坪田耕三の算数授業のつくり方」(坪田耕三著)から5(早川)

◯ P119 中段〜P120上段より部分抜粋「おもしろい問題の条件」

 1つめの条件は、問題の意味がすぐわかる。問題の意味は誰でもわかる。子どもにとっても「あっ、解けそうだなと思う」ことです。
 2つ目は、やってみると手ごわい。要するに、難しい問題なんです。6年生では「9+6はいくつですか」という問題はすぐわかるし、やってみてもおもしろくも何ともない。できそうだと思ってやり始めるけれども、上手く解けない。「どうしよう」という疑問を持つ。なんとか解けそうな気もする。そういう状況に至らせる問題は、非常にいい問題だということです。
 第3の条件は、答えが出た暁には、そこに有意義な知見が得られる。答えが出たとき、答えが問題なのではなくて、通ってきた過程において、優れた解法に出会ったとか、いいアイデアを思いついたというのは力になるということです。



● 以上の記述から、ただ公式を詰め込み、数字をあてはめればできる計算問題をやらせ続けるような授業ではだめであるとわかる。答えがわかりそうなんだけれども、あと1歩のところで知識が足りず解くことが出来ないもどかしさ、何とかして解いてやりたいという感情にさせることが大事。授業を進める上で、教師としての授業技術も大切ではあるが、問題一つにしても工夫を凝らすことが、子どもを夢中にする授業をする上で必要不可欠であると考える。(早川)
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