この事態における学校でのICT活用四方山話 Stage4<神戸>

 今までは、授業に関することを書いてきましたが、今回は、学校生活について書いてみたいと思います。

★ 人と人との接触を減らす
 学校生活が少しずつ始められるようになったら、感染拡大防止のため人と人の接触を減らしたり、大きな声での会話を控えたりすることになるでしょう。そうなると、毎朝の健康観察の結果集計のために、養護教諭が各教室をまわることも止めなければならないし、子どもたちへの朝の口頭連絡も減らす必要が出てきます。同様に、職員間の打合せも口頭ではなく文字で伝えることが望まれます。こんなときこそ、ICTの活用を考えるとよいと思います。担任が教室からタブレットを使って、出欠席を入力するだけで、養護教諭の手元のPCに集計結果が表示される。養護教諭は各教室をまわらず、短時間で把握でき、的確な対応ができるようになります。連絡事項も口頭ではなく、掲示板機能を使って教室のディスプレや大型提示装置に表示すれば、概ねの連絡は完了できます。1人1台のPCが実現できていれば、子どもたちのPCに連絡事項が表示されます。職員間は、現状の統合型校務支援システムをフル活用すればいいわけです。ネットワーク環境はかなり整備されています。人の移動や接触を極力減らすために、ICTをどう活用するかを考えていくことが重要になるのではないでしょうか。今までとは違った、新しい学校生活を築くつもりで。

★ 使い回しのタブレット
 GIGAスクール構想が注目されていますが、1人1台のPCを実現している自治体・学校は、まだまだ少ないです。しかし、この事態ですから、授業が再開されれば、学校のタブレットを子どもたちに貸し出すことが考えられます。それでも、1人1台のPCが実現できる学校は少なく、1台のタブレットを何人かの子どもで使い回すことになるのではないでしょうか。手洗いを徹底させている状況ですから、タブレットも、使うたびに消毒・除菌を行わなければならないでしょう。しかし、そんなことは、現実的ではないです。そんなとき、次のような方法で活用しようとしている学校があります。それは、タブレットを無色透明な袋の中に入れて使い、使い終わったら袋を廃棄する。次の学級も同様の方法でタブレットを使う。こうすれば、タブレットの消毒・除菌を行う手間は省けます。袋への入れ替えは、先生が使い捨て手袋で行うそうです。
(こんな時だからこそ、許される使い方かもしれません。静電気や熱には十分注意)
 これだけのことをしてまでもタブレットを使うのには、「3密」を避けながらも子どもたちの学びを保障していこうとする姿勢からだと思います。

★ 子どもを守る、職員を守る
 さて、とっても難しい課題があります。それは、職員室です。想像してください。職員室の先生方の机の配置と机上の様子を。かなり密な配列がされ、たくさんの資料や本が山積み、空いているスペースなどほとんどないのではないでしょうか。子どもたちの安全を守るためには、子どもたちの前に出る先生方が安全な環境で仕事ができていなければならないはずです。毎日、毎時間かは分かりませんが、定期的に机上の消毒・除菌をする必要が出てくるのではないでしょうか。「3密」を避けるのは、子どもたちだけでなく、先生方も同様のはずです。
まずは、机上の整理整頓から。(ICTに関係ありませんでした。)

画像1 画像1 画像2 画像2 画像3 画像3
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30