苦手って素敵(下野)

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こんにちは、7期生の下野です!
今回は、私の苦手意識について考えることを綴りたいと思います。

結論から入りますと、「苦手って素敵」ということです。

私は、読書感想文が大の苦手でした。作文も苦手中の苦手でした。しかし、今は文章を褒めていただけることが増えました。今では、文章を書くことが大好きです。

私は、水が大の苦手でした。幼少期、父がよかれと思って連れて行ってくれたプールで顔に水がついただけでタオルがないと泣き出してしまい、父を困り顔にさせてしまうほど水が苦手でした。しかし、小学生では、市大会で3位になったり、愛知県の県大会で泳いだりと水の中にいることが大好きになりました。今も水泳は大好きです。

私は、国語が大の苦手でした。何を言ってるんだこの文章、心情ってなに?どこに説明があるの?どこに理由があるの?といつもチンプンカンプンでした。そんな私が今では、国語専修にいます。国語が大得意中の大得意です。

こうして見ていくと、私という人間は、どうやら苦手から大成しているようです。あれだけ苦手だったことは今では大好きになっています。
なぜだろうと考えた時、「苦手を苦手だと思うだけで、嫌いにならなかった」という共通点を見出すことができました。私は、昔から苦手なことを「嫌い」と表現することありませんでした。なぜそうしなかったのかは分かりません。「嫌い」と言ったらいけないと思っていたのかもしれません。

毎年やってくる憂鬱な読書感想文。文字数を稼ぐために、図書館で作者の伝記を読んで、それを作品に繋げ、これは作者の体験を物語にしているのではないかといった読書感想文を提出しました。本当に文字数を稼ぎたかっただけのあの行為が、優秀賞に選ばれました。

リレー選手の座をいつも取り合っていたライバルの友達が泳げることを知って、なんだか悔しくなって始めた水泳がいつの間にやら四泳法をマスターし、競泳までたどり着いていました。

あれだけ読めなかった国語が、素敵な先生との出会いでスルスルと文章が頭に入っていき、急に作者の意図が掴めるようになりました。

「嫌い」と口にしなかったことで、私はひょんなことから様々な成功体験を積み重ねました。それは、続けていたからだと今は思います。

何事も始めることは、簡単です。勢いでできますから。
終わることも簡単です。これも勢いでできてしまいます。ただ、続けることが一番しんどくて辛いものなのかもしれません。

「嫌い」を口にしなければ、続けられるのだと私は私の人生を通して感じます。「苦手」は「苦手」のままかもしれない。でも続けてさえいれば、「苦手」は「好き」に変わって、人生が広がるかもしれない。可能性が広がっているのです。

教壇に立った時、子どもが「苦手」と感じていること、その多くを受容することが求められます。「苦手」のその先にあるものを少しだけでも見せてあげられれば、それはそれは素敵な教師だと私は思います。
苦手だなあ、しんどいなあと感じている子どもに私の体験をこそっと耳打ちしてあげたいです。
「先生もそれすごく苦手だったんだ。でもなんだか今は楽しいみたい!」なんて笑顔で伝えてあげれば、子どもの心は「苦手」で生まれる不安から少し解放されるのではないかと思います。

「苦手って素敵」。
その先に広がる世界はとてもとても広いのだと子ども達の心を後押しできる教師となりたいです。

※写真は水を怖がっている幼少期の私です(笑)
(下野)
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