小牧市立篠岡中学校の「学び合いの授業」

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 わたしは、1月26日に小牧市立篠岡中学校に行き、学び合いの授業とその後のヒアリングに参加させていただきました。

 中学校3年生の国語科で、授業内容は漢詩の読み方と意味をおさえるというものです。学び合いの授業によって、この単元がどのように輝くのか、とても楽しみにしていました。

 授業がはじまって間もなく、学び合いの活動は開始されました。電子黒板に漢詩が提示され、「レ点、一ニ点はどんな役割をしているか?」という発問に、子どもたちはすばやくグループをつくり、学び合いを始めました。その活動の様子を観察してみると、まず、子どもたちの話す量に圧倒されました。子どもたちだけでどんどん話が発展していくのです。レ点、一ニ点の役割を確認して終わるのではなく、自分たちで読み方を確認したり漢詩の引用源の話をしたりしていました。また、学び合いのなかででてきた疑問を先生がひろい、全体で解決をしていくという流れはとてもスムーズで理想的でした。

 学び合いの活動のなかで素敵だなと感じたのは、手がとまっている子に対し「わかる?」と声かけして丁寧に説明しているところです。一斉授業ではなかなか一人ひとりに教えることは難しいですが、学び合いでは友だちが教えてくれます。そして教えている側の子たちもまた、理解したことを言葉にして表現することで定着力が高まります。多くの子どもたちがグループ内でたくさん発言している姿は、とても印象的でした。

 学び合いだけでなく、先生が発する言葉にも子どもが話したくなる工夫がありました。たとえば、「アッパーってどういうこと?」という言葉です。「アッパー」は、子どもがレ点を説明していたときにでてきた言葉です。レ点の役割を知っている人からすれば、なんとなく言いたいことはわかりますが、そこで「アッパーってこういうことが言いたいのかな?」と教師が説明するのではなく、「アッパーってどういうこと?」と聞いて子どもに説明させていました。

 その後のヒアリングでは、先生が学び合いをはじめたきっかけや、考えを聞くことができて、とても有意義な時間を過ごすことができました。「学び合い=自ら聴くこと」とおっしゃっていたことが心に残っています。子どもたちが自ら聴くことができる授業を教師がつくっていく必要があるということも感じ、そんな授業をつくりたいと思いました。

 今回、こんな貴重な機会をいただくことができ、改めて感謝の思いでいっぱいです。本当にありがとうございました。(大澤)
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