12月15日飛島学園セミナーに参加して(安部・加藤諒太・中澤)

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 こんにちは、4期生の安部、加藤諒太です。12月15日に飛島学園で玉置先生と和田先生による「算数&数学 授業力向上講座」に参加させていただきました。記事をアップするのがとても遅くなってしまったことを大変申し訳なく思っています。学んだことを3人からそれぞれ書きたいと思います。

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 和田先生は小学4年生対象、「変わり方」について模擬授業されました。1辺が1センチの正方形を並べて階段の形を作っていき、段の数を増やしていくと周りの長さはどうなるか、という問題でした。和田先生はまず、「1段のときに周りの長さはどうなるか」その場でパパッと答えさせ、どうしてその答えになったのかも同時に答えさせました。そこで、一致したやり方、数え方が指でなぞって周りの長さを考えるというものでした。そして、今度は「3段のときの周りの長さはどうなるか」個人で考えさせる時間を設けて予想をさせました。

 和田先生は、一人一人の子どもがどのように答えを出しているのかをよく見て、指でなぞって考える子のほかに、計算によって出している子を見逃しませんでした。そして計算によって答えを出している子に意図的指名をして、答えとその根拠を自分の言葉で発表させました。まさに、子ども主体の授業展開で、先生は一度も解き方を伝授していませんでしたが、計算によって答えを出した子の意見を聞く子どもたちの目は興味津々でした。学びの共有ができた瞬間だなと感じました。

 また、和田先生の授業でやっぱりすごいなぁと感じたのは、色々な場面で子どもに「畳み掛ける」という指導法を使っていたことです。子どもの正直な気持ちを出させ、「分からない」という自覚をさせた上で、様々な学習過程を踏んでいくうちに、「そういうことか、分かった、できた」の自覚に最終的に変化させているということです。

 先生が子どもに畳み掛ける言葉は決して優しいものではなく、「どうしてそう思ったの?何で?何か気がつくことはない?」などですが、そのように子どもの本心に迫っていくことで、いつのまにか子どもが授業にのめり込んでしまう状況を作り出しているのだなと思いました。

 子ども主体の授業、子どもの発言から授業を展開していくためには、やはり和田先生の言われる「子どもに畳み掛ける」ことが大切だと思うので、今すぐにはできなくても最終的な目標として、子どもに畳み掛けることで真の学びにつなげられる授業を展開できる教師になりたいと思いました。

 また、玉置先生の授業では、関数の範囲で「箱をつくる」という内容の授業を見させていただきました。先生は最初に元々は同じ大きさだが、四隅の切り取る正方形の大きさを変えた3つの箱の展開図を見せ、切り取る正方形の一辺の長さを変えると、それにともなって何が変わるのかという発問をされました。容積や体積、箱の高さや大きさ、箱の形など様々な意見が出てきました。

 その後、出てきた意見の中から関数を探し出し、関数の概念を押さえていく場面で、「テストの点数とお母さんの機嫌って関数だと思う?」という一見、数学には関係ない問いを投げかけたした。子どもはすぐにその二つの関係性を考え、果たして関数と言えるのかよく考えます。子どもにとって身近で考えやすいことを持ち出すことで関数の概念をより深く理解できるように工夫をされ、子どもの心にストンと落とし込む先生の授業技術は流石だなあと思いました。

 また、小学校でやってきた算数の内容を持ち出して中学の数学との違いも話されていました。「関数はこういうものなのだ」と、子どもの素朴な疑問をそのままにしておき、当たり前のように次々と教材を進めていくのはやはり将来に生きてくるものではないと私も思います。先生が言われたように、関数の概念を学び、多くの問題をこなしていく中で、最終的に、世の中を関数的に見ることができて初めて身に付いたといえると思います。50分の授業の中で、そこまで到達させるのはとても難しいことですが、最終的にこうなってほしいという視点は常に持って授業に取り組むことが大切だと私は考えます。

 それだけの授業力が自分には備わっているとは到底考えられませんが、1つの授業をそこまで教材研究して、授業に臨む姿勢はこれからも忘れないようにしたいと思います。

 このような貴重な学びの機会を提供してくたさった玉置先生、和田先生、そして飛島学園関係者の皆様、ありがとうございました。(安部)

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 12月15日に飛島学園でセミナーに参加させて頂きました。今回はそこどの学びについて書きたいと思います。

 今回は小中一貫校に見る算数、数学のつながりについて模擬授業を通して学びました。正直にいうと、小中を一貫した学びのつながりという部分は教育実習では意識することができていませんでした。なので、今回の学びを通してこのつながりが非常に大切なものだと学ぶことができました。

 今回の科目は算数と数学でしたが、僕は社会専修なので社会科の中でもそのようなつながりを見出し、実践していきたいと思いました。どの教科においても小学校と中学校の内容のつながりはあると考えます。そこを見つけられるようにするためにも教材研究が大切だと感じました。今までの教材研究は授業の内容に沿った知識の補充や深めるべきポイントを知るためにすることであると考えていましたが、次の学びへつなげるためのポイントを見つけることも大切だと学ぶことができたので今後の教材研究に生かしていきたいです。

 また授業技術の中でも多くの学びがありました。子どもの言葉で一緒に作る授業を目指すということで、言語活動を充実させることが挙げられていました。和田先生の授業において、たたみ掛ける時というのは教科書には載っていない自分なりの表現を引き出したい時であり、たたみかけた時に出た自分の気持ちをいっただけの意見も発言と認めてあげることにより、児童の出力量(挙手量)が上がるとおっしゃっていました。授業内での挙手量は子どもの言語活動に比例していると僕は考えます。なので児童・生徒の発言は常に認められるような教員を目指していきたいと感じました。

 また、自分から助けて、困ったと言えない子どもが増えてきているというお話もありました。できた人からもってこい、という指導もありますが言い換えればできない人は来るなということであり、それによって本当に先生のところへ聞きにいきたい子がいけないという環境を作り出してしまっているというお話を頂きました。これを聞いて確かにそうだなと思いました。先生を必要としているのは困っている子どもであり、先生はそのような子どものために動くことが大切だと考えます。

 玉置先生もおっしゃっていましたが、教え合いではなく学び合い、上から下への教えてあげるではなく、下から上への分からないから教えてと言うような言葉が聞こえてくるような学級が作れるようにしていきたいと思います。下から上への声が増えるということは、児童・生徒の学び合いが展開されるということです。学び合いのある授業を実現させるためにも今回のセミナーで学んだことを生かしていきたいと思います。

 今回は小中一貫教育という普段からあまり深くは学ぶことができない内容を学ばせて頂きました。このような機会を用意してくださった玉置先生をはじめ、授業をしてくださった和田先生、参加していた多くの先生方に感謝したいと思います。ありがとうございました。(加藤諒太)

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 こんにちは。四期生の中澤佑太です。今回は、12月3日岡崎市立形楚小学校でのセミナーについて書きたいと思います。二人とは、違った視点で書いていきたいと思います。

 私は、このセミナーを通して、授業や学校についてだけでなく、世の中を知ることができたと考えています。セミナーを振り返って私は、場所が僻地、寄宿舎があること、六人の通常学級など、私にとって、初めてのことばかりで驚いていました。そして同時に私は以下のことを考えました。

 私から見れば、学校ごとに子どもの人数が異なるだけ、自分が住んでいるところ環境が違うというふうに考えてしまいます。けれどもそこに住む子ども達にとっては、自分がいる学校の環境が当たり前であり、そこで出会う人の数、その人達との生活が当たり前になり、そしてその子達と一年間関わる教師をみて、子ども達は成長していく、そんな当たり前のことを感じました。私は、自分が教師になることができたとして、子ども達にとって当たり前の生活を与えていくことができるのか、そしてそのために職員として毎日を積み重ねることができるのか、働いていくことができるのか、不安に感じてしまいました。ですが同時に、現実的な不安を抱かせていただき、嬉しく思っています。

 今回のセミナーを通して、知らないことばかりを知ることができて、気付かなければならないこと、気付いて当然であることに気付かせていただきました。小学校中学校の先生方、お忙しいところ、わざわざ私たちの相手をしていただき、本当にありがとうございました。大変お世話になりました。そして、素敵な機会を設けていただいた玉置先生に感謝の気持ちを申し上げます。本当にありがとうございました。(中澤)

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