最新更新日:2024/05/30
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第1回夜のカフェ開催報告1 〜単元「スラムダンク」〜

 10月16日、裾野市役所 地下多目的ホールにて、今年度最初の「夜のカフェ講座」が開催されました。講師は、静東教育事務所地域支援課の先生方です。今回の講師のお二人は、昨年度も講師をしてくださっていて、今回も多くの申し込みがあり、約30名の皆さんが参加されました。

 前半は、「単元『スラムダンク』」と題し、清水達夫先生からお話を伺いました。『スラムダンク』は高校のバスケット部のお話で、連載終了から約20年もたつ現在でも根強い人気を誇る漫画です。高校からバスケを始めた初心者の主人公が、監督の指導や仲間たちとの地道な練習や試合を通じて徐々にバスケットの面白さに目覚め、その才能を急速に開花させていくお話です。
 今回、清水先生は、「単元『スラムダンク』」と題しましたが、これは『スラムダンク』を授業の「単元」としての切り口で見ていくという視点です。監督の指導で主人公がミドルシュートの特訓をするという場面からは、それぞれのシーンがどんな意味を持っているのか、その場面を画像で見ながら一つずつ紹介してくださいました。そこからは「確かな子ども理解」「自己を振り返る」「セルフイメージとのずれ」「問いが生まれる」「実生活とつなげる」「見通しを持たせる」「躓きに対する具体的な支援」「学びの実感」「問いの共有」「認めてもらえる人間関係」「学びの実感を積み重ねていく」「主体的・対話的な深い学び」といった言葉が並びました。教員の授業研修でキーワードとなるものばかりです。まさに、授業づくりに通じるものがあり、参加者の多くが肯きながら聴きました。
 そのほかにも、たくさんの場面を紹介してくださいましたが、顧問の安西監督が「大人の気迫」を見せた場面からは、授業がうまくいかなかったり、子どもが話を聞かなかったりする時に、授業者は、自分の授業や発問、準備が良くなかったのでは、と自分の責任だと感じ、子どもに何も注意できなくなってしまうことがあるが、それだけではいけない、それを許してしまうと、つまらないときは聞かなくてもいいと思う子どもにしているようなものなので、「人の話を聞くときは聞きなさい」という教師の厳しい姿勢も時には必要なのではないか、と清水先生は気持ちを込めてお話になりました。
 また、スラムダンクの名言として有名な「あきらめたら、そこで試合終了」という監督の言葉は、「生きる力」にそのままつながる言葉とのことです。試合で相手にリードされている場面では、選手を上手に鼓舞し、具体的な手立てを説明し、絶対に勝つという強い意志と、自分が必要とされていると感じる「自己有用感」を主人公に持たせていると先生は説明されました。クラスや学校でも、いろいろと難しい生徒はいるだろうが、そういう生徒たちも、この主人公のように自己有用感を持つことができれば個々の良さを伸ばしていけるのではないか、とのことでした。このように、視点を変えて見ていくと、子どもへの指導につながる場面がとても多く、参加者のみなさんは、『スラムダンク』の魅力的な世界にどんどん引き込まれていきました。

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第1回夜のカフェ開催報告2 〜誰でも簡単クッキング☆〜

 続いて後半は、「誰でも簡単クッキング☆」と題して湯山小百合先生からのお話です。湯山先生は、早めに会場にお見えになり、「多目的ホール」の人目にふれないような隅にある小さなキッチンで、せっせと何かを作り始めました。前半の清水先生のお話の最中も作業を進めてくださっていて、美味しそうないい匂いや「ジュー」「パチパチ」と何かを焼いている音が、だんだんと会場に広がっていきます。
 先生が用意してくださったのは、フレンチトーストと、2種類のスープ(コーンスープとワンタンスープ)でした。参加者は、ビュッフェ方式で個々に取りに行き、自分の席に戻って、近くの席の人と談笑しながら美味しくいただきました。
 湯山先生は、「お料理は自己表現です。」と明るく力強くお話しされました。「作るのが楽しい」「食べることも楽しい」「大勢で食べるのが楽しい」「美味しいねってほめられるのも嬉しい」とのことです。
 小学校の学習指導要領には、家庭科の教科の目標は『衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して、日常生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技能を身につけるとともに、家庭生活を大切にする心情をはぐくみ、家族の一員として生活をよりよくしようとする実践的な態度を育てる』とされています。家庭生活や家庭の機能が大切にされていないことがある現状の中で、学校での家庭科教育は、料理ができるようになったり被服ができるようになったりすることだけが目標ではなく、それらを通して、生活を工夫する力や、生活を良くしようとする力を育てることにあり、人間が生きていく上で、家庭生活や衣食住はとても大切なものという気持ちを育てることが大事なのではないでしょうか、とお話になりました。
 『人はその人が食べたものでできている』とよく耳にしますが、湯山先生もこの言葉を紹介してくださり、身体にいいものを摂るのが大切ですが、だからといって農薬や食品添加物は絶対に摂らないという極端なことは実際には不可能です。しかし、お料理を手作りすることにより、ただ買ってくるよりは添加物などの摂取は自ずと少なくなってくるのではないかということでした。
 また、影響を受けた料理本として、「向田邦子の手料理(著;向田和子)」、「私が最近弱っているのは、毎日なんとなく食べているからかもしれない(著:小倉朋子)」、「ちゃんと食べてる?(著:有元葉子)」などの書籍を紹介してくださいました。

 お仕事帰りで参加しているほとんどの方は、きっと夕飯前で、みなさんお腹がペコペコだったと思います。当日は肌寒い日でしたが、温かいスープと湯山先生の人柄に触れ、参加者の心もお腹も温かくなったことでしょう。

※湯山先生が実際に振る舞ってくださったフレンチトーストと2種類のスープのレシピをいただきました。
↓ここから閲覧できます。
レシピ(フレンチトースト、コーンスープ、ワンタンスープ)
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第1回夜のカフェ 参加者の感想紹介〜♪

今回の夜のカフェの参加者のみなさんから、感想を寄せていただきました。
その中から一部を抜粋して紹介いたします。
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◆達夫先生の熱いバスケのスラムダンクと授業づくりや子ども指導を結びつけた興味深い話、小百合先生の舌とお腹をうならせるだけでなくしっかりと知識と生活を見直す機会となりました。
◆初めて夜カフェに参加させていただきました。すてきな雰囲気でリラックスして過ごすことができました。なかなか料理に時間をかけることがないのですが、もう少しだけ手間をかけ、自分を作っていきたいなと感じました。
◆おいしく、楽しく、すてきな時間でした。日常を忘れて気分転換ができました。講師の方々も参加者も、本当に笑顔ですてきな空間です。ありがとうございました。
◆「単元スラムダンク」と聞いて、「!?」と思って参加しました。まさかスラムダンクが授業づくりと同じとは・・・。奥が深いですね。とても楽しく、そしてシーンを思い出して少しうるうるしてしまいました。
◆スラムダンクのお話は、授業を参観しているようで、どんどん引き込まれました。個人の成長、チームワーク、支援、指導があってこそですね。また、美味しいフレンチトースト、スープに、心も体も温かくなりました。食の大切さを改めて感じました。
◆食べるものが体を作っているとは、まさにその通りだと感じました。普段の食事をないがしろにして給食に頼ってしまっている部分があるので、休日から、おいしい食事、手作り料理に挑戦していきたいです。

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第1回夜のカフェ講座 参加者募集中です〜♪

先日もお知らせしましたが、現在、第1回夜のカフェ講座の参加者を募集しています!

*** 第1回夜のカフェ講座 ***

(日時)10月16日(月)18:15〜19:30

(場所)裾野市役所 地下「多目的ホール」

(内容)◆単元『スラムダンク』(清水達夫先生)
    ◆誰でも簡単クッキング☆(湯山小百合先生)
 
1つのテーマが30分程度の2本立てです。

「ちょっと一息、いい話」を聞きながら、楽しい時間を過ごしましょう。

学びの森だより第7号に掲載の参加申込書に記入して、学びの森までファックスしてください。

申し込み締め切りは、今週末10月6日(金)までです。

皆様のご参加をお待ちしています。

学びの森だより第7号夜カフェ臨時号29.9.14
↑参加申込書は、ここからどうぞ〜☆
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