【担任課題】「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(下野)

 こんにちは、7期生の下野です。

 EDUCOMさんからChromeBookを貸与して頂き、1年が経とうとしています。今では、様々なセミナーの議事録やホームフレンド活動の報告書、教育実習の指導案や資料、講義資料等々、沢山のファイルがこのChromeBookに保存されています。その中でも取り分け1番に活用しているのは、スクールライフノートです。

 この1年、毎日心の天気の入力を行なってきました。継続は力なりです。今では、自分がどのようなことにつまづき、どのようなことで心の状態が変化するのか、または、安定するのか、そんなことが分析できる程の「心の天気」のデータが集まりました。一言で言い表せば、「心の癖見つけ」です。

 私たちがChrome Bookを貸与された背景には、スクールライフノートの活用者でありながら、教職を志す学生として将来教師となった時、どのように子どもに伝えたいか、子どもならどう捉えるのかといった観点を率直にお伝えする役目を担っています。本記事では、小学校学級担任になった時、この素晴らしい『心の天気』と子ども達との出会いをどのようにサポートするか、といったことを綴りたいと思います。

 私は、『心の天気』を前述した通り「心の癖見つけ」と子ども達に伝えたいと考えています。私自身が実感したように、『心の天気』の継続は、ある一種の自分自身の癖が顕在化します。生きていく上で、自分の心の癖に気付くことは、生きやすさにも繋がることでしょう。何かにつまづいた時に、「前にもこんなことがあったぞ。私/僕っていつも同じようなことでつまづくなあ。いつもの癖か。」と多少の安心材料になるはずです。
 
 子どもが自分自身の癖に気付く為には、教師のサポートが必要です。例えば、「晴れ」マークが基本の子どもの場合を挙げてみます。「曇り」や「雨」、「雷」のマークがついた時、事象に応じた声かけは勿論ですが、「どんなことで、心がモヤッとするのか」ということを言語化させることがポイントだと思います。一方で、「晴れ」のマークが続く時でも、心が安定する期間の癖があるはずですから、教師が「最近の〇〇さんって、素敵な笑顔で毎日生活してるけど、どんなことがあったの?」等、子どもにその時の環境について言語化させることで意識付けが可能となります。

 『心の天気』は、学級の子どもの心の癖を見抜くものです。教師は、子どもを見る職業。子どもを見取る一つのルーツとして『心の天気』は、子どもと教師を繋ぎます。上記において、子どもには『心の天気』を「心の癖見つけ」と伝えると述べましたが、ここで一つ項目を追加したいと思います。心の癖を見つけるための「先生との秘密の交換ノート」です。こう思うと少しワクワクしてしまいます。私は、先生に話しかけることが苦手な子どもでした。先生に話したくても話せなかったことが沢山ありました。「ああ、きっと私が子どもの時に『心の天気』があればもっと私のこと分かってもらえたのかなあ」なんてことをよく考えます。そこに『心の天気』の良さが溢れているのだと思います。

 つまり、私が小学校学級担任として『心の天気』を始めるにあたって、子どもに伝えたいことは、『心の天気』は「心の癖見つけ」であること、その為の「先生との秘密の交換ノート」だという二点です。

 子どもは、見えていることや話していることだけが全てではありません。何かきっと伝えたい嬉しいこと苦しいことがあるはずです。そんな時、先生を頼って欲しい。気軽に頼ることのできる環境づくりに『心の天気』は大きな力を発揮します。そして、これから子ども達が未来を生きていく為に自分の心の癖に気付くことは、まさに「生きる力」の育みにもなるのではないでしょうか。(下野)

※写真はEDUCOMサイトから。
画像1
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

教育資料

一人で抱え込まないで

卒業論文