最新更新日:2024/05/13
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春の自然散歩(生涯学習センター駐車場)

 文化センター黄瀬川沿いの桜の中に、裾野市のソメイヨシノの標準木を見つけました。南側から4番目です。今年のソメイヨシノは、満開になった途端の春の嵐で、あっという間に丸裸。八分咲きくらいが見頃だったでしょうか。花見期間の短さに、ゆっくり花見をする機会を失ってしまいました。年度当初はどこもそうですが、学びの森も結構多忙です。学校訪問が少ない分、パソコンの前に座ってキーボードを打ち続ける日々の連続で、少々運動不足気味です。少しでも体を動かそうと、食後に駐車場周辺を散策しました。
 草地を歩くと、小さい種の集中砲火を浴びました。タネツケバナです。4月当初は白い花だったのに、既に果実は熟しきり、1つ触っただけで次々に連鎖反応が起こります。ホウセンカやカタバミは種飛ばしで有名ですが、どっこいタネツケバナも負けてはいません。その種に打たれて驚いたのか、アマガエルが跳び出しました。迷惑顔に見えたのは気のせいでしょうか。
 先日、背丈の低いタンポポが一斉に開花しました。総包片が見事に反り返っています。外来のセイヨウタンポポです。よく探してみましたが、全てセイヨウタンポポでした。スミレがたくさん咲いています。紫色の花ですが、白花のスミレも結構たくさん咲いています。よく見ると紫色にも変化があります。これはアリアケスミレでしょうか。ここで重い植物図鑑とルーペを出して座り込んで同定を始める時間はありませんし、私はしたくもありません。「スミレ」で結構。顕花植物に対する私のスタンスはこんなもんです。カタバミも2種類咲いていましたが、私にはどちらもカタバミ。外来種のアカカタバミとかウスアカカタバミとかがあるようですが、たぶんどちらかでしょう。調べようと考える人と面倒だと考える人がいるそうですが、私は明らかに後者です。それより先程跳び出したアマガエルが気になりました。一応捕まえて鼻先から伸びる黒帯を観察、ニホンアマガエルであることを確認しました。近似種に「ハロウエルアマガエル」という日本固有のアマガエルの仲間がいるからです。図鑑では奄美以南(奄美と沖縄)の分布ですが、自然界に「絶対」はありません。もしかしたら・・・です。そんな私は、明らかに植物より動物の方が好きです。自覚もしています。ただ、「あ、旨そう!」とか「これ食べると死ぬかも」といった類の植物や菌類は好きです。
 クズがやっと新芽を伸ばし始めました。先端5cmは天ぷらに、小さな若葉は唐揚げにします。イタドリは皮をむいて一晩塩漬けし、漬け物風にします。椿の花も1輪をそのまま天ぷらにします。生涯学習センターの駐車場の春は「食材」がいっぱいです。でももうすぐ草刈りなんです。残念。
ぽんぽんと はぜるたねつけ花 かゆし   文責:学びの森指導員 小泉隆嗣
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春の自然散歩(小柄沢緑地)

 4月3日に市役所で行われた初任者研修会の帰りに小柄沢緑地を1ヶ月ぶりに訪ねました。二十四節気では明日から清明に入ります。万物がすがすがしく明るく美しい頃、ツバメが渡ってくる頃、サクラが満開の頃ですが、ツバメもサクラもまだまだのようです。今年の春分以降は、底冷えを感じる日々ばかりでした。富士山麓も愛鷹山も、4月まで雪が残るなんて、私の記憶の中にはありません。小柄沢緑地の風情も1ヶ月前とあまり変わっていませんが、藤棚の下で中学生がおしゃべりに興じていたり、年配の方が陽光の中で読書をしていたりと、ずいぶんと賑やかになりました。さて、どこが春めいたのかなと探ってみると、真っ白なユキヤナギが満開です。その下にはハナニラが、淡く紫がかった6枚の白い花びらを広げていました。水際のセリは食べ頃です。オランダガラシ(別名クレソン)、タネツケバナ、イヌガラシも競って岸辺を占領しています。緑地を仕切るツツジの下には、カラスノエンドウとスズメノエンドウが争っています。相変わらずカラスノエンドウの花の根元には黒いアブラムシが大発生ですが、テントウムシの幼虫はまだのようです。近くにヒメオドリコソウが群落で咲いていました。オランダミミナグサも花をつけています。目を凝らすとちょこちょこ小さなヒメウズが花を咲かせています。小さいながらもキンポウゲの仲間ですから毒草です。花の形もそっくりです。
 ハシボソガラスが上空を横切った途端、藪の中からスズメに混じってやや大型の野鳥が飛び出しました。ツグミです。すでに北国へ帰っていてもいい頃ですが、渡りの途中で迷子になったのでしょうか、1羽で飛び去っていきました。水辺にはキジバトが2羽(間違いなくつがいです)仲むつまじく水を飲んでいます。相変わらずメジロがうるさく騒いでいます。きっと「サクラさん、早く咲いてよ」と訴えているに違いありません。
 写真を撮り終えてほっと一息、やっぱりきれいな水の流れがある公園はすがすがしさが半端ありません。やっと春めいてきたなと実感もできました。明日から清明、清らかな心持ちで仕事に励もう。そう、私の仕事は・・・自然の楽しさを学校教育の中にたくさん持ち込むこと。今年度もわくわくしています。仕事が楽しいなんて、こんな感覚は久しぶりです。さて、帰って教材研究でもやろうっと。と駐車場へ歩みを進めると、目に飛び込んだのは、どなたかの庭に咲くそれはそれは見事なユキヤナギ。自転車置き場の横です。きっと、皆さんに見ていただけるようにと、ひと手間もふた手間もかけているんだろうなあと、家主の方の気遣いが伝わってきました。花穂が春風に少し揺れています。  
    雪柳 揺れる花穂に 見送られたる   文責:学びの森指導員 小泉隆嗣
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