本日は始業式に先立ち、今年度異動していらっしゃった先生方の着任式も行いました。 今年度お見えになった先生および他校に転出された先生については、4月2日の記事を参照してください。
また、始業式の中では、下記の表彰も行いました。
【野球部】 板橋区軟式野球連盟・春季大会=準優勝(板三中クラブ)
敢闘選手賞=馬場くん(3年)
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平成30年度が始まりました。 これからの1年間、こうした儀式的行事や朝礼などの場で、皆さんにはさまざまな話をすると思います。 ただし、例年決まって同じ話をする、節目の日もあります。
1年生が入学する前、つまり、今日1学期の始業式も、そんな節目の日の一つです。 もしかしたら、ちょうど1年前に私が話したことを覚えている3年生も、いるのではないでしょうか。
それは、アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディーという人の残した言葉に関する話です。
ケネディー大統領は、1963年、暗殺により46歳という若さでこの世を去りました。 そのため、大統領を務めた期間は3年足らずですが、歴代大統領の中でも偉大な大統領として常に名前の挙がる人です。
そのケネディー大統領は大統領になったとき、後に「 Active Citizen 」(能動的な市民)と題されるようになった就任演説の中で、次のように国民に訴えかけました。
Ask not what your country can do for you,ask what you can do for your country.
日本語に訳せば、【国があなたに何をしてくれるのか尋ねてはいけません。 あなた自身が国のために何ができるのかを、問わなければならないのです。】といった意味になります。
すべての人間は、他者との繋がりの中で生きています。 社会や集団、組織の中で、周囲の影響を受けたり、誰かに支えてもらったり、逆に周囲に影響を与えたり、誰かを支えたりしながら生きているのです。
したがって、自分が幸福に暮らしたい、快適な生活を送りたいと願うのであれば、周囲の人々の幸福や、社会全体の快適な暮らしについても考える必要があります。
学校も、小さな社会であり、組織、集団であります。 先のケネディー大統領の演説に出てきた「国」という言葉を「学校」に置き換え、さらに少しアレンジすると、こんなふうに言えると思います。
【2年生・3年生へと進級した今、これからは、学校があなたに何をしてくれるか期待するだけではいけません。 あなた自身が学校のために何ができるかを考え、それを行動に移さなければならないのです】
言いたいことは、わかりますね。
先生や上級生、友達が、自分のために何かしてくれるのを待っているだけではいけない、ということです。板三中を昨年度以上により良い学校にするために、自分にできることは何かを考え、それを実行してください。
大切なことは、皆さん一人ひとりが受け身ではなく、active(能動的)、つまり、自ら進んで周囲に働きかけられるようになることなのです。
こうした話は、中学校に入ったばかり、つい数日前まで小学生だった1年生にはできません。だからこそ私は、ケネディー大統領の演説「 Active Citizen 」を、2・3年生しかいない今日この場で紹介しているのです。
教室に落ちているゴミを拾う。 誰に対しても元気な挨拶を心がける。 はがれかかった掲示物を直す。 委員会や係の仕事に全力を注ぐ。 率先して集団生活の決まり事を守る…。
まずは小さなこと、ささやかなことでかまわないので、周囲への心配り、思いやり、奉仕の精神を持ち、具体的な行動に移してください。 やがてその積み重ねが、学校全体の質の向上や、快適な集団生活につながっていくでしょう。
この1年間、板橋三中を「東京で一番の学校」にするために、皆さん一人ひとりが Active Student(能動的な生徒)であってくれることを期待します。