最新更新日:2024/04/22
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訪問研修「森の道標」富岡中 社会

 1月26日(木)富岡中学校の社会科教諭、森口智裕先生(2年目教諭)の授業を参観させていただきました。題材は1年生歴史的分野『鎌倉幕府の成立』です。
 今回は事前に授業検討の時間を設定しました。そこで感心したことは、森口先生がその一時間ではなく、単元全体の流れの中で本時をどう位置づけて扱うか、という視点を大切にしていることでした。武家社会の中で最も押さえたいことはと問うと、先生は「御恩と奉公の主従関係」と答えました。的確です。
 そこで本時は、「なぜ頼朝は(京都ではなく)鎌倉に幕府を開いたのだろう」(共有の課題)と、「頼朝は武士たちとどのような関係でなりたっていたのだろう」(ジャンプの課題)の2つの問いだけとして、授業内容をシンプル化することで生徒の学び合いの時間を確保しようと構想しました。
 授業は、とても元気な挨拶から始まりました。生徒の反応もよく、学びに向かう姿勢がきちんとできています。(学級の成長を実感します)
 最初に日本大地図を前に掲示し、鎌倉の位置を確認します。そして、共有の課題を提示します。生徒たちは班になり、ホワイトボードに自分の考えをそれぞれ書いて説明をしていきます。各班ともに熱心な話し合いが続いているため、先生は予定より長く時間をとりました。(これが後半、時間不足になってしまいました)
 生徒からは、地形的な面からの優位性や、東国の武士を地盤としていることが出されました。想定した「京都には朝廷勢力があること」「(平氏政権から)都に行くと貴族化の危険があること」は出ませんでしたが、そこに繋がる意見は出されました。
 そこで、先生は「東国の武士を地盤にしている」の意見から繋げて、頼朝と武士(御家人)の関係を問うていきました。
 再び班で話し合い、図でわかりやすく説明していた班を指名して全体に発表させましたが、やや時間不足で消化不良気味となり、残念でした。(次時で整理したと思います)
 森口先生の授業から気づいたことがありました。それは、主従関係を押さえた後、もう一度なぜ鎌倉であったのかを、主従関係と繋げて考えてみることです。(ここをジャンプの課題としてはどうでしょう)
 本領安堵するためには近くにいることが大事です。都など遠くに行ってしまえば、地方の武士は自分の土地をいざという時本当に守ってくれるのか不安です。また、いざというときに馬ですぐ駆けつけられる距離であることも必要です。だから京に幕府を置いた足利政権は信頼されず、武士は地方にいる守護を頼り、守護大名、そして戦国大名の力が増大していったのでしょう。頼朝のすごさは、武士が何を望んでいたか、よく知っていたことです。だからこそ鎌倉を動かなかったのかということに気づくと、2つの問いがつながり、新たな捉え直しができるのかもしれません。また挑戦してみてください。

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