小牧原小学校算数授業と研究協議会に参加して(松井)

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6月10日(金)に小牧原小学校で行われた第1回授業研究会に参加させていただいた。授業者の先生は大学の先輩にあたるということで、授業を見せていただく中で、私も先輩に続いていきたいと強く感じた。

授業は4年生の算数「何倍でしょう」。「順に戻して考える」ことと「まとめて何倍になるか考える」ことを使って児童は考えようとしていた。共有の課題はおじいさんの年齢からお母さんの年齢を求め、まいさんの年齢を求めるというもの。多くの児童が関係図を書いて考えることができていたことに驚いた。

「困り感」のある児童に対しては1人ずつ児童が前に出て、指示棒を使って説明していく。ここで、児童の書いたプリントを映しだすことにより、説明をする側も聞く側も分かりやすくなるということが発見できた。説明に詰まりながらも、一生懸命伝えようとする児童の姿が印象的である。

続いてジャンプの課題。メロン1個の値段からリンゴ、オレンジを求めてレモンの値段はいくらかを求めるというもの。頭を抱える児童がいるほど、児童たちにとっては難しい問題。だが、それがジャンプの課題であるということを再確認。簡単に解けては意味がないのである。

グループにしてから問題に取り組み始めるが、関係図を書く児童は少なく、式ばかりが並ぶ。やみくもに式を書いている児童も見られた。そこで、全体での共有の時間が入る。まず、リンゴの値段はいくらなのか。全体で確認してからグループへ。この流れはとても大切だと勉強になった。

次に「リンゴは20円引きされたオレンジの2倍の値段」という問題文に児童がつまずく。20円引きされているのはどちらなのか。グループや全体の交流では何人かの児童から「20円引きされているのはリンゴじゃなくてオレンジだよ」といった声が聞こえる。児童のつまずきから学び合いができていた場面であった。この授業ではレモンの値段まではたどり着けなかったが、児童はきっと次の授業でも熱心に取り組むだろうなと感じる教室の雰囲気であった。

授業後には研究協議会にも参加させていただいた。分科会での先生方の発言は様々な視点からのものばかりで「授業の見方」を広げることができた。

続く石井順治先生のご指導では、児童の姿を例にした非常に具体的なお話を聞くことができた。「学び合う学び」の理念、共有とジャンプの課題の時間配分を確認した上で、「子どもの事実を見る」ことの大切さについて再確認。そして学び合いの中での「足場かけ」がとても勉強になった。いつグループにするのか、いつ全体で共有するか、どのようにするのかを考えた上で、子ども全員に足場をかけていく。

今回の授業でのリンゴの値段の確認、20円引きされたものの確認がこれにあたる。いかに細かく足場をかけられるかは児童を見る力と教材研究によって変わるということなので、ぜひ心がけてその力をつけたいと思った。

授業の中で、児童の発言に「5倍を引く」「2倍が少ない」といった曖昧なものがあった。直した方がいいのではと思いつつも、学び合いでどこまで教師が話すべきなのかということが気になっていたが、すぐに直した方がいいというお話があり、とてもすっきりすることができた。石井先生の仰るように「さらっと直す」ことを私も心がけたいと思う。

大変貴重な場に参加させていただけたので、少しでも多く自分の力にしていきたいと思う。参加させていただきありがとうございました。(松井)
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