ポエトリー交流会 最終回

 昨年冬から行われていたアメリカ大使館主催のポエトリー交流会も6月25日の本発表を最後に終了となりました。およそ半年間かけてアメリカ・韓国・沖縄の生徒たちと詩を学び合いながら交流を深めてまいりました。最終日は、それぞれの発表を各国の詩人が得点をつけ合い、その合計得点で勝敗を決めるポエトリーボクシングを行いました。その結果、本年度は日本が優勝しました。
 当日発表された詩は、平和や人種問題という世界的なテーマから、恋や青春、家族のことなど日常に関するものなど幅広いものでした。
 当日発表した本校生徒の作品は、詩とダンスを融合したもので、各国の審査員から高評価をいただきました。生徒たちは、この半年間で国境を越え、同じ時間を共有した新しい仲間を増やすことができました。最終日に発表した詩を紹介します。

題名:未来への扉

将来自分はどんな人間になっているのだろう
自分はなんの仕事をしているのだろう
自分は誰と結婚するのだろう
未来のことを想像するだけでワクワクしてくる
もちろん不安に思うことや心配なこともある
でもそれだけ自分にも想像できない未来が待っている
この自分だけにしかわからないワクワクする気持ち
私は今この押さえられない気持ちをいつもダンスにのせて発散する
ダンスを踊っていると未来のことを考えている時と同じワクワクする気持ちになる
ダンスは自分のかけがえのないもの
だから私の未来もきっとかけがえのないものになる




題名:仮面

人に嫌われるのが怖くて
ある時私は仮面を被った

仮面はいい
いつも笑顔という仮面を被っていれば
嫌われなくて済む

被っていれば嫌われない
便利なモノ
でもいつからだろう
それはモノではなくなっていた
笑いたくないのに笑って
思ってもいないことを言う
意思とは違う
もう一人のわたし
私は仮面が怖かった

だけど私は
仮面をはずすことができない
もしも仮面をはずしたら
私はきっと
独りぼっちになってしまうから

でもある日
仮面を壊すために
私はみんなに意見を言った
言ったら嫌われるだろうと分かっていたけれど
仮面を壊さなければいけないと思ったから

仮面が割れる

顔を上げると
みんなが驚いたような顔で私を見つめていた

あーあ
これでみんなに嫌われちゃったな

次の日
暗い気持ちで教室に入った私に向けられたたくさんの笑顔
そして呆然としている私に友達がかけてくれた一つの言葉
「あそこで意見言えるなんて、すごいね」
そのときに気付いた
みんなも嫌われるのが怖くて
仮面を被っていたのだと
でも大丈夫
仮面なんていらない

仮面のない私がいるこの場所は
いつもと変わらない明るい日常




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