「この事態における授業づくり授業技術四方山話」(和田) 振り返りで書く力をのばそう!

★ 図書館にある人気本「ズッコケ三人組」の作者は児童文学作家の那須正幹さんです。
那須さんは、「休校が続く今を“学びの機会”としてプラスに捉えよう」と次のようなメッセージを子どもたちにおくっています。
 ≪日記をつけて自分のことを振り返ろう≫
ぜひ、やってもらいたいことは、日記をつけることです。こういうときこそ、自分の身の回りで起こったことをなんでも記録しておくということがすごく大切じゃないかと思います。自分のことを振り返るというのは大人になっても大切なこと。
いずれ必ず役に立つときがきます。           
  ★ 心理カウンセラーや臨床心理士の方もいろいろな場で提唱されています。
  ≪褒め言葉で自己肯定感を高めよう≫
  ノートやスマホのメモ機能などを活用して「今日、よかったことを三つ書く」「ほめ日記で自分を褒める」などを実践すると自己決定感や自己有用感が高まります。
  ★ 新学習指導要領では、以下のように示されています。
新学習指導要領 総則編(第1章第4の2(4))より一部抜粋
≪各教科等の指導に当たっては、児童が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりする活動を計画的に取り入れるように工夫すること≫
各教科等の指導に当たっては,児童が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりする活動を計画的に取り入れるように工夫することが重要であることを記述したものである。具体的には,例えば,授業の冒頭に当該授業での学習の見通しを児童に理解させたり,授業の後に児童が当該授業で学習した内容を振り返る機会を設けたりといった取組の充実や児童が家庭において学習の見通しを立てて予習をしたり学習した内容を振り返って復習したりする習慣の確立などを図ることが重要である。これらの指導を通じ,児童の学習意欲が向上するとともに,児童が学習している事項について,事前に見通しを立てたり,事後に振り返ったりすることで学習内容の確実な定着が図られ,思考力・判断力・表現力等の育成にも資するものと考えられる。

ステイホームの間、「話す活動」はかなり制限されました。
逆に「書く活動」は個人差はあってもいつもより増えたのではないでしょうか。この状況を活用して学校再開時には、「振り返り」を習慣化し書く力を高めることにつなげていきたいものです。今まで実践していなかった先生もこれを機会にチャレンジしてみましょう。
≪振り返りのワンポイント≫
1 授業の終わりに振り返る時間を設定します。
2 毎日続けることで学びを振り返る習慣が身に付きます。
3 個に応じて書く量に差があります。
4 「よくわかった」ではなく、「・・・と言う考え方がよくわかった」と考えた内容や過程を書くようにします。
5 苦手な子は他者の振り返りを聞いて、自分に近い考えを選択することからスタートします。
6 振り返りの内容は次時の導入や課題設定に活用できます。

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