令和二年三月一日
   
   福岡市立福岡西陵高等学校 校長 椎原良二




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