見てよかったと心から思える映画でした! (安部)

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 こんにちは。4期生の安部です。寒さが少しずつ和らいできましたが、夏に教採を控えた私たちは、まだまだ寒いままであってほしいなぁと思ってしまう今日この頃です。(笑)

 さて、 先日私は4期生の鏡味さんにある映画の鑑賞会に誘っていただきました!その映画のタイトルは「みんなの学校」というものです。みなさん、聞いたことはありますかね。

 私は全く知りませんでした。大阪のある小学校を一年間密着し、撮影した映画です。この学校は大空小学校というのですが、ここには、特別支援学級という学級は存在せず、不登校もゼロ、特別支援の対象となる子も、自分の気持ちをうまくコントロールできない子も、みんな同じ教室で一緒に学ぶ学校です。

 私は先日、特別支援学校の実習を終え、先生の人数から子どもへの関わり方、支援の仕方などやはり普通の学校と特別支援学校は違うなぁということを体感してきました。そんな中での大空小学校だったので、最初はすごく驚きましたし、特別な配慮が必要な子どもたちと通常の子どもたちが同じ教室で一緒に生活し、一緒に学習することが本当に実現するのだろうかと疑問に思っていました。それが実現できたとしても、みんな一緒に学ぶことが子ども全員に対して、最高の学ぶ機会を保障するわけではないのではないかと思っていました。しかし、映画を見て、そして初代校長である木村泰子先生の生の声を聞かせていただいて、自分が今まで持っていたインクルーシブ教育の概念が変わりました。

 映画の中では、教室に入りたくなくて脱出しようとする子、全校集会でもずっと講堂を走り回っている子、感情的になるとすぐに暴言や暴力が出てしまう子などいろんな個性を持つ子どもたちが登場しますが、注目すべきところは、その子たちに手を差し伸べ続ける周りの子どもたち、そしてそれを当たり前の環境にしている先生方でした。子どもたちの中には色んな事情を抱えて大空小学校に入ってきている子がいますが、どの子どももみんな平等に学ぶ権利がある、そしてどんな個性を持つ子どもでも周りの関わり方次第、置かれている環境次第でいくらでもやり直しができ、成長することができるのです。子ども一人一人は本当に素直で、みんな同じ教室で学びたいという純粋な気持ちを持っています。

 映画の中で1番印象的だったところ、思わず涙を流してしまったシーンが、暴言や暴力をしてしまうユヅキくんが2分の1成人式の日、みんなの前でやり直しの宣言をしたところです。「僕の今の目標は暴言、暴力を絶対にしないことです。最近、僕はすぐに友達に暴言、暴力をしてしまうからです‥」と涙を浮かべて話すユヅキくんの姿からは、本気で自分を変えようとする気持ちがよく伝わってきました。

 木村泰子先生のお話を聞いていると、みんな一緒に学ぶ環境を当たり前とすることが子ども一人一人にとってすごく大切であり、子どもがお互いを思いやり、子ども同士つながっていくことが一人一人の子どもの成長に欠かせないものであることを学びました。
また、木村先生自身が自分に本当に正直で、自分がやり直しをしたいと思った時には全校の前でやり直しを宣言し、新たなスタートを切ったという経験があるからこそ、それをそのまま子どもに伝えていけるのではないかと思いました。

 映画を見て自分の教育観が広がったことはもちろん、木村先生の人間性からも多くのことを学ぶことができました。私はまだ実際の現場を知らない未熟者ですが、学生時代にこれほど教育について深く考えさせられる機会を与えていただけていることに幸せを感じます。

 これから教採の対策も本格化して、ますます忙しくなりそうですが、色々な本を読み、セミナーに参加するなどして、少しでも自分の教育の視野を広げていけたらなあと思います。

 木村先生を初め、会に携わってくださった関係者の皆様、そしてこのような学びの機会を与えてくださった玉置先生、鏡味さんにも感謝を申したいと思います。ありがとうございました。(安部)

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