最新更新日:2024/06/08
本日:count up12
昨日:151
総数:815768
熱中症に注意しよう。今後の行事予定は、中間テスト2は6月27・28日、個人懇談は7月9〜11日、夏季休業は20日〜です。

校長室だより 2008年12月号

画像1 画像1
              行く年や壁に恥じたる覚書 其角

12月号
No.20 校長室だより
                      高野口中学校 平成20年12月24日
                       発行 文責 角谷

−生きる力−
 『これからの子どもたちに必要となるのは,いかに社会が変化しようと,自分で課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力であり,また,自らを律しつつ,他人とともに協調し,他人を思いやる心や感動する心など,豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体力が不可欠であることは言うまでもない。』
 平成8年中央教育審議会第一次答申(「21世紀を展望した我が国の教育のあり方について」)から

 篤姫が終わった。「篤姫」は、波乱に満ちた彼女の一生や大奥での生活とともに、幕末の日本にあって、時代を切り開いた人々がドラマティックに描かれ、ここ十年来NHK大河ドラマの中での最高の視聴率であったらしい。
 ちょうど上記の中央教育審議会答申が出された頃である。私は、鹿児島を2度訪問し、篤姫が生きた時代の幕末当時の薩摩藩主 島津 斉彬(しまづ なりあきら)の足跡をたどったことがある。斉彬は幕末随一の名君と誉れが高い。勝海舟が「斉彬公はえらい人だつたヨ」とも記している。(氷川清話−講談社学術文庫)。「今教育界では、明治維新のような大きな改革がおこなわれようとしている。このような時に、幕末から明治にかけて時代の中心となった薩摩、そして島津斉彬が何を考え、何を行おうとしていたのか、考えることが大事だ」という上司に連れられ、尚古集成館事業を見、城山公園の西郷隆盛洞窟などを巡った。巡りながら漠然とであるが考えた。今おかれている状況の認識と深い洞察力、広い視野、そして新しい時代への構想力が大事なんだと。
 教育界だけではなく、日本、世界が大きく変化する激動の時代になった。これから君たちはどう生きる? 温故知新。しっかり学べ、広い視野を持て。そして「生きる力」を獲得せよ!!
−『家庭の日運動』標語入選者−
 平成20年12月21日(日)高野口地区公民館で、町青少年健全育成会主催の標記表彰式が行われた。本校からの入選者と標語は次のとおり。おめでとうございます。年明け1月下旬には、標語が町内各所に掲示されます。
☆つらいとき もどれる場所は いつもここ 2年 林田 貴大
☆ありがとう 言って言われて いい気持ち 2年 若狭 佑委
☆今日の事 目を見て聞いて 私の話    2年 阪本 詩織
☆愛してる 子どもの気持ちを 大切に   2年 杉本 有希
☆悩んでる 僕の信号 キャッチして    2年 森本 健太
−ふれあい広場ボランティア−
12月7日(日)きのかわ支援学校を会場に開かれた、障害を持つ子ども達との交流「ありんこふれあい広場」で本校吹奏楽部が友情出演し、体育館に集まっていた大勢の人々に素晴らしい演奏を披露。小学生などは生の演奏にビックリ・感動!! 部員はその後ボランティアで出店などのお手伝い。ありがとうございました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
☆ 第28回全国中学生人権作文コンテスト和歌山県大会優秀賞作品 ☆
          
        「共に生きる」    3年A組 森口知美
 私の家には、要介護を必要とする祖父がいます。祖父は3年ほど前、畑から3メートルほど下に落ちて腰を強打したことで、だんだん体が思うように動かなくなり、昨年の春より寝たきりの毎日になってしまいました。元気だった頃の祖父の姿が見られなくなりました。
 祖父は、約60年間、農業一筋に働いてきました。柿やスモモを作っていた時の祖父の姿をもう見ることができません。近所のおじいちゃんの話では、小学校高学年の時から田や、畑の仕事を手伝っていたそうです。そのおじいちゃんは、「おじいちゃんは、もう、ええほど働いたよ。これから好きなことして、楽するはずだったのになあ。」と言っていました。でも、私から見た祖父は、仕事とおいしいご飯と相撲が大好きで、いつも朝早くから、夜遅くまで柿作りに精を出していました。一生懸命働いている祖父は、私の自慢でした。
 この夏、暑さのためもあって食欲がなくなり、食べられない日が続きました。病院に点滴に通っていましたが、元気になる様子が見られず、入院をすすめられました。でも、祖父は我が家を離れることを嫌がり、いつも介護をしている祖母も、入院させることがかわいそうだと言い、ためらっていました。それを見ていた、父と母は祖父に長生きしてほしいから、そして、祖父のために入院することをすすめ、入院することになりました。入院先での祖父は、日を重ねるごとに顔色がよくなり、どろどろにした食事ではあるものの、少しずつ食べられるようになりました。もちろん、点滴もずっとしていました。私がお見舞いに行った帰りは必ず、「早く元気になって、家に帰って来てよ。」と言って、握手をして別れました。祖父が退院した日は、ちょうど79歳の誕生日でした。ろうそくに火をつけ、祖父と兄と弟と私で、火を消しました。祖父はとても喜んで、「これから長生きするぞ。」と子供のような顔で、祖父なりの声を出して言った姿が今でも頭に浮かんできます。あの時、もし入院していなかったら、こんな素敵な笑顔が見られてないかもしれません。毎日毎日、祖父を介護している祖母。入院することをためらっていた祖母ですが、入院した次の日は、昼まで寝てしまったと言っていました。一生懸命、毎日介護している祖母にも、疲れが出ないためにも、今ではデイサービスを週1回利用しています。祖父が大好きなこの家で、長生きができるように、家族一人ひとりが思いやりと温かさをもって大事にし合っていきたいと思います。
 私にできることは、祖父を楽しませることと、祖母の手伝いをすることだと思っています。
 私には祖母のように介護はできませんが、私にできることから始めようと思っています。祖母は、祖父の第一理解者であり、素敵な祖父の奥さんであり、祖父にとって一番安心できる介護士さんのように見えます。
 私は、この夏の体験から、将来は患者さんを勇気づけたり、楽しませたりできる看護師になりたいと思いました。全ての人が生きる喜びをいっぱい味わい、人を大切にできる社会になってほしいと強く願っています。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
◆編集後記◆
 清水寺貫主による今年の漢字1字は「変」。日本の首相交代や米国の次期大統領のchange、株価暴落や円高ドル安などの金融情勢の変動、食の安全性に対する意識の変化などによるそうです。来年はどんな1年になるのでしょう。ご愛読ありがとうございました。


1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
学校行事
3/24 修了式
3/25 県立追募集出願
3/27 県立追募集学力検査
離別式
新入生登校(10:00)

学校評価結果

校長室だより(PDF)

学年だより(PDF)

PTAだより「ふれあい」(PDF)

給食だより

ほけんだより

相談室だより(PDF)

橋本市立高野口中学校
〒649-7203
和歌山県橋本市高野口町名古曽1322-10
TEL:0736-42-5555
FAX:0736-42-2303