最新更新日:2024/07/12
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第1回夜のカフェ開催報告1 〜単元「スラムダンク」〜

 10月16日、裾野市役所 地下多目的ホールにて、今年度最初の「夜のカフェ講座」が開催されました。講師は、静東教育事務所地域支援課の先生方です。今回の講師のお二人は、昨年度も講師をしてくださっていて、今回も多くの申し込みがあり、約30名の皆さんが参加されました。

 前半は、「単元『スラムダンク』」と題し、清水達夫先生からお話を伺いました。『スラムダンク』は高校のバスケット部のお話で、連載終了から約20年もたつ現在でも根強い人気を誇る漫画です。高校からバスケを始めた初心者の主人公が、監督の指導や仲間たちとの地道な練習や試合を通じて徐々にバスケットの面白さに目覚め、その才能を急速に開花させていくお話です。
 今回、清水先生は、「単元『スラムダンク』」と題しましたが、これは『スラムダンク』を授業の「単元」としての切り口で見ていくという視点です。監督の指導で主人公がミドルシュートの特訓をするという場面からは、それぞれのシーンがどんな意味を持っているのか、その場面を画像で見ながら一つずつ紹介してくださいました。そこからは「確かな子ども理解」「自己を振り返る」「セルフイメージとのずれ」「問いが生まれる」「実生活とつなげる」「見通しを持たせる」「躓きに対する具体的な支援」「学びの実感」「問いの共有」「認めてもらえる人間関係」「学びの実感を積み重ねていく」「主体的・対話的な深い学び」といった言葉が並びました。教員の授業研修でキーワードとなるものばかりです。まさに、授業づくりに通じるものがあり、参加者の多くが肯きながら聴きました。
 そのほかにも、たくさんの場面を紹介してくださいましたが、顧問の安西監督が「大人の気迫」を見せた場面からは、授業がうまくいかなかったり、子どもが話を聞かなかったりする時に、授業者は、自分の授業や発問、準備が良くなかったのでは、と自分の責任だと感じ、子どもに何も注意できなくなってしまうことがあるが、それだけではいけない、それを許してしまうと、つまらないときは聞かなくてもいいと思う子どもにしているようなものなので、「人の話を聞くときは聞きなさい」という教師の厳しい姿勢も時には必要なのではないか、と清水先生は気持ちを込めてお話になりました。
 また、スラムダンクの名言として有名な「あきらめたら、そこで試合終了」という監督の言葉は、「生きる力」にそのままつながる言葉とのことです。試合で相手にリードされている場面では、選手を上手に鼓舞し、具体的な手立てを説明し、絶対に勝つという強い意志と、自分が必要とされていると感じる「自己有用感」を主人公に持たせていると先生は説明されました。クラスや学校でも、いろいろと難しい生徒はいるだろうが、そういう生徒たちも、この主人公のように自己有用感を持つことができれば個々の良さを伸ばしていけるのではないか、とのことでした。このように、視点を変えて見ていくと、子どもへの指導につながる場面がとても多く、参加者のみなさんは、『スラムダンク』の魅力的な世界にどんどん引き込まれていきました。

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行事予定
11/2 幼稚園訪問(富二幼)
裾野市教育委員会 学びの森
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