東京都高文連 文芸部門地区大会
6月11日に、東京都高文連主催の地区大会が行われました。
今回は、詩と俳句の2部門での参加でした。 午前中は詩人の高柳誠先生による講演、午後は分科会に分かれて協議と連詩の創作を行いました。各分科会で、本校生徒3名が司会、1名が書記として、会の運営に携わりました。 閉会式では、優秀な作品が表彰されました。本校生徒では、俳句部門で優秀賞1名、詩部門で生徒賞1名が受賞しました。俳句部門で受賞した生徒1名は、8月に行われる関東大会への出場が決定しました。 29年度 第1回ポエトリー交流会参加第1回目は「子供のころ」というお題のもと、各生徒が詩を創作し、発表し合いました。 今度も定期的に交流を続ける予定です。 以下に当日発表した作品を紹介します。 『言葉』 みんなの心が見えたらいいな 小学生の私には 漠然とした そして唯一の願いだった もし心が見えたなら その子にぴったりな言葉を掛けられて 友達の心の動きを見て楽しんで 自分の良いところも悪いところもよくわかって そしてもちろん 気になる子が誰が好きなのかだって なんでもわかるから 人生はバラ色に染まって 向かうところ敵なし 成長して気付いたのは 鈍感でよかったということ もし心が見えたなら 人の悲しみも 人の憎しみも 人の悪いところが 鮮明に見えてしまったことだろうから 見えすぎるのは困りもの わたしはあまのじゃくだ 見えないのは不安で仕方ない でも何も見えないのを良いことにして 楽しく生きて 笑っていたい 『あの日々』 おばあちゃんが小さいころ ちいさかったおばあちゃんは おもちゃの乳母車で 人形の世話にあけくれていたそうだ。 みんなの優しい視線に包まれた日々。 お父さんがが小さいころ ちいさかったお父さんは 友達と 神社の境内で暗くなるまで遊んでいたそうだ。 夕日に縁どられた日々。 先生が小さいころ ちいさかった先生は 学校の帰り虫と共に 大冒険をしていたそうだ。 木漏れ日を透かして見える日々。 私が小さいころも そんなにかわらない テディベアの世話をして 公園で暗くなるまでかけまわって 地下を探検して ありの巣を訪問して…… 時間なんか気にせずに。 あの日々。 小さいころの あのきらきらした日々は 忘れかけている人々にも きっとあったのだろう むっつりしたクラスメイトにも 向かいのおばさんにも 今、すれ違った人にも。 だから私は思う 小さいころの私だったら 彼女ら、彼らと どんなにか素敵な友達になれただろうって 『兄と私』 兄はいつも「泣き虫」と言ってきた わたしはいつも「弱虫」と言った 兄はいつもオカシをとった 私はいつもオモチャをとった 兄はいつもイジワルをした 私はいつもツゲグチをした 似ているところもあった 兄はいつも強気だった 私はいつも強気だった 兄はチャーハンが好きだった 私もチャーハンが好きだった 兄は水泳が苦手だった 私も水泳が苦手だった 嫌い、きらい、キライ と言っても結局スキ なぐさめてくれたよ 手伝ってくれたよ 守ってくれたよ 教えてくれたよ 叫びたい 私の兄は 世界イチ優しいって・・・・・・ |
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