「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(今井)

 おはようございます。こんにちは、こんばんは、7期生の今井美羽です。年が明けて、もう10日が過ぎようとしていると思うと、今年も一瞬で過ぎ去ってしまうんだな〜と思っております。

 私たち玉置ゼミ生は、株式会社EDUCOMの方々から、Chromebookを提供していただいています。そして、玉置ゼミとEDUCOMの方々が開発された『心の天気』というシステムがあり、私たちもユーザーとして使用しています。今日の気分を朝と帰りの2回天気の晴れ、くもり、雨、かみなりの中から選択して入力します。これは、担任の先生にしか見ることが出来ません。さらに、授業の学びを『心の天気』の「学びの天気」として入力できる機能もあり、これは全体で共有することができます。

 今回は、担任になって、この『心の天気』を始める際に、私は子どもにどのように伝えるかについてお話しします。

 私が伝えるのは2点です。
 まず、私が伝えたいのは、先生はみんなの話を聞きたいと思っているよ!ということです。毎日1人1人に、今日はどんなことをしたのか、楽しかったこと、悲しかったこと、沢山皆とお話をしたいということを伝えます。でも、先生は1人しかいないので、全員とお話していたら1日24時間あっても足りません。だから、みんなの気持ちをこの『心の天気』で先生に教えてほしい!と伝えます。

 次に、この『心の天気』は、先生しか見ることが出来ないということも伝えます。小学生であっても、周りの友達の目は気にするし、気になります。小学生なりに、毎日気を遣っています。先生にしか伝わらないとわかっているからこそ、自分の今思っている本当の気持ちが書けます。これは、自分自身が約1年間使って感じました。自分と玉置先生だけしか見ることのできない、「自分記録」なのです。

 以上の2点を伝えて私は『心の天気』を使い始めます。
 初めは、日記帳のような気持ちで使い始める『心の天気』ですが、使い続けるうちに、自分の気持ちと向き合い、認識する時間になっていきます。それは、自分の気持ち整理することにも繋がるし、この気持ちを先生だけは知ってくれているという気持ちになって、気分が楽になるときがあります。継続して使用することが、この『心の天気』の魅力を最大限に発揮する方法であると私は思います。(今井)

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【読後感想】子どもの心を前向きに動かすとは(澤本)

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 はじめて教育新書を手に取った。岩下修の『AさせたいならBと言え』という本である。内容はタイトルの通り「AさせたいならA」と直接的に伝えるのではなく、「AさせたいならB」と間接的に伝えることで1.子ども達を知的に動かすことができる 2.子ども達は知的に動くようになる この原則は集団においても個人においても有効的に使うことができる。本書では日常・学校・行事における「AさせたいならBと言え」の事例を多く取り上げていた。その数なんと93。どの事例もわかりやすく明日からでも使うことができる。

 この原則において重要なことはBをどのように伝えるかである。子ども達全員が共通認識でき、全員が理解できる言葉を使う必要がある。本書では『ゆれのないモノ』と表現していた。具体的には「物・人・場所・数・音・色」の六つに分けることができる。

 「物」では、時間が経過してもゆれることなく同一の像としてそこにあるか、クラス四十人のどの子の頭の中に入っても同一の像としてそこにあるか、ということが重要となってくる。また、現場にある物や意外性のある物を示すと印象に残りやすい。
 
 「人」とは、学校現場ではとりわけ先生や友達を示すとわかりやすい。児童にとって先生・友達はゆれることのないものであり、アクションを起こすことでフィードバックが返ってくる。この点において「人」は効果的に働くのだ。
 
 「場所」とは、多くの人が共通認識をすることのできるゆれることのないモノである。
ここでは「○の〇の〇」という公文が使用されていた。作文を書く時のテーマを絞る際に有効である。「大仏殿の大仏の手のひら」「緑のながめが美しい清水の舞台」などテーマが絞られているため作文を書く作業が知的になるのである。
 
 「数」とは、同じ年齢の子ども達ならほとんど共通のイメージとして浮かぶ無機的な存在である。「十個書きなさい」「一マスを五回ずつふきなさい」など数を利用した指示・指導法は多く活用することができる。
 
 「音」では、音を出す、音を聞く、音を立てないと三つのパターンを示すことができる。音に着目させることで無意識的に集中させたり、活動をさせたりすることができる。また、オノマトペを用いて感覚的に指示・指導することができるのだ。
 
 「色」も子どもに共通のイメージを浮上させることができる。色の特徴としては、マンネリ化しないことである。空の色、木の色などをその日、季節によって色が変化する。それに伴い言い方を変化させることで「AさせたいならA‘」になってしまうことを防ぐことができるのだ。


 私はこの原則についてBの言葉を変えていく必要があると考えた。例えば、話を聞いている人の方を向かせるために「おへそを向けなさい」と言う。これは「AさせたいならBといえ」の原則に沿っている。話を聞いてほしいから顔を向けなさいというのではなく、おへそを使うことで子どもは普段と違うことに面白さを感じてすぐに体を向けるのである。しかし、現在この言葉は鉄板の言葉になっていると感じる。多くの人がこの言葉を用いたことで一般的・機械的になってしまったのである。つまり、「AさせたいならB」と言っていたはずの言葉がいつの間にか「AさせたいならA‘」と効果が薄れてしまっているのである。この課題に対する解決策は一つである。使う人が考え、工夫することである。この原則を使うときは同じ言葉を用いるのではなく、その時・場面・人によって変えていく必要がある。

 これからの生活で何かを伝えるときは「AさせたいならBといえ」の原則を思い出したいと思う。どうしても「AさせたいならA」と言ってしまう。これではいけないことを学んだ。この原則は子どもだけでなく大人も知的に動かすことができる。常に知的に思考ができるようにこの原則を意識してこれからの学びに生かしていきたい。(澤本)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」(吉久)

 あけましておめでとうございます。もう2022年ということに驚きを隠せない7期生の吉久明日実です。お正月は家族とのんびり過ごしていたので、気持ちを切り替えて、今やれることをやるぞ!と意気込んでいるところです。

 さて、今回は「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」というテーマについて私の考えを述べていこうと思います。

 私は、心の天気を自由に楽しく使うように伝えます。その子らしく活用してほしいため、あえて使い方を細かく説明しません。

 心の天気では、その日の気持ちを天気に表せば良いことと、コメント機能も好きに活用して良いことを伝えようと思います。

 自由であるがゆえに、その日の気持ちをどの天気で表せばよいのか分からず迷っている子どもがいた場合、私の考え方を軽く話します。コメント機能に対しては、まず使っても使わなくてもよいことを伝えます。使う場合は、1日の振り返りでも呟きでもなんでもいいことを伝えます。

 子ども一人一人が自由に使うことで、その子なりに感じること、子ども自身で気づいて活用法を工夫するなど楽しく使えればいいと思います。

 教師の側から考えると、「心の天気」から分かることは二つあります。
 一つ目は、子ども一人一人の気持ちを知ることができるということです。二つ目は、子どもとのコミュニケーションのツールとなるということです。

[一つ目に関して]
 子ども一人一人の気持ちを知るためには、気を付けなければならないことがあります。
天気に定義や基準がないため、子ども一人一人その時の気持ちと天気の選択は必ず異なります。そのため、基本を曇りとする子もいれば、晴れという子もいると思います。もしかすると雨だという子もいるかもしれません。

 子どもの天気の選択から、子どもたちのその日の気持ちを短期間に判断したり、断片的に取り上げて判断したり、教師の尺度で判断したりするのではなく、長期的に見て判断する必要があると思います。長期的に見ることによって、その子の気持ち、考えがわかります。そうすると、その子の心の天気の選択で些細な変化、心の叫びにいち早く気づき、声をかけることができます。

[二つ目に関して]
 心の天気には、先ほど述べたようにコメント機能もあるため、コミュニケーションの手段にもなります。学校外の出来事や些細なことを知るきっかけとなり、話す機会が必然的に増えます。また、学校外の様子、その子の心の声をダイレクトに知ることができます。

 このように「心の天気」から、子ども一人一人の気持ち、心の変化に気づくこともできれば、子どもとコミュニケーションのツールとすることもできます。(吉久)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】学校へ行けない僕と9人の先生を読んで(小林)

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 棚園正一さんが書かれた「学校へ行けない僕と9人の先生」を読んでの感想です。

 「学校へ行けない僕」が学校へ行けなかった背景を知るたび、胸が痛みました。そして、私は不登校の子どもの全てを理解することは不可能だと分かりました。だからこそせめて「先生はあなたの味方だよ」と、言葉ではなく行動で伝えられる教師になりたいと思いました。
 
 「僕」はやがて漫画家になりました。漫画に没頭できた理由は、不登校だった「僕」だからこそのものでもあると思います。不登校だったから、漫画を読む時間がたくさんあった。不登校だったから、絵をたくさん描けた。「僕」の学生生活は教師としては理想的ではなかったかもしれません。けれど大きな意味があるものになったことは確かだと思います。私の高校時代の先生がよく「勉強以外に何でもいいから没頭できるものを見つけなさい」と仰っていました。今その意味が分かったような気がします。勉強はもちろん大切だけれど、時には勉強以外のものに助けられたり、勉強以外のものが新たな出会いを与えてくれたりします。私も子どもの特技や個性、好きなものを認めて褒めてあげられる教師になりたいと思いました。
 
 私は自分のことを、普通の人より他人の気持ちを理解できる人間だと思い込んでいました。私自身小中学生時代は教室に入るのが怖い日も、ある理由からどうしても受けたくない授業もありました。だからこそ、辛い人の気持ちに寄り添うことができると思っていました。けれど私は結局「学校へ行ける人」でした。学校へ行く前に頭が痛くなることもありませんでした。様々な理由から学校へ行けない子どもたちに、「私はあなたの気持ちが分かるよ」と伝えたら、落胆してしまうかもしれません。なぜなら、子どもは私とは違う過去を背負って、違う環境で生きているからです。どんな言葉よりも、「あなたの気持ちが知りたい」「あなたをもっと知りたい」「あなたはとても価値のある人間だよ」と行動で示せる教師になりたいと思いました。(小林)

【読後感想】金森俊朗の子ども、授業、教師、教育論 (柴山)

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 あけましておめでとうございます!8期生の柴山です。今回は「子ども、授業、教師、教育論」(金森俊朗著)という本を読ませていただきましたので、特に印象に残ったことを記事にいたしました。

「教師はキャッチャーであれ」

 「子どものどんな意見も受け止める、子どもからのサインを読みとる、子どもの意見や良さを引き出す…」などの意味で使われており、本書内で何度もこの言葉は出てきます。
読み進めていく中で、まさにその通りだと私も感じ「子どもたちが安心して全力でどんなボールでも投げ込めるキャッチャー」を目指したいと思うようになりました。

 子どもたちに限った話ではありませんが、いつも予想通りの行動をとるわけではなく、ビックリするような発言をしたり、行動にでることもあります。こちらの伝えたいことが上手く伝わらなかったりすることも多々あります。キャッチャーで例えるなら、子ども達はいつも要求したところにストレートを投げ込んでくれるわけではなく、あちこちにボールを投げ込んできますし、予測のつかないような変化球も投げてきます。

 しかし、その発言や行動には必ずそうせざるを得ない理由があるということ、子どもは日々それなりのドラマを作っているということをいつも意識しておく必要があると思いました。

 そのうえで、最後は体で子どもの投げてくるボールを受け止めていくと、子ども達は全力でどんなボールも投げ込めるようになると思うからです。あまり話を聞いてくれていないなと感じる人に「相談したいこと、いいたいことがあったらいいなさい。」と言われても、もちろん話す気は起きません。こちらから話しかけずとも、話しやすく信頼している人に対しては自然と相談するのはどんな人でも同じだと思います。よって、日ごろの何気ない報告や心の叫びを受け止めてキャッチし、しっかり返球しコミュニケーションを取っていくことでの信頼関係を構築し、話しやすい環境をつくっていく事が大切だと思いました。

 日頃から子どものいいたいことを引き出し、話してもらうためには、教師自身が話を繋げ、広げるための知識を持っておく、子どもに興味を持ち行動から思いをはせる、自分の中に様々な側面を持つなどして豊かになることが重要であると強く思うと同時に、今の自分がつけていかなくてはならない力だと思いました。

 子どもたちが安心して全力で意見をぶつけてくれるような教師になれるよう、金森先生のように様々なことに挑戦し、貪欲に知識を吸収していく姿勢を見習っていこうと思います。また、自分の中に多くの考え方や視点を持てるよう、今年は多くの人と話すことと、様々な本を読むことを大切にしようと思います。(柴山)

「私が中学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(岡)

 みなさん、こんにちは!年が明けて、いよいよ教員採用試験の年がやってきたなと緊張に似た思いが出てきている7期生の岡です。

 今日は、EDUCOMさんからパソコンを貸与していただいて1年もたち、心の天気についても取り組み始めて一年がたったので、教師という目線に立って、心の天気を始めるときにどのような話や心構えをするかについて体験者の目線も加えてお話させていただきたいと思います。

 私は中学校教師という目線で、始めるときに最初にする話を想定したいと思います。まず、心の天気は教師側が積極的に働きかけて毎日やらせていくものではないかなと思いました。私の理想はみんなが朝登校してきたときに、パソコンを開いて勝手に心の天気をつけていることが重要ではないかなと思いました。そのため、話す内容としては、毎日継続してつけることで自分の気持ちを振り返ることのできる重要性や自分の気持ちをアウトプットすることが大切だよという話をしたいと思います。

 さらに、先生の心の天気へのかかわり方については見ている程度だよというスタンスを示していくことが重要だと思いました。小学生と違い、中学生は難しい年頃でもあるため、日々天気に反応するわけではなく、どうしても気になるときか、生徒から反応が欲しいと言われているとき以外は基本的のは見ているだけだよ、というスタンスもしっかりと示していくことが重要だなと思いました。この2点を伝えたうえで、心の天気を自分の中で思いをぶつける場にしてくれてもいいし、自分にとって一番使いやすいやり方でやってくれていいよという、ある程度自由をもって心天気をやってもらうことが大切だと思いました。

 このように、心の天気を毎日することの大切さと、先生の関わり方を最初に話すことが重要だと思いました。(岡)

※図はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】「全員を聞く子どもにする教室の作り方」を読んで(安藤)

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 こんにちは!8期生の安藤里奈です。今年に入ってもう9日が過ぎようとしています。早いですね。今年はゼミが本格的に始まるということで、昨年よりもさらに気合を入れて学びを深めていきます!

 さて、今回は玉置先生が貸してくださった多賀一郎著「全員を聞く子どもにする教室の作り方」から学んだこと、感じたことを記事にさせて頂きます。

 聞いてもらう工夫をする事の大切さを学びました。本書ではたくさんの工夫が挙げられていたのですが、特に「オウム返しをしてはいけない」という部分に衝撃を受けました。なぜなら、聞こえなかった生徒のために復唱した方が良いと思っていたからです。でもすぐに納得しました。私の経験談ですが、友達の発言が聞き取りづらいと感じた時、生徒に代わって先生がもう一度言い直してくれる、と考えてしまい一回でしっかり聞こうという気持ちが薄れてしまう時がありました。言い直したいという気持ちをぐっとこらえて一回で聞き取らなければいけない状況をつくり、自分たちで聞こうとする意志を生徒に持ってもらうように気を付けたいと思います。

 さらに、もう一つ気を付けようと思ったことがあります。話し方です。同じ内容でも話し方次第で興味・関心の持ち方に差が出てきます。落語は強弱、間、リズム感等話し方の参考になるポイントが多いです。落語に留まらず、人を引き付ける話し方をする芸人さんをよくテレビで拝見します。このように教育の分野だけでなく、落語やお笑い等の分野にも視野を広げて教育に生かせる技量を高めていこうと思います。

 この本を読んで、まだまだ私の知らない有効なテクニックがあることを改めて感じました。これから玉置ゼミで、沢山の知識や技術をしっかりと身に付けていきたいと思います。本書を読むことができてよかったです。ありがとうございました。(安藤)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(田中)

 新年明けましておめでとうございます。今年は教育実習を頑張るぞと心に決めて2021年を迎えた1年前の年越しが懐かしいです…あっという間に1年間が過ぎていき、充実している反面なんだか寂しさも覚えます💦2022年、今年はいよいよ教員採用試験があります。試験に向けての準備は勿論のこと、残り1年の大学生活も全力で楽しみたいです!

 今回の記事では、「私が小学校担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」という題で、自分が『心の天気』を利用している体験などを踏まえて、新米教師になったつもりで『心の天気』について書いていきます。

 まずは、『心の天気』を実際に利用していて感じることから書いていきます。私は、『心の天気』に記入する天気によって自分の今の心境を整理することができています。また、先生が気にかけて下さるのでとても有意義な活動であると感じています。その日にあった出来事を振り返りながら、天気を記入したり、コメントを書いたりすることで、自分自身と向き合う時間を作ることが出来ます。自分自身と向き合う時間ができることによって、今どのようにしたいのか、どんな気持ちなのかを自分自身が把握して、次の活動に移していけるなと感じています。

 また、雨や雷などの、マイナスな心境を表す天気を記入したときは、先生が直接連絡を下さいます。はじめは中々上手く話すことが出来なくても、先生からの連絡が来るだけで、自分は1人じゃないんだな、助けてくれる人が近くにいるんだなととても心強く、ほっとした気持ちになれます。『心の天気』を実際に利用して、私はこのような良さを感じています。

 その上で、子どもに、「君たちが1人じゃないためのアイテム」だよと伝えたいです。私は、学級開きの際に、子どもたちに、ひとりひとりが活躍できるように応援したいことや、誰1人として不必要な人はいなくて、みんな大切な仲間ということを伝えたいです。そこにプラスαで『心の天気』の良さも伝えたいです。みんなのことを逃さずに見ていたいけど、先生も人間だから時には失敗することや、見れていない時もあります。そこで、そんな先生や、先生に話したいみんなのお助けアイテムとして『心の天気』に助けて貰います、といった具合に子どもたちに伝えたいです。

 読み返していて、所々文章がおかしいように感じます💦自分の考えや思いを文字に起こすことは本当に難しいと常々実感します。拙い文章ですが、自分なりの体験や『心の天気』の伝え方を考えて記事にしました。最後まで読んで下さりありがとうございました。(田中)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】 授業の腕をあげる法則を読んで (寺尾)

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 新年明けましておめでとうございます。8期生の寺尾祐里奈です。今年は様々なことに対して積極的に挑戦していきたいです。玉置先生、そしてゼミ生のみなさん今年もよろしくお願いします。

 さて、今回は向山洋一さんの「授業の腕をあげる法則」という教育書を読んだ感想を述べていきたいと思います。

 本書は「どうやったら教師の腕があがるのか」、「何をどのように努力していけばいいのか」という疑問に対し、具体的に答えを述べたものです。「定石を身につけて技量を高める」という上達の法則を示しています。教師にとって愛情と熱意はもちろん大事な要素ですが、それだけではいい腕を持つ教師とは言えません。

 私は今まで自ら教育書を手に取った経験が少なく、教育に関する情報にも疎かったのですが、この本を読みそんな自分を変えようと心から思うことが出来ました。それはこの本を読み、その中で紹介されていた向山さんの他の本をもっと読んでみたい、そして自らが努力して良い教師に近づきたいと思ったからです。

 まず、「1 授業の原則」について。この章は、授業の原則十ヶ条についての説明がなされています。授業が上手い人は、授業の技術や法則を上手く使いこなしており、何気ない一つ一つの指示や発問の中にも原則が貫かれています。

 例えば、指示や発問をする際には短く語りかけるようにし、多くの指示をしたい場合は黒板に指示内容を順番に書くということを行う必要があるということ。また、指示をする際には児童生徒が理解できるように具体的な内容にすること。他にもいくつかの原則がありますが、教師がこれらを無視して指示をし、児童生徒が指示内容を忘れてしまった場合、これは教師が悪いということになります。児童生徒の発達段階にもよりますが、基本的に一度に何個もの情報を詰め込みすぎては児童生徒は覚えきれません。大学生の私でさえ、一度に多くの情報が詰め込まれた指示をされると何かを忘れることがあります。

 また、個別評定を行う際には、誰が良くて誰が悪いのか、そしてどこが良くてどこが悪いのかをはっきりさせることが大切であると述べられていました。一人一人に何をしたら良いのかということを明示することで、児童生徒は教師が自分のことをよく見ているのだということを感じ、良くないところを直さなければという意識が高まるのではないだろうかと考えます。

 それから、課題をやった人にシールなどの褒美を与える教師がいます。それは一時的には児童生徒のやる気が上がるものの、シールをあげる行為をやめた時に、ものを目当てに競争してきた子の知的好奇心を減退させてしまい、単純な形式的繰り返し行為を身につけさせてしまうということを学びました。人を動かすにはもので釣るのではなく、人をやる気にさせたり励まして自信を持たせたりすることが大切であると考えました。

 次に、「2 教師の技量」について。本章では様々な教師について紹介されていました。特に「伸びようとする子どもの可能性をしっかりと伸ばしてあげられる教師、これが子どもが教わりたい教師の第一位なのである。」という文が印象に残っています。

 ここでは『跳び箱は誰でも跳ばせられる』という本に書かれている「向山式指導法」について学びました。この指導法を実践し、今まで跳べなかった子を跳ばせることが出来たという教師が多くいるそうです。「鉄棒や跳び箱を出来るように教える」ということは技術や方法を学ぶ意志があればどんな教師でも可能なことです。その為、技術や方法を学ぼうという姿勢を持つことから始めていくべきだと考えさせられました。また、「明るく、優しく、公平で、知性的」な教師は誰でもなれるわけではないが、限られた時間の中で多くの子どもに寄り添い、先に述べた教師になれるよう努力しようと思いました。

 そして、「3 授業の腕をあげる法則」について。ここでは特に、教師の技量を向上させる常識的方法というものに注目しました。まず、自分の抱える問題点を改善するために身近な信頼できる先輩に教わるのがよいということが書かれています。さらに、自分が読んでいて面白いまたはためになる本を多く読むことが大切であると述べられています。人がこれはいいとすすめる本は是非目を通すべきと著者は述べているため、玉置先生やゼミ生のオススメする本も読んでいきたいです。是非オススメの本を教えてください!!

 また、学校でやっている研究活動に取り組み研究授業をやることが大切です。この本で何回か述べられていますが、研究授業を避けるような人は教師としての技量が伸びるはずがないのです。自分の頭で納得しながら研究授業を行う事に意味があるのです。このようなことが教師の技量を向上させる従来の方法でしたが、「教育技術を学ぶこと」、「教育技術を使ってみること」、「自分の実践を発問、指示、留意事項という観点から文章化すること」という方法の方が自然成長に近いと言われています。

 優れた指導技術にはいくつかの定石が組み合わされていますが、多くの参観者はあれども見えずという状態になります。良い点がなぜ良いのか、良くない点がなぜ良くないのかを論理的かつ技術的に言語化して批評することは簡単ではありません。そのため、書くという経験を重ねて自分磨きを行う必要性があると考えました。

 最後に「4 新しい教育文化の創造」について。残念なことに、私たちの時代(1985年当時)が共有する教育文化が見当たらないのですが、教育技術の法則化運動は二十一世紀にかけての教育文化の創造の中心になると思うと述べられています。子どもにとってより価値のある優れた教師になりたいという願いを持ちながら、この教育技術の法則化運動の応募論文を書くことを通して授業を見る目を少しずつ磨いていきたいと思いました。

 今回この本を読み、ここには書ききれないほどの多く学びを得ることが出来ました。それと同時に教育書に対する興味がさらに深まったので、引き続き興味を持った本を読んでいきたいと思います。上手く文章化できず非常に拙いですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。(寺尾)

【担任課題】「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(下野)

 こんにちは、7期生の下野です。

 EDUCOMさんからChromeBookを貸与して頂き、1年が経とうとしています。今では、様々なセミナーの議事録やホームフレンド活動の報告書、教育実習の指導案や資料、講義資料等々、沢山のファイルがこのChromeBookに保存されています。その中でも取り分け1番に活用しているのは、スクールライフノートです。

 この1年、毎日心の天気の入力を行なってきました。継続は力なりです。今では、自分がどのようなことにつまづき、どのようなことで心の状態が変化するのか、または、安定するのか、そんなことが分析できる程の「心の天気」のデータが集まりました。一言で言い表せば、「心の癖見つけ」です。

 私たちがChrome Bookを貸与された背景には、スクールライフノートの活用者でありながら、教職を志す学生として将来教師となった時、どのように子どもに伝えたいか、子どもならどう捉えるのかといった観点を率直にお伝えする役目を担っています。本記事では、小学校学級担任になった時、この素晴らしい『心の天気』と子ども達との出会いをどのようにサポートするか、といったことを綴りたいと思います。

 私は、『心の天気』を前述した通り「心の癖見つけ」と子ども達に伝えたいと考えています。私自身が実感したように、『心の天気』の継続は、ある一種の自分自身の癖が顕在化します。生きていく上で、自分の心の癖に気付くことは、生きやすさにも繋がることでしょう。何かにつまづいた時に、「前にもこんなことがあったぞ。私/僕っていつも同じようなことでつまづくなあ。いつもの癖か。」と多少の安心材料になるはずです。
 
 子どもが自分自身の癖に気付く為には、教師のサポートが必要です。例えば、「晴れ」マークが基本の子どもの場合を挙げてみます。「曇り」や「雨」、「雷」のマークがついた時、事象に応じた声かけは勿論ですが、「どんなことで、心がモヤッとするのか」ということを言語化させることがポイントだと思います。一方で、「晴れ」のマークが続く時でも、心が安定する期間の癖があるはずですから、教師が「最近の〇〇さんって、素敵な笑顔で毎日生活してるけど、どんなことがあったの?」等、子どもにその時の環境について言語化させることで意識付けが可能となります。

 『心の天気』は、学級の子どもの心の癖を見抜くものです。教師は、子どもを見る職業。子どもを見取る一つのルーツとして『心の天気』は、子どもと教師を繋ぎます。上記において、子どもには『心の天気』を「心の癖見つけ」と伝えると述べましたが、ここで一つ項目を追加したいと思います。心の癖を見つけるための「先生との秘密の交換ノート」です。こう思うと少しワクワクしてしまいます。私は、先生に話しかけることが苦手な子どもでした。先生に話したくても話せなかったことが沢山ありました。「ああ、きっと私が子どもの時に『心の天気』があればもっと私のこと分かってもらえたのかなあ」なんてことをよく考えます。そこに『心の天気』の良さが溢れているのだと思います。

 つまり、私が小学校学級担任として『心の天気』を始めるにあたって、子どもに伝えたいことは、『心の天気』は「心の癖見つけ」であること、その為の「先生との秘密の交換ノート」だという二点です。

 子どもは、見えていることや話していることだけが全てではありません。何かきっと伝えたい嬉しいこと苦しいことがあるはずです。そんな時、先生を頼って欲しい。気軽に頼ることのできる環境づくりに『心の天気』は大きな力を発揮します。そして、これから子ども達が未来を生きていく為に自分の心の癖に気付くことは、まさに「生きる力」の育みにもなるのではないでしょうか。(下野)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】『できる先生が実はやっている学級づくり77の習慣』を読んで(伊藤)

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 こんにちは。8期生の伊藤勇人です。今回は、教育書の読後感想を記事としてまとめます。

 僕が読んだ教育書は『できる先生が実はやっている学級づくり77の習慣』です。この教育書は、1章「クラスがまとまる!」2章「言葉でクラスは変わる!」3章「指導場面で光る!」4章「子どもを見つめる!」5章「子どもを巻き込む!」6章「教師をもっと楽しむ!」と、6つの項目に分けられ、作者の森川正樹さんが思う、できる先生が実はやっている、学級づくりに関する77個の習慣が書かれていました。各々の習慣を紹介するページには、例として、教師と児童生徒の会話や作者の実体験が書かれていたので、とてもわかりやすかったです。

 この教育書を読んでいる期間に、母と妹との間で、妹の担任教師について話しているのを耳にしました。話していた内容は、妹が担任教師に問題の答えが書かれたプリントが欲しいと頼み、担任教師はそれに対して明日渡すと言ったにも関わらず忘れていたことについてでした。この話を耳にしたとき、それは教育書に書かれている「信用貯金高を増やす」に当てはまるなと思いました。

 この会話を聞いた後に教育書を読み、児童生徒とできない約束はしてはいけないな、約束したのなら守らなければならないな、と考えさせられました。このように、僕は年末年始で身内と話しているときに、教師についての話が出たら、この教育書を開いて習慣を確かめることに面白さを感じました。

 この教育書を読んで、特に印象に残っているところは、「アツアツを食べる!」という習慣が書かれているところです。この教育書を読む前には、給食指導について書かれていると思いもしなかったので驚きました。そのページを読み、教師にとって給食指導の大切さに気づかされました。

 このように、この教育書を読み、それぞれの習慣で何が大切なのかに多く気づかされましたが、いざ自分が教師になってこれらの習慣を実践できるかとなると難しいと思います。僕は、この教育書を教師になる前は、自分が習慣化したいことをいくつか定め、教育実習で実践するために、教師になった後は、教師の面白さを感じながら働けるために、手にとって読んでいきたいです。この教育書を読み、できる先生というのは、とてもレベルが高いことであることを実感したため、日々の講義やゼミ活動を抜かりなくやることが、今の自分にとって必要なことであると思いました。(伊藤)

【担任課題】心の天気は交換ノート(7期生池戸)

 あけましておめでとうございます‼︎7期生の池戸です!ついに私たち7期生にとって勝負の年もなる2022年が始まりました。お正月は地元に戻り、幼馴染や家族とゆっくり過ごすことができました。岐阜に戻り久しぶりに1人になると寂しくて仕方ありません(笑)

 さて2022年1本目の記事は、「私が小学校担任(中学校担任)になったら『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」というテーマで私の考えを発信したいと思います。

 私たち玉置ゼミ生は、将来心の天気を利用する身であり、今現在自分自身が使っている身でもあります。約1年間、心の天気を使ってきたからこそわかる良さがあります。使い始めた頃はなかなか習慣づけされず、天気を押せない日が続いたこともありました。

 しかし、今では『朝起きてまず心の天気を開いて天気を入力する』これが私の1日のルーティーンとなりました。ではなぜ、天気を入力したいと感じるのか。これこそが心の天気の良さだと私は考えました。

 心の天気を入力しなければいけないという義務感から入力したいという願望に変わった瞬間が今回のテーマに大きく関わる気がします。私自身どうしても気持ちが沈んでいる時に雨と入力した日がありました。その時、先生からメッセージが届きました。先生と私はこの心の天気で繋がっているんだと実感し何度も救われました。きっと心の天気を使うみんなも同じ気持ちだと思います。つまり『心の天気は教師と子どもが1対1で繋がれる道具=交換ノート』なのです。

 面と向かって言えないことも心の天気という一つの道具を使えば相手に伝えることができる。『あなたは1人じゃない』この2点を伝えたら子ども達は心の天気を意欲的に活用し、私の目指す『愛し愛される学級』に近づくのではないかと思います。(7期生池戸)

 ※イラストはEDUCOMサイトから。
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【読後感想】子どもたちと向き合い、力を伸ばす担任術(前野)

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 明けましておめでとうございます。8期生の前野佐歩です。新しい年を迎え、本格的に玉置ゼミで学ぶことができる1年がスタートするのでとてもワクワクした気持ちで溢れています。実りある1年になるように頑張っていきたいと思います。

 今回は玉置ゼミの方針として掲げられている「書くことによって学ぶ」の実践として、冬休みに読んだ教育書の感想を書きたいと思います。

 今回読んだ本は坪田耕三著「素敵な学級づくり 楽しく・優しくー子どもたちのための担任術」です。この本は小学校教諭を勤められた坪田耕三先生が体験されたことから分かるよりよい学級づくりのヒントが見開き完結で書かれています。たくさんの体験談や学級づくりのヒントが書かれていた中で、私の心に特に響いた2つの章の感想を書きたいと思います。

"給食ご招待"
 この章では給食の時間に毎日一人ずつ子どもが先生の横に来て二人きりで話をしながら給食を食べることで、子どもとゆっくり向き合う時間を作っている様子が書かれています。一つの学級には何十人も子どもがいて、その子どもたち一人一人と向き合う時間をとるにはかなり多くの時間を要することになります。給食の時間を利用して、子どもの顔をじっくり見ながら会話することで普段は見えてこない子どもたちの考えや悩みが見えてくるのだろうと思いました。ICTが発達した現在においても、やはり子どもと一対一で直接顔を見ながら会話することは重要だなと感じました。

"マイ靴箱"
 この章では教室と靴箱があるホールの距離が遠く、休み時間になるとまどろっこしい様子を見せていた子どもたちに、先生が自分たちで靴箱を作ることを提案し、手作りの靴箱を完成させたということが書かれています。他の人がやったことのないことに挑戦し、問題になんとかして対処しようとする子どもたちの意欲は、非常に大きな力が生まれる原動力になるのだなと感じました。また、子どもたちが靴箱までの距離が遠くてまどろっこしいと感じていることに気づき、問題解決のきっかけを作ることが出来る先生の鋭い観察眼に驚きました。担任として、子どもたちの様子をしっかり見ることは大事であると言われる理由には、このような子どもたちの意欲を新たな活動に繋げるということもあるのだと学びました。

 この他にもよりよい学級づくりをするために、先生はどのような姿勢で子どもと接していくべきか、質のいい授業を作るためのヒントをたくさん学ぶことができました。そして、この本を読んで学級担任の楽しさや醍醐味が感じられました。教師になって担任を持つことになったら、子どもたちと共に楽しみ、学んでいく姿勢を忘れないようにしたいと思いました。(前野)

12月26日 第5回☆みんなで輝くGIGA活用楽会☆ での学び(下野)

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 こんにちは、7期生の下野です。

 12月26日に、『第5回☆みんなで輝くGIGA活用楽会☆』に参加させて頂きました。初回は、講義の予定がありましたので今回で4回目の参加となります。

 コロナ禍により、急速に拡大したGIGAスクール構想では子どもに一人一台、端末が配布されました。端末を使った授業とは何か、「夢」と「期待」が膨らむ授業とは何か、といった点について本楽会では議論が行われます。

 私は、現場での経験が教育実習やボランティアのみで乏しいです。現場の先生方のお話を聞くことは、本物に見て触れる具現化でもあり、大変勉強になります。

 私が所属したグループでは、端末を用いた道徳の授業案について話し合われました。学習活動端末支援Webシステム SKYMENU(https://www.skymenu.net)内の機能である「ポジショニング」を用いた授業構成が提案されます。

 「ポジショニング」とは、モラルジレンマを題材とした道徳授業において効果を発揮します。つまり、意見が二極化するような題材(代表例として、『手品師』が挙げられます)にて効果を発揮します。自分や友達の気持ちの変化を端末上で確認できることから、道徳的観点の深めを期待することができるでしょう。教科によって、活用する機能を対応させることができることが分かります。

 地域により、学習活動ソフトウェアは異なります。スクールライフノート、ロイロノート、上述したスカイメニュー等々、GIGAスクール構想により多くのソフトウェアが普及しました。私が教師となった時、配属先でどのソフトウェアが用いられているかは分かりません。

 しかしながら、本楽会に参加していく中で、見えてきたことは「端末活用への挑戦」です。何事も始めることも終わることも簡単です。続けることが難しい。端末活用も同様だと思います。連続性を持って、いかに子どもに活用させるかが重要です。先回、素敵な本楽会では素敵な言葉が生まれました。「まず、大人(教師)が挑戦する。ICTを活用することで、子どもも大人も成長する」。

 コロナ禍によって生まれた一人一台端末の学校現場は、ネット環境、子どもの学習環境の変化といった多様な問題点を含みながらも、着実に良い方向へと進んでいると私は感じます。私が現場に出た時、何を大切にしたいかというねらいを焦点化し、その為にICTを活用することでどのように授業を輝かせられるか、このことを胸に情報端末を活用した授業づくりを行いたいと思いました。

 本楽会での、現場の先生方のお考えやフェローの先生方のご意見が現場経験の浅い私にとってどれ程までに貴重なものか記事を綴りながら改めて実感させられました。宝物のような時間をありがとうございます。(下野)

【読後感想】子どもに寄り添うことのできる教師とは(新谷)

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 今回、初めて教育書を読んだ。金大竜さんの「一人ひとりの凸凹に寄り添う『気になる子』『苦しんでいる子』の育て方」という本である。

 この本には、様々な性格や家庭環境を持った子ども、何かで苦しんでいる子に寄り添う教育をするため、多くの葛藤をする教師の姿が描かれていた。その指導法には、学ぶものが多くあった。今回の学びから、子どもに寄り添う事の出来る教師とはについて考えていきたい。

 まず、授業における子どもの発言についてである。このことは、自己主張ばかりで友達の話を聞かない子と、自己表現をしない子という章を基に述べていく。
 
 この章では、自己表現が得意な子どもと不得意な子どものそれぞれの葛藤や相互性について書かれていた。特に私が印象に残ったことは、自己表現をしない子どもに対する指導についてである。

 これは私自身の経験だが、私自身も中学生のころ、自己表現をするのが苦手で、発表をすることがとても苦手だった。なぜなら、間違えた時のことを考えたり、私よりも上手な意見を言える人がいると人任せにしていた部分があったからである。私自身、手を挙げないことが当たり前で、先生も手を挙げている人を当てるという風に授業を進めていたように今思えば感じられる。しかし、このことが、さらに自己表現をしない子どもの意見する場をなくしてしまい、発言ができなくなるということがわかった。

 金大竜さんは、発言をしない子どもに対し、発言する勇気を持つこと、発表に対する固定概念を崩し、再構築させていくことが大切と言っていた。しかし、ただ勇気を持つということではない。発表できるような環境づくりができてこその勇気であると言っていた。そのために、誰でもできる発表(音読など)の時に全員に手を挙げてもらえるようその旨を伝える事、発表することは恥ずかしいことでも怖いことでもないということなど伝える事が大切であることがわかった。

 この指導法は全員に寄り添う意識があるからこそ行える指導だと感じた。発言ができない子には何かしらの理由や固定概念があり、それをそのままにするのではなく、どうにかしようとする金大竜さんの姿にとても感銘した。

 もし、私が学生の時にこのような発言できる環境があれば、もっと積極的に発言することができただろうし、発表することは恥ずかしいことではないと発表に対する概念を崩すことができたのではないかと思った。私が教師になった時にも、全員が発表に対する抵抗感がなくなるような環境づくりができるようになりたい。
 
 次に、宿題を忘れてくる子どもについてである。このことは、「宿題を忘れてくる子ども」という章を基に述べていく。ここでは、町子という生徒が登場する。町子は宿題をよく忘れる子どもで、また、答えだけを写して提出することもあったそうだ。そんな町子に対し、金大竜さんは、やる気がないならやってこなくていいよという。しかし、町子はやる気がないのではなく、難易度が高く宿題をこなすことができないのであった。そのことに気づいた金大竜さんは、町子に対し、難易度を下げた課題を準備することにしたのである。

 私は、この金大竜さんの取り組みに驚かされた。なぜなら、宿題は全員同じ難易度で同じものをやるということが私にとっては当たり前だったからである。私が学生の時も、出された宿題が難しくて解けないこともあったが、出されたからやらないといけないという思いがあった。しかし、この宿題の出し方は、生徒一人一人のことを考えて出していたのだろうかとこの本を読んで感じた。金大竜さんのように、生徒のレベルや環境に合わせた宿題の出し方は、子どもの学習意欲やレベルの向上のために必要であると思い、参考にしたいと思った。ほかにも金大竜さんは、生徒の性格や家庭環境に寄り添った指導を行っていた。

 最後に、金大竜さんの指導から、私の考える、子どもに寄り添う教師とはについて考えていく。

 子どもに寄り添うことのできる教師とは、金大竜さんも言っていたが、子どものことを理解し、受け止めることであると考える。子どもは一人一人、様々な性格や家庭環境を持ち、様々な課題を抱えている。教師はそのことを受け止め、教師から子どものことをわかりたい、理解したいという思いを持つことが大切であると、この本を読んで学んだ。

 私は教師になったら、子どものことをたくさん見ていきたい。子どもからたくさんのことを学びたい。子どもは何が好きで何が嫌いなのだろう。この子どもは今どんな気持ちなんだろう。何か悩んでいることはないかなと、子どもについて毎日考え、寄り添っていきたい。(新谷)

和田裕枝先生の授業ビデオを見て学ぶ(6期生金子・中江・伊藤)

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 6期生ゼミで、和田裕枝先生の授業ビデオ(志水塾で行われた10分間の模擬授業)を見て学びました。話し合い後のそれぞれの振り返り(「学びの天気」の記載)です。

(金子)
 今日は和田先生の授業ビデオから授業術を学びました。先生の明るさやテンポが子どもたちが授業に引き込まれる秘密だと思いました。そのテンポには発問の繰り返しや同じような発問をしない、何を考えるのか単純で明確な発問をするということを大切にされているのだと思いました。

 また、出てきた子どもたちの意見に賛同し、繋ぎ、教えられている感のない授業がすごいと思いました。ビデオを見て実際自分が授業を行っていけるのか、不安になりました。ゼミで得た先生の技術を真似したいと思いました。

(中江)
 和田先生の授業技術を見てまねしたいことについて考えた。和田先生の授業はとてもテンポが良くて子どもへパスを出すことがとても上手いと感じた。子どもを褒め、そこから他の子へ投げるときも褒めている。
 
 また、パスの中で大事なキーワードは子どもに言わせている。和田先生はパスを出すために他の子が発言している間に次のパスの子どもを決めようと色んな子どもを見ている。和田先生いわく子どもの合図があるのでそれを見るという。すごいことだなあと思って、私に置きかえたらきっとそこまで余裕がないし間を空けてしまう。これができるというのは、普段の学級の様子もそうだけど子どもの反応をよく見るという力が鍵になると思う。

(伊藤)
 和田先生の授業をみて、授業技術の多さに驚いた。意見を発表したあとに発言者以外の子供に「誰々どこかわかりますか?」などの繋げ方をしている。そのためには発言者2割その周りに8割の注意をしていると聞いた。また発言者に対しても「なにを」とか「どこが」などの声があり和田先生の視野の広さに驚いた。

和田裕枝先生の授業ビデオを見て学ぶ(6期生池戸・名桐・中野・松浦)

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 6期生ゼミで、和田裕枝先生の授業ビデオ(志水塾で行われた10分間の模擬授業)を見て学びました。話し合い後のそれぞれの振り返り(「学びの天気」の記載)です。

(池戸)
 今日は和田先生の授業ビデオから授業技術を学んだ。授業が上手い人の授業を見るといつもどうしてこの先生は子どもの発言をここまで拾えるのだろうかと思う。今日このビデオを見て、その秘密は教材研究による子供の発言の予想が行き届いている事はもちろん、和田先生がおっしゃっていた誰かが発言している時の先生の意識は発言者2割、周りで聞いている子、リアクションをとっている子に8割という事にあると思った。

 自分は子供の発言を聞いている時、それに対してどうリアクションするか、どうキーワードを抜き出すかということを考えるのでいっぱいいっぱいだったが、和田先生は他の子供へのパスを考えているとおっしゃっていて自分にない視点だったので新たな学びになった。
 
 自分はまだ発言者2割、周り8割で話を聞くことはできないかもしれないが、周りの子のリアクションに注目してパスを考えるということを意識していきたいと思った。

(名桐)
 和田先生の授業鑑賞会。参考になる授業技術をゼミ生と話し合い、自分が授業するときにはどういったことを取り入れていきたいか考えるいい機会となった。

 特に今日の内容で大切にしたいと思ったことは、主語が子どもの発言から抜けた時は問い返すということ。これは子どもがしっかりと理解できているかがわかる大切な状況だし、相手に自分の考えや意図をきちんと伝える練習にもなると思ったので、算数の授業に限らず意識して行っていきたいと思った。

(中野)
 今日は和田先生の算数の授業のビデオを見て、授業技術をぜみのみんなで学び合いました。
 
 算数の分数の授業を、10分程度で行っていましたが、テンポがすごく良くて、聞いていて飽きない、面白いと感じる授業だと思いました。また、子どもの言葉で授業を作るを体現していて、子どもは教えられるのではなく、子どもたちも一緒に学んでいるというのがよく伝わってきました。子どもの些細な言葉にもすぐ褒め、子どもたちが発言しやすい空間を作るのが上手く、教員になったときにこれができればいいなと思いました。発言している子どもがいるときは発言者以外に目を向けて次につなげる準備をすると言っていて、すごく高度な技術なので、すぐにできるとは思えませんが、経験を積んでいき、できるようになりたいと思いました。とても勉強になりました。

(松浦)
 和田先生の授業は、テンポが良くて、本当にもう10分経った!?という感じでした。こんな風に授業が進むなら、眠くなるなんてことは絶対無いと思うし、毎回授業が楽しみになるだろうなと思いました。

 真似したい技はとてもたくさんあったけど、その中でも特に印象的だったのが、「発言者を見ない」という技です。子どもの言葉をつないだ授業をつくりたいとはいつも思っていますが、ここまで全体に意識を向けることはしていなかったです。誰かが発言している時に、もう次のパスをどこにどう出すかを考えているなんて、ハイレベルすぎてすぐにはできないと思いますが、和田先生のテンポの良さはこれがポイントだと知れたので、少しずつ意識していきたいと思います。

【面接回答】情報端末を利用してどのような授業をしたいか(吉久)

 こんにちは。7期生の吉久明日実です。今回は、合宿事前課題の第4弾「情報端末を利用してどのような授業をしたいか」について書いていこうと思います。はじめに、私が実習先で体験したお話から書いていきます。

 私は、情報端末を利用して楽しく学びを深めることのできる授業をしていきたいです。

 私が実習先で数学の授業を見させてもらった時の話です。一人一台タブレットを使って、ある図形にどこに補助線を引けばよいのか個人で試行錯誤している場面がありました。その個人個人の様子を黒板に貼られたスクリーンで全体共有していました。そのスクリーンには、考えが進まず手が止まっている子、頭の中で考えていて補助線を引いていない子、何度も補助線を引いては消している子、補助線を1つ見つけたうえで、他にも補助線が引けないか探している子、その皆の様子を見ている子、さまざまな様子が見られました。

 考えに行き詰った子は、皆の様子を見て自分の考えを深めていました。教師はタイミングを見計らって面白い視点で考えている子たちをスクリーンで全体共有していました。そうすることで、子ども達は柔軟な考え方で積極的に考え始めました。このように個人で学習していながらも、情報端末を上手に活用することで、子どもたちによりよい刺激を与え、全体で楽しく学習することができることを知りました。

 私が実習に参加する前は、個人個人の考えを全体共有することに抵抗がありました。理由は、自分の考えを皆に見られて恥ずかしいという気持ちが先行してしまう子がいると思ったからです。ですが、子ども達の実際の様子を見て、他の子の考えを参考にすることで、自分なりに気づきが生まれたり、「分からない」という気持ちは自分だけではないと安心したりすることができることが分かりました。そのため、私の考えは変わりました。

 このように個別学習でも全体学習のように、皆で楽しく学びを深めるような授業ができるように情報端末を利用していきたいです。(吉久)

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【ゼミ合宿】ゼミ合宿での学び (高橋)

 こんにちは。7期生の高橋奈優です。

 年越し入院をすると病院食ですが年越しそば、お雑煮、おせちを食べることができます。また、謹賀新年というメッセージカードももらうことができます。

 2021年で最も学びが多かった二日間といっても過言ではないゼミ合宿での学びを綴ります。

 まず、一日目で味岡児童館の坂本さんと学校心理士の稲田さんの二人のゲストの先生からお話を聞くことができました。二人の先生方から共通して学んだことは、現場の最前線で活動をしている方しか見ることのできない子供の姿がたくさんあることです。

 特に、坂本さんからは、子供の気持ちを真剣に受け止めているのかどうかは良くも悪くも子どもにすぐ伝わるのだということを学びました。坂本さんは、子どもとの信頼関係を「音楽」を共に生み出すという方法で気づかれていました。私も、「子どもだからできない」と見くびるのではなく、子どもたちと一緒に問題を解決し、お互い高め合っていく関係でいたいと思いました。

 また、稲田さんからは、学校生活に困難を抱える子どもたちとどう向き合っていけばいいのかを学びました。7期生の質問に応答してくれるという形での学びの場で、たくさんの知識を得たと思っていますが、そのような子こどもたち一人につき何通りものたくさんのかかわり方があるのだということがわかりました。そのため、今回の話で得た知識を参考にこれから出会うであろう子どもたちに一番適した策をとっていくことが特別支援であることを学びました。

 二日目は、面接練習と卒論のはじめにを書くことが主な活動でした。面接練習の学びは、前回の記事にも書かせてもらったので割愛します。

 そして、もう卒論を書き始めるのかとびっくりしておりましたが、無事に「はじめに」を書くことができました。「はじめに」は、その研究をしたいと思った動機が、主な内容だったのでそこまで時間はかかりませんでした。しかし、大切だったのは、ゼミ生同士で発表会をした時の質疑応答の内容だったと思います。自分では、理解していると思ってもいざ質問されると曖昧な答えしかすることができなかったので、これからもっと詰めていきたいです。

 最後に、まだまだコロナ禍真っ只中でしたが二日間のゼミ合宿に参加できて本当に良かったです。また、7期生の仲間ともここまで長い時間共に過ごしたことがなかったのでより結束を高めることができて良かったです。いよいよ受験の年なのでみんなで頑張っていきたいです。(高橋)
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【ゼミ合宿】面接指導で学んだこと (高橋)

 こんにちは 7期生の高橋奈優です。

 新年あけましておめでとうございます。もう2021年かあと思っていた束の間もう新年を迎えてしまい時の流れの速さにびっくりしております。実は、年末に交通事故に巻き込まれてしまい生死をさまよっておりました。私はどのような事故だったのか記憶がないのですが遠いものと感じていた「死」が身近に感じた不思議な冬休みでした。

 それはさておき、12月18,19日に玉置ゼミ伝統の「ゼミ合宿」が行われました。

 全体の学びは、また別の記事で綴りますが、今回は、酒井先生と齋藤さん・6期生の先輩方からご指導を頂いた「面接指導の学び」を綴ります。

 教員採用試験内容である「面接」。そもそも、教採対策を何一つせずこの合宿に挑んだため、とにかく緊張しておりました。

 まず、教員採用試験の面接で私たちは、何をみられているのでしょうか。答えは、筆記試験で見ることができない「人物的な側面を総合的に評価する」ためだそうです。具体的に「人物的な側面を総合的に評価する」とは、面接官が受験生に対して直接質問を投げかけ、その応答の中から、「教師としての資質・能力」をどれだけ余裕持ち合わしているか判断することだそうです。限られた時間で「教師としての資質・能力」を初対面の人に伝えることはそれなりのテクニックが必要だと思います。
 
 では、酒井先生、齋藤さん、6期生の先輩方から教わったテクニックを2つ紹介します。
 
 一つ目は、相手に伝わる話し方を意識することです。初めて会った人に自分の人間性を伝えることは簡単なことではありません。いいことを話していても評価してくださる面接官の方に伝わらなかったら何も意味がありません。きっとここで伝わらなかったらこれから出会うであろう子供たちにも伝わる話ができないと教わりました。そのため、緊張して焦ってしまいましたが、ゆっくりはっきりとした声で堂々と「私を見て!絶対採用するべき!」と言わんばかりの態度で挑みたいと思います。
 
 二つ目は、話の内容を端的にし、一文を短く言うことです。口頭で話しているとたくさん話さなければと思い、気づいたら何を話しているのかわからないということがよくあるので普段の生活から意識していきたいと思います。

 指導を受ける前までは、面接内容をもっと詰めなければと思っていましたが、内容の前に教師になるという風格や態度を体で表現していくことが大切だと思いました。しかし、6期生の先輩方が内容を直前まで練り続けたと言っていたのでやっとスタート地点に立てたことを意識して頑張っていきます。(高橋)

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教育資料

一人で抱え込まないで

卒業論文