千代田区立昌平小学校

教育目標

・進んで学ぶ子   (自ら学び、自ら考え、自ら表現する子)
・思いやりのある子 (明るく笑顔で挨拶や返事をする子、相手の気持ちを感じ取れる子)
・健康な子     (運動が好きで体を鍛える子、友達と群れて遊ぶ子)

教育の概要

1. 学校・地域の特色
神田川をはさんで学区域は大きく二つに分けられる。淡路町、須田町、小川町、駿河台一帯は銀行や老舗の
飲食店などがあり、比較的落ち着いた町の様相を呈する。一方、外神田一帯は秋葉原を中心とする電気街の中
心にあり、IT産業の町へと変貌を遂げようとしている。保護者は教育に対して関心がきわめて高い。住民に
は土地っ子が多く、何代にもわたって本校の卒業生であるという家庭も少なくない。したがって、町会などの
地域団体も学校に対して大変協力的であり、連携した教育活動を行っている。

2.教育目標
(1) 学校の教育目標
  人権尊重の精神を基調として、自ら学び、自ら考え、自ら表現する力を育成し、社会の変化に主体的に
  対応して行動できるようにするとともに、調和のとれた豊かな人間性を養い、知・徳・体のバランスよ
  い心身ともにたくましい児童を育てることを目指し、以下の教育目標を設定する。
   〇進んで学ぶ子−−−児童の個性や能力を生かし、基礎・基本の習得及び活用を図ると共に、自ら考
             え解決し、伝え合うことによって互いの考えを高める能力や態度を育成する。
   ◎思いやりのある子−児童が互いに認め励まし合う温かい心や、互いのよさに気付く豊かな感性を培
             うと共に、よりよい人間関係を築く能力や態度を育成する。
   〇健康な子−−−−−基本的な生活習慣を確立し、自らの健康や体力について自己管理する能力や態
             度を育成すると共に、運動に親しむ態度を育成する。
(2) 学校の教育目標を達成するための基本方針
  ○学校・家庭・地域が連携し、全ての教育活動を通して命の大切さ、社会への貢献の精神、豊かな人間
   性、社会性、自国や地域の伝統文化を尊重する精神と他国の文化を理解する態度を育む教育活動を推
   進する。そのために、学校を開き、情報を常に発信し、保護者・地域から意見を求め、改善を図る。
   ア 生涯を通じて主体的・協働的・創造的に学び、考え、行動できる資質や能力を育てるために、指
     導体制の工夫や読書をはじめとした言語活動の充実を図り、学ぶことの楽しさ、考えることの楽
     しさ、表現することの楽しさを体験させる。
   イ 思いやりの心や規範意識、社会生活上のルールを守る等の社会性を育てるために、全教育活動を
     通して、全ての児童が人権尊重の精神を正しく理解する指導を行う。
   ウ 健康・体力を保持・増進する資質や能力を高めるために、保護者を含めた食に関する指導をはじ
     め健康教育を推進するとともに、充実した施設・設備を活用して運動の楽しさを味わわせ、日常
     化を図る。
   エ 幼稚園・小学校の滑らかな接続ができるようにするために、交流活動や園児・児童理解を深める
     情報交換を計画的に行い、幼稚園・小学校9年間を通した教育活動を推進する。
   オ 家庭や地域の期待に応えるために、学校評価を教育活動の改善に生かした学校経営に努める。
   カ 日本の文化・伝統を学び、郷土に対する愛着や誇りをもつとともに、地域の歴史や文化、伝統に
     触れる活動を積極的に取り入れる。
   キ オリンピック・パラリンピック教育を推進させ、他国の文化・伝統を尊ぶ精神を育むとともに、
     障害をもつ方との共生への意識を深めるため、様々な国籍の方や障害者とのふれ合いの場を設け
     る。
     幼稚園・小学校の滑らかな接続ができるようにするために、交流活動やこども理解を深める情報
     交換を計画的に行い、幼稚園・小学校9年間を通した教育活動を推進する。
3.指導の重点
(1) 各教科、道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動
 ア 各教科
  ○ 個に応じた指導をさらに充実させるため、ティームティーチングによる指導、中・高学年における
    算数科習熟度別少人数指導など、児童の発達段階や習熟度に応じた指導法を改善する。
  ○ 基礎的な知識及び技能の習得、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表
    現力を定着させるために、全教育活動において言語活動の充実を図る。
  ○ 学んだことを学習や生活の中で総合的に働かせ、主体的に学習に取り組む態度を育成するために、
    地域の人材を生かした外部講師を活用すると共に、問題解決的な学習過程を積極的に取り入れたり、
    体験的学習を充実させたりする。
 イ 道徳
  ○ 道徳性を培うために、生命尊重・思いやり・規則の尊重を重点化価値項目とし、各教科、総合的な
    学習の時間及び特別活動との関連を図りながら、豊かな体験活動を重視した指導を行う。
  ○ 道徳の時間においては、道徳的価値の理解を深め、道徳的実践力を育成するために、全教育活動で
    得た体験等を補充・進化・統合できるよう計画的・発展的な指導を行う。
  ○ 児童の健全育成を図るために、授業公開、道徳授業地区公開講座、心の教育コーディネーターとの
    連携を密にした道徳教育研修会等を実施させ、道徳の授業の質の向上と家庭や地域の教育力の向上
    を目指す。
 ウ 外国語活動
  ○ 外国語活動を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図
    ろうとする態度の育成を図るために、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、
    コミュニケーション能力の素地を養う。また英語活動コーディネーターを活用し、児童がより英語
    に親しむことができるような授業展開の工夫や、HRTとALTとの連携のとり方・活かし方につ
    いて研修を深める。
 エ 総合的な学習の時間
  ○ 各教科で得た知識や技能を相互に関連付け、学習や生活の中で総合的に働く力を育てるために、自
    然体験や社会体験等の課題解決的な学習を通して探求的な活動を展開し、主体的な学び方やものの
    考え方を育てる。
 オ 特別活動
  ○ よりよい生活づくりに参画し、互いのよさを認め協力して活動していこうとする自主的、実践的な
    態度を育てるために、学級、委員会、クラブ、縦割り班等の様々な集団の中で、人とのかかわりを
    深める活動を行う。
  ○ 社会奉仕の精神や集団への所属感、責任感を養うために、ボランティア活動や清掃活動、あらゆる
    場面で異学年の交流を重視した学校行事を充実させる。
(2) 特色ある教育活動
  ○ 主体的に読書を楽しもうとする児童を育成するため、国語科の学習に読書活動を取り入れるととも
    に、週2回の読書タイムを通して、読書に親しむ環境づくりを行う。
  ○ 人権教育の充実を図るため「人権教育プログラム」を活用し、人権課題を具体的に位置づけた人権
    教育年間指導計画を作成するとともに、全教育活動を通して実践する。また、毎月第3週を人権週
    間とし、自らの行動を振り返る機会を持つとともに、ビデオ教材等を活用した指導を行う。
  ○ 学力の向上を推進するため、全校児童を対象とした区の達成度調査及び学校独自の学期ごとの達成
    度調査を実施する。結果を活用して一人一人の課題を明確にした改善策を示し、家庭学習習慣の定
    着について保護者へも協力を求める。
  ○ オリンピック・パラリンピック教育の一環として、児童が運動の楽しさを味わい、積極的に取り組
    む習慣をつけることができるよう、外部講師による専門的な指導を受ける。また健康・体力を保持
    ・増進するために、全校で計画的に運動に取り組む仕組みを毎学期設定する。さらに、栄養職員に
    よる食に関する指導等を通して、自らの健康や体力を自己管理できるようにする。
  ○ 地域の文化や伝統を尊重し、地域を愛する心をはぐくむとともに、主体的に学ぶ態度を育成するた
    めに、地域の人材(神田川船の会や平和についてのお話、神田法人会との連携等)を活用した環境
    学習や地域の教育資源を教材化した学習(神田明神や絵画、陶芸素材等)を充実させる。
  ○ 社会性や心豊かな人間性を育てるために、複合施設としての特色を生かし、保育園、幼稚園、児童
    館、まちかど図書館と連携した教育活動の推進を図る。
  ○ 身近な自然への関心を高める環境教育を推進し、豊かな環境づくりに向けて積極的に行動する児童
    を育成するために、幼稚園の園庭、ビオトープ等の自然環境を積極的に活用する。
  ○ 異学年間の交流を深め、集団の一員としての自覚や連帯感を育てるために、交流給食、縦割り班活
    動、全校運動日、全校遠足等の活動を充実させる。
  ○ 金管バンド、課外の教育活動などを年間を通して計画的に推進する。個に応じた指導を行うため、
    休み時間や放課後の時間を活用する以外に、基礎・基本の定着を図る放課後教室を実施する。
  ○ 特別支援教育コーディネーターを中心に、巡回アドバイザー・スクールカウンセラーと連携した研
    修会や相談会の機会を増やし、個別指導計画に基づいた支援を行う。
  ○ 小学校教育への円滑な接続を図るため、近隣の幼稚園・保育園と年間計画に基づいて交流活動を実
    施するとともに、積極的に連携をとり、就学児に関する情報を共有する。
(3) 生活指導・進路指導
 ア 生活指導
  ○ 集団生活における規範意識を高めることができるようにする。そのため、基本的な生活習慣や礼儀、
    挨拶や言葉遣い、情報モラル等を身に付ける指導の徹底を図り、非行防止・健全育成に努める。
  ○ 集団生活における規範意識を高めることができるようにする。そのため、基本的な生活習慣や礼儀、
    挨拶や言葉遣い、情報モラル等を自ら定期的にふり返るための取り組みを通して指導の徹底を図り、
    非行防止・健全育成に努める。
  ○ いじめ防止対策推進法の基本理念に則り、いじめ、不登校などの課題を未然に防止するとともに、
    早期発見・早期対応に努める。そのため、教師と児童・児童相互の信頼を深めるとともに、月に一
    度学校生活についてのアンケートを実施し、児童の様子を細かく把握する。また、スクールカウン
    セラーと児童の情報を共有し、連携しながら教育相談の充実を図るとともに、3年生以上の児童が
    スクールカウンセラーとの全員面接を実施することによって、相談しやすい環境を整える。さらに、
    高学年は特別支援コーディネーターとスクールカウンセラーが中心となったソーシャルスキルトレー
    ニングを行う。
  ○ 犯罪から児童の安全を確保するため、安全指導を計画的に進める。家庭や地域社会、関係諸機関と
    緊密な連携を図り、セーフティ教室や地域の見守り活動を一層推進する。
  ○ 「安全教育プログラム」を活用し、児童が自ら危険を予測し回避する能力を育む指導を行うととも
    に、地域・保護者と連携し、災害時、緊急時の引き渡し方法の見直しや、様々な状況を想定しての
    避難訓練を行うなど防災教育を充実させる。
 イ 進路指導
  ○ 児童が、自己のよさを伸長していけるようにする。そのため、家庭や地域、中学校、中等教育学校
    との連携を深めるとともに、キャリア教育プランを基に全教育活動を通して、進路指導・キャリア
    教育の充実を図る。