子どもの学びの力(岩田)

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 こんにちは。今日もとても暑かったですね。そんなわたしは今日大学のフレンドシップ活動で、子どもたちと田植えをしてきました。手や服をどろどろにしながら一生懸命に苗を植える姿。実際に体験してみることはやはり大切だなと思ってみていました。

 子どもたちの素晴しい姿をたくさん見ることができ、子どもたちの可能性の無限さを再確認した本日の活動でした。今日はその中でも、わたしが最も印象に残った一コマを記事にしていきます。

 お昼ご飯の時、小学校二年生の男の子と兄弟の話になりました。「僕ね、弟がいるんだ。何歳だと思う?まだ小さいよ。」わたしは言いました。「1歳!」その子は「違うよ。でも惜しい!」と言ってこちらを見ています。「じゃあ、2歳かな?」「違うよ。でも惜しい!」とその子は続けます。素直に、どういうことだろう?と思いました。

 「正解は1歳半!」

 ああ、そういうことか。と思いました。わたしは小学校二年生を相手にしているという思い込みから「半」という発想が思いつきませんでした。そしてふと、こないだの6月4日の奈須先生のお話を思い出しました。「試してみよう。」わたしは思いました。
 
 「1歳半なんだね。じゃあその半ってどういう意味?」なんて答えるかな?と思いながら聞いてみると「えっと半分!」という返事が返ってきました。「何の半分なの?」わたしは続けました。「え、なんだろう、、、わからない。」半が半分であることはわかっていても、何の半分なのかわからない。奈須先生のおっしゃられていた通りだと思いました。

 「誕生日は1年に1回だよね。1年たつとみんな1歳大きくなるね。じゃあ1年は何月から何月まで何個あるかな?」と問いかけました。すると、その子は「12月まで。12個あるよ。」と答えました。そして続けて、「12の半分?ってことは、、、、6だね。6ヶ月!1歳と6ヶ月って意味なんだね。」と言いました。

 先日のフォーラムの奈須先生のお話の中に、「子どもたちは自身の体験・経験の中から常に学びを得ようとしている。」というお言葉がありました。その時は自分の体重の話から、小数点の概念を学び取るという例でした。その時も「なるほど。」ととても納得しましたが、まさか今日本当に同じような場面に出会うことになるとは思ってもみませんでした。

 子どもたちの可能性ってすごいなと思う反面、子どもたちに主体性をつけさせるのでは無く、潜在的に持つ主体性を前面に引き出すことができることこそが教師の役割であると改めて実感しました。

 「1歳と6ヶ月って意味なんだね。」と嬉しそうに、またどこか誇らしげに言ってきたその子は、自ら学んだ1歳半の意味を忘れることはないと思います。(岩田) 
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