最新更新日:2024/05/08
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早春の自然散歩(小柄沢緑地)

 3月9日、啓蟄から4日目になります。小柄沢緑地を昼散歩しました。出迎えてくれたのは黄色い満開パンジーでした。やはり黄色はいいですね。緑地の真ん中を流れるせせらぎの音を聞きながら階段を下りると、水辺はオランダガラシ、セリ、タネツケバナ、ヨモギ、ギシギシであふれていました。石垣側ですぐ目についたのは、カラスノエンドウでした。花はまだですが、つるを四方八方に延ばしています。蕾の根元に真っ黒い粒々集団がたかっています。花の蜜を食べに集まってきた連中、アブラムシの仲間です。アブラムシの天敵であるテントウムシの幼虫が出現するまでの間は、彼女たちの天国です。そう、彼女たちは全部雌です。どの蕾を観ても、占拠されています。アブラムシは無性生殖で増えますから、1匹が2匹、2匹が4匹といった具合に増えます。体が透明な種類のアブラムシでは、親アブラムシの中に子アブラムシを見つけることができます。繁殖にかけてはすごい連中です。雄はと言えば、もっと暖かくなってきてから登場してきます。何の役にも立たない雄ではありますが、唯一の違いは羽の有無、飛べるのです。ですが、飛んでどうするんでしょう。アブラムシの世界では、雄は全くその存在意味がないのでしょうか。
 緑地の真ん中あたりに、大きな切り株がありました。切断面の穴を覗くと栗発見!昨秋からの忘れ物です。クジラタケとカワラタケがあちこちに生えています。もう、この切り株の中は、2種類のキノコの菌糸だらけです。
 湧水のある「せせらぎ公園」と違って、ここは水量が豊富です。湧水ではなく、深良用水からの引き水でしょうか。小魚も潜んでいそうです。
 大きな藤棚がありました。手入れが行き届いています。まだ芽は固く閉ざされていますが、花の時期はさぞかし見事でしょう。満開の藤棚の下でお弁当が食べたい!
 あれ、まん丸のドングリ発見です。殻斗もあちこちに落ちています。クヌギが植栽されているのですね。見渡すと、クヌギの大木が何本もあります。秋のドングリ拾いはここで決まりです。
 せせらぎの音に混じって、セキレイの声がしました。2匹います。1匹は「ハクセキレイ」もう1匹は「キセキレイ」、長い尾を上下に振りながら川石伝いに仲良く移動していきました。どうやら勘違いしている様子、野鳥たちにとってはこの時期がペアリングの季節です。
 ソメイヨシノが一輪だけ花をつけていました。どの世界にもおっちょこちょいはいるものです。たった一輪の花に誘われたのか、メジロが数羽ソメイヨシノの枝を行き来していました。足下に落ちていた細い枝を拾うと、アブラゼミの産卵痕がついていました。孵化した幼虫たちは、ちゃんと地下の樹の根に吸い付いているのでしょうか。余計な心配をしていたら風が出てきました。寒風です。今日の昼散歩はこれでお終いです。
 東風恋し 忘れ去られた 栗一つ     文責:小泉隆嗣
  
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早春の自然散歩(中央公園)

 2月27日、裾野西中学校に隣接する中央公園を訪ねました。ここは、五竜の滝で有名ですが、旧植松家(鎌倉時代からの旧家)住宅(茅葺き)も移築され、吊り橋あり売店あり遊具あり、コウライキジまで飼育され、ウメ、サクラの植樹はもちろん、大きな球状の堅果(ドングリ)をつけるクヌギをはじめ、たくさんの樹種の樹木が植栽されています。西中学校側には「ナギ」の大木(私は初めて見ました)がどっしりと構えていました。地面は掃き掃除が行き届いており、落ち葉が2カ所の落ち葉溜に積まれていました。カブトムシの幼虫が過ごすには最適の環境です。掘り返したくなりましたが、ぐっと堪えて6月の羽化を待つことにします。
 五竜の滝は相変わらず流れ激しく、黄瀬川の主は俺だと言わんばかりに爆音を轟かせています。吊り橋から望めば、滝の向こうに富士山があったらもっと最高などと、余計な願望を抱いてしまいました。それにしても、この滝壺の中にはどれ位大きな魚(たぶんニジマスかアマゴ)が潜んでいるのでしょうか。遊泳禁止の張り紙が恨めしくて仕方がありません。
 滝壺の下流は穏やかなせせらぎです。春まだ浅いせいか、流れの緩やかな水面下に小魚の姿はまだ見つけられませんでした。その代わり、南斜面には蒲公英の黄色が目立っていました。集合花を下から覗くと、総包片が反っくり返っていません。「おお、これはトウカイタンポポだ」と、嬉しくなりました。私の家の近所では、タンポポと言えば外来種の「セイヨウタンポポ」のこと、在来種の「トウカイタンポポ」は皆無です。セイヨウタンポポは、もともとは食用として移入された「野菜」でした。今ではすっかり都市部のタンポポの地位を不動のものにしています。ところが、この斜面に咲いていたタンポポは全てトウカイタンポポでした。不思議です。何故か「セイヨウ入り込むなよ!」「トウカイ負けるな!」と、咲いている蒲公英にエールを送ってしまいました。
 五竜の滝の流れから少し離れると、野鳥の声が聞こえてきました。春先に聞き覚えのある「イカル」の声です。イカルの大好物は「サクランボの種の中味」です。独特の曲がった嘴と顎の力で、「プチッ、プチッ」と種を割る音を立てながら食べます。まだ、サクラの蕾も堅いというのに、待ちきれずに来てしまったのでしょう。ところが、これが厄介者に変身するのです。案の定、少し遠くのサクラの木の枝先には数羽のイカルが花芽をついばんでいます。まだ数羽ですからいいようなもの。数十羽の大群に襲われたサクラは悲惨なものです。
 キツツキが樹をつつく音が聞こえてきました。音の大きさから「コゲラ」でしょう。日本で一番小型のキツツキです。冬期は、シジュウカラなどの「カラ類」と一緒に混群を作って集団で移動します。今日は数羽のコゲラだけ、既に雄雌のペアーが出来上がっている感じでした。シジュウカラやコガラもその姿を見せました。シジュウカラの黒くて長いネクタイは目立ちます。コガラのちょび髭ネクタイも肉眼でわかります。せっかくのいい雰囲気を台無しにしたのが「ガアー!」の一声でした。このしわがれ声の主は「ハシボソガラス」です。美しく「カアー カアー」と鳴くのは「ハシブトガラス」の方、遊び疲れて一緒に帰るのはこちらです。        外来に 負けるなトウカイ ここにあり       文責:小泉隆嗣
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行事予定
4/6 入学式、1学期始業式(小・中)

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