最新更新日:2024/04/22
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千福が丘小学校 研究協議会

 1月27日(金)千福が丘小で富岡地区4校の交流研究会を兼ねた研究会が開催されました。勝又宏和先生の4年生社会「地域の特色を生かしたくらし(自然を生かしたくらし)」の授業公開、参観者が2グループに分かれてのグループワーク、嶋野道弘前文教大学教授の講話と充実した内容でした。
 千福が丘小研修の特徴の一つである授業後のグループワークでは、付箋の青に成果、赤に課題、黄に抽出児の様子を書き、それを授業記録の一覧表の該当する場面に貼っていくという作業を始めに行いました。
 嶋野先生は、『授業では、常に自分たちは学び合っている。学びによって自分や自分たちの考えが深まった。友達の考えを聞いて、もっと良いやり方があることに気付いた』ということが見えるようにすることが大事だとおっしゃっておられます。これは、私たちの研修でも言えることです。この日は、勝又宏和先生の授業の事実から学ぶことができました。
 付箋の青(成果)は、授業記録の前半に多く貼られ、後半は赤(課題)の付箋が多くなりました。この事は、子供たちがそれぞれの考えを発表して、友達の考えをしっかりと知ることになった成果と子供たちの考えを先生がつなげたり整理したりすることに対する課題ということをしっかり認識することになりました。
 授業では、子供たちが、自分の選んだテーマ(静岡ならではの特産品や景観)について調べ、それを3人組になって発表したり、調べたことを書いたノートを回し読みしたり、質問したり、それに対しての考えを発表し合ったりしました。それをメンバーを変えて2回行いました。
 グループでの話し合い(嶋野先生は対話と言っておられました)が成功したのは、3人のグループだったからだと言うことです。これが2人でも4人でもなく3人という絶妙なトライアングル(三角形)の関係が良かったということです。
 そして、「静岡県では、どのように自然を生かし、人々が工夫や努力をしているか」と「友達の□□が有名になったわけを聞いてみよう」のどちらをめあてにしたらいいだろうかとの嶋野先生からの問い掛けがあり、授業の終末段階では何を学んだかがわかるようにすること。そして、教師はまとめを考えて授業に臨むことだとのお話もありました
 また、授業終了時に出来上がった板書を基に、先生が子供たちの考えをどのようにつなげて整理するかを参観者や授業者の勝又先生を子供に見立てながら具体的に解説してくださったことは、先ほど参観した授業を鮮明に振り返ることになった貴重な体験でした。
 学びの質を重視した45分の授業改善は、一朝一夕にはできません。みんなの知恵を出し合える校内研修で授業の腕を磨いていくことが一番の近道になるのだと改めて感じた研究会でした。

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第3回裾野市研修主任研修会

 1月17日(火):第3回裾野市研修主任研修会が、裾野市生涯学習センターにて開催され、市内の各学校から研修主任の先生方が参加しました。

 前半の全体会では、裾野市教育委員会学校教育課の伊丹指導主事から、来年度に向けた授業改善の視点等についてお話がありました。

 続いて、「今求められる道徳教育とは」のテーマで、裾野市立東中学校の勝又正美教諭から研修会報告がありました。勝又教諭は3日間の日程で、「平成28年度道徳教育指導者養成研修(ブロック別指導者研修)東海・北陸ブロック(主催:独立行政法人 教員研修センター)」に参加したとのことです。その研修会の資料の中からポイントを絞り、「考え議論する道徳」の内容や研修の進め方について分かりやすく説明をしてくださいました。

 後半のグループ別分散会では、学区ごとの研修に関わる小中連携がテーマです。学びの森の小澤指導員から、研修における小中連携についての話があり、その後に、各グループの代表者から、自分たちの学区における小中連携の取り組みの様子についてそれぞれ発表がありました。発表後は、学区ごと来年度に向けての話し合いや情報交換を行いました。どのグループも熱心な話し合いが行われ、終了時間になっても話が尽きませんでした。

(↓道徳教育指導者養成研修の資料は、ここから閲覧できます)
道徳資料1 道徳資料2 道徳資料3 道徳資料4
道徳資料5 道徳資料6 道徳資料7 道徳資料8
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教育委員会訪問(西幼稚園)

11月4日(金)に学びの森指導員河村が、西幼稚園を終日訪問させていただきました。経験上、小中の先生方の交流は、多少ありますが、幼稚園、保育園と小学校、あるいは、幼保小中の交流は、なかなかその機会に恵まれません。そのような中で、幼稚園におじゃまする機会をいただき、関係者の先生方の熱意と努力に敬意を表したいと思います。
 朝、9時からの「戸外遊びとつどい」では、体調やその日の興味、関心から園庭を自由に動き回っている子どもたちの姿を先生方は、温かい目で支援されていました。
ひとしきり、体を動かした後、室内での活動に移りました。どのクラスも絵本タイムで気持ちを静め、落ち着いた雰囲気の中で、今日の中心的なクラス活動に入りました。
 3歳児のクラスは、「さつまいもを作ろう」と題して、前時までに手作りした紙のさつまいもに絵の具で色をつける活動でした。
 4歳児のクラスは、「身近にある素材を使って ペンダント・射的作り」と題して、木の実やビーズを使って、飾りつける活動と「お祭りのお店に出す物を、はさみ・のり・テープを使い、作りたい物を作る」活動でした。
 5歳児のクラスは、「御神輿の飾り作りをしよう」と題して、模様や装飾をつける活動と「秋祭りの準備として、やぐら・鳥居を作る」活動でした。
 その後、室内遊びでは、ごっこ遊びや積み木、ままごと遊び、粘土遊び、折り紙遊び、お店屋さんごっこ、机上のゲーム等で、年長、年中、年少さんとの交流をしながら、気持ちを解放し、昼食になりました。3歳児も一人前にお弁当を食べる姿に、やればできるんだなと、子どもたちの力に感激しました。
 食後の自由遊びのあとは、帰りの支度です。金曜日でしたので、家に持ち帰る物の片付けなどもありましたが、どの子も落ち着いて行動していました。保護者のお迎え順に、『さよなら』をします。その際、担任の先生方が、一人一人の保護者と今日の子どもの様子を知らせながら、コミュニケーションをとっている姿に、お互いの信頼関係の強さを感じました。毎日の様子を積み重ねていくことで、子どもを深く理解することに繋がっていることが伝わってきました。

<全職員、保護者が同じ目線で子どもの成長を見守っていく>が西幼稚園の教師のあり方です。
・全職員で一人ひとりの子どもを見つめ、毎日の10分間研修で細かく情報を伝え合い、同じ思いで関わっていく。
・日々の記録を大切にし、クラスの様子や子どもの表れを保護者にも知らせていく。
・記録の取り方について職員全体で考え合い、次の保育に繋げていく

 担任や支援員のクラスでの保育と西幼稚園としての保育のあり方が横糸と縦糸のようにがっしりと織りなされていることを強く感じた保育参観でした。

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市教委指定研究発表会 裾野市立東中学校

 11月14日(月)午後から、平成27・28年度 裾野市教育委員会指定研究発表会が東中学校で開催されました。

 研究テーマは、『かかわり合い、主体的に学ぶ生徒の育成を目指して』
   〜生徒自ら考えたくなる学習課題の設定〜です。

 研究仮説を次のように立て、授業研究や教員個々の授業実践を通して、研修を進めた成果を発表していただきました。

<研究仮説> 生徒自ら考えたくなる学習課題を設定し、生徒の疑問を引き出したり、かかわり合いを生み出したりするような主発問をうち、授業(単元)の終わりにつけたい力が定着しているかどうかを把握する振り返りをすることによって、生徒たちはかかわり合いながら、次の学習への見通しを立て、主体的な学びをするであろう。
 
 発表当日は、1年数学、1年理科、2年英語、3年保健体育、3年社会の五つの授業を公開していただきました。

 社会科湯山喬史(たかし)先生の授業は「経営者になって、コンビニエンスストアをどこに出店するか考えよう」(3年生公民的分野)です。
 本時は経済学習の導入の授業です。生徒は経済について初めて学ぶので、先生は本単元を構想するに当たり、(ア)経済って面白そうだなと興味・関心をもつこと、(イ)経済と自分との関わりに気づくことの二つを目標と考え、この教材を選びました。
 この教材は、コンビニエンスストアが生徒にとって大変身近であることと、立地について考えるシミユレーションを経営者と消費者の両面から多面的・多角的に考察できる面白さがあり、上記(ア)・(イ)の目標に沿うものといえます。ただ、この教材と本時の「身につけたい力」としての「経済とは何か」という問いに落差があることが課題です。そこを繋ぐものとして、先生はGT(ゲストテーチャー)として、コンビニで出店を決めるお仕事をされている葛西さんに登場してもらうことを考えました。
 授業では、予想通り生徒たちは自分ならどこに出店していくか、互いに活発に意見を出し合いながら出店場所を選んでいきます。また、他班のプレゼンを聴くことで、再度迷い始めた生徒もいました。そこで先生はGTを登場させて、GTの葛西さんから生徒たちの議論についての感想とプロとしての考えを聴きました。そして先生は、葛西さんのお話の中の「一番立地」という言葉をとらえて、「限られたものをどう使ったらいいかを考えることが『経済』」であると説明し、自分の生活の中の「経済」に目を向けさせていきました。
 授業後の分散会では、生徒たちの、男女を問わず柔らかな表情で積極的に学び合う姿やGTの活用等についての工夫を評価すると共に、生徒が「積極的」であることと「主体的」であることの違いや、生徒が主体的に学習するための新たなGTの活用方法の提案など多くの意見が出され、参加者全員にとって大変有意義な研修の場となりました。
11/14東中 指定研究指導案(社会)
(↑ここから社会科の指導案が閲覧できます)

 数学科廣田有花先生の授業は「新しい視力検査表を作ってみよう」です。
 数学は、ともすると教科学習の世界だけにとどまってしまうところですが、廣田先生は実際の数学の考え方がどこで、どのように活用されているか?との問いに答えてくださいました。
 比例・反比例の全19時間扱いの15時間目に相当します。視力検査表に秘められているランドルト環に着目しました。視力とランドルト環の大きさが反比例になっている事実を表、グラフ、式で検討していきます。ランドルト環の着目点は、Ⓐ視力と外側の円の直径 Ⓑ視力と内側の円の直径 Ⓒ視力と厚み(すき間)です。Ⓐ〜Ⓒの着眼点を生徒と共に確認した後、各グループで視力0.05のランドル環作りへと深めていきます。各グループでは、対応表の空欄数値を求めていきます。そこに比例定数0.75(外側)、0.45(内側)0.15(すき間)と言った比例定数の存在が隠れていることをつぶやいていました。比例定数が小数であり計算式が分数であることに参加者からは数学的表現から見ていかがなものかという意見もありました。ここで廣田先生は、生徒の反比例に対する考え方を大切にしながら、計算機を利用させるなどの配慮をされていました。完成した対応表から反比例の確認、対応表をグラフにすると反比例の特徴が見出される。このような学習過程を経てグループによっては早くも0.05のランドルト環作りに挑戦していました。みごとに完成させたグループもありました。振り返りでは視力検査表に反比例を発見した喜びが書かれていました。事後研修会では、前時までの14時間で比例・反比例の基本的事項をしっかり押さえてあるから本時のように発展的、ややこしい課題に取り組めることができたとの意見がありました。
11/14東中 指定研究指導案(数学)1
11/14東中 指定研究指導案(数学)2
(↑ここから数学の指導案が閲覧できます)

 理科溝畑哲先生の授業は「物質のすがたとその性質」でした。最初、水と水で混ぜ、エタノールはエタノールと混ぜてみました。次に、水とエタノールを混ぜたら、体積は減りました。混ざると減るのは、なぜだろうか?の問いに、生徒たちは、『混ぜると気体が発生し体積は減る。』『密度の違いによって、エタノールの粒子の間に水の粒子が入りこんで体積は減る』『エタノールは水に溶けるけど、体積は変わらない』等、見えない現象について仮説を立て、グループでの意見交換や模型の発泡スチロールの粒子を使って考えました。
11/14東中 指定研究指導案(理科)
(↑理科の指導案を閲覧できます)

 英語科加藤美紀先生の授業は「If You Wish to See a Change」でした。ALTの先生との呼吸も合い、世界の環境の現状や貧困層の子供たちの写真を見ながら、主発問「自分たちが・・・世界に向けて、どんなピースアクションができるかな?」について考え、それを英文で表現する活動でした。まずは個で考え、その後グループで話し合って発表文に仕上げる活動は、日本語で考え、それを英文にするというハードルの高いものですが、言語活動を活発にするためには重要です。
11/14東中 指定研究指導案(英語)
(↑英語科の指導案が閲覧できます)

 保健体育科田代昌平先生の授業は、3年「シンクロマット」(器械体操「マット運動」)でした。個人種目の器械運動をグループごと行うシンクロマットにして、集団競技として取り組みました。グループの演技に漢字一文字のテーマを決め、それをどう表現するか話し合いながら、技のタイミングを合わせたり、ずらせたり、動きにスピードをつけたりしました。グループ全員が動きに気を配りながら、演技する姿は、堂々としたものでした。
11/14東中 指定研究指導案(保体)
(↑保健体育科の指導案が閲覧できます)

 どの授業も個の考えをグループで錬り合い、協動的な学び合いにする工夫が見られました。
 全体会では、勝呂恵子研修主任から研究の概要について説明があり、最後に学びの森の小澤明弘指導員から指導・講評がありました。
 2年間の指定研究の成果をそれぞれの学校に持ち帰り、研修の参考にしていただきたいと思います。

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市指定研究発表会 裾野市立西小学校

 10月28日(金)午後、肌寒い秋雨の中、多くの参加者の熱気に満ちた平成28年度市指定研究発表会が西小学校で開催されました。
 最初に、4年1組住沢孝治教諭の算数「面積」と、6年1組石川峰(たかし)教諭の社会「世界に歩み出した日本」の公開授業が行われました。
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 社会科石川峰教諭の「世界に歩み出した日本」の授業ですが、まず、指導案中の「単元構想図」(添付資料参照P5)に注目しました。単元全体で一つの問いが貫かれ、その中で本時の授業が構想されています。子どもたちが前時までにどのような学びをしてきて、本時の後どのような学びにつながっていくのか、一目瞭然に示されています。多くの先生方の参考になるものと思います。
 本時の授業では、学習課題が成立するまでが早い。開始から3分で、「(人々の暮らしはよくなっているはずなのに、)なぜ、デモが起こったのか」の問いが成立しました。学習課題の成立が早いと、子どもたちが主体的に追究する時間が保証されます。石川先生は、子どもたちに3つの資料と吹き出しの紙を配布し、「資料を見て、当時の人々の気持ちを記入しよう」と投げかけました。「資料を見てどんなことがわかるか」ではなく、子どもたち自身を歴史の中に入れて当時の人々の営みに共感させていく手だてです。子どもたちは、班の中で資料を分担したり、互いの読み取りを確認したりしながら吹き出しに人々の思い(自分の思いでもあります)を書き込み、それを一枚の紙にグルーピングしていきます。先生の指示なしでできるところに日頃の学び方の指導が見えてきます。
 その後、各班から吹き出しに書かれた言葉を出し合い、それを元に、デモ行進の資料とつなげてまとめてみようと投げかけます。
子どもたちは、当時の人々の思いをふまえながら、自分の言葉で次々と繋げて発表していきました。これらの発言は、本時の目標である「日本の国際的地位や国民の生活が向上してきた一方で、国内に様々な社会問題が発生して、それを改善する願いが国民からわき起こってきたことを理解する」ことを、当時の国民の思いに共感しながら理解できたのだと思います。
 また、発表者の方へ体を向けて、しっかりと発言を聴いている学級の子どもたちの姿から、「聴く」ことに重点を置く指導の定着がわかります。
 西小では、「振り返り」の時間をしっかり確保するために、40分で授業を計画しているそうです。1時間でゴールまで行くことの大切さを実感しました。
 その上で、さらに「みんなはこうした国民の行動をどう思うかな?」とか「政府はどうしたらよいだろう?」とか問うと、この子供たちならどんな議論を展開するのかな、と楽しみになってしまいました。

10/28西小 指定研究指導案(社会)
(↑ここから社会の指導案を閲覧できます) 

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 算数住沢孝治教諭の「面積」の授業
  単元名は面積(本時2/11)学習活動は
1 図形の広さを比べる方法を見つけよう。
2 同じ大きさですき間なくうめるますを作って数えると、広さを比べることができる。
 
 提示された四角形は4種類です。
(詳細は、下記の指導案をご覧ください)

 住沢先生が予想された子どもたちの調べ方は、Ⓐこの前みたいに図形を切って重ねてみよう。Ⓑ友達の消しゴムを借りて何個置けるか並べてみよう。Ⓒ大体の○を描いて何個かけるか調べてみたい。Ⓓ鉛筆が何本立つか調べてみたい。Ⓔます目を適当に描いて何個ます目ができるか調べればできそうだⒻます目を作って数えたら分かるかもしれない。
 
 四つの四角形が描かれたプリントが配られました。早速子どもたちの活動に入りました。「先生、ハサミで切っていいですか?」と質問が出されると「いいですよ」と言う返事に、約半数位の子どもたちが切り取りはじめました。(予想Ⓐ)そしてニ枚を重ね合わせて「こっちが大きい(広いの意味)」三枚の横を合わせて「こうかな?」と前時で学習した四角形の周囲を直接比較で比べています。(子どもたちは苦戦していますが前時に続く自然な学びだと思われます)子どもたちは追求を止めません。しかし、どうも比べられないようです。すると先生が前時のまとめの部分を確認します。「そうだった!」と何人かの子どもたちが気づき次の追求へと入っていきます。次に多かった子どもたちはノートのます目を利用して四つの図形を写しとりました。(予想Ⓔ)「同じ広さの場合はどう書きますか?」先生の助言から“=”(い・え)を使っていました。また四角形の中に自分で考えた同じ大きさの○を描くなど工夫していました。(1センチ四方の○のようです)さらに横の長い順に四つの図形を描き長い部分を切り取り次に長い図形に移動させていました。矢印が何本も引かれていました。何とかして大小関係を導き出そうとする姿が見られました。とても粘り強く考えを続けていました。こうした子どもたちの多様な考えを引き出そうとする先生の授業づくりが見てとれました。
 住沢先生からは45分で「つけたい力」の達成まではいかなかった。最初に「はさみで・・・」と言ったことが予想外だった。子どもたちの「自分の考えを深めさせたい、時間がほしかった」と述べられましたが“前時からの続きで何か考えられないか?”という子どもらしい発想と追求する姿が見られたと思われます。そして研修副題「聴いて、考え、つなげる」この姿が授業のいたるところで見られました。特に“聴く”ことの重要性を日々実践されているという印象は参観者の誰もが強く印象に残ったのではないでしょうか。
10/28西小 指定研究指導案(算数)
(↑算数の指導案を閲覧できます)

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 全体会は体育館で行われ、風間忠純教育長、冨田穣二校長先生からご挨拶がありました。冨田校長は、現在の研究のスタートが三年前、静岡県の教育界を揺るがせた学力問題の時に視察した秋田県の小学校の参観後の思いにあり、それが現在の研究テーマになっていることを話されました。
 その後、本田清香研修主任より西小学校の今年度までの取り組みについての研究発表があり、社会と算数のグループに分かれての分散会がもたれました。分散会では、さらにいくつかの小グループに分かれ、子どものあらわれを元に若い先生もベテランの先生も一緒になって付箋を貼りながら活発に意見を交わし合いました。各グループの発表では西小学校の若い先生方が報告をし、西小が堅実に、そして全員が参画する研修風景の一端を垣間見ることができました。

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須山小・中学校授業研修会

 10月25日(火)第3回須山小・中学校授業研修会が、横浜国立大学名誉教授 高木展郎先生を講師にお迎えして、須山中学校を会場にして開催されました。
 今年度から高木先生が須山小・中両校の講師となり、ここに須山幼稚園の先生方も参加されています。高木先生からは、「幼・小・中三校のグランドデザインを横に並べると、須山の子の12年間学びのデザインになると素晴らしいですね。」との助言をいただきました。
 午前中は中学校の先生方の授業(一般)公開でした。参観された高木先生からは、子どもたちの聴く姿勢のよさや反応のよさ、教師の授業の見通しの提示方法や、(教師の)「待つ」という姿勢が見える授業があるなどの評価と、教師の出をより減らし、生徒同士がさらに発言をつなげ、深めていく授業づくりへの期待と方略を具体的に話されました。

 午後は、英語科の井上基貴先生の授業(3年生「Sunshine English Course3 Program7 “The most important things”」)を参加者全員で参観し、研修させていただきました。
 本題材は、NPO法人「宇宙船地球号」の発足者である山本敏晴氏の活動を紹介し、そのうち、特に山本さんが取り組んでいる「お絵かきペイント」を通して、子どもたちに、世界の現実や、本当の国際協力とは何か、自分に何ができるかを考えさせる内容です。
授業者は、以下のことを押さえて本単元および本授業を構想しました。
1 元のゴール・タスクとして、自分の大切なもの(The most 〜ではなく、An important thing)についてスピーチする(学習指導要領イ話すこと(オ))と設定し、単元構想をする。
2 自校研修テーマに迫る手立てとして、「教科書の内容や自分の考えについて、英文で伝えること」を柱として、生徒にまとまった英語を話す機会を設定する。
 また、教科書の読解については、「Input→Intake→Output」のプロセスを意識して、その内容について自分の言葉で言い換える(Retell)活動を入れることで、既習事項を用いて、自分の言葉で伝えようとする。
10/25須山中(英語)研究授業指導案
(↑ここから指導案を閲覧できます)   

 授業では、Warm up としてのCard Talkingや、教科書の本文をRetellするペア活動の場面で、生徒全員が5〜6文以上のスピーチができている姿に確かな学力の定着と着実な指導の積み重ねを感じました。

以下、気づいた点を箇条書きで記してみます。
・本時1時間の活動を、授業の最初に電子黒板で英語で提示。生徒は見通しを持って活動することができていました。
・生徒がスピーチをしているときに、他の生徒は発表者の方を向き、しっかりと「聴く」ことができています。小学校からの指導が中学校でも生かされていることを感じました。
・本時のメインな活動である「私の大切なものを伝えよう」は、前時のマッピングや、スピーチの作り方(板書)の手だてが効果的に活用され、また、実際にその大切な物を教室に持ち込むことで、「それを友達に伝えたい」という生徒の思い・意欲を高めることに繋がっていました。どの生徒も意欲的に、スピーチ文の作成に工夫を凝らしていました。
・4人組では「他者評価」を取り入れていました。個で考え、ペアで修正し合っているので、どの生徒も自信をもって、自分の大切な物とその理由を聴く仲間に伝えたいという強い意欲と聴くことの楽しさを生徒自身が実感している魅力的な授業でした。

 授業後は、講師の高木先生より「次期学習指導要領改訂と授業づくり」のテーマでご講演をいただきました。資質・能力の内容や学習評価の観点、単元を中心にした学習指導案の例など、具体的でわかりやすいお話に多くのご教示をいただきました。

 最後になりましたが、市二年目教員研修として市内から4名の先生方も参加し、終日貴重な研修の場を提供していただきました。須山中学校職員の皆様には厚く感謝を申し上げます。
10/25須山中英語生徒プリント1
10/25須山中英語生徒プリント2
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裾野市ミドルリーダー研修会

 平成28年度「ミドルリーダー研修会」が、10月24日(月)深まりゆく秋の日の午後、裾野市生涯学習センターにて開催されました。
 この会は、今年度より静岡大学教職大学院の「現職教員を対象とした短期研修プログラム開発事業」として始まった研究成果の一部を提供していただく形で企画されました。
 市内小中学校の研修主任、生徒指導主事(主任)など、学校の中核(ミドルリーダー)として活躍されている先生方が参加されました。
 前半は、静岡大学教職員大学院(生徒指導支援領域)准教授 伊田勝憲先生から、個(児童生徒理解)に着目する「見立て」に軸足を置きながら、4つの領域(学校組織、教育方法、生徒指導、特別支援)の視点をつなぐ、発達と学習の支援および校内外の連携についてお話を伺いました。
 その中で、「学校を休み始めた中学1年の男子生徒Y君」のケーススタディ(模擬事例)を用いて、参加者それぞれがY君の見立てをしていくことで、問題は上記の4つの領域に関わる「重複(重なり)」があることに気づき、こうした問題の重複への理解(ねぎらい)が必要であることを学びました。
 後半は、同大学院非常勤講師(常葉大学教育学部専任講師)太田正義先生から、集団(人間関係づくり)に着目する「手だて」に軸足を置きながら、生徒指導支援領域の視点を深める、予防的・開発的な取り組みについてお話を伺いました。
 先生は、まず今の子供たちに必要な「体験的な学び」について、ご自身が主催されている問題を抱える子供たちを集めて行うキャンプ活動と、昔と今との学校以外にいる時間の使われ方の調査から、学校で効果的かつ効率的に体験を提供する必要があることを話されました。
 そこで、パーケージ化されたプログラムのメリットとリスクに触れた上で楽しく、簡単にできるプログラムをいくつか紹介され、その一つを参加者が二人組になって行いました。
 このプログラムは二人で一本のペンを持って、互いに一言も話さずに「私の家」を紙に描くというものでした。3分後にペンを置き、「真っ直ぐや曲がった線を描いたとき、それぞれがどんなことを思ったか」「変な形を描いたとき、どんな思いだったか」とお互いに振り返りの時間を3分取り、最後に1分間で他のペアの絵を全員で見て回りました。
 こうした人間関係作りプログラムは、活動だけで終わらずに「振り返り」が大切であること。10分程度でできるもので、筋トレのように継続的に行うこと。何よりもやる人が楽しく笑顔でやることが一番であることを力説されました。
 そして、「あいさつ」、「先生の声かけ」、「先生の熱意」、この三つがある学級は、いじめの起きる可能性がきわめて低いことがデータで実証されたそうです。昔から良いとされていたことには、それなりの理由があるのですね。
 参加された先生方が、今日の研修で学ばれたことを校内で伝達し、活用されていくことを期待します。

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昼のカフェ「学級担任のための合唱指導のコツ」

 8月5日(金)午後は、「学級担任のための合唱指導のコツ」と題して、須山中 山本千栄子先生にお話いただきました。
 最初に参加者全員で「翼をください」と「夏の思い出」を合唱してリラックスした後、合唱することの目的や生徒の自主的活動をつくる指導のコツ、具体的な練習方法と工夫、生徒自身が成果を実感できる指導のコツなど、山本先生が現在実践されている掲示物やグッズを具体的に提示しながらお話しされました。
 参加者には9・10月の合唱コンクールや市音楽会に向けて、学級や学年合唱に取り組んでいる方が多く、講師の山本先生に今の課題にどう対応していったらよいのかを積極的に質問されたり、皆で考えたりする場面が多くありました。また、たくさんの資料を、タブロイドやデジカメで熱心に撮影して、夏休み明けからの活動に活かしていこうという意欲を強く感じました。
 「卒業式まで歌い続ける学級こそ真の金賞」「音楽科の先生との情報交換を密にとろう」など、肝となる言葉を改めて噛みしめながら、合唱を通して子どもたちと共に成長していこうとする先生方の熱い思いに触れた、楽しい時間でした。 

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以下に参加者の感想を紹介します。
・自分たちが発する声を録音して聴くことや、ひらがなの歌詞に注意したいことを書き込んでいくことで視覚的にも見えてくるのが効果的だと思いました。
・教師主導の合唱から、少しでも子どもの思いで合唱に向かわせられるたくさんのヒントをいただけました。ひらがなの横書き歌詞を拡大した手法はさっそく9月から指導に役立てられると思いました。
・毎年、合唱指導は担任として悩んできましたが、今日のお話を聞いて、子どもたち自身が考え学級がひとつになるように担任としてできることを精一杯やろうと思います。

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昼のカフェ「捨ててこそ得る!」

 8月5日(木)午前中の「昼カフェ」は、東小 松山充彦先生の「捨ててこそ得る〜あなたにとって大切なこと」のお話でした。
 松山先生のお話は、いつもウイットに富み、なおかつ聴く人の心根に染み入ります。
 今回は、最初に12枚の色カードを参加者全員に配布して、自分の好きな色や、教師としての自分、職場、家庭での自分を色にたとえたら何色かを各自が選び、その選択した色を通して人柄の傾向や今の思いを解説されていきました。先生の軽妙洒脱な解説によって、笑い声や歓声に包まれながら、ふと気づくと自分自身の有り様と向き合う参加者の表情が印象的でした。
 続いて、「あなたにとって今日が人生最後の日だとしたら、あなたは何をしますか。」「そのとき、あなたが大切にしていること(人)として今日一番始めに書かれたことをしますか? その人と過ごしますか?」と参加者に投げかけました。
 そこから先生は、ご自身が人生で出会われた何人かの人たちとのエピソードをお話しされながら、もう一度自分にとって本当に大切なものは何なのか。そしてそれを邪魔しているのは何なのかを想ってみることの大切さをお話しされました。
 会場の学びの森には「優しい時間」が流れていきました。

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以下は、参加者の感想の一部です
・とらわれずに見ることができる自分でありたいと心に刻む時間になりました。
・教師や親は、子どもの想いや願いを実現する人で自分の考えを押しつける人でないということ、教師としての原点を再確認できました。
・人と比べたところから不幸がはじまり、見栄や欲を捨てたところに本当の幸せが訪れるのですね。夏休みに心が洗われました。
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昼のカフェ「通常学級における困り感のある子の支援」

8月4日(木)午前中の昼のカフェは「通常学級における困り感のある子の支援について」と題して、学びの森の杉山茂指導員が特別支援教育について担当しました。

小学校・中学校の学級担任を始め、講師、相談員、支援員など様々な立場の皆様が参加してくださいました。

構成的グループエンカウンターの手法を取り入れながら3つの事例についてワークショップ形式で行いました。児童・生徒自身が抱える困難に応じて保護者、担任、支援員への手だてあるいは授業のあり方についても発表されました。多様な立場の参加者であったためそれぞれの立場からできそうな支援を考えてくださいました。

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以下は参加者の感想です。
・具体的な事例への手立てを、参加者の皆さんと共に考えることができ、とても有意義でした。
・特別支援対象の児童への支援の仕方について、日々悩みながら過ごしてきました。今回グループで支援の方法や児童理解について考える場をいただいたことで、様々な有効な手立てを打っていってもよいのだと思いました。
・立場の違う先生方の考え方や視点を伺えたことが大変参考になりました。


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昼のカフェ「生きる力を育む生徒指導〜人間関係プログラムの活用を通して〜

8月2日(火)午後の昼カフェでは、「生きる力を育む生徒指導〜人間関係作りプログラムの活用を通して〜」と題して、向田小学校教諭 岩佐祐介先生にお話をしていただきました。

・人間関係作りプログラムとは? 
・それをどのように活用するのか? 
・プログラムの成果と課題 
・模擬事例検討 
・プログラム後の展開 と、ちょっと堅い言葉が並びましたが、ご自分の実践を踏まえた具体的な資料から生徒指導のアプローチの仕方に新たな示唆を与えていただきました。

経験と勘に、プログラムの実施を加えることで、より多角的に人間関係を分析することの大切さを学ぶことができました。講座名にも使った「昼のカフェ」のように自由な雰囲気で過ごした2時間でした。

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以下は、参加者の感想の一部です。

・人間関係プログラムをやってみなければ!と思いました。ホワイトボードカンファレンスでは原因を探すのではなく、解決に役立つリソースに焦点を当てるのは目からウロコでした。
・たくさんの資料を準備していただき、ありがとうございました。データのお土産も大変うれしいです。事例研究のやり方も、いつもと違う方法で、ポイントやこれからを考えて意見を発言していくスタイルでとてもよかったです。


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昼のカフェ「子供の心を耕す道徳の授業づくり」

8月上旬に、学びの森夏企画「昼のカフェ講座」を開催しました。

昼のカフェ講座は、「自ら学びたい」「よりよい授業や学級づくりをしたい」と願う先生方に、市内で優れた教育実践をされている経験豊かな先生方を講師にお迎えし、ご自身が大切にしていることや実践内容についてカフェ的な雰囲気の中でお話いただき、交流する場としています。

8月2日(火)午前中の昼のカフェでは、「子供の心を耕す道徳の授業づくり」と題して、西小学校教頭 松本律子先生にお話をしていただきました。

具体的に2つの資料を基に、ねらい「(価値)からどのような授業のながれを考えるか。」「主人公を誰にして主発問・初発問をどう考えたらいいのか。」を子供の授業と同じように一人で考えた後、グループに分かれて話し合いを持ちました。時間をかけて教材研究するのと違い、短時間で自分なりの考えを持つ経験は、要所を的確に押さえる練習にもなりました。また、「泣いた赤おに」とか「お母さんのせい求書」「ともだちや」など何学年配当の資料と決めつけないで、子供たちの実態に合わせて、どの学年でも使ってみると子供を改めて理解することや新たな発見につながるというお話もしていただきました。あっという間の1時間40分でした。

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以下に、参加者の感想を少し紹介します。

・多くの意見の出る主発問、主発問に合った初発問の作り方など勉強になりました。資料の主人公によって、見方や話し合いたい価値が変えられることにも驚きました。毎回悩んでいましたが、これから授業を考えるのが楽しくなりそうです。
・話しやすい雰囲気で、本音を出しながら学ぶことができました。他の先生方と検討したことも有意義でした。
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市講師・支援員研修会(富岡第一小)

 7月7日(木)富岡第一小学校で小学校市講師・支援員研修会が開かれました。富岡第一小学校、富岡第二小学校、須山小学校から市講師5名、支援員8名の参加でした。

 市講師の小椋敬子先生が5年生算数「少数の割り算」の授業を、市支援員の井出里美先生が1年生の算数「ひきざん1」の授業で支援の様子を公開してくださいました。

 5年の算数では、小数同士の割算で割り切れない時、適当な位までの概数で求めることを理解する時間でした。小数点を移動させて、今まで学んできた整数の割り算に近づけて計算したり、何回割り算をやっても割り切れない状態をどうしたらいいのか考えたりしました。どの子もノートに向かって、たてた商を何度も消しながら、挑戦しました。小数第二位までの答えを出すには、どこの位を四捨五入するのかがわかると、計算の終わりが見えてきます。中途半端な計算のようですが、生活の中では、このような割り算の方が多く使われていることを実感することになると思います。

 支援員の方の授業は1年1組庄司みどり先生の授業でした。学級には個別の支援を必要としている子どもが4名おります。この日はその内の1名が欠席でした。いずれも子どもたちの座席は前の方です。注意力や集中力が続くような担任の先生の配慮です。井出支援員は全体を見渡しながらも学習上のポイントや書くことになると随時3名の子どもたちの学習状況を確認していました。真ん中の一番前すなわち教師の真ん前の子どもの支援は遠慮がちでした。事後研修会でも支援に行きづらい場所になっているとの事でした。支援員さんによる学習課題の確認によって多くの子どもたちが救われているとの印象をもちました。

 公開授業終了後は、事後研修会を行いました。全体会では会場校の校長先生、教育長の挨拶後に、学校教育課渡邊課長代理から勤務服務のお話、またグループ協議後には芹澤指導主事から研修のまとめのお話がありました。
 グループ協議では、市講師グループと支援員グループに分かれ、それぞれ話し合いが行われました。どちらのグループも活発に話し合いが進められ、その内容をグループごと発表し共通理解をいたしました。1年に1度の市講師・支援員研修会です。同じ立場の他校の方たちとの貴重な情報交換ができたのではないでしょうか。

 これで、ブロックごとの研修会は終わりますが、学びの森指導員との個別の研修は今後も続きます。子供たちが学ぶ喜びを実感する授業を目指して、日々、研修に励んで行きたいと思います。
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市講師・支援員研修会(東小)

 6月22日(水):裾野市立東小学校を会場にして、市講師・支援員研修会が開催されました。東小学校、南小学校、向田小学校から市講師8名、市支援員7名の参加でした。

 市講師の参観授業は4年4組、遠藤いつ子先生の「拍の流れにのってリズムを感じ取ろう」でした。4文字“おまつり”の言葉のリズムを縮めたり“おま・つり”、伸ばしたり“お・ま・つ・り”したリズムを重ねたり、繰り返してリズムアンサンブルをつくる活動でした。子どもたちは分担したリズムの表現に夢中でした。

 支援員の方の授業は1年1組担任菊池菜穂先生の“ひきざん”で支援員の方は羽田照美さんでした。クラス全体を見渡すと共に支援の必要な子どもにさりげなく近づき、その子に応じた支援をなさっていました。羽田支援員さんは、早く回答してしまった子たちに対しても気を配っていられるということでした。

 公開授業後に行われた研究協議では、市講師グループ、支援員グループに分かれて本日の授業を振り返りました。参加した皆様の積極的な発言が印象的でした。
 裾野市教育委員会、佐野指導主事より講師・支援員の勤務・服務のお話を伺い、研修のまとめとして芹沢指導主事より指導・講評をいただきました。

〈参加した講師の感想〉
・(音楽では)穏やかな授業で、分からない子どもも素直に聞ける雰囲気がとても素敵でした。
・(音楽では)日々積み重ねられた導入での発声、リコーダーから始まり子どもたちのつぶやきや思いを大切にされとても心地よい授業を参観させていただいた。何気ない「ありがとう・・」も見習いたいと思いました。
・子どもたちにとってはたった一度しかない授業だということを常に頭に入れ大切な授業としていきたいと思いました。

〈参加した支援員の感想〉
・それぞれ多様な子どもたちへの対応のため担任、学年の先生との意志の確認が大切なことだと思います。
・子ども理解だけでなく、授業のポイントが分かり「今日はここ!」を持って子どもたちに支援していくことが大切なことだと思いました。
・できない子の支援は勿論ですが、できて終わってしまった子にも声かけをしている支援を見てすばらしいと思いました。

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市講師研修会(裾西中)

 6月14日(火)裾野西中学校にて、中学校市講師研修会が開催されました。公開授業は英語科の小林和代先生(市講師)が行い、市内5校から13名の先生方が参加しました。
 本研修会は、今年度から対象となった訪問研修(森の道標)と併せて、市講師の資質向上を図るために実施しています。事後研修会では、授業分析だけでなく、市講師・支援員等の服務についての説明や、勤務等に関する質問・要望等についても伺う機会となっています。

 公開授業は、3年生英語「Program3 The5Rs to Save the Earth」(4/10) 本課では題材として、5R(Reduce,Reuse,Recycle,Refuse,Repair)の活動を取り上げています。授業者は、子どもたちに環境問題に目を向けさせ、登場人物の行動や考えを読み取る中で、自分たちにできることを本文の会話文を利用して英語で表現させたいと考え、「What can we do to become friendly to the Earth?」という主発問を設定しました。
 新出文法として「how to 〜」を日常の場面で使えるようにするために、班毎スキットを作り発表しました。どの班も楽しいジェスチャーを交えての好演で、生徒たちは言うまでもなく、参加者も引き込まれました。

 事後研修会では、生徒の表情や言動がとても温かく、自由に伸び伸びと英語表現をしている姿が印象的であり、日頃からの生徒と先生、生徒同士の信頼が感じられたこと、生徒が興味を持てるような工夫や引き出しの多さ、授業のほとんどが英語で行われていることの良さなど、多くのことを学ぶことができたという声が多く聞かれました。
 伊丹指導主事からは、教師と生徒が単元全体と本時の見通しをもつことの大切さや、教師が英語で授業を進めることにより生徒の聞き取る力を高め、英語でも国語でも自分の思いを表現できるような生徒を育てることが期待されているとのお話がありました。
 
 本研修会に参加された風間教育長は、挨拶の中で「中学生という時期は、精神的に不安定な時期であるが、同時に純粋な思いや瑞々しい感性を持っている。この純粋な思いや瑞々しい感性を上手にとらえた教育をしていってほしい。」と話されました。 
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市講師・支援員研修会(西小)

 6月13日(月)裾野西小学校で、小学校市講師・支援員研修会が開催されました。西小学校、深良小学校、千福が丘小学校から市講師6名、支援員8名の参加でした。

 教育委員会より市講師・支援員の服務についての話の後、参観授業について、講師と支援員の2グループに別れて研究協議をしました。

 参観授業の1つは、『4年生の音楽「陽気な船長」を友だちと音を合わせて二重奏する』でした。正面黒板に、模造紙いっぱいに大きく書いた楽譜を掲示し、それを目で追いながら、リコーダーで演奏しました。リコーダーへの息の吹き込み方を「時速60キロじゃなくて、30キロぐらいにしてたっぷりと」と、具体的に言葉をかけている場面では、指導者がリコーダーに精通しているからこその声かけだと思いました。

 また、支援員の方の研修のために、2年生の算数の授業『ひき算のひっさん』を公開してくださった担任の先生、ありがとうございました。他校の支援員の方たちは、参観しているうちに計算している児童に自然に寄り添い、いつのまにか複数の支援員さんが一緒に支援をしてくださっていました。

研修後に書いていただいた参加者の振り返りアンケートです。

・年1回の貴重な研修の機会です。授業参観させていただき、自分の授業の向上につなげていくことができて感謝です。
・DVDを使った場面があり、参考になりました。
・日頃の疑問や不安、悩みなども話す時間が持てて、よかったです。
・学校の状況は違っても、新たな気づきが得られるので、とても有意義な時間でした。
・意見交換をして、自分のやり方を見直したり、自信を持ったりする場であると思います。
・視覚的支援も含めて、支援する子に適した支援ができるように努めたいと思います。

この後、6月22日(水)に東小学校で、7月7日(木)に富岡第一小学校で、小学校市講師・支援員研修会を開催します。

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裾野市研修主任研修会

 6月9日(木)生涯学習センターで、第1回裾野市研修主任研修会が開催されました。
 研修会の目的は2つあり、
・市の研修テーマ、平成28年度全国学力・学習状況調査の市の傾向、学習改善の視点等についての共通理解を図る
・校内研修の計画・推進方法等について情報交換をして、各校の授業改善の推進、校内研修の充実へつなげる です。

 前半は、芹澤指導主事、伊丹指導主事よりお話を伺い、後半、小学校は2グループに分かれ、中学校は1グループでの情報交換を行いました。

 多忙な日々に、どう全体研修を位置づけ、授業力を組織として高めていくかの工夫が情報交換され、研修主任としての悩みが少しは軽減できたのではないかと感じました。

 また、市内幼・小・中学校の公開研修会の一覧表も配布されました。外部講師を要請しての研修が6月15日以降、市内で10回あります。開催校より、後日、案内が各校に通知されますので、積極的な参加を検討してください。
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須山小要請訪問 兼2年次研修

 6月7日(火)に須山小学校で、横浜国立大学教育人間科学部附属教育デザインセンター教授の高木展郎先生をお迎えして、研修会が行われました。
 今回は、須山幼小中連携研修として、須山幼稚園、須山中学校の先生方、市2年次研修で、市内の中学校の先生4人も研修に参加し、終日、研修しました。

 午前中は、2年生の国語を参観しました。「ほたるの一生」(本時 6/10)でした。
『ほたるは、どのように 一生を 過ごすのでしょうか』 を明らかにしていく時間でした。    
「一生」を生まれてから死ぬまでと捉えて、自分たちが目にしているほたるが、一生という括りに入るか入らないかで、話し合いが始まりました。

・「ここに、ほたるの一生って書いてあるから、大人は関係ないって言うけど、ほたるは成虫だから、一生に入ると思う」
・「これは、大人がすべてやったことです。生まれて一生だから大人のことも入ると思う。一生は、成虫と幼虫をいれて一生、成虫は大人の呼び方、生きている。だから、大人のことも入れる。」
・「聞いてください。一生っていうのは、生まれてから死ぬまで。光り始めて、卵を産むまではほたる。産むまでは、死なないですよね。まだ、こけに卵を産みつけるんですよね。」
・「成虫は大人の呼び名だから、さなぎまで子、親と子違うね。」

など、次々に意見を発表しますが、だんだんと混乱してきます。

 そこで、「先の話をしてからもう一回考えてみよう」と先生の出番がありました。
この後、卵、幼虫、1ヵ月後、7月のはじめ、8月、水の中へ、かわにな、幼虫、脱皮、繰り返す、何度も、などの言葉を使って、意見交換をしましたが、みんなが納得するまでには至りませんでした。しかし、子供たちの「このもやもやを次の時間にすっきりさせたい」との気持ちが強く伝わってきました。考えたことを、途中でわからなくなっても堂々と発表する学級の雰囲気が学びを本物にしているんだと感じました。

 午後は、高木先生の「学習指導要領改訂とこれからの授業」と題した講話を中心に研修しました。文科省のお仕事もされている中でのホットな話題も伺いました。
 講話の後半は、各教科等において資質・能力の育成を図る授業について具体的に示してくださり、大変参考になりました。

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裾野市教職経験2・3年目教員研修会

 6月3日(金)富岡中学校において、第1回市2・3年目教員研修会が開催されました。
 研修会には18名の教員が参加。富岡中学校の米山沙希教諭(3年目)の2年生国語の授業を参観して、その後授業研修会がもたれました。
 全体会では、会場校の山田直校長から、「熱心さは熟練以上に評価される」「良質とは高みを追求する意思」という格言を紹介され、風間忠純教育長からは、「子供たちは、友達が何を考えているか、先生が何を思っているのか、それを知ることを楽しみにしている。学び合いなどを通して、『対話』を大切にした授業・学級づくりを進めてほしい。将来、あの先生はいい先生だったと云われるような先生になってほしい」とエールを送られました。
 
 公開授業は、小説「サーカスの馬」(安岡章太郎)でした。主人公の「僕」は見かけのぱっとしない痩せた馬を自分に重ね合わせてみじめな存在であると考えていたが、その馬はサーカス一座の花形だった。そして、その馬への認識の変化が、馬と重ね合わせていた自分への認識の変化につながっていく。主人公の変化という物語のクライマックスの場面を、授業者は、「思い違いがはっきりしてくるにつれて、僕の気持ちは明るくなった」という一文に着目して「思い違いとは何か」について再度吟味していくことで読みを深めていくことを意図した授業でした。

 参観後は、2・3年目の先生方が4つのグループに分かれて授業検討会を行いました。
 その中で、本時の目標設定はどうであったか、班から全体へと思考を深めていく時の教師の関わり方はどうであったか、班での話し合いに全員が参加していくにはどのような支援が必要かなど、生徒のあらわれをもとに、自身の授業実践と関わらせて熱心に討議が行われました。また、電子黒板やタブレットなど教育機器の活用についても学ぶことの多い授業実践でした。

 その後、「授業づくり研修」として、学びの森の河村かよ子指導員から、米山先生が昨年度に実践された1年国語小説「ぬすびと面」(吉岡通夫)の授業記録の分析を基にした講話がありました。そこでは、子どもの読みを深めるための教師の発問や支援のあり方が具体的に示され、今日の授業と重ねてイメージできたのではないかと思います。

 最後になりましたが、日々の教育活動でお忙しい中授業公開をしていただき、貴重な研修の機会を提供してくださった米山沙希先生、本当にありがとうございました。
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行事予定
4/6 入学式、1学期始業式(小・中)

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