5月26日「いのちの授業」づくり実践セミナーでの学び(高橋・竹内)

 こんにちは!4期生の高橋です。 5月26日に「いのちの授業」づくり実践セミナーに参加させていただきました。

 いのちを扱う道徳の授業づくりとはどのようなものなのか、鈴木中人さんの著書を使って、玉置先生、山田先生が模擬授業をされ、その様子を深掘りしていくという内容でした。

 わたしは、お2人の先生方の授業と、その後の深掘りのお話から、道徳は、自分自身と対話する教科だということを学びました。

 資料を通して、自分はどう思うのか、なぜそう思うのか、自分だったらどうするのかを自分の心に問うことで、色々な答えが出てくるし、自分がそう思うのなら全て正解であるというお話をうかがいました。

 玉置先生の授業では、範読のあと、感想や思ったことを書きましょう、ではなく、「心に浮かんだことを書きましょう」という指示がありました。正しいことを書かなければいけないという思いが消え、自分の思いを素直に書くことができました。今まで、資料に沿って、登場人物の思いを考えさせたり、行動の理由を考えさせる発問はよく目にしてきましたが、自分の心に浮かんだ気持ちを書くことで、自然と気持ちが資料から自分の方へ向いていたという気づきがありました。

 そして、いのちの授業をするにあたり、「体験」が大切だということも分かりました。鈴木中人さんのお話では、ご自身の経験と、娘さんである景子ちゃんのことを優しく、柔らかい調子で、そして、親より先に命を断つことを決してしてはいけない、ということを強く、訴えかける口調で、おっしゃっていました。

 道徳の教科書の文字を読むだけでは知ることのできなかった気持ちが、わたしの中に残っています。体験ってこういうことなんだと思いました。
子どもたちは、まだ「生死」ということについて実感が薄いからこそ、道徳の授業や、講演を通して、この、「心が動く体験」を積み重ねることが重要だと知ることができました。

 今日、模擬授業と、講演を受けて私自身が強く感じた心の動きを、子どもたちにも体験させられるような授業をいつかできるようになりたいです!今日もとても良い学びをさせていただき、本当にありがとうございました!(高橋)

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 こんにちは。4期生の竹内です。今日は先日参加させていただいた「いのちの授業」づくり実践セミナーについて書きます。今回のセミナーでは、玉置先生と山田先生が鈴木中人さん著書の「いのちの授業」を扱った道徳の模擬授業を行いました。

 玉置先生の模擬授業では、最後のゆさぶり質問が特に印象的でした。授業の始めには「本の中で鈴木さんは『いのちは〜ものではない』と述べている。〜の中に入る言葉について考えてみて」と考えさせる機会がありました。私は「いのちは(ずっとある)ものではない」と考えましたが、実際の本の中には「いのちは(自分だけの)ものではない」と書かれていました。

 鈴木さんはなぜこう書かれていたのかを考え、範読後には「鈴木さんがなぜこう書かれていたのかは分かりましたね。では、あなたは『いのちは自分だけのもの』と言う子に対してはどんな声かけをしますか?」というゆさぶり質問が出されました。この質問が私は印象的で、「自分がいなくなることで家族や周りの人が悲しみ、影響を与えるから」としか言うことができませんでした。

 和田先生は玉置先生の授業を見た後に、この授業は自分との対話の時間を大切にしている、答えは自分の心の中にしかない、とおっしゃっていました。自分の中で答えを持つことが道徳では大事なことだと思い、私は「これが国語ではなく道徳の授業なんだ」と学びました。今回は時間の都合上全体的に話し合う時間はありませんでしたが、45分の授業なら玉置先生が理想とおっしゃる雪がしんしんと降り積もるように言葉を重ねていく授業になっていたのではないかと思いました。

 山田先生の模擬授業では、景子ちゃんが学校に行く理由ついて焦点が当てられました。私がもし余命半年と言われたら学校には行かずに、好きなことをやって過ごすと思います。その中でも学校に行くこと、宿題をやることを選んだ景子ちゃんはなぜか、それらをすることで生きていることを実感していたのか。P4Cという話し合いの中から、景子ちゃんは生き抜いている。やりたいことをやる。景子ちゃんは死ぬことを考えるのではなく、当たり前のことを当たり前にやり、毎日を必死に生き抜いていたのだと思いました。山田先生の模擬授業からは自分の人生の使い方を考えさせられる授業となりました。

 「いのちの授業」づくり実践セミナーに参加して、内容は難しかったですが、3時間の中身は濃い時間でした。このセミナーを通して、いのちの大切さについてどのように子どもたちに考えさせていくかを学ぶことができました。玉置先生を始めとする関係者の皆様ありがとうございました。(竹内)
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