最新更新日:2024/06/28
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昼カフェ第3弾「ビブリオバトル〜たにちゅう in 裾野」

8月9日:昼カフェとしては初めて市外の先生を講師に迎え、さらに市立鈴木図書館と初連携する形で行われた企画です。講師は、AI(人工知能)第一線の研究者であり、ビブリオバトル(知的書評合戦)の発案者でもある、立命館大学情報理工学部教授 谷口忠大先生です。
 参加者は、各校の図書館担当の先生方を始め、市内小中学校から23名、他に、県内各地の公立図書館員(袋井市や焼津市、森町など)、そして裾野高校からも高校生の参加があり、合計36名となりました。
 前半は谷口先生から、ビブリオバトルとは何か、どのように実践していったら良いかについての講演がありました。「ビブリオバトルは『人を通して本を知る。本を通して人を知る』のキャッチフレーズで親しまれる本の紹介ゲームです。4つのビブリオバトル公式ルールさえ守れば、誰でも簡単に楽しめます。興味をもったら、とりあえずやってみましょう!」ということで、後半は、36名が4人ずつ9班に分かれて、ワークショップ形式のビブリオバトルを体験しました。
 ほとんどの参加者が初体験でしたが、始まってみればどのグループも初対面同士とは思えないほどの大盛り上がり。「5分も本の紹介ができるかなぁ。」「プレゼン自信ないなぁ。」などの事前の不安も吹っ飛び、あっという間にチャンプ本決定まで進みました。
 事後のアンケートでは、「今回のビブリオバトルは面白かったですか?」の問いに、「面白かった」33人、「少し面白かった」3人。「またビブリオバトルに参加したいですか?」の問いに、「参加したい」と答えた人が34人でした。この楽しさを子どもたちに教えてあげて欲しいな、と学びの森では期待しています。実践されたら、また教えてくださいね。

<参加者の感想から>
◆本と関わるための導入としてもビブリオバトルを学校に取り入れていきたい。
◆ビブリオバトルの仕組みがよくわかりました。参加者の方々とのコミュニケーションが取れて、どのような場でも活用できると感じました。
◆自分が普段読まないジャンルの本を知ることができてよい経験でした。新しい視野が広がります。ビブリオバトルが自己紹介になることを実感しました。
◆正しいやり方をキチンと聞いて自分が経験することが大切だと思いました。難しいことを考えず、谷口先生がコミュニケーションを重要視していることがわかりました。読まなくてもいろいろな本が知れる楽しさを感じました。今日は素敵な時間をありがとうございました。
◆たくさんの本にふれ、本への興味が深まりました。あまり読書をしていないので、少し緊張していましたが、どんなジャンルでもいいということで楽しめました。ありがとうございました。
◆今回のようにワークショップ形式だと人数も少なく気軽に参加できるものだと感じました。「人を通して本を知る。本を通して人を知る」というフレーズがとても良いと感じました。もともとビブリオバトルはプレゼンかと思っていましたが、そうではないとわかりました。
◆とてもいいコミュニケーションツールだと思います。とても面白く、為になりました。ありがとうございました。
◆初めてやってみました。あっという間に時間がすぎて楽しかったです。人と人とのコミュニケーションをとる、とても有効なものだと感じました。谷口先生のお話が聴けて良かったです。
◆初めて参加してみましたが、楽しかったです。元祖というか、ご本人にお話をうかがえたことがとても貴重な体験でした。参加するにあたり、本を選び読むことにややハードルがありましたが忙しい中、久しぶりに本に向き合うきっかけにもなり読書を楽しめました。自分は手に取ることがない本を紹介してもらって、それが面白かったです。実際に経験することが実践につながります。ありがとうございました。

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昼カフェ第2弾「この差ってなんですか?〜中学校の学級づくりと生徒理解

8月8日:「昼カフェ」第2弾は、中学校での学級経営と生徒理解に豊かな経験と高い指導力をもつ東中学校の杉本隆伸先生を講師にお迎えし、「この差ってなんですか?〜同じようにやっているのに学級がうまくいかないのは〜」のテーマで開催しました。参加者は、まだ担任経験の浅い、若手の先生方5名と、2名の相談員さんです。
 最初に、参加された若い先生方から、学級の雰囲気づくりや行事指導、不登校生徒への対応など、学級担任としての疑問や悩みが出されました。これらの疑問や悩みに答える形で、杉本先生は、ご自身が学級担任として実践されてきたことを、学級開きや一日の生活の中で、あるいは行事の指導や不登校生徒の対応など、時期や場面ごとに整理して、一つ一つ具体例を挙げながら、平易な言葉でわかりやすく話してくださいました。
 参加者は、杉本先生の、一人一人の生徒への細やかな心遣いと教師としての心構えに身を正し、そして具体的な実践の裏にある確かな理念に気づき、改めて学級担任の魅力と学級づくりへの意欲をかき立てられました。
 昼カフェ終了後、学びの森から帰られる先生方の表情が明るく輝いているように見えました。それは、杉本先生のベテラン教師の技を学んだ最後に、「でも若い人にはかないません。黙っていても子どもたちが寄ってきますから。」の一言に背中を押されたように思います。2学期からの頑張りが楽しみです。
 なお、昼カフェで杉本先生が配布された資料がとても良かったので、ぜひ参加できなかった若い先生方に読んでいただきたいと思い、先生の許可を得て下に掲載させていただきました。ここには先生の実践したこと(そのエキス)が記されています。一文一文には、杉本先生の教師としての理念が込められているのですが、それは記されていません。行間を読んでいただくか、今回参加された先生方に問うてみてください。

(↓資料はここから閲覧できます。クリックしてください)
昼カフェ杉本教諭レジュメ
昼カフェ杉本教諭OJT学年便りまとめ

<参加された先生方の感想から>
・担任としてどのように学級経営をしていくのかという方向性や、そのための下準備や技など、数多くのことを知ることができました。出来ることから少しずつ自分のものにしていきたいです。2学期は、体育祭や文化祭があるので、今日学んだ指導法を生かしていきたいです。貴重な時間をありがとうございました。(学級担任1年目)
・文化祭や体育祭では、生徒とがむしゃらになって関わっていきたいと思いました。生徒にとっては熱が入る時期だと思うので、それに応えたいと思いました。学級経営では、「見えない指導」について考えることが出来ました。細かい配慮を大切にしていきたいと思います。今日はありがとうございました。(学級担任1年目)
・班の活動を活発にさせるためには、出発(学級開き)の段階でアイスブレークなどの手法を使っていくことが大切だとわかりました。それが学級全体の雰囲気につながり、行儀などの活動にも上手につながっていくのかなと思いました。自分と他人の当たり前は違うということは、大学時代に知っていたつもりでしたが、いつのまにか忘れていました。生徒と自分とは違うということを再認識し、粘り強く関わっていきたいと思います。(学級担任1年目)                     
・「学級経営」という言葉には、たくさんの内容が詰まっていることを改めて感じました。リーダーへの話を、2学期は細かくしていこうと思います。生徒たちの「やった感」を持たせることを意識して、学級の生徒同士が、よりコミュニケーションをとっていけるようにしていきたいです。ありがとうございました。(学級担任2年目)
・学級経営の細かい技術や根本を学ぶことができました。特に、行事指導の中で、「○○は○○を○○する」ものについて理由を考えさせたり、本番前のテクニックも2学期以降活用したりしていきたいと思いました。一つ一つの技を使っていき、良い形で学級を作っていきたいと思います。(学級担任3年目)
・適応指導教室でも使えるテクニックや気をつけること、話す内容など学ぶことができました。また、私の子どもたちもお世話になっていたので、話を聞く中で、自分の子どもが活動していた頃の先生方の言動に込められた願いや思いを知ることができ、改めて感謝の思いを深くしました。充実した時間をありがとうございました。(適応指導教室職員)
・いろいろお話を伺い、根回しや準備の素晴らしさを感じました。自分に関わってくれるととても印象深く、次のステップに迎えるようです。子どもの声を吸い上げて、寄り添っていけたらと思います。(心の教室相談員)

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昼のカフェ講座「楽しい冬休みが迎えられる論文の進め方〜夏に見通しを持っちゃいましょう!」

 8月4日(金)13:30〜生涯学習センター学習室2で 昼のカフェ「楽しい冬休みが迎えられる論文の進め方〜夏に見通しを持っちゃいましょう!」をテーマに東小学校教諭 世古健一先生のお話を伺いました。
 参加者は、本年度の裾野市の教育論文に応募を予定している先生方を中心に、12名の先生方でした。
 まず始めに、参加者の緊張をほぐし、全体の雰囲気を柔らげるための「アイスブレイク」を行いました。2人組を作り、「この夏休みに知りたいこと」を自由に話したり、聞いたりします。すると、さっきまでの硬い雰囲気から、お互いに親しみを持って、楽しく研修しようとする雰囲気に変わりました。
 次に、本日のテーマに近づけていく対話に入りました。それは、「最近、学校業務や教育実践をしている中で、感じていることや思うこと」について、相手を代えて、3回行うことでした。自分の頭の中にあるぼんやりとしたものが、徐々に明確になっていきました。
 そして、飲み物やお茶菓子をいただきながら、和やかな雰囲気の中で、『論文のテーマが決まらずに、悩んでいること』を前提に、どのような準備をすればよいのかを、ご自分の論文を提示しながらお話してくださいました。
 教育論文は、これまでの研究(自分のものでも、人のものでも)に、自分の現在の実践のエキスを加えるというイメージで書くという大枠を教えてもらいました。
そして、研修会のアイスブレイクで体験したように、「日頃、感じていることや考えていること、思うこと」を先輩や同僚の先生方に話したり、意見をもらったりして、自分の思いを明確にしていくことが大事であるとのお話に、皆さん頷かれていました。
「一人で悩むより話すことで明確になることもある。」ということです。
 また、『他の人が定義づけた考え(先行研究)をベースにして、その考えを自分が実践してみて、分かったことにまとめる』という、示唆も大変わかり易かったです。
 そこで、書き出しの試し書きを実際にやってみました。社会的背景からの問題意識(発表されている研究論文、文科省や国立の研究所や県教育委員会から出されている考え等)をベースにして、書き手が持っている問題意識を述べるということで、各自が持参したパソコンに、頭でもやもやとしていることを打ち出してみました。
 文字にしてみて、見えてきたことがあったと、アンケートに書いている先生もおりました。

 2学期からは、実践で、何を明らかにするのか、何が明らかになるのか、どうやって明らかにするのかの研究の方法へ進んでいくことになります。
 記録(写真、ノート、ワークシート等の記録など)をとっておくことも、論文をまとめるために、忘れないようにとのアドバイスは「どうしよう、どうしよう」という気持ちの負担を少し軽くしてくれたように感じました。

 今更、聞けない論文の書き方を、丁寧に、且つ、フレンドリーにお話しいただいた今回の昼のカフェは、学びの森に相応しい「勉強」の機会でした。


<参加者の感想より>
★論文のテーマが決まっておらず、何を書いたらよいのか分からなくて、途方に暮れていましたが、今日、書き方等について周りの方と共に、勉強することが出来て良かったです。自分が今、学校のことで問題意識を持つことが、何点か有り、この時間にテーマは決められませんでしたが、夏休み中には決め、2学期から実践の記録をしっかりとっていきたいです。

★書きたいことは、漠然とあっても、どう書いたらいいのか分かりませんでした。でも、今日のお話を聞いて、書きたいテーマが、一つポンと浮かんで来ました。そして、そのために必要なことや今から自分がやらなければいけないことが見えてきました。こつこつと頑張ろうと思います。

★論文というものが、どういう見通しを持って、まとめていけばいいのか分かりました。今日のこの研修がなければ、9月、10月、11月、12月でデーターを集められなかったと思います。論文はデーターが命。世故先生に相談に乗ってもらえたことも、とても勉強になりました。

★論文を書くことになって、一体どのように進めればよいか、全く見通しが立たなくて、困っていましたが、今日の昼のカフェに参加して、アイスブレーキング等で対話していくと、自分の中の問題意識が表面化されて、テーマが決まりました。楽しい冬休みが迎えられるように頑張ります。

★自分が取り組めるものを進めていかないと、論文は、苦しいということ、社会が求めていることも視野に入れないと、いけないということを知りました。実践できることを調べたり、確認したりしながら、進めていきたいです。頭の中でボヤッとしていたことを実際にパソコンで打ったことで、少し整頓出来ました。

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裾野市教職経験2・3年目教員研修会

 裾野市教職経験2・3年目教員研修会が、7月31日(月)9:00〜12:00裾野市役所402会議室で行われました。

 最初に、朝倉学校教育課長から、「子供をしっかり見ること、そして、その実態を掴むために、その子にあったアプローチの仕方を考えてほしい。子供は、教師の一言一言をいつまでも覚えているということを忘れないで」と挨拶がありました。豊富な経験を通してのお話は、若い先生方へのエールになりました。

 研修の前半は、東小学校教諭 佐藤一弘先生による「学級づくりについて」の講話でした。学級経営のポイントをレストランのメニューに例えて、隠してあるキーワードを皆で想像しながら一皿一皿、考えていきました。メニューをベースにした話に、皆が興味津々となった中で、話が進んでいきました。
 その中で、生徒指導のポイントと風林火山の精神が見事にマッチした一皿がありました。

「生徒指導は風林火山」の一皿でした。
 『対応は、風のごとくスピードをもって                 
  見守る(様子を見る)ことは、林のごとく静かに   
  叱る時は、言葉を選んで、きっちりと  
  譲れないことは、山のごとくぶれない、動かない』 です。
  
二皿目は、「迷ったら やはり授業」
 『授業で子供を引きつけるために、自分の授業を振り返り、見つめ直す。テンポのよい授業をする。子供は、予期せぬ発言をするので、大切なのは反射神経(子供の反応に敏感になる) 想定外を楽しむ。間違いではなく、違いから学ぶ。時数を守る。』です。

三皿目は、「あとしまつより 下ごしらえ」
 『授業の中で、無駄になる時間を減らすこと(配布物を何枚も配る時や多くの子に発言させたいのに、決まった子しか挙手しない時などの工夫)は、教師の負担が減るだけでなく、子供への接し方が変わってくる』です。

そのほか、話題になった具体的な項目は、
・先生クイズで担任紹介   ・グッズ(物)にたよる   ・出席番号で管理する
・今月の歌だけじゃつまらない   ・むしゃくしゃしたら掃除をする   
・ネタは町からテレビから   ・決める時の言葉がけ   ・生活の記録を残す
・ネーミングにこだわる   ・教室で子供を迎える   ・悩む席替え 等でした。
 頭も目も耳も働かせ、『肝心なのは、なんとかしてやろうの気持ちと遊び心である』との佐藤先生からの締めの言葉で終了しました。

 研修の後半は、日頃の学級経営について、それぞれが1学期に発行した学級便りや子供との心のノート等の資料を持ち寄って、具体的な情報交換をしました。学級便りの紙面の内容や、発行回数、短時間で仕上げる方法、提出ノートを2冊用意し、少し時間をかけて、コメントを入れる工夫など、同期生からの情報は「よし、それをやってみよう」とやる気スイッチを力強く押す力になった有意義な研修会でした。

<参加者のまとめから>
◆小学校ならではの工夫はもちろんのこと、中学校の学級づくりにも役立つことや心がけ等を知ることができました。忙しい日々の中で、丁寧さは後回しにしてしまいがちですが、ちょっとした工夫をすることで、丁寧に出来ること、また、ちょっとした丁寧さが子供たちとのよりよい関係やよりよい学級を作っていくのだと思いました。子供たちのために、工夫していくことは、子供たちが「自分は、大切にされている」という思いを持つことではないかと考えました。

◆遊び心を取り入れつつも、そこにはしっかりとした目的があるということが大切なのだと感じました。また、あれもこれもすべてを欲張って実践するのではなく、、これはやめるというのを割り切ってやめ、本当にやりたいことに重点を置くことも大事なんだとわかりました。自分でも真似させていただいたり、自分の学級に合うようにアレンジしたりして、実践に取り入れていきたいです。

◆佐藤先生が多くの思いを持って、学級経営に取り組んでいるということです。その点で、自分は、まだまだ個性をもって取り組めていないと思います。また、「失敗しないことが失敗」という言葉も胸に刺さりました。まずは、真似からでもいいと思うので、今日、聞いた実践例から先輩がしていることを取り入れ、自分の学級経営にいかしていきたいです。

◆多くの先生方のお話を聞いて、「ああこのやり方いいなあ。」という実践や「自分だったらこうするかなあ」と思う方法など、考えることがたくさんあり、吸収するものがすごくあった研修会でした。常に、野心と遊び心を持って実践を重ねたいなと改めて思いました。2学期から、試行と思考を積み重ねていきたいです。

◆自分と同じ3年目の先生たちが、様々な工夫を凝らした学級経営を行っていることを改めて実感し、夏休み以降、私も「もっともっと頑張ろう」と勇気づけられました。また、「こんな方法があるのか」という新しい情報も発見できたので、まだ、試してないものは、どんどん取り入れて、経験を積んでいきたいと思いました。

◆自分のやっている学級経営だけでなく、人の話を聴くことは、とても勉強になります。「ああ、やってみたいな、すごいな」と思えたことが今日の収穫です。特に、「子供たち同士で」というところを強く感じ、学級を経営しているのは、自分だけではなく、「自分と子供なのだ」と思いました。2学期からが楽しみです

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第2回ふるさと学級「勾玉づくり」向田小

 向田小学校で7月22日(土)午前中に、子どもたちが楽しみにしている「ふるさと学級」が実施されました。「ふるさと学級」の第2回目の活動で、子どもたちは「勾玉作り」に挑戦しました。
 今回の活動は、スクールコーディネーターにアドバイスしていただいたことがきっかけとなって実現しました。また、スクールコーディネーターには、講師の方々との連絡調整もお願いし、当日は、富士山資料館から渡邉様、高橋様の2名を講師としてお招きし、細かな指導を受けることができました。
 作業を始める前に、勾玉について簡単に説明していただき、勾玉は、身に付けている人の身分を示す首飾りだということを知りました。また、手作りの勾玉は、世界に一つしかない大変貴重なものだという話もしていただき、「世界に一つしかない、自分を表す貴重なものを作ろう」という強い気持ちを持って活動を開始することができました。
 作業は、最初に材料の石に鉛筆を使って形をデザインすることから始まりました。見本の作品や写真をもとに考える子もいれば、オリジナルの形にこだわって何度も描き直す子もいました。形が決まると、講師の先生にお願いして、いらない部分をのこぎりを使って切り落とします。その後、金属のヤスリを使って丁寧に石を削って形を整えます。 形が整うと、今度はサンドペーパーを使って、表面を整えます。その後、耐水ペーパーで水をつけながら丹念に磨き込んで石の光沢を出します。約2時間の作業となりましたが、どの子も集中して作業に取り組み、世界に一つしかない素敵な勾玉を完成させることができました。
 活動終了後に、今回の活動を振り返って感想をまとめました。その一部を紹介します。
・きれいにできました。とても楽しかったです。
・作るのが大変で難しかったです。でも、自分のオリジナルで、世界に一個の勾玉を作ることができてよかったです。
・石を削っていくうちに、だんだんきれいな形になりました。色をつけるとき、一回では色があまりつかなかったけど、何回かやったら、しっかり色がついてきれいな色になりました。
・最初はざらざらしていて、ちゃんとできるか分かりませんでした。でも、最後にはつやつやしていてきれいな物ができたので、とても楽しく、そして達成感がありました。

 次回は9月23日(土)に「富士山資料館・富士サファリパークの見学」を予定しています。

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地域の皆さんによる草刈り作業(南小)

 3連休の中日となった7月16日(日)に、南小学校で地域の有志の皆さんによる草刈り作業が行われました。
 
 作業に参加してくださったのは、堰原地域の有志の皆さんと、ダディーズの皆さんです。南小学校の職員も合わせると、総勢40名ほどの方が協力してくださいました。
 
 暑い中、朝8時から約2時間、学校敷地内の草刈り、樹木の剪定や、ケムシが出る前にと、サクラの木の消毒もしてくださいました。

 この時期は、すぐに草木が伸びてしまう時期です。

 作業が終わった後は、見違えるようにきれいになりました。 

 子どもたちのためにと、暑い中、作業してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
 
 学校は地域の皆さんに支えられているということを感じますね。

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小学校 市講師・支援員研修会(須山小)1

 平成29年7月7日(金)須山小学校を会場に、「平成29年度 小学校 市講師・市支援員研修会」が開催されました。西小学校、富岡第一小学校、富岡第二小学校、千福が丘小学校、須山小学校5校の講師9人、支援員13人が参加しました。
 全体での研修は、開催校の松元校長からご挨拶をいただき、続いて、教育委員会から川波指導主事の挨拶と服務についての説明がありました。
 講師の先生方は、中山宜子市講師による6年生の書写「発展」を参観し、支援員の先生方は、高木淑枝須山小教諭による1年生の算数「ひきざん」の授業で、鈴木由佳子支援員の支援の動きや様子について参観しました。
 書写の授業では、教材の「発展」は、「かしら」と「たれ」の筆順や払いに注意して書くことと字形を整えて書くことが求められます。
 参観した先生方は、書写の授業なので、一人ひとりが半紙と向き合って、黙々と筆を運んでいる子供たちの姿を想像していました。ところが、この授業では、グループになって、気をつける所を話し合いながら、一画、一画をグループ内で、順番に書いていきました。一人が一画書く時、友達の意見や前に書いた所からどのように繋げていくのかなど、字とゆっくり向き合うことになり、どの班も思いがこもった字になりました。その後、それぞれが自分の「発展」を書き、前時に書いた作品と比較しました。子供たちだけでなく、参観していた先生方も「おーっ」と驚くほど、字の勢いや字形が整ってきました。
学び合いの場面を設定することで、より満足度の高い書写の授業を参観しました。

<参加者の感想>(一部紹介)
★グループ書きの活動をはじめて見ました。一画一画、丁寧によく見て書くこと、子供たち同士の関わり方等勉強になりました。
★友達の意見に「そうだよね」「いいね!」が聞かれたり、拍手する姿がほほえましかったです。グループ、個人、と授業の流れにめりはりがあり良かったです。
★仲間と繋がることで、できる喜びを味わう体験は、大切だと思いました。
★付かず、離れず、目を離さずで、上手に支援できるよう、日々、心がけて努力したいと改めて思いました。
★小規模校と大規模校とでは、支援の仕方も全く違いますが、担任の先生とコミュニケーションをとり、「授業に入らない子」「授業に入れない子」を学びの仲間に入れる支援をしていきたいと思います。
★改めて、困っている子への支援について考える良い機会になりました。まずは、子供理解が第一と考え、一人ひとりの子供をしっかり見つめていきたいと思いました。
★学習ができる、できないではなく、授業という舞台に乗せて上げることが大事という事を改めて学ばせていただきました。
★支援をしながらも、自分一人で考える時間や一人でやってみようという意識も持てるように関わりたいと思います。
★支援の先生と担任の先生との連携が良くとれていたので、よかったと思いました。支援を必要としている子のサインを見逃すことのないように、気配りやタイミング、支援をするしないのバランス等、常に考えていきたいと思いました。意見交換を通して、参加された支援員さんたちも同じような事を思っていることがわかり、安心しましたし、また、頑張っていこうと思いました。

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事後研修会の様子
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学びの森だより 7月号

梅雨の時期です。紫陽花が綺麗な季節ですね。
湿度が多い日が続き、過ごしにくい陽気の日が増えてきました。
皆様、体調を崩さないよう、くれぐれもお気をつけください。

さて、学びの森だより 7月号を作成しました。

今回は、6月に実施しました「市講師・支援員研修会」の開催報告などを掲載しています。

是非、ご一読ください!

学びの森だより 第5号29.7.3
支援員だより 第4号29.7.3
↑ここから閲覧できます
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小学校 市講師・支援員研修会(南小)1

 平成29年6月27日(火)南小学校を会場に、「平成29年度 小学校 市講師・市支援員研修会」が開催されました。東小学校、深良小学校、向田小学校、南小学校4校の市講師9人、支援員9人が参加しました。
 全体での研修は、開催校の鈴木校長のご挨拶と、風間教育長のご挨拶で始まり、渡邊課長代理の服務についての説明がありました。風間教育長からは、アメリカの学者ボーズビーの言葉を引用し、相手の話を聞く時の基本は、「うなずき・あいの手・おうむがえし」であるとし、一人の成熟した人が温かく、継続的な人間関係を作ってやることであると紹介してくださいました。まさに、市講師・市支援員の先生方が、日々の実践の中で、子供の話を丁寧に、温かく受け取って下さっていることではないかと感じました。
 授業は、1年生の国語を全員で参観しました。教室に届いた「なぞなぞの手紙」を元に、助詞の「は・を・へ」の正しい使い方を学んでいきました。
 講師の先生方は、授業の流れ、子どもたち全体の動き、個々の表れを中心に、支援員の先生方は、授業の進行に合わせて、支援を必要とする子への関わり方を参観しました。
 その感想や意見を持ち寄っての4グループでの協議は、時間を忘れる程、充実しました。午前中の短い時間でしたが、内容の濃い研修会でした。

<参加者の感想>(一部紹介)
★教師と支援員との連携がよくとれていて、温かさが伝わってきた授業でした。理解が十分でない子への支援の仕方に日々悩みますが、理解の遅い子も学びの仲間に入れるため、T1の先生と連携をとり、チームプレイで支援をしていきたいと思いました。
★担任の先生の子供を引きつける工夫や子どもの発言を上手にまとめ、授業につなげる様子が、とても参考になりました。自分もこれからの授業において、子どもが「はっ!」とするような工夫、子どもの何げないつぶやきを拾い上げて、授業につなげていけるように努力していきます。
★困り感を持つ子も積極的に授業に参加し、挙手している姿がとても素晴らしいと思いました。笑顔を絶やさず、子供目線で支援しているのを見て、自分もそうしていきたいと思いました。
★個々に応じて支援を変えていくことや、本当に、今、支援が必要かを考えて動くことが大切であることを改めて、学びました。
★支援というのは、「つきすぎず、離れすぎず」が、大事だと思っていて、本時の授業では、全体を見ながら、笑顔で、さりげなく「つきすぎず、離れすぎず」を実践されていたと思いました。

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事後研修会の様子
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「茶の湯」体験(向田小)

 7月3日(月)の午前中、2名の講師の方に来校していただき、向田小学校の6年生の児童29名が「茶の湯」体験を行いました。
 敷き詰められた畳により、会場には和の雰囲気が広がっていました。
 子どもたちは、講師の先生から、お茶の点て方・お菓子の頂き方・お茶の頂き方を丁寧に指導していただいた後、ペアになって実際に体験をしました。
 初めて体験することなので、最初は戸惑っていた子どもたちも、講師の先生の丁寧な声かけにより、落ち着いて取り組むことができました。
 普段の学校生活の中では体験することのできない、わび・さびの世界。落ち着いた雰囲気の中で、静かに過ぎ去っていく時間を感じながら、子どもたちは日本の伝統文化である「茶の湯」を、体験を通して深く学ぶことができました。一人ひとりのその表情から、日本の伝統文化「茶の湯」の素晴らしさを感じ取ったことが伺えました。
 茶の湯を学ぶことが、経験を増やすだけでなく、普段の自分たちの生活を今まで以上に深く見つめ直すきっかけにもなったようです。

 この活動は昨年度に引き続き、向田小スクールコーディネーターの荒木さんに連絡調整をお願いして、講師の方々を紹介していただいたそうです。様々な本物の体験ができる子どもたち。地域の皆さんに支えられていることを感じます。
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第2回裾野市初任者研修会 1

 平成29年度 第2回裾野市初任者研修会が6月15日(木)に西小学校で開催されました。
 2校時には1年から3年までの授業を12学級、3校時は、5年社会の中心授業を全員で参観し、4校時は、4年から6年までの9学級の授業を公開していただき、先輩方の授業を間近で参観しました。
 西小の全員の先生方による授業公開は、初任者にとって、大いに参考になりましたし、授業に対する熱い思いを肌で感じることができたことは、初任者が、これから歩んでいく道を示してくれているようにも感じました。
 中心授業は経験2年目の仁科羽純先生の5年社会「あたたかい土地の暮らし」でした。
「沖縄の家のひみつを探そう」を学習課題とし、沖縄の家の写真から<ひみつ>を探すために、班で話し合い、全体の場に出して、特徴ごとに考えていきました。

 午後は、前半、授業者を交えての授業研究をグループことに話し合い、子供の姿から学びました。後半は、川波指導主事の指導で、授業づくりと学級づくりの研修をロールプレイを取り入れ実践的に学びました。

<参加者の感想> 
◇アイスブレイクのおかげで、いい雰囲気で話し合いやロールプレイができたと思います。一緒に研修できる仲間がいることに感謝したいと思いました。
◇ロールプレイでは、ケース毎に3,4人のグループでじっくり話し合えたことで、自分の指導観が既に少し固まってしまっていたこと、相手の立場、背景にまで気を配れていなかったことに気付けました。
◇ロールプレイは、小学校、中学校それぞれの発達段階にあったもので、「あるある」と思いながら学ぶことができました。私たちが演じたように、丸く治まることばかりではないと思いますが、自分なりに精一杯対応できるようにしたいと思います。
◇初めて小学校の授業を参観しました。自分は中学の教員なので、小学校の授業を知ることができ、9年間の義務教育の中のどこを自分が担っているのかを改めて実感できました。来年、中学へ来る6年生の一人一人の様子を見ることもできて、よかったです。
◇先輩の先生方の授業を参観して、子どもたちの疑問や分からないことをそのままにしないで、必ず拾っていくという授業をしていて、素晴らしいなと感じました。子どもたちの小さなつぶやきを拾って、それを全体に広げていて、私も真似したいと思いました。今回の研修を受けるまで、私は、子どもたちに対して、「えーっ、これ、わからないのか・・・どうしよう・・・」と思ってしまって、うまく教えることが出来ないことに、落ち込んだ時もあったけれど、子どもがわからないこと、できないこと、迷惑をかけてしまうことがあるのは当たり前で、それらを全部受け止めることが大切だと実感できました。子どもたちの当たり前の姿を大切にしていけるようにしたいと思えたので、とても心が軽くなりました。

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第2回裾野市初任者研修会 2

午後の研修会の様子
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深良幼稚園訪問(市教委訪問に同行)

 6月21日(水)9時00分〜16時30分  
 あいにくの低気圧の通過で朝から雨、園児たちの降園の頃には風雨共に強まりました。全体研修中には何の連絡も入らなかったので無事お家に着いたのではないでしょうか。
 朝の活動として予定していた園児たちの大好きな“戸外あそび”が参観できなくてとても残念でした。きっと子どもたちも残念だったと思います。しかし先生方は雨案の指導案を用意され、子どもたちはみごとに室内で、もの、人との関わりのなかで過ごすことができました。ままごと、積み木などを各年齢に応じたあそびへと工夫し4歳、5歳となるとごっこあそび、お店屋さん、世話あそびなど、より役割を通じた関わりあそびをしていました。
 全体研修では各学級担任からクラスや個々の様子、これまでの遊びや学習の実践が話されました。参観された先生方の感じたことが率直に話され深良幼稚園の先生方との意見交換が熱心に行われました。
 参観者として風間教育長さん、西田深良中校長先生、岩佐深良小校長先生、また高橋深良小教頭先生、市教委芹沢指導主事、深良小中の職員の方、市内幼稚園の先生方が参観されました。

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ふるさと学級(向田小)

 今年度、向田小学校では、市の指定を受け、「ふるさと学級」の活動に取り組むことになっています。子どもたちが楽しみにしていた活動が、6月24日(土)にスタートしました。
 第1回目の活動は、開講式と体験活動「昔の遊びを楽しもう」でした。
 生涯学習課から課長の木原様、社会教育指導員の神田様にも来校していただき、最初に開講式を行いました。課長の木原様そして向田小の荒井校長先生からは、「地域の方々と交流したり、体験を広めたりしながら、地域を知るこの機会を大切にしてください。」という話が学級生に対してありました。真剣に話を聴いていた子どもたち。きっとこれからの活動の中で、貴重な体験を重ねていくことでしょう。
 開講式終了後には、昔の遊びで楽しみました。この日は、向田小のスクールコーディネーターの声掛けにより、民生児童委員の方々を中心に、11名のボランティアの方々が来校し、子どもたちと一緒に遊んだり、細かく御指導くださったりしました。子どもたちは、ボランティアの方々と交流しながら、遊びのコツを少しずつ覚え、昔の遊びの楽しさを感じながら取り組むことができました。
 今回子どもたちが取り組んだ遊びは、けん玉・だるま落とし・輪投げ・めんこ・こま回し・紙風船・紙鉄砲・お手玉・おはじき・紙飛行機・竹とんぼ・折り紙での傘作りです。

 活動終了後に、今回の活動を振り返って感想をまとめました。その一部を紹介します。
・今日のふるさと学級では、様々な昔の遊びに取り組みました。その中で特に楽しかったのは、輪投げとお手玉です。
・昔はこんなことをしながら遊んでいたんだと思いながら、一つ一つの遊びに取り組みました。こま回しがとても難しかったので、また練習したいです。
・最初に取り組んだお手玉が楽しかったので、これからも、できたらやってみたいです。紙飛行機があまり飛ばなかったので、次は、もっと飛ぶ紙飛行機を作りたいです。
・昔の遊びについてよく知ることができました。特に、けん玉とめんこが楽しかったです。
 次回は7月22日(土)に「まが玉作り」を予定しています。なお、今年度の活動は、全部で7回を予定しているそうです。

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教職経験2・3年目教員研修会 1

6月14日(水)13時30分〜16時30分 研修者14名 
 
東小学校で上記研修会が開催されました。

教職経験3年目の武田真里奈先生の体育「ソフトバレーボール」(6/10時)の授業を全員で参観させていただきました。

事後の授業検討会を4班に分かれて行いました。

参加者の話題をあげてみますと
・子どもの実態に合ったルール設定の大切さが改めて分かりました。今
 日の授業では運動が苦手な子も楽しめたり、全員の運動量が確保でき
 たりなど充実した一時間になっていました。(中 2年目教員)
・検討会ではホワイトボードの活用の仕方が工夫されており兄弟チーム
 が作戦をみて実際どうだったかを関わり合いながら深める有効な手だ
 てが見られました。(小 3年目教員)
 
全10時間のどこで、何の指導を重点とするか。子どもたちの姿をしっかり読み取って単元を構成されていました。
参加者の方々は経験3年目となると教材の解釈、子どもの実態に即した授業、教師の落ち着きと柔軟な対応がより磨かれているとの印象をもたれたのではないかと思います。

引き続いて特別支援教育について学びの森職員からの話がありました。
全校実施10年経過での特別支援教育の現状・課題(一般論)を踏まえ、二年間の訪問から感じたことが主な内容でした。

以下は参加者の感想です。
・何で皆と同じことができないかという時代からその子どもの内面を見
 てできなことを認めてあげてからどう支援するのかが問われる時代に
 なっていることを改めて分かりました。(中 2年目教員)
・現在私のクラスにも数名の特別な支援が必要な子どもがいます。時間
 のなさ、仕事の量に惑わされることなく対応していきたいと思いまし
 た。よい反省の機会となりました。 (小 2年目教員)


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教職経験2・3年目教員研修会 2

事後研修会の様子(授業検討会、特別支援教育研修)
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南小1年生 生活科 生き物探検

 6月13日、うまい具合に今日は梅雨の中休みです。南小1年生生活科の「生き物探検」に同行しました。探検場所は学区の西端にある水窪グラウンドです。2列に並んでみんなで学校出発です。私は先頭でちょっといい気分ですが、目と気が抜けません。なにせ「学校の外へ探検に出かける」というわくわく感でいっぱいな上、注意力散漫な小学1年生48人ですから大変です。踏切を越え、横断歩道を渡り、およそ15分程の道のりでしたが、行き帰りが一番緊張を強いられました。引率の先生方の気苦労がわかります。
 水窪グラウンドは、半分くらいの子どもたちは行ったことがあるようです。到着して整列、活動範囲を指示して「さあ、探検に行ってらっしゃい!」となりました。さて、私の役割は、「子どもたちの質問に何でも答える」です。先生方は「子どもたちから花や虫の名前を聞かれて困ってしまう」とのことでした。一応下見をして花や虫の名前を全部チェックしたので万全です。「ずみさん!(私のことです)」と第一声がかかりました。どうやら落ちた小さな柿の実を見つけたので、ずみさんと一緒に拾い集めたい様子です。色々な色の小さな柿の実を集めて手のひらに並べています。下ばかり見ていたので、上の柿の木の枝に付いた実を見せながら「大きくなる前にここから落ちちゃったんだね」と話すと、「そうかー、かわいそう」と言って手に載せた柿の実をなでなで。子どもたちは深刻な表情ですが、私は笑顔をいただきました。
「サワガニ捕まえた!」狭い水辺に群れた子どもたちの一人が声を上げ、私に見せに来ました。明らかに得意顔です。一目サワガニを見ようと子どもたちが集まりました。サワガニの雄と雌の区別を教えました。雄でした。確認すると我先に水辺に戻ってサワガニ探しに夢中です。この分だと水辺の十数人は「生き物探検」が「サワガニ探し」になりそうです。案の定、サワガニを捕まえた子どもが次々に見せにやってきました。「お!雌だね。」にかなり嬉しそうです。しばらくすると、雄雌構わず数で勝負の子どもたちが出始めました。誰かが輪切りになった竹の節を見つけてきて、その中にたくさんのサワガニを集めています。「やさしく触って、帰りは逃がしてあげてね。」
水辺の反対側の草むらでは、先生に連れられた子どもたちがバッタ探しに夢中です。グラウンド隅の焼却穴の近くでは、数人の男子がたくさんのアリの動きにちょっかいを出しています。子どもたちは‘獲物’を私のところへ見せにきます。見せたいのです。
 「これ何ですか?」の質問は4つだけでした。1つは、昨秋に落ちたカヤの実でした。臭いにおいがするはずです。「何の実だろうねえ」種を割って臭いをかがせ「わ!臭い」。臭いにおいも勉強です。もう1つは、人だかりができたところへ呼ばれ「これ何という動物ですか?」と先生からの質問でした。ケラです。普通にはオケラと呼ばれていますが、正しくはケラです。噛みつくので痛い思いをした子どもがいるはずです。いました。「こいつ、かみつきやがった」そうです。次は植物の茎の先で丸まったハバチの幼虫でした。女の子が持ってきました。子どもたちは何を連想したのでしょうか、気味悪がって触ろうとしません。私が手のひらに載せしばらく待ちました。動き始めた幼虫に一瞬子どもたちはびっくりですが、目が輝き始めました。「蛾の幼虫か!」と言った男子には「何ガだろうねえ。」女の子たちにはもうペットのようです。最後は黄色い蝶の名前を聞かれました。キチョウです。わいわいがやがや行ったり来たりの生き物探検でしたが、楽しかったです。一番印象に残ったのは、最後までグラウンドの水抜き堀を平らな石で掘削し続けていた1人の女の子の姿でした。「水を流すの?」と聞くと「グラウンドに水がたまると困るから」だそうです。授業は「生き物探検」ですが、これも大事な生活科の活動です。グラウンドでゲートボールをすることを知っているようです。この子のやさしさは本物ですね。
 結局私の役目は4つでお終いでしたが、先生方と子どもたちの和の中に少し入れた気がして、楽しい一時を過ごせました。最後に、先生方に「自然遊び」の紹介資料と、「意外と生活科で役に立つグッズ」を紹介して南小を後にしました。こういった訪問の要請なら私は大歓迎、秋にはたくさんあるといいなあと思いました。どうやらパソコンの前よりこっちの方が性に合っているようです。
            文責:学びの森 小泉隆嗣
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中学校 市講師研修会 1

 6月12日(月)市中学校市講師研修会が西中学校を会場に開催されました。市内各校から13名の先生方が参加され、授業参観及び事後研修会がもたれました。
 公開授業は、西中学校の教務主任でもある窪田浩晃教諭が、3年生の社会科の授業を公開してくださいました。題材は歴史的分野「日本の独立〜平和条約と安保条約」です。
 窪田先生は、挨拶が終わると生徒全員を黒板の前に集め、拡大コピーをした「主権回復の日」の新聞記事を見せて、思ったこと、感じたこと、気づいたこと、疑問に思ったことを尋ねました。生徒から、「『希望と決意の日』と、『屈辱の日』の意味がわからない。」「なぜ沖縄にとって屈辱なの?」という疑問が出されると、今日はこのことについて考えようと投げかけて授業がスタートしました。生徒から「なぜ?」「どうして?」「知りたい!」という思いを引き出して、これを追究の意欲につなげていきます。(インパクトのある資料提示です)
 生徒たちは、席に戻り、4人班にして考え始めます。ここで先生は、個々に2つの条約についての基本的な内容を押さえるためのワークシートを配布し、その記入状況を見ながら、さらに「平和条約の調印国と未調印国」と「沖縄を知ろう」の資料を班に配布し、ソ連が調印を拒否した理由も併せて考えるように指示しました。
 生徒にとっては、国内外の情勢を合わせて見ていく必要があり、心地よい午後の時間を考えるとかなり難易度が高い活動だと思われましたが、各自丹念に資料を読み込み、ホワイトボードに自分の意見を書いて、班の仲間に説明していきます。
 それでも班によってバラツキがある様子を見て、先生は「他班に行って説明を聞いてもいいよ。」と、班内で説明ができている班やボードにきちんと説明がされている班を紹介して、聴きに行くことを促します。仲間に囲まれた班の班員は、自分たちの考えをわかりやすく伝えようと一生懸命説明します。聴く側も理解しようと真剣に耳を傾けています。
 「生徒は、先生の(上手な)説明より、(上手くなくても)仲間の説明の方をずっと真剣に聴くもの」だと窪田先生は話します。窪田先生は「まとめ」をしません。そのことを知っている生徒は、だから仲間の説明を真剣に聞くし、必要なことは自分でノートにメモします。
 ここまで37分。ここで二つ目の問いを発します。「振り返り用紙を出してください。この2つの条約をどう思いますか。自分の考えを書いてみて。」
各自が、戦後の日本の歩みを振り返りながら、そして今日の資料の中で知ったこと、感じていたことを文字にしていきます。先生は、ペンが進まない子を支援しながら、たくさん書けた子を褒めていきます。残り3分。6人の生徒を指名し、発表させます。
 以下、長くなりますが紹介します。

(Fさん)「戦争の状態を終結することができたし、沖縄を犠牲にしてでも日本の主権を回復することができたので、どちらかといえばよかったと思う。更に、日本は防衛力が強化されることが期待されるし、日本とアメリカが手を組めば、もっと強くなって日本がいい方向に進むと思う。日本が損したことは沖縄を犠牲にしたことと、賠償金以外は何もなかったので、どちらかといえば良かったと思う。」
(Iさん)「サンフランシスコ(平和条約)は、連合国と完全に戦争が終わったということになるから、もう人がたくさん死ぬことも戦うこともないし、平和に向かっていけるからいいと思う。日米安全保障条約は、今までさんざん沖縄戦で人を殺してきたくせに、よく日本を守るなんて言えるな、と思う。しかもアメリカは日本のためと見せかけて、支配を続けたり、強制的に基地をつくったりして、結局アメリカのためだけだな、と思いました。」
(Rさん)「僕は良かったと思う。理由は、サンフランシスコ平和条約を結んで、日本は共産主義に染まることはないので、またアメリカと戦うことはなくなり、さらに日本の主権は回復して、日米安保条約でアメリカと同盟関係になったので、各国は日本を攻撃したらアメリカも敵になると考えて、日本と争うことはなくなり、そうすると第二次世界大戦で日本が受けた傷をいやすことができるからです。」
(Nさん)「日本本土にとってはいいかもしれない。本土の主権が回復し、占領もされなくなるから。しかし、沖縄はアメリカの資本主義を広めるために共産主義から日本を守ろうという考えによって、まだ基地は残っている。このようにどこかが嫌な思いをするような条約は良くないと思う。」
(Oさん)「それぞれ2つの条約で、日本本土は独立して良かったけど、沖縄は切り離されてアメリカの占領・支配が続いてしまったからどちらともいえない。けど、アメリカと条約を結んだことでソ連などは攻めてこられないし、戦争状態が終わっているから日本全体でみればいいけど、沖縄の人たちは良くないんじゃないかと思う。」
(Tさん)「日本全体でみれば2つの条約はとても良いことだと思う。理由は、主権も回復したし、米軍が日本に留まるだけでも心強くなるからです。しかし、沖縄の人の立場から言うと、沖縄戦が甦るかのようにアメリカ軍はいるし、まだ日本国に戻れなかったから、日本全体でみるか、沖縄でみるかによって、良いか悪いかは変わってくると思います。独立も出来たし、同盟を組んだり、国際社会に復帰できたけれど、今も沖縄には米軍基地が残るなど、今現在まで影響しているからです。」
 
 生徒たちは、日本が占領から独立し、主権を回復したことと、冷戦の中でアメリカ側に組み込まれたこと、そして沖縄はアメリカの占領下のままで多くの基地が置かれたことなどを考えながら、それぞれ自分なりの見方・考え方を示しています。その見方の背後にはその子らしさが表れています。「あの子はあんな風な見方をするのか。自分とは考え方が違うけど、そういう見方もあるな。」「沖縄の人の立場に立って考えることも必要だな。」・・・。
 今日の題材は、今につながる題材でした。そしてその子なりの見方、考え方が表出してくる題材でした。こんな題材こそ、自分と関わらせて考えさせたいものです。「この6名の人の考えを聞いて、みんなはどう思うかな。もう一度班で話し合ってみよう。」
 新学習指導要領でうたう「主体的、対話的な深い学び」とはここからの学びなのかもしれません。歴史学者トインビーは歴史を学ぶ意義について「歴史は、過去と現在との対話である」と言っています。今日の授業はそんな一コマが見られた授業でした。
 最後に、事後研修会の挨拶で風間忠純教育長が、次のようにお話しされました。「今日の授業では、最初の生徒の表情と、最後の生徒の表情が大きく変化しました。なぜそんなに大きく変化したのか、この後の研修で明らかにしていってください。私は、沖縄の立場に立って考えてくれた子がいてホッとしました。」教育長さんのお人柄が表れた一言だなと思いました。 

<参加者の振り返りアンケートから>
・生徒の声(考え)で学びを深めていく授業に感動しました。ホワイトボード・ワークシートなどの使い方、振り返りの生かし方も参考にさせていただきたいです。
・「子どもの問いを課題に、生徒の脳を使った授業」ということで、とても勉強になりました。先生の説明が主ではなく、生徒たちが自分で考え、グループで話し合い、再度自分の考えでまとめる流れは、とても参考になりました。そして最後に必ず生徒をほめるということも、これからの授業に活かしていきたいです。
・教師がたくさん話さなくても、生徒が自分たちで動けるのは、先生が今まで築いてきたものと、生徒たちの見とりがよくできていたからだと思います。自分もがんばっていきます。



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