5月29日第7回3期生ゼミ記録(林)

画像1
 今日、丹羽さんが紹介してくれたのは、大村はまさんの『教えるということ』という本です。
大きく4つの内容を取り上げてくれましたが、その中でも特に「教師の仕事の成果〜一級の教師とは〜」という内容が印象に残ったので、この点の感想を書かせていただきます。

 「仏様がある時、道端に立っていらっしゃると、1人の男が荷物をいっぱい積んだ車を引いて通りかかった。そこは大変なぬかるみであった。車はそのぬかるみにはまってしまって、男は懸命に引くけれども、車は動こうとしない。男は汗びっしょりになって苦しんでいる。いつまでたっても、どうしても車は動こうとしない。その時、仏様はしばらく男の様子を見ていらっしゃいましたが、ちょっと指でその車にお触れになった。その瞬間、車はするっとぬかるみから抜けて、からからと男は引いて行ってしまった。」という文章を引用してくれました。

 わたしは最初、この文章が指す意味がよく分かりませんでした。この文章で仏様は一級の教師に当たるそうです。そして、男に気づかれないように人助けをしたように、教師も子供に気づかれないように裏で子供達のサポートをしてあげるべきだそうです。確かに、ありがとうという感謝されることを求めるのではなく、子供の将来を見据えて行動しなくてはいけないなあ、と感じました。

 さらに、大村はま先生は、卒業する子供達に「私のことは忘れてね」というそうです。これには、「後ろを向いて先生をすがるのではなく、自分の将来に向かって突き進んでね」という思いがあるそうです。これを聞いて私は、大村はま先生のすごさを知りました。本当に子供達の思っての教育はまさにこれなのかなあ、と感じました。

 小学校教育実習特講で、「8割の子が達成できる指導案を書いてね」と言う課題が出されて納得できなかったけれど、大村はまさんの「中くらいの生徒を目当てに授業を進めれば良いと言う言葉は子供一人一人をみつめて話をしない人の空論だ。子供は常に一人一人をみるべきだ」という考えを聞いて、自分の疑問は正しかったのかなと思いました。

 以前から、読んでみたいと思っていた本なので、丹羽さんが紹介してくれてとても勉強になりました。本を読むより、その時間で勉強した方がいいかな、と言う理由で後回しにしていたけれど、私も自分で読んでみようと思いました。

 また、授業の最後に玉置先生が、大村はま先生の「優劣の彼方に」という詩を紹介してくれました。確かに、学校教育は優劣をつけるために行われてるのではなく、子供一人一人の力を伸ばすために行われています。このように、他人と比べないことは大事だけれど、スポーツや勉強など、競い合う中で自分が成長できたり、もっと頑張ろうと思えたりと、私は優劣は悪いことだらけではないのではないかと思いました。ただ大会に勝つためだけでなく、毎日の夜遅くまでの練習や、朝早くからの練習、またメンバーに選ばれるために仲間と切磋琢磨しながら頑張った部活は、宝物だと思います。(林)
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30