フレンドシップ3を終えて(松井)

 フレンドシップ3年目、今年はサイエンス・クラフトコースの委員長として活動してきた。この1年はワーキングが多くの時間をかけて考えだした企画を100%実現したいという思いで取り組んだ。委員長という立場であるため様々な選択を迫られることもあったが、念頭に置いてきたことはやはり企画の実現である。ワーキングリーダーや幹部内でしっかりと話し合い、学生が話し合って作り上げた企画を最大限実現することができた。反省点も多々あるが、1年間の活動を企画力・運営力・指導力の観点から振り返りたい。

 まずは企画力についてである。今年度はワーキングに所属していなかったため、直接企画を作るということはできなかった。そのため企画力が高まったという実感はないが、執行部会議や班長会議でワーキングリーダーの企画説明を聞きながら企画の中身を検討していった。子どもの安全面や1日の流れを配慮した際に、どこまでワーキングの思いを実現できるか考えることが大変苦労した点である。しかし、この苦労はワーキングで企画を作る側にいたときには感じることができない。委員長になり企画以外のことにまで視野を広げることができたのは、私にとって大きな収穫だ。

 次に運営力についてである。1回ごとの活動は6時間ばかりしかないが、危険を予測したりぐんぐん農園コースの活動場所や時間配分を考慮したりと、毎回の活動で運営の難しさを感じていた。少しでも円滑に運営ができるよう心掛けたのは幹部内の連携である。当日の朝から活動が終わって片付けを行うまで、幹部1人1人がどこでどう動くのかを事前に話し合い決定した。例年行っていることではあるが、決しておろそかにせず細かく話し合ったことで大きな問題もなく運営することができた。運営するということはその1日をどれだけ具体的にイメージできるかが大切になる。教員になってからも必要とされる力なので残り1年でさらに磨いていきたい。また、運営するうえでどうしても予期せぬことがおこる場合がある。それに対しては「もしこうなったら」という視点をもち、想定外であることを減らしていくということを学んだ。臨機応変に動くことができる人は、頭の片隅に想定外が想定されているのだろうとこの1年で考えるようになった。

 最後に指導力についてである。今年はこれまでと違う指導力が求められていたように思う。サイエンス・クラフトコースの学生はもちろん、フレンドシップに携わる学生全員に対してどのように指示を出すのか、どのように伝えるのかなど、学生の前に立つたびに考えさせられた。うまく指導できたとは思っていないが、私が1年間心掛けてきたことは手を抜かずにがんばることである。いわゆる口だけのリーダーにならないよう、自分が1番がんばるつもりで学生を引っ張ってきた。どこまでその思いが届いていたかは分からないが、呼びかけに答えてくれる学生が大勢いてくれたので少しは届いていたのではないだろうか。教員になっても子どもと共にがんばり、共に成長していける先生でありたい。

 求められる委員長の姿にどれだけ近づけたかははっきりと分からない。しかし、自分の色を出しながら1年間委員長として活動することができた。大切なのは1つのぶれない芯を持ち、それを貫き通すことであると思う。私は幹部のメンバーやフレンドシップの学生に恵まれていたため、それが実現できた。この貴重な経験をさせてもらったことに感謝の気持ちしかない。最後の1年となる来年度の活動。フレンドシップがさらに発展していけるよう、これまでの経験を後輩たちに伝えていくなど自分にできることは何でもしていきたいと思う。(松井)

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