9/28(水)せいしゅん・セミナーに参加して(佐藤)

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 9月28日、玉置先生が『授業力向上の方策』〜道徳模擬授業を通して〜というテーマで講演会をされました。実際の教育現場で活躍されている先生方を対象に行われた講演でしたが、私はゼミ生の1人として参加させていただきました。

 前半は、「特別の教科 道徳(道徳科)」の背景、めざすものを知るという題目で始まりました。「特別の教科 道徳(道徳科)」と呼ばれる理由には、
・数値的な評価ではなく、記述式の評価であること
・免許状に関わらず教えること
・検定教科書を活用すること
・一元的に子どもを評価できないため、大くくりなまとまりを踏まえた評価を行うこと
など、改めて理解を深めることができました。国語の読み取りのような道徳や、子どもたちにきれいごとだけを言わせて終わってしまう道徳が行われている傾向があることに、会場全体が納得していたからこそ、玉置先生がおっしゃっていた「考え議論する道徳」へと移行していく必要を改めて感じました。

 では、その「考え議論する道徳」とはどんなものなのか?後半は玉置先生が考える道徳の授業例とその解説が行われました。
(1)「僕の仕事は便所そうじ」
主人公の心情が大きく変わる1シーンを主発問に絞ることで、子どもたちはその前後の心情を主人公になりきって考えようとする姿勢が見られ、自然と意見が出てくる雰囲気がとても良いと思いました。しかしその裏には...
・朗読しながら補足を加えることで、子どもたちのイメージを強化
・机間指導で事前に意図的指名
・1人の子どもが発言した後、聞き手に「良い言葉があったか?」と子どもたち同士で評価させることで聞く意識を高める
など、玉置先生の授業術が盛りだくさんの内容に何度見ても勉強になりました。
(2)「いのちの授業」
 昨年から、玉置先生の模擬授業を受けさせてもらったり、いくつかの中学校で出張授業をされている様子を見たりした中で、「小児がんを知りいのちの大切さを学校で学ぼう」というこのプロジェクトの素晴らしさは感じていましたが、ここでも玉置先生の授業術が盛りだくさんでまたまた勉強になりました。
・オープンカンニング→机間指導の際、赤まるをつけながら子どもが書いたキーワードを全体に言う
・何人か起立させ発表してもらうことで、スピーディーに意見交流をする
・「”当たり前に生きる”ってどういうこと?」というように、1つ1つのキーワードにつっこんでいく
がん教育として知識を注入することも大切ですが、教師の授業の仕方次第で子どもたちにとっては”いのちの大切さ”について深く考える良いきっかけになることを実感しました。

 とても濃い内容で80〜90分があっという間に終わってしまいました。道徳の授業の難しさを痛感させられましたが、教育現場に立つまでに少しでも多く道徳についての知識や授業術を学んでいきたいです。(佐藤)

※講演会終了後、同じゼミ生の松井くん、中田くんと玉置先生の書籍を販売させていただきましたが、多くの方にご購入いただけたことを、この場をお借りして感謝申し上げます。(笑)
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