2022年1月22日仕事日記

 本日の教科書編集関連会議事前資料を熟読。実は事前に見て意見出しをしておかなければいけなかったが失念していた事柄。必死(汗)。

 9時30分から12時30分まで、オンラインで教科書編集関連会議に参加。教科書を利用する子どもと教師、それぞれの立場から言及。本日でひとまず大方針づくりが完了。次の会議での提案資料を楽しみにすることに。

 13時30分から、愛知文教大学で開催された「学び合う学び研究所」主催の第10回セミナー、副島孝先生の「『誰もひとりにしない教育』の深〜い意味」に参加。

 考えてみたいこととして提示されたことは、次の6点。
・なぜ、このテーマを考えるようになったのか?
・「ひとりにしない」をめぐって―最近読んだ本から―」
・「ひとりにしない」を考えない教育が何を生んだのか?
・「協同的な学び」を捉え直す
・そのうえで、改めて「協同的な学び」の意義を見出す
・「誰もひとりにしない」が、教育や授業をどう変えるか?

 この流れに沿ってのお話。思い起こしたのは僕が校長時代の副島教育長の校長会でのお話。会の冒頭で、今の教育を捉えて様々な視点で考えることを投げかけられていた教育長。いつも多面的・多角的に考えさせていただくきっかけを与えていただいたことを思い出す。今回もまさにそうした時間になる。

 終了後、セミナー参加のゼミ生4名とマクドナルドに行き、振り返り。率直な感想を聞きながら意見交流。学生にとってはこうした時間も、いや!こうした時間こそ重要。僕も学ぶことができる時間。

 帰宅。オンラインに変更した卒業論文発表会の進行具合をゼミ長に確認。6期生卒業論文サイトを完成させて、僕は当日を迎えるだけ。ゼミ生らの頑張りに期待するのみ。

 副島先生講演から思い浮かんだことを参加ゼミ生へ投げかけ。8期生の2名とさっそくやりとり。自分にとっても刺激的な時間となる。なるほど!そう考えるのだという新たな見方あり。

 大学の重要プロジェクトの段取り。どのような展開をすると、僕の思いをしっかり伝わるかと悩む。

 明日の鈴木中人さんとのオンライン相談のための資料づくり。方針がなかなか決まらず(泣)。

 研究室HP記事は7期生今井さんの「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」。担任としての具体的な話提案がとてもいい。

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(今井)

 おはようございます。こんにちは、こんばんは、7期生の今井美羽です。年が明けて、もう10日が過ぎようとしていると思うと、今年も一瞬で過ぎ去ってしまうんだな〜と思っております。

 私たち玉置ゼミ生は、株式会社EDUCOMの方々から、Chromebookを提供していただいています。そして、玉置ゼミとEDUCOMの方々が開発された『心の天気』というシステムがあり、私たちもユーザーとして使用しています。今日の気分を朝と帰りの2回天気の晴れ、くもり、雨、かみなりの中から選択して入力します。これは、担任の先生にしか見ることが出来ません。さらに、授業の学びを『心の天気』の「学びの天気」として入力できる機能もあり、これは全体で共有することができます。

 今回は、担任になって、この『心の天気』を始める際に、私は子どもにどのように伝えるかについてお話しします。

 私が伝えるのは2点です。
 まず、私が伝えたいのは、先生はみんなの話を聞きたいと思っているよ!ということです。毎日1人1人に、今日はどんなことをしたのか、楽しかったこと、悲しかったこと、沢山皆とお話をしたいということを伝えます。でも、先生は1人しかいないので、全員とお話していたら1日24時間あっても足りません。だから、みんなの気持ちをこの『心の天気』で先生に教えてほしい!と伝えます。

 次に、この『心の天気』は、先生しか見ることが出来ないということも伝えます。小学生であっても、周りの友達の目は気にするし、気になります。小学生なりに、毎日気を遣っています。先生にしか伝わらないとわかっているからこそ、自分の今思っている本当の気持ちが書けます。これは、自分自身が約1年間使って感じました。自分と玉置先生だけしか見ることのできない、「自分記録」なのです。

 以上の2点を伝えて私は『心の天気』を使い始めます。
 初めは、日記帳のような気持ちで使い始める『心の天気』ですが、使い続けるうちに、自分の気持ちと向き合い、認識する時間になっていきます。それは、自分の気持ち整理することにも繋がるし、この気持ちを先生だけは知ってくれているという気持ちになって、気分が楽になるときがあります。継続して使用することが、この『心の天気』の魅力を最大限に発揮する方法であると私は思います。(今井)

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2022年1月21日仕事日記

 昨日の仕事日記を書いて、研究室HP記事をアップ。下野さんの記事には感動メッセージが届く。志賀内さんから下野さんへ依頼メールも届く。

 10時30分からセキュリティ勉強会。参加者で話し合う時間も設定されていて、飽きさせない工夫があって楽しく参加。評価テストは難しい(笑)。

 12時から6期生によるEDUCOMさんへの「学びの天気」活用報告会。なんと50名ほどの参加あり。報告者の名桐君はさぞかし緊張しただろうが、申し分ない発表。事前チェックなしだったので、実はドキドキしていたが、満点をあげても良いと思う発表。一人一人のコメントもいい。柳瀬社長さんの総括にも感動。ゼミ生のおかげで、とっても良い時間となった。

 13時30分から「授業と学び研究所」オンライン会議。新昇格主任研修、インターンシップ、新卒研修などの振り返りと相談。

 16時30分からオンラインになった姫路市初任者研修。その打ち合わせ。meet活用と確認して動画配信の事前チェック。できる限り、インタラクティブにすることをお約束。

 13時30分から「授業と学び研究所」オンライン会議。新昇格主任研修、インターンシップ、新卒研修などの振り返りと相談。

 16時30分からオンラインになった姫路市初任者研修。その打ち合わせ。meet活用と確認して動画配信の事前チェック。できる限り、インタラクティブにすることをお約束。

 19時30分から21時まで、妹尾昌俊さんのオンラインの会に初参加。なんと堀田敦士さんが参加されていてビックリ。とっても緩い会議だったが、「心の天気」のPR。終了後、すぐに友達申請あり。

 山田貞二先生からいただいた新書「学校を動かすスクールリーダーの言葉かけ」(明治図書)を読む。山田先生の長年の経験をもとにした、リーダーの言葉かけをテーマにした、いわゆる良質の学校経営論。管理職必須本といっていい。本質は同じだが、僕と違う視点でのまとめ方で、大いに学ぶことができた。

 研究室HP記事は、8期生澤本君の【読後感想】子どもの心を前向きに動かすとは。岩下修先生の「AさせたいならBといえ」という教育界の名著を読んでの感想。本質をついている本は、やはり色あせない。
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【読後感想】子どもの心を前向きに動かすとは(澤本)

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 はじめて教育新書を手に取った。岩下修の『AさせたいならBと言え』という本である。内容はタイトルの通り「AさせたいならA」と直接的に伝えるのではなく、「AさせたいならB」と間接的に伝えることで1.子ども達を知的に動かすことができる 2.子ども達は知的に動くようになる この原則は集団においても個人においても有効的に使うことができる。本書では日常・学校・行事における「AさせたいならBと言え」の事例を多く取り上げていた。その数なんと93。どの事例もわかりやすく明日からでも使うことができる。

 この原則において重要なことはBをどのように伝えるかである。子ども達全員が共通認識でき、全員が理解できる言葉を使う必要がある。本書では『ゆれのないモノ』と表現していた。具体的には「物・人・場所・数・音・色」の六つに分けることができる。

 「物」では、時間が経過してもゆれることなく同一の像としてそこにあるか、クラス四十人のどの子の頭の中に入っても同一の像としてそこにあるか、ということが重要となってくる。また、現場にある物や意外性のある物を示すと印象に残りやすい。
 
 「人」とは、学校現場ではとりわけ先生や友達を示すとわかりやすい。児童にとって先生・友達はゆれることのないものであり、アクションを起こすことでフィードバックが返ってくる。この点において「人」は効果的に働くのだ。
 
 「場所」とは、多くの人が共通認識をすることのできるゆれることのないモノである。
ここでは「○の〇の〇」という公文が使用されていた。作文を書く時のテーマを絞る際に有効である。「大仏殿の大仏の手のひら」「緑のながめが美しい清水の舞台」などテーマが絞られているため作文を書く作業が知的になるのである。
 
 「数」とは、同じ年齢の子ども達ならほとんど共通のイメージとして浮かぶ無機的な存在である。「十個書きなさい」「一マスを五回ずつふきなさい」など数を利用した指示・指導法は多く活用することができる。
 
 「音」では、音を出す、音を聞く、音を立てないと三つのパターンを示すことができる。音に着目させることで無意識的に集中させたり、活動をさせたりすることができる。また、オノマトペを用いて感覚的に指示・指導することができるのだ。
 
 「色」も子どもに共通のイメージを浮上させることができる。色の特徴としては、マンネリ化しないことである。空の色、木の色などをその日、季節によって色が変化する。それに伴い言い方を変化させることで「AさせたいならA‘」になってしまうことを防ぐことができるのだ。


 私はこの原則についてBの言葉を変えていく必要があると考えた。例えば、話を聞いている人の方を向かせるために「おへそを向けなさい」と言う。これは「AさせたいならBといえ」の原則に沿っている。話を聞いてほしいから顔を向けなさいというのではなく、おへそを使うことで子どもは普段と違うことに面白さを感じてすぐに体を向けるのである。しかし、現在この言葉は鉄板の言葉になっていると感じる。多くの人がこの言葉を用いたことで一般的・機械的になってしまったのである。つまり、「AさせたいならB」と言っていたはずの言葉がいつの間にか「AさせたいならA‘」と効果が薄れてしまっているのである。この課題に対する解決策は一つである。使う人が考え、工夫することである。この原則を使うときは同じ言葉を用いるのではなく、その時・場面・人によって変えていく必要がある。

 これからの生活で何かを伝えるときは「AさせたいならBといえ」の原則を思い出したいと思う。どうしても「AさせたいならA」と言ってしまう。これではいけないことを学んだ。この原則は子どもだけでなく大人も知的に動かすことができる。常に知的に思考ができるようにこの原則を意識してこれからの学びに生かしていきたい。(澤本)

2022年1月20日仕事日記

 今日は、あるところで講演をする予定だったが、急速なコロナ感染の広がりで中止。主催者側の正しい判断。ということで終日予定が空く。仕事が進むので有難い。

 いくつかの講義の成績確定作業、成績入力。来年度の実習委員会組織のための相談メール発信。講演依頼に返信。就職課長がまとめていただいた今年度の各県教員採用状況報告を熟読。「教育課程論」の振り返りに書いてあった質問へメールで答える。全国フレンドシップシンポジウム企画案を見て指導助言。実習課と相談メールをいくつか。

 研究室HP記事は2本。1本は、吉久さんの「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」。教師側の視点からしっかり発信。

 もう1本は、志賀内泰弘さんのメルマガ「ちょっといい話」に掲載の下野綾巳さんの「秘密の合図」を紹介。心があったかくなる良い話。ここをクリックして、ぜひご一読を。
 
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7期生下野綾巳さんの「ちょっといい話」が掲載される(玉置)

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 ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。自分のできる範囲でいいから、周りのことを思いやる世の中を作ろう>

 この理念のもと「プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動」をされている志賀内泰弘さんのメルマガに、7期生下野綾巳さんの『秘密の合図』が掲載されました。心があったかくなる話です。ぜひここをクリックしてお読みください。(玉置)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」(吉久)

 あけましておめでとうございます。もう2022年ということに驚きを隠せない7期生の吉久明日実です。お正月は家族とのんびり過ごしていたので、気持ちを切り替えて、今やれることをやるぞ!と意気込んでいるところです。

 さて、今回は「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」というテーマについて私の考えを述べていこうと思います。

 私は、心の天気を自由に楽しく使うように伝えます。その子らしく活用してほしいため、あえて使い方を細かく説明しません。

 心の天気では、その日の気持ちを天気に表せば良いことと、コメント機能も好きに活用して良いことを伝えようと思います。

 自由であるがゆえに、その日の気持ちをどの天気で表せばよいのか分からず迷っている子どもがいた場合、私の考え方を軽く話します。コメント機能に対しては、まず使っても使わなくてもよいことを伝えます。使う場合は、1日の振り返りでも呟きでもなんでもいいことを伝えます。

 子ども一人一人が自由に使うことで、その子なりに感じること、子ども自身で気づいて活用法を工夫するなど楽しく使えればいいと思います。

 教師の側から考えると、「心の天気」から分かることは二つあります。
 一つ目は、子ども一人一人の気持ちを知ることができるということです。二つ目は、子どもとのコミュニケーションのツールとなるということです。

[一つ目に関して]
 子ども一人一人の気持ちを知るためには、気を付けなければならないことがあります。
天気に定義や基準がないため、子ども一人一人その時の気持ちと天気の選択は必ず異なります。そのため、基本を曇りとする子もいれば、晴れという子もいると思います。もしかすると雨だという子もいるかもしれません。

 子どもの天気の選択から、子どもたちのその日の気持ちを短期間に判断したり、断片的に取り上げて判断したり、教師の尺度で判断したりするのではなく、長期的に見て判断する必要があると思います。長期的に見ることによって、その子の気持ち、考えがわかります。そうすると、その子の心の天気の選択で些細な変化、心の叫びにいち早く気づき、声をかけることができます。

[二つ目に関して]
 心の天気には、先ほど述べたようにコメント機能もあるため、コミュニケーションの手段にもなります。学校外の出来事や些細なことを知るきっかけとなり、話す機会が必然的に増えます。また、学校外の様子、その子の心の声をダイレクトに知ることができます。

 このように「心の天気」から、子ども一人一人の気持ち、心の変化に気づくこともできれば、子どもとコミュニケーションのツールとすることもできます。(吉久)

※写真はEDUCOMサイトから。
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2022年1月19日仕事日記

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 いつものように8時ごろに研究室着。数日は必要な成績処理作業開始。

 10時30分から6期生ゼミ。卒論発表会までの最後のゼミ。4月から学校現場で働くことを踏まえて、可愛がられる新任になるためのポイント提示。30分間ほどで終了。誕生日にもらったセーターを着て記念写真撮影。

 7期生高橋さん来研。交通事故後の初対面。見た目にはなんら変わらず、ほっとする。今日まで傷のことは聞きにくかったことを伝えて、安心したことを伝える。明るくハキハキ応えてくれながらも、目覚めたら病院であったことや一人入院していたときの心情を教えてくれた。

 その中で「心の天気」については、誰かが私を見ていてくれると思えて、とても心が落ち着いたと話してくれた。友達に連絡すると、心配をかけてしまうこともあって控えていたが、「心の天気だけは別でした」という言葉も嬉しい。

 7期生今井さんも来研。7期生の新企画を聞いて後押し。全国フレンドシップを企画運営している岡君、萩野さん来研。進行具合を聞き、まずは助言。さらに詰めてほしいことは、明日にでも連絡すると伝える。

 オンライン教職専修会議で、卒論発表会や教育実習評価の連絡。

 14時から16時30分まで、教授会ならびに審査教授会。教授会では、新CPの「子ども理解活動」について、学部長の説明を受けて、子ども一人一人を見る力の必要性について補足。今回もたくさんの質問が出ると思ったが、一切出ず、拍子抜け。冷静に考えると、大学の柱が一つ変わるという重要事項が決定されたということ。それに僕は関わるということ。

 16時45分から(審査教授会が伸びて開催を遅らせてしまったミス)、25日、鹿児島県垂水市での講演のためにオンライン事前打ち合わせ。この状況では対面講演はできないとの見解は即了承。教育委員会が僕に期待されておられることをお聞きして、若干のやり取り。

 打ち合わせ終了後、すぐにホテルと航空機チケットキャンセル。成績処理作業を再開。学部長が12回にわたるCP委員会のお礼を伝えに来研されたので、こちらこそ感謝しつつ、最近の「心の天気」の知見を紹介。

 成績処理作業の目途はついていないが、20時を過ぎたので退散することに。途中で夕食をとって帰宅。明日予定の講演は中止となったことで、終日、家で仕事をすることに決めて就寝。

 研究室HP記事は、8期生小林さんの【読後感想】学校へ行けない僕と9人の先生を読んで。ゼミ必読書の読者に与える影響力について、僕は再確認。

【読後感想】学校へ行けない僕と9人の先生を読んで(小林)

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 棚園正一さんが書かれた「学校へ行けない僕と9人の先生」を読んでの感想です。

 「学校へ行けない僕」が学校へ行けなかった背景を知るたび、胸が痛みました。そして、私は不登校の子どもの全てを理解することは不可能だと分かりました。だからこそせめて「先生はあなたの味方だよ」と、言葉ではなく行動で伝えられる教師になりたいと思いました。
 
 「僕」はやがて漫画家になりました。漫画に没頭できた理由は、不登校だった「僕」だからこそのものでもあると思います。不登校だったから、漫画を読む時間がたくさんあった。不登校だったから、絵をたくさん描けた。「僕」の学生生活は教師としては理想的ではなかったかもしれません。けれど大きな意味があるものになったことは確かだと思います。私の高校時代の先生がよく「勉強以外に何でもいいから没頭できるものを見つけなさい」と仰っていました。今その意味が分かったような気がします。勉強はもちろん大切だけれど、時には勉強以外のものに助けられたり、勉強以外のものが新たな出会いを与えてくれたりします。私も子どもの特技や個性、好きなものを認めて褒めてあげられる教師になりたいと思いました。
 
 私は自分のことを、普通の人より他人の気持ちを理解できる人間だと思い込んでいました。私自身小中学生時代は教室に入るのが怖い日も、ある理由からどうしても受けたくない授業もありました。だからこそ、辛い人の気持ちに寄り添うことができると思っていました。けれど私は結局「学校へ行ける人」でした。学校へ行く前に頭が痛くなることもありませんでした。様々な理由から学校へ行けない子どもたちに、「私はあなたの気持ちが分かるよ」と伝えたら、落胆してしまうかもしれません。なぜなら、子どもは私とは違う過去を背負って、違う環境で生きているからです。どんな言葉よりも、「あなたの気持ちが知りたい」「あなたをもっと知りたい」「あなたはとても価値のある人間だよ」と行動で示せる教師になりたいと思いました。(小林)

2022年1月18日仕事日記

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 7時過ぎに家を出て、8時には研究室着。いつものルーティン。山田先生と情報交流も定番。

 9時から第15回「教育課程論」で最終講義。「ICTのベストミックス」と「振り返りとICT活用」をテーマに、深く、深く考えての意見交流。主発問2つで90分間講義がまかなえたということは、どれほど一つの発問が拡散的であったかという証。我ながら満足。

 学生振り返りを熟読。一つのテーマをじっくり話し合い、全体発表で、さらに多角的・多面的に考えることができたなど、学びの価値を多くの学生が書いてくれた。嬉しい振り返りばかり。

 大学を出て、安城市立今池小学校へ向かう。学校近くで昼食。再び講義振り返りを読む。

 13時30分、安城市立今池小学校へ到着。校長先生と懇談。小牧市が「学び合う学び」を始めたころ、安城市も佐藤学さんを招いての研究を進めておられたこともあって、一人一人を見取ることの重要性を互いに確認。

 14時から5年生理科の授業。実験・考察の記録、学級全体へ発信のためにICTがごく自然に活用されている授業。観察していると、授業者の実に細やかな配慮があることに気づく。入力時のフォントの大きさをそろえるための配慮、課題に対応した色分けシートの配慮、そのため自分の課題と同じ仲間の考えをすぐに確認できる配慮など、どの授業においても活用できる配慮・工夫がいっぱい。

 一人一人に用意された実験器具。この準備だけでも大変なことと思う。目的意識も育てられているので、実験中に困っている子どもがおらず、一人一人が黙々としっかり取り組んでいる。

 集団追究においては、ここまで各自で考えをもっているので、さらに交流させてもよかったとは思うが、子どもの振り返りの内容を聞くと、十二分にねらいが達成できていて、願わくばというのが僕の見解。

 授業を観察されておられる先生方の姿勢も素晴らしい。一人一人の学びの様子を全先生方がとらえようとされている。その証は協議会で明確。すべての意見が子どもの様子をもとにしたもの。

 30分間の指導助言は、「個別最適化された学び」から「個別最適な学び」へ変更された理由から入り、授業映像をもとに授業の価値付け。さらに全体交流を活性化するアイデア提供。時間が気になって、言葉足らずのバタバタした話となり、申し訳ない。

 16時25分終了。急いで自宅へ向かう。17時50分に帰宅。無事、オンライン第12回CP委員会に間に合う。事前に提出しておいた意見を述べて、皆さんのご意見をお聞きする。新CPも細部にわたって検討が済み、これなら多くの皆さんに同意していただけるものと確信。

 終了後、明日の6期生ゼミの開催や26日の卒業論文発表会の対面可否について、ゼミ長と相談。決定事項を7期生、8期生に伝える。

 研究室HP記事は8期生柴山君の【読後感想】金森俊朗の子ども、授業、教師、教育論 。この本もこれまでのゼミ生に読み継がれてきている本。

【読後感想】金森俊朗の子ども、授業、教師、教育論 (柴山)

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 あけましておめでとうございます!8期生の柴山です。今回は「子ども、授業、教師、教育論」(金森俊朗著)という本を読ませていただきましたので、特に印象に残ったことを記事にいたしました。

「教師はキャッチャーであれ」

 「子どものどんな意見も受け止める、子どもからのサインを読みとる、子どもの意見や良さを引き出す…」などの意味で使われており、本書内で何度もこの言葉は出てきます。
読み進めていく中で、まさにその通りだと私も感じ「子どもたちが安心して全力でどんなボールでも投げ込めるキャッチャー」を目指したいと思うようになりました。

 子どもたちに限った話ではありませんが、いつも予想通りの行動をとるわけではなく、ビックリするような発言をしたり、行動にでることもあります。こちらの伝えたいことが上手く伝わらなかったりすることも多々あります。キャッチャーで例えるなら、子ども達はいつも要求したところにストレートを投げ込んでくれるわけではなく、あちこちにボールを投げ込んできますし、予測のつかないような変化球も投げてきます。

 しかし、その発言や行動には必ずそうせざるを得ない理由があるということ、子どもは日々それなりのドラマを作っているということをいつも意識しておく必要があると思いました。

 そのうえで、最後は体で子どもの投げてくるボールを受け止めていくと、子ども達は全力でどんなボールも投げ込めるようになると思うからです。あまり話を聞いてくれていないなと感じる人に「相談したいこと、いいたいことがあったらいいなさい。」と言われても、もちろん話す気は起きません。こちらから話しかけずとも、話しやすく信頼している人に対しては自然と相談するのはどんな人でも同じだと思います。よって、日ごろの何気ない報告や心の叫びを受け止めてキャッチし、しっかり返球しコミュニケーションを取っていくことでの信頼関係を構築し、話しやすい環境をつくっていく事が大切だと思いました。

 日頃から子どものいいたいことを引き出し、話してもらうためには、教師自身が話を繋げ、広げるための知識を持っておく、子どもに興味を持ち行動から思いをはせる、自分の中に様々な側面を持つなどして豊かになることが重要であると強く思うと同時に、今の自分がつけていかなくてはならない力だと思いました。

 子どもたちが安心して全力で意見をぶつけてくれるような教師になれるよう、金森先生のように様々なことに挑戦し、貪欲に知識を吸収していく姿勢を見習っていこうと思います。また、自分の中に多くの考え方や視点を持てるよう、今年は多くの人と話すことと、様々な本を読むことを大切にしようと思います。(柴山)

2022年1月17日仕事日記

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 今日は流山市教育委員会から依頼を受けて講演に出かける。流山市では、4月から僕がアイデアを出した「心の天気・学びの天気」を全小中学校で本格実施していただける。教務主任にこの価値と実践例を伝えるように依頼を受けてのこと。

 8時10分に地元駅乗車。東京駅10時57分着。EDUCOMの杉本さんらに迎えをいただいて、車で流山市へ移動。車中で流山市長のグッドアイデアを聞く。1年に1校新設するほどの人口増加があるわけがわかった。

 「日本」という覚えやすいお店で、美味しいお寿司を堪能。

 流山市文化会館へ移動。課長さんとしばし懇談。学習系データと校務系データの連携による4月からの新システムへの期待をお聞きする。その中に、「心の天気・学びの天気」があるわけで、良い意味で責任を感じる。

 14時から15時30分まで「子どもと教師のつながりを強め 学校を元気にするICT活用 端末の価値を高めるスクールライフ活用を通して」と題して講演。

 GIGAスクール構想のとらえ方を30分間、「心の天気」の価値と実践例を30分間、「学びの天気」の価値と実践例を30分間。しっかり聞いていただき、うなづきも多く、責任を果たせたと思う。

 終了後、すぐに東京駅へ送っていただく。往復の車中では、EDUCOMと僕の関わりについての四方山話。

 16時39分東京駅発、名古屋駅着18時16分。久しぶりに備長でうなぎ丼を食べて、自分を慰労。19時30分ごろ帰宅。

 Kumamoto Education Weekの予告動画が流れて、さっそく皆さんに周知。詳しくは明日にでも。

 研究室HP記事は岡君の「私が中学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」。中学生を踏まえての良い記事。

「私が中学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(岡)

 みなさん、こんにちは!年が明けて、いよいよ教員採用試験の年がやってきたなと緊張に似た思いが出てきている7期生の岡です。

 今日は、EDUCOMさんからパソコンを貸与していただいて1年もたち、心の天気についても取り組み始めて一年がたったので、教師という目線に立って、心の天気を始めるときにどのような話や心構えをするかについて体験者の目線も加えてお話させていただきたいと思います。

 私は中学校教師という目線で、始めるときに最初にする話を想定したいと思います。まず、心の天気は教師側が積極的に働きかけて毎日やらせていくものではないかなと思いました。私の理想はみんなが朝登校してきたときに、パソコンを開いて勝手に心の天気をつけていることが重要ではないかなと思いました。そのため、話す内容としては、毎日継続してつけることで自分の気持ちを振り返ることのできる重要性や自分の気持ちをアウトプットすることが大切だよという話をしたいと思います。

 さらに、先生の心の天気へのかかわり方については見ている程度だよというスタンスを示していくことが重要だと思いました。小学生と違い、中学生は難しい年頃でもあるため、日々天気に反応するわけではなく、どうしても気になるときか、生徒から反応が欲しいと言われているとき以外は基本的のは見ているだけだよ、というスタンスもしっかりと示していくことが重要だなと思いました。この2点を伝えたうえで、心の天気を自分の中で思いをぶつける場にしてくれてもいいし、自分にとって一番使いやすいやり方でやってくれていいよという、ある程度自由をもって心天気をやってもらうことが大切だと思いました。

 このように、心の天気を毎日することの大切さと、先生の関わり方を最初に話すことが重要だと思いました。(岡)

※図はEDUCOMサイトから。
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2022年1月16日仕事日記

 今日は終日大学業務。6時30分ごろ家を出て会場に7時15分ごろ着。業務終了が18時少し過ぎ。帰宅が19時ごろ。終日、神経と体力を使ってヘトヘト。横になったら記憶なし。目覚めて、いくつかの仕事。

 研究室HP記事は8期生安藤さんの【読後感想】「全員を聞く子どもにする教室の作り方」を読んで。多賀一郎先生の本。おそらくこれから何度も出会う先生。何度も出会ってほしい先生。

【読後感想】「全員を聞く子どもにする教室の作り方」を読んで(安藤)

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 こんにちは!8期生の安藤里奈です。今年に入ってもう9日が過ぎようとしています。早いですね。今年はゼミが本格的に始まるということで、昨年よりもさらに気合を入れて学びを深めていきます!

 さて、今回は玉置先生が貸してくださった多賀一郎著「全員を聞く子どもにする教室の作り方」から学んだこと、感じたことを記事にさせて頂きます。

 聞いてもらう工夫をする事の大切さを学びました。本書ではたくさんの工夫が挙げられていたのですが、特に「オウム返しをしてはいけない」という部分に衝撃を受けました。なぜなら、聞こえなかった生徒のために復唱した方が良いと思っていたからです。でもすぐに納得しました。私の経験談ですが、友達の発言が聞き取りづらいと感じた時、生徒に代わって先生がもう一度言い直してくれる、と考えてしまい一回でしっかり聞こうという気持ちが薄れてしまう時がありました。言い直したいという気持ちをぐっとこらえて一回で聞き取らなければいけない状況をつくり、自分たちで聞こうとする意志を生徒に持ってもらうように気を付けたいと思います。

 さらに、もう一つ気を付けようと思ったことがあります。話し方です。同じ内容でも話し方次第で興味・関心の持ち方に差が出てきます。落語は強弱、間、リズム感等話し方の参考になるポイントが多いです。落語に留まらず、人を引き付ける話し方をする芸人さんをよくテレビで拝見します。このように教育の分野だけでなく、落語やお笑い等の分野にも視野を広げて教育に生かせる技量を高めていこうと思います。

 この本を読んで、まだまだ私の知らない有効なテクニックがあることを改めて感じました。これから玉置ゼミで、沢山の知識や技術をしっかりと身に付けていきたいと思います。本書を読むことができてよかったです。ありがとうございました。(安藤)

2022年1月15日仕事日記

 今日はゆっくりする日と考えて、いつもより2時間ほど長い睡眠。喫茶店に行き、モーニング。

 昨日、教職実践演習最終回のオンデマンド用動画が完成したので、今日は該当グループへの周知のための設定。未だに自信が持てないユニバーサルパスポート設定。予定日時(17日)に学生に配信されるはず。

 コロナ感染のために講演中止となった2校から改めての打診。3月末までのスケジュールを睨み、まずは返信。

 志賀内さんから教えていただいた柳家喬太郎の「歌う井戸の茶碗」。さすが喬太郎!!!

 6期ゼミ生に貴重な情報提供。全ゼミ生へは「学び合う学び研究所」の講演(1月22日副島孝先生)紹介。

 奈須正裕先生の新刊読了。ICT活用の意義をこれほど示されるとは思っていなかったが嬉しい内容。高橋純先生の動画を見付け視聴して学ぶ。

 大学パンフレットの修正依頼を受けていて、新クリスタルプランページに赤を入れたり、原稿をそっくり入れ替えたり。新たに書いているうちに、さらに自分の考えが固まってくる。心地よさを感じながらの作業。勢いがついて、次回CP委員会への事前意見提出。

 研究室HP記事は、田中君の「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」。実践しているからこそ生まれる説得力。

 研究室HPには、以下の講演チラシ掲載。小牧市内のあちこちで掲示中とのこと。
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「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(田中)

 新年明けましておめでとうございます。今年は教育実習を頑張るぞと心に決めて2021年を迎えた1年前の年越しが懐かしいです…あっという間に1年間が過ぎていき、充実している反面なんだか寂しさも覚えます💦2022年、今年はいよいよ教員採用試験があります。試験に向けての準備は勿論のこと、残り1年の大学生活も全力で楽しみたいです!

 今回の記事では、「私が小学校担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」という題で、自分が『心の天気』を利用している体験などを踏まえて、新米教師になったつもりで『心の天気』について書いていきます。

 まずは、『心の天気』を実際に利用していて感じることから書いていきます。私は、『心の天気』に記入する天気によって自分の今の心境を整理することができています。また、先生が気にかけて下さるのでとても有意義な活動であると感じています。その日にあった出来事を振り返りながら、天気を記入したり、コメントを書いたりすることで、自分自身と向き合う時間を作ることが出来ます。自分自身と向き合う時間ができることによって、今どのようにしたいのか、どんな気持ちなのかを自分自身が把握して、次の活動に移していけるなと感じています。

 また、雨や雷などの、マイナスな心境を表す天気を記入したときは、先生が直接連絡を下さいます。はじめは中々上手く話すことが出来なくても、先生からの連絡が来るだけで、自分は1人じゃないんだな、助けてくれる人が近くにいるんだなととても心強く、ほっとした気持ちになれます。『心の天気』を実際に利用して、私はこのような良さを感じています。

 その上で、子どもに、「君たちが1人じゃないためのアイテム」だよと伝えたいです。私は、学級開きの際に、子どもたちに、ひとりひとりが活躍できるように応援したいことや、誰1人として不必要な人はいなくて、みんな大切な仲間ということを伝えたいです。そこにプラスαで『心の天気』の良さも伝えたいです。みんなのことを逃さずに見ていたいけど、先生も人間だから時には失敗することや、見れていない時もあります。そこで、そんな先生や、先生に話したいみんなのお助けアイテムとして『心の天気』に助けて貰います、といった具合に子どもたちに伝えたいです。

 読み返していて、所々文章がおかしいように感じます💦自分の考えや思いを文字に起こすことは本当に難しいと常々実感します。拙い文章ですが、自分なりの体験や『心の天気』の伝え方を考えて記事にしました。最後まで読んで下さりありがとうございました。(田中)

※写真はEDUCOMサイトから。
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2022年1月14日仕事日記

 屋根には雪が積もっている。名神も一部通行止め。北里市民センターへのルートは幹線道路なのでまだ積雪している心配はないが、早めに家を出る。予定より早くに到着できたので、隣接する喫茶店でしばし休憩。

 9時30分から2時間、北里ゆうゆうつつじ合同学級で「笑う門には福来る 落語を楽しみ笑いのある生活をしましょう」と題して講演。

 まずは笑いの効用、小咄(よく笑ってもらえた)、落語の歴史を伝える。その後、動画で東西の落語家、古典、新作の紹介をする。動画とはいえ、笑いは多い。自分も久しぶりに観る落語があって、やっぱりいいもんだなあとしみじみ思う。

 名古屋市西区のなごのキャンパスに向かう。キャンパス内のレストランで昼食。その後、スペースAでEDUCOMインターンシップへの協力。提出シートから感じた通りの意欲ある学生さんばかり。校長役として登場して、ヒアリングを受ける。

 16時20分に中座して、なごのキャンパス内のコワーキングスペース(下写真)で、オンライン・大学アセスメント会議に出席。快適な環境で話し合いに参加できた。18時15分ごろ終了。

 19時少し前に帰宅。いくつかの連絡、調整。この状況になって講演中止連絡が入ってきて、その後の対応を考える。悩みは続く。

 研究室HP記事は、8期生寺尾さんの【読後感想】授業の腕をあげる法則を読んで。30歳当時、この本との出会いは衝撃的だった。基本部分は今なお色あせていない。それを感じることができる寺尾さんの感想。

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【読後感想】 授業の腕をあげる法則を読んで (寺尾)

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 新年明けましておめでとうございます。8期生の寺尾祐里奈です。今年は様々なことに対して積極的に挑戦していきたいです。玉置先生、そしてゼミ生のみなさん今年もよろしくお願いします。

 さて、今回は向山洋一さんの「授業の腕をあげる法則」という教育書を読んだ感想を述べていきたいと思います。

 本書は「どうやったら教師の腕があがるのか」、「何をどのように努力していけばいいのか」という疑問に対し、具体的に答えを述べたものです。「定石を身につけて技量を高める」という上達の法則を示しています。教師にとって愛情と熱意はもちろん大事な要素ですが、それだけではいい腕を持つ教師とは言えません。

 私は今まで自ら教育書を手に取った経験が少なく、教育に関する情報にも疎かったのですが、この本を読みそんな自分を変えようと心から思うことが出来ました。それはこの本を読み、その中で紹介されていた向山さんの他の本をもっと読んでみたい、そして自らが努力して良い教師に近づきたいと思ったからです。

 まず、「1 授業の原則」について。この章は、授業の原則十ヶ条についての説明がなされています。授業が上手い人は、授業の技術や法則を上手く使いこなしており、何気ない一つ一つの指示や発問の中にも原則が貫かれています。

 例えば、指示や発問をする際には短く語りかけるようにし、多くの指示をしたい場合は黒板に指示内容を順番に書くということを行う必要があるということ。また、指示をする際には児童生徒が理解できるように具体的な内容にすること。他にもいくつかの原則がありますが、教師がこれらを無視して指示をし、児童生徒が指示内容を忘れてしまった場合、これは教師が悪いということになります。児童生徒の発達段階にもよりますが、基本的に一度に何個もの情報を詰め込みすぎては児童生徒は覚えきれません。大学生の私でさえ、一度に多くの情報が詰め込まれた指示をされると何かを忘れることがあります。

 また、個別評定を行う際には、誰が良くて誰が悪いのか、そしてどこが良くてどこが悪いのかをはっきりさせることが大切であると述べられていました。一人一人に何をしたら良いのかということを明示することで、児童生徒は教師が自分のことをよく見ているのだということを感じ、良くないところを直さなければという意識が高まるのではないだろうかと考えます。

 それから、課題をやった人にシールなどの褒美を与える教師がいます。それは一時的には児童生徒のやる気が上がるものの、シールをあげる行為をやめた時に、ものを目当てに競争してきた子の知的好奇心を減退させてしまい、単純な形式的繰り返し行為を身につけさせてしまうということを学びました。人を動かすにはもので釣るのではなく、人をやる気にさせたり励まして自信を持たせたりすることが大切であると考えました。

 次に、「2 教師の技量」について。本章では様々な教師について紹介されていました。特に「伸びようとする子どもの可能性をしっかりと伸ばしてあげられる教師、これが子どもが教わりたい教師の第一位なのである。」という文が印象に残っています。

 ここでは『跳び箱は誰でも跳ばせられる』という本に書かれている「向山式指導法」について学びました。この指導法を実践し、今まで跳べなかった子を跳ばせることが出来たという教師が多くいるそうです。「鉄棒や跳び箱を出来るように教える」ということは技術や方法を学ぶ意志があればどんな教師でも可能なことです。その為、技術や方法を学ぼうという姿勢を持つことから始めていくべきだと考えさせられました。また、「明るく、優しく、公平で、知性的」な教師は誰でもなれるわけではないが、限られた時間の中で多くの子どもに寄り添い、先に述べた教師になれるよう努力しようと思いました。

 そして、「3 授業の腕をあげる法則」について。ここでは特に、教師の技量を向上させる常識的方法というものに注目しました。まず、自分の抱える問題点を改善するために身近な信頼できる先輩に教わるのがよいということが書かれています。さらに、自分が読んでいて面白いまたはためになる本を多く読むことが大切であると述べられています。人がこれはいいとすすめる本は是非目を通すべきと著者は述べているため、玉置先生やゼミ生のオススメする本も読んでいきたいです。是非オススメの本を教えてください!!

 また、学校でやっている研究活動に取り組み研究授業をやることが大切です。この本で何回か述べられていますが、研究授業を避けるような人は教師としての技量が伸びるはずがないのです。自分の頭で納得しながら研究授業を行う事に意味があるのです。このようなことが教師の技量を向上させる従来の方法でしたが、「教育技術を学ぶこと」、「教育技術を使ってみること」、「自分の実践を発問、指示、留意事項という観点から文章化すること」という方法の方が自然成長に近いと言われています。

 優れた指導技術にはいくつかの定石が組み合わされていますが、多くの参観者はあれども見えずという状態になります。良い点がなぜ良いのか、良くない点がなぜ良くないのかを論理的かつ技術的に言語化して批評することは簡単ではありません。そのため、書くという経験を重ねて自分磨きを行う必要性があると考えました。

 最後に「4 新しい教育文化の創造」について。残念なことに、私たちの時代(1985年当時)が共有する教育文化が見当たらないのですが、教育技術の法則化運動は二十一世紀にかけての教育文化の創造の中心になると思うと述べられています。子どもにとってより価値のある優れた教師になりたいという願いを持ちながら、この教育技術の法則化運動の応募論文を書くことを通して授業を見る目を少しずつ磨いていきたいと思いました。

 今回この本を読み、ここには書ききれないほどの多く学びを得ることが出来ました。それと同時に教育書に対する興味がさらに深まったので、引き続き興味を持った本を読んでいきたいと思います。上手く文章化できず非常に拙いですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。(寺尾)

2022年1月13日仕事日記

 7時ごろに家を出る。途中で粉雪。この雪では積もることはない。安心。8時前に研究室着。いつものルーティン。

 このルーティンに山田先生との交流が入りつつある。いつも刺激をいただく。今日は山田先生最新刊「学校を動かすスクールリーダーの言葉かけ」(単著・明治図書)をいただく。

 9時から「教育課程論」の最終回。前田康裕先生著の「まんがで知るデジタルの学び」から資料を作成して、「ICT活用のベストミックス」と「振り返りのデジタル化」をキーワードに深掘り。実によく話し合い、深く考える学生たちの意見をもとに全体での話し合い。自分が目指した段階まで到達できたと把握。

 研究室に戻り、8期生小林さんに情報機器貸与。大学を出て自宅へ向かう。

 12時49分に地元駅乗車。途中で電話あり。これから向かう先でコロナ感染者が出たとのことで、講演会急遽中止連絡。致し方ないことで途中駅で降車。駅隣のロッテリアでしばし休憩して、地元駅へ戻る。

 思わぬ時間が生まれたので、さっそく「教育課程論」の振り返りを熟読。「こんなに考え続けた講義はなかった」をはじめ、講義展開に満足してくれている記述多し。自分で言うのもなんだが、これまでの同講義より、かなりバージョンアップさせることができた。それが振り返りから感じることができて嬉しい限り。

 次週の「教職実践演習」のプレゼンを完成させる。4月から学級担任をする際の重要点を野中信行先生、中村健一先生の書籍をもとに構成した講義。最終回は大人数が集まることになるので、オンデマンドにするため、動画づくりまで進める。

 コロナ感染が広がってきたらしい。講演中止の連絡あり。明日も含めて、今月はまだいくつかの依頼を受けている。さて、どうなるだろうか。

 研究室HP記事は、【担任課題】「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」を下野さんが発信『心の天気』は「心の癖見つけ」であること、そのための「先生との秘密の交換ノート」がキーワード。ぜひご一読を。
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教育資料

一人で抱え込まないで

卒業論文