小牧市立篠岡中学校での「学び合いの授業」

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 今回見させていただいた授業は、中学三年生の国語の中の漢文でした。すでに学校のテストが無いこともあり、栗木先生は、「人生に役立つ国語」として、授業を進められていました。

 学び合いの授業ということで、授業中にはグループやペアになり、お互いに考えたことを紹介したり、教え合う姿が多く見られました。

 私が一番印象に残っていることは、授業の中で、生徒が挙手する場面が全く無かったことです。質問の時間に栗木先生に尋ねたところ、授業で挙手を求めたのは、「分からないことがある人?」だけでした。

 では、どのように授業が進んでいるのかというと、まず、先生が出した質問に対して、グループで考えます。その時、先生は、机間指導において、グループ内で話し合いに参加できていない生徒がいないかなどを見ているそうです。話し合いを終えると、先生が一人の生徒を指名して答えさせます。先生は、グループ内であまり自分の意見を言えてなかった生徒を指名しているそうです。その次からは、生徒のグループでの話し合いの様子や、発表を聞いている時の反応や表情をもとに、先生が指名して授業は進んでいきます。

 なぜ指名で授業を進めるのか尋ねたところ、栗木先生は、「挙手制だと分かる子の進行になってしまう、分からない子に寄り添った授業をしたいから。」とおっしゃっていました。

 私は教育実習の自分の授業を思い出し、確かにそうだと感じました。指名というのは、簡単にはできないことですが、学び合いの授業だからこそ、先生が生徒を観察する時間が増え、指名を考えることができるし、生徒もグループ内で話し合いをしているので、いきなり指名されても自分の言葉で発言できるのだと思いました。

 最近は講演などで学ぶ機会が多く、久しぶりに実際の授業を見させていただいたので、生の授業力を学んだとともに、先生に対する憧れをより強く刻み込むことができました。場を設定してくださった玉置先生、あたたかく迎えてくださった篠岡中学校の先生方、ありがとうございました。(牧野)
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