12月11日津島市立南小学校の玉置先生の授業助言に参加して(岩田)

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 こんにちは。本日12月11日、津島市立南小学校にて行われました、玉置先生の道徳の授業助言に参加させていただきました。今回は6年生のクラスで、内容項目は思いやり・親切で「カーテンの向こう」というお話でした。物語の内容としては少々難しい部分もありましたが、子どもたちに真剣に考えさせることのできるよい教材であると感じました。以下に今日の道徳の授業を参観させていただいての学びを、今回は3点に絞ってまとめます。


1.ひとりひとりに授業に参加しているという実感を持たせる

 私が、授業全体を通して今回の課題点としてあげた点は、固定化した子どもたちで授業が進められてしまっていたことです。子どもたちの中には、発言することが得意な子や、積極性に富む子がいる一方で、自分の考えを伝えることが苦手であったり、考えを文章に出来なかったりと能力による差が顕著に表れます。差があることは当然のことで、乗り越えていかなくてはいけないことであると思いますが、それが授業に参加出来ないことにつながってしまってはいけないと感じました。子どもが苦手そうだと感じたら、教師はまずペアで話をさせたり、机間指導で価値付けをして子どもたちに自信を付けさせたりと工夫できることがたくさんあるのではないかと思いました。挙手した子どもたちだけの発言で授業が作られてしまうことはとてももったいないことであると感じました。

 
2.教師の揺さぶりで子どもたちを授業に引き込む

 これは、子どもたちに道徳を一筋縄で終わらせないためにとても重要なキーとなると思います。今回であったら、「嘘をつくことは本当にいいことか。」というテーマで揺さぶりが出来ると先生が言われていましたが、物語を読み終えてからが本当の道徳になるのだと思います。子どもたちの意見に揺さぶりをかけることで、今まで自分が思っていた考えを見つめ直すきっかけになると思います。今回で言えば、「嘘はいけない」という考えをもっていた子どもたちが、「嘘はついてもいいものだ」という考えに物語を読み終えて変化した後で、「でもそれって本当?」とさらに追究することで、そこから自分に置き換え、真剣に考えることになると思いました。そこでようやく考え、議論する道徳につながるのではないかと感じました。


3.自分だけでなく、意見を周りと共有化する

 今回の授業の中で、紙コップを使って意思表示をするという取り組みがありました。子どもたちに3種類の紙コップを渡し、自分がどの意見に賛成なのか、自分だったらどうするのかということを机の上で表示するというものでした。個人的に自分の意思表示をする手段としてとてもいいなと感じました。感じたこととして、強いて言うなら、子どもたちの中での共有法として使うことができればもっと良いのではないかと思いました。今回は、先生が子どもの意見を理解するためのものだけに使われていましたが、使い方次第で子どもたちの考えを深めるきっかけになる道具になると思いました。座席の工夫や子どもたちの中での話し合いの機会を増やすことで、子どもたち間のための道具としてもっと活用されるのではないかと感じました。


 今回、道徳の授業を参観させていただいて、改めて教師の持っていきかたにより180度方向性が変化してしまうものこそ道徳であると感じました。怖いなと思う反面、やりがいがあるとも思いました。道徳が教科化になることで戸惑いや不安もありますが、「子どもたちに何を考えさせたいか」ということを念頭に置いて、そのための揺さぶりを常に忘れないようにすることを意識することが出来ればよいなと感じました。玉置先生、津島市立南小学校の先生方、本日はありがとうございました。(岩田)
 
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