一宮市尾西歴史民俗資料館での活動 (下野)

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 こんにちは、7期生の下野です!
 先日、玉置先生にご紹介あやかりました一宮市尾西歴史民俗資料館の夏休み企画の新聞記事について、さらに私から宣伝も兼ねて、、、(笑) 。
 今回の社会貢献活動についての想いを綴りたいと思います。

 尾西歴史民俗資料館との出会いは、博物館学芸員資格課程の講義での実地調査でした。
 
 私が学芸員資格課程の取得を目指した理由は、「面白い社会科見学を作りたいから」です。
 社会科見学というと、なんとなく博物館に行ったり、なんとなく工場に行ったり、帰ってきたらなんとなく新聞を作ったり、手紙を出したり、そういったイメージも少なからずあることは否めないと思います。そこで、私は学芸員資格があれば、学芸員さんの気持ちと学校側の気持ちの双方を知り、さらに、子どもたちに展示資料の見える部分だけでは収まらない視点を届けることができるのではないかなと考えました。

 今年の5月中頃、一宮市尾西歴史民俗資料館の学芸員さんから電話が入りました。「夏休みの企画を考えたい」と。
 びっくりしました。携わることができることに感激して、飛んで資料館に向かったことを覚えています(笑)。
 
 企画書から、ワークシート、チラシ、プレゼントのキット。そのどれもが手作りです。正直、ここまで形になるなんて思っていませんでした。私がポッと思い浮かんだ「本物を見て、触れてもらいたい」という言葉がここまで具現化するなんて、考えた私が一番びっくりしているのかもしれません(笑)。

 さて、「本物を見て、触れる」。これは、コロナ禍の博物館にとって大きな課題です。各地の博物館では、YouTube チャンネルの開設や VR映像の公開等の様々な活動が試されています。どれも素晴らしい活動です。コロナ禍だからこそ、おうちで展示品や収蔵品が見られるのですから。
 しかし、どうでしょう。人は、観たものをわざわざ足を運んで本物を見に行くでしょうか。相当な興味関心を惹くYouTubeチャンネルやVR映像であれば、問題はないでしょう。しかし、現実は難しく、人が一度見たものをまた見に行くことはそうそうありません。
 だから、私は子どもたちに「本物を見て、触れて欲しい」と考えました。本物の展示品や収蔵品が私たちに与えてくれる感激は、なんとも言えないゾクゾク感があります。人文系の資料であれば、その時代に私達は生まれていなかったのだけれど、「もの」は大切に保存され、伝えられているのです。時代は繋がっていたのだなと感じることができます。この感動は、YouTubeやVR映像ではなかなか味わえません。目の前に見えても存在しないのですから。

 コロナ禍だからこそ、「本物を見て、触れて!」といった想いを今回の企画に込めました。もちろん、感染症対策には念には念を入れて。
 たびぞうという資料館のキャラクターを、館内のおすすめポイント10箇所に置きました。たびぞうは、館内を旅しているガイドです。たびぞうの旅を見届ける子どもたちの手には、手作りのワークシートと手作りのおすすめポイントの説明が載ったカードがあります。
 低学年も高学年も小学生全員が楽しむことができるよう、ワークシートは2種類作りました。10箇所のたびぞうを見つけたら、手作りキットがプレゼントされます。

 今回の企画は、「本物を見て、触れる」ことに主眼を置いたものです。資料館の本物の収蔵品の力で子どもたちが、人文系も良し、自然史系も良し、なんでも良し、何か一つでも知識や学びを得てくれれば嬉しいです。そして、資料館が子どもたちの学びの出発点となるよう、そのぐらい資料館が身近な存在となれば良いと思います。

https://edu.chunichi.co.jp/news/detail/11001

(下野)



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