どうして学ぶのか(岩田)

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 こんにちは。教育学部社会専修岩田です。そうです、ご存じの方も多いと思われますが、わたしの専門は社会科です。「どうして社会科を選択したの?」この質問よく聞かれるんです。これに対するわたしの答えは「楽しいから。」「好きだから。」「面白いから。」なんとも根拠も説得力もない回答です。我ながら内容の薄さに幻滅します(笑)。

 しかし、社会科嫌いが増えている現代、社会科を専門とする教師にまず、求められることは、社会科を好きにさせることだと考えます。どうしたら社会科を好きになってくれるのでしょうか。そもそも社会科を学ぶ意義って何だと思いますか?


 先日のインターンでわたしのつかせていただいた担当の先生の教室に、非常に考えさせられる内容が書いてありましたので、紹介させていただきます。そこには社会科(歴史)を学ぶ意義が2つ書かれていました。

 1つ目は、同じ過ちを繰り返さないこと。これを見て、シンプルではありますがとても腑に落ちるなと感じました。日本にとっての、戦争はまさしくそれだと思います。戦争は決して繰り返してはいけない、世界中のどの国よりもこの意識は強いと考えます。それは少なくともわたしたち一人一人が、歴史の中から戦争の悲劇を感じ取った結果であると思います。

 2つ目は考え方の違いを知ること。時代によってその時を生きていた人々の考え方は様々です。景気、環境、治安、社会情勢、他にもたくさんの要因が重なってその時代は形作られています。同時に、様々な要素が組み合わさってできた時代は、様々な考え方が飛び交います。現代にも多様な考え方は存在しますが、同じ社会の中から生まれた考え方には似ている部分が多く出てきてしまうと思います。全く異なる要素でできている時代の考え方を学ぶことで、現在に生かしていけることも多いと感じます。


 思い返してみれば、先日塾の生徒に歴史の学ぶ意味を聞かれたばかりでした。正直、その時は上手く答えることができず、その子の社会科嫌いを継続させてしまいました。社会科を学び、自分が知っている世界よりももっと広い世界に目を向けることで、心豊かな人間としての魅力的な視点を得ることにつながるのでは無いかと、黒板を読みながら感じていました。

 些細な日常にも学びはあふれています。しかしながら、ほんの小さな出来事でも、それを自身の学びとするかどうかは、自分次第であるとも感じた一日になりました。「全ては捉え方次第」良くも悪くもこの言葉に尽きると思う今日この頃です。(岩田)
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