2023年3月24日仕事日記

 愛犬散歩から始まる朝。今朝は本日の研究所会議で提示する資料作りから開始。調研セミナーでの石井英真先生講演「子ども主語の主体的な学びの実現について」から、真正の学び図を抜き出し、金子みすゞの「なかなおり」の詩をつけて資料完成。さっそく皆さんに送る。

 8時過ぎに家を出て、会場のルネック勝川へ向かう。会議開始前の40分ほどはモスバーガーに行ってモーニング。シャキシャキレタスとトマトが美味しい。

 10時から昼食をはさんで15時30分ごろまで研究所会議。初試みの勉強会を中心とした内容。時にはこういう会もあっていいと判断。少なくとも自分一人で見ていた資料の見方を広げていただけたのはありがたい。各フェローから提示された視点にも同感&納得。会議後は再びモスへ行って相談。

 17時ごろ帰宅。原稿書きに向かわないといけないが、調子が出ず、ダラダラと深夜まで過ごす。

 研究室HP記事は、小牧中校長時代のHP記事シリーズ第3弾。「PTA総会でのあいさつ」を掲載。
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「PTA総会挨拶」(玉置・小牧中校長時代の2012年4月20日記事)

 4月19日に開催されましたPTA総会では、次のような挨拶をいたしました。(英語の授業で「PTA」を話題にした時のユーモアあふれる生徒応答を紹介後)

 地域とともにある学校づくり、生徒も教師も「学び合う学び」が満喫できる学校づくりを進めています。

 地域とともにある学校であるためには、まずは学校のことをよく分かっていただくことだと考え、学校ホームページでは、子どもの姿ばかりではなく、なぜこのような教育活動をするのかといった説明も随時しています。ぜひホームページをご覧いただければと思います。私の好きな言葉に「木は光をあびて育つ 人は言葉をあびて育つ」という言葉があります。人は生まれたときから、言葉を介して学んできています。例えば、「これは鉛筆と言うのですよ」と物の名前を覚えるのも、言葉を介しています。できたことを共に喜び、さらに可能性を広げようとする言葉をあびて育ってきた子どもと、まだここがだめだ、今度はここをこうしなさい、という否定的な言葉ばかりあびて育ってきた子どもでは、人としての成長の具合は大きく違ってくると思うのです。

 職員室には「春風以化」という額があります。春風をもって化す、春風のように爽やかに、温かく子どもたちを包んで、よりよく成長させていきましょう、という意味です。4月早々、教職員にはその額を指し、「木は光をあびて育つ 人は言葉をあびて育つ」を踏まえて、春風のように温かい言葉で子どもたちを包みこみながら教育を進めていこう、もちろん時には冬風は必要だが、子どもが学校を出るときには、やはり春風で包んでやりましょう、と依頼しました。

 赴任以来、教職員の様子を見ていますが、これほど一生懸命取り組む教職員は他にはないと思っています。このことは胸を張っております。ですから、教職員にもぜひ春風をお願いします。保護者の皆様からの春風のような温かい言葉を期待しています。冬風は校長や教頭に吹かせてください。しっかりと受け止めます。(では、教職員紹介へ移ります)
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2023年3月23日仕事日記

 早朝から、今日の大学オリエンテーションでのプレゼン作成をして、大学へ向かう。9時ごろ研究室着。私書箱に届いた拙稿掲載の2誌を読む。ちなみに大学人になって拙稿掲載は345本になった。1年平均43本の拙稿がどこかに掲載されたことになる。月3.6本の原稿書き。よく頑張っている俺(笑)。

 ちなみに、その1誌は、ニューノーマルの学校づくり・授業づくり教育実践ライブラリvol.6。今回は2本の拙稿掲載あり。タイトルは「経営コンサルタント・船井幸雄語録から学ぶ」と「教育放談 自ら情報を取りにいく姿勢を持とう」。

 もう1誌は、週刊教育資料の「連載 学習指導要領のイデアを実践する」。第23回で「深い学び」の理解を深めるために2」

 3年生オリエンテーション午前と午後で、「フレンドシップ3・4の概要を知り履修を決める」と題して、5分間ずつの説明。自分は話し出すと思いが乗ってくるタイプだと自覚。予定外のことをたくさん伝えた(笑)。

 昼休みには9期生の久しぶりの顔見世時間と指定したため、古賀君、古川君、榊原君、久保君、小林さん、由原さん、長谷川さん来研。ちょっとしたことから話が盛り上がる。これが対面のよさ。

 14時45分ごろには、8期生澤本君、伊藤君、安藤さん来研。卒論第3章の確認。いきなり面接。「朝読中に宿題をしていた子どもを注意。夕刻に保護者からクレーム電話。さてどう対応するか」が問い。3人の返答から助言。いよいよこのシーズンが始まったなと大学人9年目を自覚。

 切りがよいところまで原稿書き。大学を出る。18時30分ごろ帰宅。原稿書き。明日の研究所会議資料作成。

 かつてのゼミ生から相談メッセージが届く。電話で対応。家内にも助言してもらった。やはり同性がいい。

 研究室HP記事は小牧中校長時代のHP記事シリーズ第2弾。「着任挨拶」を掲載

「着任挨拶」(玉置・小牧中校長時代の2012年4月4日記事)

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 異動した職員の先頭を切って、着任挨拶をしました。

 この4月から小牧中学校長となりました玉置崇です。実はこの「崇」という名前には、次のような親の思いがこもっています。
(「崇」という字を見せて)
 このようにこの「崇」という字は、表から見ても裏から見てもほとんど形が変わりません。裏表のない素直な人間に育ってほしいという願いをこめたと親から聞きました。あなたがた一人一人の名前には、親の思いがこめられていますよ。(以下、略)

 このような話をいたしました。着任した教職員それぞれがわずかな時間で、個性あふれる挨拶をし、小牧中生徒と出会えた喜びを語りました。

2023年3月22日仕事日記

 いつものように愛犬散歩から。9時に父親の検査結果を聞くために病院へ。数値的には問題ないとのこと。すべては高齢であることが要因。
 
 10時30分、地域包括支援センター社会福祉士さんの訪問あり。父親の状況を把握していただき、少しでも快適に過ごせる方法を1時間ほど相談。

 WBC9回表、大谷がピッチャーとして登場するシーンから見ることができた。とうとう世界一。昨日からの感激がさらに高まる!(写真はYahooニュースから)

 午後は原稿書き。ゼミ生とチャットやりとり。相談電話対応。久しぶりに角田明先生とメールでやりとり。即レスありで、とてもお元気な様子。

 研究室HP記事は、小牧中学校長時代にホームページにアップした自分が書いた原稿データが見つかり、過去を振り返る、過去を発信していくシリーズ化とすることに決めて、まずは第1弾。2013年1月18日発信記事。「春風以化」がタイトル

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「春風以化」(玉置・小牧中校長時代の2013年1月18日記事)

 前校長(第12代)の清水豊先生から、貴重なお話を伺うことができました。この「<春風以化(春風をもって化す)」という言葉は、第7代小牧中学校長の野村勝美先生が在任当時、書家の山本南陽先生に依頼をされて書いていただいたとのことでした。

 さっそく野村先生に電話をして、この言葉にこめられたお気持ちをお聞きしました。

「教師のあり方を示す言葉だね。私は、生徒を育てるには厳しさは必要だが、春風を思わせるような温かな気持ちで生徒に接することが大切だ、ということを言い続けてきた。この気持ちを南陽先生は書いていただけたのだよ。『春風駘蕩』(しゅんぷうたいとう)という言葉があるが、南陽先生は「化す」という言葉がお好きでね、野村君、それなら「以化(もってかす)」だと、私が常日頃使っていた「春風」という言葉に加えていただけたのだよ」

 このようなお話でした。南陽先生は「校長は言わずして化す、成さずして化す」とも言われたようで、「校長は腕を組んでいるだけで教育ができるほどの力が必要だと言われていた」という、背筋がピーンと伸びる厳しいお話もお聞きすることができました。

※写真は私ではありません。先輩校長です。林文通先生からいただきました(玉置)
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2023年3月21日仕事日記

 珈琲とパンで朝食。愛犬散歩。午前はWBCを見始めたら、原稿書きどころでなくなり、最後までハラハラして観戦。もうダメかなと思って見ていた9回裏。なんと大逆転。しばし感動が止まらず。

 昼食は来々軒の塩ラーメン。最近はまっているが、このごろどのような料理でも思うことが、量が多くなると最初に感じた旨味を感じなくなること。これも歳のせいかも・・・。

 日本教育新聞社依頼の提言原稿に向かう。ありがたいことに掲載継続とのこと。4月3日発行なので、それを意識して管理職へ向けて提言。

 17時からzoomでかつてのゼミ生の人生相談。1時間30分ほど。光が見えたように思えるが、さて・・・という状況。

 研究室HP記事は、虹天塾近江での池田修先生からの学びシリーズ最終回。9期生古川君が発信。そう己を知ることが成長のスタート。

3月4日池田修先生のセミナーでの学び(古川)

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 こんにちは。玉置ゼミ9期生の古川です。今回は第174回虹天塾近江の池田修先生による「教師の発声・話し方について」のセミナーに参加させていただきました。

「教師の仕事は声で始まり、声で終わる」そう仰った池田先生は人格・指導・管理は声が関連しており、どこで話すのか、誰に向けてやるのかの重要性を語っていました。

 私は今回のセミナーを聞いてはっとした事があります。それは口癖を言ってはいけないという池田先生からの教えです。「えー」とか「あー」とか言ってはならない。聞いている児童は集中して聞けなくなってしまう。たしかにそうだと思いました。話してる間が空いてしまうと必ず私は「えー」といってしまいます。すぐに癖を直すことは出来なくても少しずつ改善していきたいと思います。

 話し方の重要なスキルとして池田先生はナンバリングを挙げていました。目次を示す・今、何番目なのか・何個話したのか、これを入れることで聞き手に見通しを持たせる事ができ集中して聞いて貰いやすくなります。その他にもラベリングやメリハリの大切さを学ぶ事ができました。ただ学びインプットするだけでなく、教育実習で必ず実践したと感じました。また普段の生活でも使っていきたいです。

 話し方以外にも学ぶ事が多くありました。例えば、教師の立ち位置についてです。黒板に文字を書いたら窓側にいくという工夫です。これをする事で窓側で見ることで黒板も生徒も見ることができるし、生徒からは逆光だから自分(教師)の表情が見られない利点があるという事です。立ち位置だけでも意味がある。教師の仕事の奥の深さを感じました。

 私は自分でいってはなんですが人前で話すことが好きで得意な方だと思っています。しかし今回のセミナーで学んで自分はまだまだだと痛感しました。今回学ぶ機会を与えて下さった池田先生、玉置先生に感謝すると共に自分磨きをしていきたいと感じました。(古川)

2023年3月20日仕事日記

 今日は24日の「授業と学び研究所」の会議内容を関係者に伝える。ある資料を提供して、その資料をもとに各フェローが提案・進行までしてもらうように依頼。下調べに結構な時間を使う。

 educomの下村さんから研究所からの提案に対して感じられることを電話でお聞きする。派生して、文部科学省事業のことなども情報交流。今日も濃密な電話。

 2024年度の教育フォーラムの講演者依頼をする。以前からお呼びしたいと考えていた方で、京都FDフォーラムでつながりができたこともあって、思い切ってメッセージ送信。有難いことに快諾いただく。大きな仕事ができた気分。

 連載中「週刊教育資料 学習指導要領のイデアを実践する」の原稿書き。25回目が完了。編集部に送信。新刊本の原稿書きを進める。

 父親のことで市役所へ相談。助言をいただき地域包括支援センターへ電話。一つ進めることができた。

 21時から1時間30分ほど、3期生菱川君と8期生伊藤君とのzoomでの出会いを設定。こうしたことができるのはオンラインならでは!菱川君からコロナ禍のプレス面を聞くことができて、大いに納得。

 研究室HP記事は拙著紹介シリーズ。今回は「教師のための話し方の技術」(菱田さつきさんとの共著)。菱田さんの動画にもリンクを張った記事

 義妹が足を骨折したことを聞く。痛みが去り、無事、手術ができることを祈るばかり。

拙著から紹介【先生のための話し方の技術】(玉置崇・菱田さつき共著 明治図書)

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 今回は、菱田さつきさんと共著の「先生他のための話し方の技術(明治図書)から、「うまい落語家はよく聞いている」を紹介します。なお、ここをクリックしていただくと、菱田さつきさんによる本書の紹介を動画でご覧いただけます。

うまい落語家はよく聞いている

 落語家は話すのが商売です。お客様の前で、落語を演じてお金をもらい、それで生業を立ているのですから、「落語家は話すのが商売」をだれも否定しません。

 しかし、うまい落語家はよく聞いています。何を聞いているかというと、お客さんの笑い声です。わざわざこのように表すほどのことではなく、当たり前のことなのですが、笑い声をちゃんと聞いていないと、自分のしゃべりがお客さんの笑い声と被ってしまい、大切な言葉を伝えられないことになってしまいます。もう少し詳しく話します。「笑い声がおさまりかけたときを狙って、次のくすぐり(ギャグ)を出す」ということです。まだお客さんが笑っているのに、そこにくすぐりを放っても笑いはとれません。

 子どもたちに落語を教えたことがあります。子どもたちは一生懸命に落語を覚えて話します。稽古のときはなんら困りません。ところがお客様の前になると、お客さんの反応は一切無視です。お客さんの反応を見ながら、間を意識して話すような余裕を期待していませんが、それでも素人子ども落語をよく聞いて笑っているお客さんが笑う機会をなくしているのですから、残念でしかたありません。「聴衆反応を聞きながら話す」と言いますが、落語家は聞き手の反応を意識して話すので、お客さんと息が合う落語ができるのです。

 もちろん教師も同様です。子どもの反応を意識せず話すと、徐々に子どもは離れていきます。

2023年3月19日仕事日記

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 昨日、福地先生からいただいたセミナー情報に感謝。それをもとに今後のことを踏まえてやりとり。

 甥の結婚式・披露宴のため、京都・平安神宮会館へ向かう。行きは義弟の車で。帰りは新幹線で(EXカード以外の乗車方法を初めて知る)。

 写真のように、とっても綺麗な青空。幸せな二人とともにできた暖かで穏やかな1日。

 研究室HP記事は、拙著紹介シリーズ。今回は【【わかる!楽しい! 中学校数学授業のネタ100】(明治図書・学年別)から「はじめに」を紹介。

拙著から紹介【わかる!楽しい! 中学校数学授業のネタ100】(明治図書・学年別)

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  今回は、「わかる!楽しい! 中学校数学授業のネタ100」(明治図書・学年別)から、「はじめに」を紹介します。この本、9刷目のロングセラーになっています。

はじめに

 私は、常々、授業に向かう教師に対して、「ABCDの原則を守りなさい」と言っています。もともと「ABCDの原則」は、生徒に学校生活の基本として伝えていることです。
 A=当たり前のことを
 B=バカにしないで
 C=ちゃんとやれる人こそ
 D=できる人
 授業に向かう教師も、この「ABCDの原則」を守るべきだと思っています。
 A=当たり前のことを
 B=バカにしないで
 C=ちゃんと
 D=できる教師であれ
 特に若い教師には、厳しい口調で伝えています。

 数学教師としての「A=当たり前のこと」は、しっかりとした指導言(発問・助言・説明・指示)を発することができることです。とりわけ、数学的に豊かで深みがある説明がきちんとできることが、最重要だと考えています。

 では、なぜ「説明」なのでしょうか。それは「発問・助言・指示」がない授業は存在しても、「説明」がない授業は存在しないからです。ところが「発問研究」はよく耳にしますが、「説明研究」は聞いたことがありません。そのため「発問」の方が重要と考えがちになりますが、授業の土台を作っているのは「説明」なのです。数学教師らしい、論理的で説得力がある「説明」であり、生徒の興味・関心を高め、数学の世界にいざなうことができる「説明」なのです。

 こうした「説明」は、自分はどこで学んできたのかと振り返ってみました。まさに教科書や指導書の行間を埋めるような「説明」は、諸先輩方から、折々に学んできたことに気づきました。ベテラン教師の口伝で身に付けたと言っても過言ではありません。自分の教師生活を冷静に振り返り、自分が受け継いできた事柄を伝えようとしていない己を反省したのです。

 このような思いがあり、本書の構成は、単元ごとの「説明ネタ」「課題ネタ」「習得ネタ」「教具ネタ」を柱として、100のネタを紹介しました。ベテラン教師が自信を持ってお勧めできる授業ネタを「説明」「課題」「習得」「教具」の4観点から整理し、若い数学教師に伝えたいという思いを込めて書いたものです。
 
 どのネタも、単なる紹介ではなく、どのように説明して提示するのか、何に留意して説明するのか、生徒の発言をどう受け止め、どうまとめたらよいかという説明なども加えています。特に「説明ネタ」という項目がある書籍は、他にないと自負しています。まさにベテラン数学教師の口伝書なのです。本書は、明日からの授業にすぐに役立ち、また数学教師としてより力量を高めるための指南書としても愛読していただけるものと思っております。

 発刊にあたっては、明治図書の矢口郁雄さんから、実に的を射たご助言をいただきました。細部にわたって神経の行き届いた編集もしていただき、おかげさまで、とても親しみやすく、活用しやすい書籍となりました。あらためて感謝を申し上げます。

2023年3月18日仕事日記

 いつもの喫茶店でモーニング。愛犬散歩。父親を病院へ。原稿書きに集中。11時30分ごろ家を出て、名古屋へ向かう。

 一般社団法人「未来を拓く学校づくり研究会」主催の「ネタ開発研究会」(通称 ネタ研)の第1回に参加。この研究会は芝田先生と相談の上で立ち上げた、仲間と授業ネタを提案しあい学び合う勉強会。会場は「なごのキャンパス」。当面は3か月に1回程度開催予定。かつてのゼミ生である中田君、松井君、石川君をはじめ、教員二年目の丹羽君、大橋さんの総勢7名の研究会発足。

 13時開始、16時終了で、各メンバーからとっても面白い授業開きネタ提案があって、第1回から盛り上がる。終了後、グループチャットに書き込んだ僕の感想紹介。

 第1回ネタ研、実に楽しい時間でした。久しぶりに授業づくりについて考えました。授業ほど創造的なものはなく、子どもたちの反応を考えながらの思考は教師としての醍醐味だとも思うのです。もっとも一人で考えていては、思考は広がりません。だからこそみんなで今回のように場を持つことが大切だと感じることもできました。ありがとうございました。ぜひ続けましょう。

 家内が加入している東方美術協会の展覧会「東方展」へ足を運ぶ。喫茶店でしばし休憩して帰宅。

 研究室HP記事は、拙著紹介シリーズ第3弾。今回は【1年間まるっとおまかせ! 中1担任のための学級経営大事典】の冒頭に書いた「学級経営成功の5つの秘訣」を紹介。
 

拙著から紹介【1年間まるっとおまかせ! 中1担任のための学級経営大事典】(明治図書)

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 今回は、「1年間まるっとおまかせ! 中1担任のための学級経営大事典」(明治図書・学年別)から、冒頭の「学級経営成功の5つの秘訣」を紹介します。

 1 「笑顔」を忘れない
 
 「笑顔を忘れないことが、学級経営を成功させるコツなのですか?」と聞かれたことがあります。「笑顔が一番重要です」と、自信をもって答えています。

 生徒の側から、学級担任の姿を考えてみてください。中学校入学当初の生徒に聞くと、「中学校は小学校に比べて恐い感じがする」と答える生徒が多くいます。このような心境の生徒の前に、「笑顔」のない、仏頂面の学級担任がいつもいたら、どのように感じるでしょうか。「失敗したら強く怒られそう」「あまり気軽に質問ができそうにない」など、学級作り当初から、生徒が担任へ距離を置いてしまいます。

 生徒が「温かい感じがする先生だな」「この学級には、安心して居ることができるな」など、生徒がこれから始まる中学校生活をプラスに感じることができるようにするには、学級担任の包み込むような笑顔が大切です。

2 1日に1回は学級に「笑い」を起こす

 「笑いがない授業をした教師は逮捕せよ」
とは、社会科授業名人の故・有田和正先生の名言です。ご自身の中学校時代を振り返ってみてください。みんなで気軽に笑い合える学級は楽しかったのではないでしょうか。有田先生は、楽しい授業作りには、笑いが欠かせないと言っておられるのです。このことは授業だけではなく、学級生活にも同様で、笑いは学級経営を安定させるコツの一つです。もちろん人をさげすむような笑いがあってはいけません。共感の笑いです。

 教師の自己開示が、生徒との距離を縮めると言われます。「先生もこんな失敗するんだ。私と一緒!」と共感すると、生徒は明るく笑います。

「中学生になると、定期テストというものがあります。先生はテスト前に一夜漬けをしたことを思い出します。教科書を開いたまま、いつの間にか、そこに伏せて寝てしまって・・・。気づいたら、ページがよだれでベトベト」

 このような教師の経験談は、自分でもありそうですので、共感できるのです。聞いているだけで楽しいのです。朝や帰りの会、給食の時間などに、担任が何かしら話題提供をして、みんなでわあっと笑い合うことを楽しんでください。笑いの多い学級は、安定した学級の証でもあります。 

3 「良い学級」の具体像を書き出す

 すべての学級担任が「良い学級」を作りたいという思いを持っていることでしょう。ところが「あなたが考える良い学級を具体的に教えてください」というと、曖昧な場合が少なくありません。もちろん、一言で「良い学級」を語ることは難しいことですが、いくつかの具体的なイメージをもっていることが大切です。

 そこで、自分で場面を限定して、「良い学級」のイメージを書き出しておくと良いでしょう。
<授業中>
・ 教師が話し出したら、すっと集中できる学級
・ 発言者の方に自然に顔を向けて聞こうとする学級
・ 「そうか」「わかった」「わからないから教えて」などと素直につぶやくことができ、そのつぶやきを学級全体が大切にする学級
・ 学びから逃げようとしている仲間に声をかけて戻そうとする学級
<学校行事・学年行事>
・ 誰もが学級所属意識をもって行動できる学級
・ うまくいかないときにこそ、学級でそれを乗り越えようという行動が見られる学級
・ 学校や学年の規律を保とうと行動できる学級
・ リーダーやフォロアーとしてどうあるべきかがわかっている学級
 このように具体的場面で、自分が考える「良い学級」の姿を書き出しておきましょう。担任として学級を見つめるポイントが明確ですから、良い点はズバリ褒めることができます。また、改善してほしい点を明確に示すことができますので、学級作りに失敗しません。

4 「判断尺度」を安定させる

 生徒が嫌う学級担任は、その都度、相手によって、判断が変わる担任です。北海道教育大学の横藤雅人先生は、織物を織ることを学級作りに例えて、「縦糸・横糸をしっかり張る」ことが大切だと言われています。しっかりとした縦糸張りは、「判断尺度を安定させる」ということです。特に4月当初は、生徒から聞かれることが多くあります。
「先生、この資料集は学校に置いていっていいですか」
「先生、どうしてあの場所は、1年生は入っていけないのですか」
「先生、中学校では給食の食べ残しはダメなのですか」
など、小学生気分がまだ抜けきれませんので、いろいろと質問してくる生徒がいるでしょう。そうしたときに、「判断尺度」をぶらさず、端的に答えることです。

 一人の生徒に伝えたことは、他の生徒にも伝わります。
「あれっ、私には、先生はそう言わなかったよ」
といったことがいくつか続くと、生徒からの信頼を失うことになります。不安定な学級を    生み出す要因となりますので、要注意です。ちなみに正しい応答にも関わらず、「判断尺度」がぶれるのは、隣の学級や先輩教師を意識しすぎてしまうことがあるからです。「このような返答をしたら、隣の学級とは違ってしまうかな」「先輩教師から、その判断は違っているよと言われてしまうかな」といった迷いが「判断尺度」のぶれにつながります。自分はこの学級の担任なのだ!と自信をもって応答すればよいのです。

5 価値付ける言葉を多用する

 学級担任として、集団のよさを価値付けたり、生徒に望みたいことを示す言葉を多用したりすることが大切です。これらを4月から6月頃にかけて、特に意識して行うことが、学級経営成功のコツの一つです。できるだけ早期に担任が描く学級像を示すことが重要なのです。

 心ある生徒は担任の思いに応えようと行動します。そのような生徒には、担任としての嬉しさを伝えたり、さりげなく褒めたりしましょう。すると、あまり意識していない生徒も徐々に考えて動くようになります。焦ることはありません。右のように掲示物を作り、価値付ける言葉を重ねていくこともよいでしょう。

2023年3月17日仕事日記

 10時から休憩を挟んで14時まで、授業と学び研究所会議。学生が書いてくれた小説をどう生かすかの論議。令和4年度の研究所の取組を踏まえて次年度の計画づくり。5つの具体案について合意。さっそく動く。 

 15時から18時までは原稿書き。

 本日締め切りのゼミ生への宿題(石井英真先生の講演資料を見て感じること)が次から次へ届く。それを読んでコメント。

 18時30分から味大で、小牧落語を聴く会つながりの仲間と久しぶりの懇談会。それぞれの今を聴きながら盛り上がる。落語談義も少々。写真のように実に楽しい時間。

 研究室HP記事は、拙著シリーズ。今回は【中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100】の「はじめに」を紹介。
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拙著から紹介【中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100】(明治図書)

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 今回は、「中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100」から「はじめに」を紹介します。

 これまで多くの数学授業を参観させていただき、指導助言をしてきました。「主体的・対話的で深い学び」を具現化しようとする授業や、一人一台情報端末を活用した授業など、とても参考になる授業を見ることができています。

 こうした中、次のように思うことがあるのです。この場面で、「二つの考え方にはつながりはありませんか?」と発問したら、話し合いがさらに活性化して、生徒から数学的見方・考え方を引き出すことにできるのに、とても惜しい場面だ。

 あのような生徒発言があったのなら、「これですべてかな?」と、生徒をゆさぶる言葉かけをするといいのに。きっと、この事例しかないことを論理的に述べる生徒がいるはずだ。ああ残念。
 
 授業者は、単に問題を解くことができる生徒になればよいと思っているのではないか?授業を通して、生徒の数学的な資質・能力を育てることを忘れているのではないか?と心配になる場面にも出会います。この場面こそ教師の出番で、「もっと簡単にできないかな?」と言葉かけをして、学級全体の思考を高次に向かうよう仕向けるときだ、などと思うことがあるのです。
 
 自分が現役の授業者であったときには、上記のことができていたように書きましたが、けっしてそのようなことはありません。先輩や同僚から指摘を受けたり、自分が意図的に発した言葉への生徒の反応から体験的に学んだりしてきました。

 授業の指導助言者として、関わらせていただいている方には、私の知見を直接伝えていますが、皆さんの納得度が高いこともあって、広く皆さんに伝える機会があればと願っていました。
 
 こうしたとき、明治図書の矢口郁雄さんから、「生徒の思考を活性化する問いや価値づけの言葉を場面ごとにまとめた本を出しませんか」と、お声掛けいただきました。矢口さんには、「スペシャリスト直伝!中学校数学授業成功の極意」をはじめ、数学授業教育書を何冊も世に出していただいています。こうしたことを踏まえてのことでしょう。「集大成としての1冊をぜひ!」とのメッセージにも励まされ、皆さんにこうして手に取っていただける素敵な書籍を発刊することができました。
 
 「数学授業で使えるキーフレーズの目的と価値」の章では、本書で示した100のキーフレーズ以外にもオリジナル溢れるあなただけのキーフレーズを生み出すコツも示しました。本書を読んでいただければ、これまで以上に生徒が課題にのめりこみ、熱気あふれる数学授業となると思います。いつも手元において活用していただければと思います。

2023年3月16日仕事日記

 珈琲とパンで朝食をとってから、大学へ向かう。9時ごろに研究室着。10時からお客様二人来研。最新情報を聞きながら、考えることを率直に伝える。今後の自分の在り方にも関わる新情報を与えていただけたことに感謝。

 8期生前野さん、安藤さん、新谷さん、寺尾さん、9期生長谷川さん来研。8期生は卒論第3章の相談。長谷川さんは教育書の返却と貸出し。やはり対面は思わぬ話もできて楽しい。安藤さんのちょんまげ理論に大笑い。

 12時30分から13時20分ほどまで教職専修会議。とても重い内容。この機会に一気に改革すべきことなのかもしれないとも思う。

 14時から教授会。「学校ふれあい体験の指標」など学生購入のテキストの内容について指摘あり。大いに納得。こういう大切なことを見逃してしまうのは、実習委員長を長くしているからこそ!と一言加える。終了後、実習課へ行き、今後の修正箇所を確認。

 以前から本学も授業で「学級経営論」をきちんと位置付けるべきと考えていて、その相談を山田先生や福地先生、教務課と進める。僕の提案をしっかり受け止めていただけ、やれることからしましょうということで、令和5年度のある授業シラバスを「学級経営論」が本格実施できるように加筆してもらうことに。さっそくそのシラバスも届く。そのスピードに感謝。以下は、赤坂真二先生が開講されている「学級経営論」の授業概要。まったく同感。

上越教育大学シラバス学級経営論(赤坂真二先生)より
 学級経営は,実践の現場においては,教育実践の効果を左右する重要事項として認識されているにもかかわらず,大学の教員養成課程ではほとんど扱われず,採用されてからも教員研修においてもその学びの場は限られている。新人教師教師だけでなく,近年はベテラン教師でも学級経営に困難を抱える教師は少なくない。なぜ,新人教師の学級は荒れるのか,通常学級における特別な支援を要する子ども及びその周囲児への指導はどうすればいいのかなどの現代的な課題を扱いながら,共有化が難しいとされる学級経営の基礎や基本を,講義や演習を通して学ぶ。


 帰宅。研究室HP新シリーズとして、拙著の原稿を少しずつ紹介することを決める。まずは「スタートダッシュ大成功!中学校学級開き大事典」を紹介。

 写真は卒業した7期生から送ってもらった七の素敵なキーホルダー。ありがとう!

 明治図書から届いたこの1か月の印税明細書。僕の本が電子図書で37冊売れている。有難いこと。
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拙著から紹介【中学校学級開き大事典】(明治図書)

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 これから時々、拙著・編著の書籍から、自分の原稿の一部を紹介します。まずは、「スタートダッシュ大成功!中学校学級開き大事典」の第1章のごく一部です。

1 笑顔の教師であること
 「人は見た目が9割」(竹内一郎著)という書籍があります。大ヒットし、続編が出されました。そのタイトルは「やっぱり見た目が9割」です。つまり、第一印象は見た目で決まるということです。

 生徒の気持ちになってみると、新しい担任の先生が無表情であったり、声に明るさがなかったりしたらどうでしょう。先生の第一印象だけで、新年度が始まった途端、暗い気持ちになる生徒がいるのではないでしょうか。

 それまでの自分がどうであっても、学級開きの初日は、にこにこ顔の教師であることを意識しましょう。生徒から、「先生、無理して笑っているんじゃないの」と言われるくらいでいいのです。「いやあ、新しい学級が始まると思うと、つい嬉しくなるんだよ」などと、返答すればいいのです。生徒が「新しい学級でも頑張ろう」と思えるように、教師は笑顔で初日を迎えましょう。

2 はきはきした語り口

 「伝え方が9割」(佐々木圭一著)という本もあります。この本もヒットしました。売れるということは、多くの人が伝え方に関心があり、伝え方が大切だと思っているということです。確かに伝え方ひとつで、相手へ伝わる量がかなり違ってきます。その人の印象も変わってきます。

 学級開きの日、生徒の担任への関心は言うまでもなく高く、担任がどのようなことをどのように言うのかを注目しています。その際に、はっきりしない不明瞭な話し方で、伝わらない話をしたら、見た目の好感度が高くても、一気に評価は低下することでしょう。はきはきした語り口は、気持ちを高揚させます。テレビに登場する人で言えば、松岡修造さんのような明瞭さを心がけましょう。

2023年3月15日仕事日記

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 9時ごろ研究室着。14時30分ごろまで研究室で原稿書き。敦賀気比高等学校への出張報告書づくり。14時ごろ、8期生柴山君来研。びっくりするプレゼント(革ジャン)を持ってきてくれた。革ジャンを着こなしている柴山君に刺激され、一着持とうと思っていただけに、有難い、有難いプレゼント。柴山君は本当に10枚を超える革ジャンを持っていたのだろうかと心配。

 15時から教職専修生が集合した教室で学位記授与。ゼミ指導者から全体へ一人ずつ最後のメッセージ発信。僕は「可愛がられる人になってほしい」という願いを話す。7期生には「自分の身に起こることは必要・必然・ベスト」と伝える。年齢を重ねて、この船井幸雄さんの言葉にはますます重みを感じている。

 教務課から我がゼミ生の受領印がないと指摘され、慌てて連絡。無事全員完了とのこと。教務課では、「学級経営論」設定の可否について相談。そのための資料を収集する気持ちになる。

 17時過ぎ、久野さんと丹羽さんが来研。とっても嬉しい手紙をもらう。

 研究室HP記事は虹天塾近江での池田修先生からの学びシリーズ第4弾。9期生石上さんが発信。7つのスキルの取り上げ。

 文部科学省サイトで、【インタビュー】「GIGAスクール構想と目指す学び」(東北大学大学院/東京学芸大学大学院 教授 堀田龍也 氏)を視聴。いつものことだが、とてもわかりやすい説明。絶対に難しい言葉を使われない堀田先生。視聴者視点での十分な配慮。

 帰宅。なんとも表現できない毎年の卒業式後の気分になる。脱力感。おかげさまで大学人8年目が終わる。こういう人生になるとは!あらためて1期生からゼミ記録を振り返る。まさにゼミ生のおかげで大学人が続けていられる人生。

2023年3月15日学位記授与で

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 玉置ゼミ7期生一人一人と最後の写真を撮ってもらいました。宝物が増えました。
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教育資料

一人で抱え込まないで

卒業論文