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最新更新日：2024/05/31 |
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少年メッセージ２００９伊都地方発表大会（６月７日）
本校からは、３年Ａ組阪本詩織さん、３年Ｃ組沼田結衣さんが出場、立派に意見を発表し、２名とも奨励賞をいただきました。 以下に２名の作文を掲載しますので、ぜひご一読ください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「人であること」 ３年 阪本 詩織 わたしは最近、とても気になることがあります。それはおそらく誰もが経験し、感じたことがあるはずのことで、今の社会の特徴のひとつともいえるようなことです。 それは、「人の話を聴かない、人の気持ちを考えようとしない」ことです。 そんなこと、と思う人もいるでしょう。しかし、聴くべきことを聴くべきときに聴こうとせずに、後から「知らない」「聞いていない」という自分勝手な人や、他人の発表に耳を傾けようとしない人たちに、一度も腹のたったことのない人はいないのではないでしょうか。 聴こうとしない空気。まじめに物事を考えようとしない空気。そして、その空気は冷たくて鋭い氷柱のようにわたしに突き刺さってくるようで、苦しくて仕方のないものです。 そして、問題なのは、その空気が作り出す「連鎖」なのです。そんな空気の中にいれば、まじめに物事を考える心を失ってしまい、物事を軽く捉え、やる気をもつことを忘れてしまいます。「面倒くさい」「どうでもいい」という言葉が心の中を支配していき、真剣に物事を考え、行動する人たちを拒み、突き放し、排除してしまうかもしれません。 わたしのように、こんなことを真剣に訴えようとする人は少ないのかもしれません。しかし、わたしは、自分の思いを伝えることが苦手な人や、不器用でも一生懸命に生きている人達を、必要以上に傷つけ、苦しめる行為を放っておくことがあってはならないと思うのです。「いじめ」や「差別」という行為。それ自体が、わたしには考えられない、耐えがたいものなのです。相手の靴や所持品を捨てる、隠すといった子供じみたいじめでも、人を追い詰め、心をズタズタにするには十分すぎるくらいです。そしてそこからまた不幸の連鎖は広がっていく・・・。ほんの些細な思いから発した言葉や行動が人間というものに対する信頼を失わせ、孤独の淵に追いやり、心の傷となったり、壁となったりして残ってしまう。ほんのいたずらだったとしても、それだけではけっしてすまされないことなのです。必ず、誰かが苦しみ、涙を流し、人とのつながりを断ち切ってしまう。それが、「いじめ」や「差別」というものなのではないでしょうか。 わたしは、中学校は、勉強だけではなく、人とのつながりやかかわりを通して、自分自身を知る場所だと思っています。だからこそ、人として本来あるべき姿を学ぶ場所ではないかと、わたしは思うのです。 そして、わたしはこの場を借りて、学校に、社会に訴えたいのです。学校や社会が、心の中に押し込めた思いや今まで言えなかった言葉を伝えられる場所になってほしい。苦しい涙が笑顔に変わってほしい。 「人」として生まれたからには、作りものの笑顔などではなく、心からの笑顔が自然と出てくるような社会や学校になってほしい。たとえ、お互いが全く違う意見を、もっていたとしても、理解し認め合うことはできるはずです。人と人のつながりとは決して危うくてはかないものではない。わたしたちは必ずどこかでつながっているんだ。そう、信じて生きていけるような社会になってほしい。人と人がもっと近くに感じあえるような、そんな社会。わたしたちは言葉をもった生き物なのだから、その言葉をしっかりと「心」で聴いて「心」で感じることを大切にしたい。相手の思いを受け止めること、自分の思いを伝えることをどうか投げ出さないでほしい。そんなふうに思うのです。だから、わたしは「人」であることを誇りに思ってこれからの人生を歩んでいきたいと思います。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− わたしが学んだこと ３年 沼田 結衣 わたしは現在、卓球部に所属し、毎日厳しい練習をしています。そこでわたしは「時間と礼儀の大切さ」「友達の大切さ」を学びました。 まず、時間というのは、数に限りがあって、無限にあるわけではありません。使えば使うほど、過ぎればすぎるほどなくなっていきます。 クラブ活動は三年間ずっとできるわけではありません。三年生の夏には引退しなくてはなりません。そんな限られた時間の中で、わたしたちは優勝を目指して練習を続けています。練習中は顧問の先生の話をよく聞き、そして覚え、無駄な時間をできるだけ作らないようにします。そうではなくて、練習中に無駄話や休憩をしていたら、大会で勝てるわけないと思います。そこでいくら「あぁ、あのとききちんとしていればもっと強くなっていたのかもしれない」と後悔しても時間は戻りません。他にも大会のときに試合会場で、どれだけ体をいつもの調子に戻せるかも時間との戦いです。ストレッチをしたり、軽く走ったりしなければなりません。ゆっくりしていたら、試合が始まってしまいます。まだ体が起きていない、なんてことはないようにしなければなりません。だから、時間はとても大切なのです。 次に、礼儀についてです。わたしは自分の学校の先生はもちろん他校の先生や生徒に会ったら、まず挨拶をします。相手からも大きな声の挨拶が返ってくるととても気持ちがいいです。また、自分が話をするときは小さな声で言わずに、はっきりと相手に聞こえるように心がけています。荷物を置くときは他の人達の邪魔にならないようにしたり、ゴミをしない、なども礼儀の一部ではないでしょうか。礼儀正しく行動するということは、また、相手を思いやる心をもつということでもあるとわたしは思います。 クラブ活動ではほかにも、共に試合を戦う仲間たちとの絆も深めることができます。卓球はシングルとダブルスがあり、練習や試合のときはお互いに声を掛け合ったり、助け合ったりします。シングルの試合などは一見、個人プレーをしているようにも見えますが、周りの応援や励ましなどがあるから安心して試合に臨むことができるのです。もし、試合でミスをしても、みんなが見守ってくれていると思うと、次のプレーに対する力が湧いてきます。だから、わたしにとって、卓球部の仲間達はかけがえのない大切な存在なのです。 しかし、このように大切なクラブ活動の時間も、もうすぐ、終わりを迎えます。受験が近づくにつれ、今までとは違った意味で時間が惜しくなってきます。クラブ活動ではもちろんですが、学校生活でもわたしたちは常に誰かと一緒に行動をしています。授業中や休憩時間、遠足や修学旅行など学校生活の全てが団体行動です。しかし、授業中、一人が話し出すと、次第にうるさくなり、先生に怒られてしまいます。ですが、一人でも多くの生徒が時間を大切にし、静かにしようとすれば、少しはおさまると思います。先生は毎回のように「静かにしなさい」と言います。わたしはみんなはきっとわかっているのだろうと思っています。でも、まだそうすることができないのは、そのことに慣れていないからだと思っています。受験が近づくにつれて、静かに授業を受けなければならない、と感じる生徒が増えてくるはずです。だんだん静かになっていけばいいなと、わたしは思います。修学旅行など、遠いところへ学習に行くときなどは、どうしても気持ちが高ぶると思いますが、先生がいつも言っている団体行動がどうすればできるのか、心がけ次第でとてもよい学習ができると思います。 クラブ活動を通してわたしが学んだことは、そのまま学校生活でも十分に役に立つものでした。これからも時間と礼儀を大切にし、友達とともに受験勉強を乗り越えていきたいなと思います。 |
橋本市立高野口中学校
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