5月12日教師力アップセミナーに参加して(加藤・酒井・遠藤)

画像1
 こんにちは!4期の加藤奨基です。今回は5月12日に行われた教師力アップセミナーの、多賀一郎先生からの学びを記事にさせていただきます。

 多賀先生はヒドゥンカリキュラムについて有名な先生であるとお聞きしており初耳なお話がたくさんだったのですが、特に印象に残ったものを2つピックアップしていきます。

 まず、多賀先生のお話の「意図せず伝わってしまうヒドゥンカリキュラム」として、「使いやすい子どもばかりに頼んでしまう」というものがありました。教師でなくとも人に何か頼む時に、ついやってしまうことだと思います。しかし、やりすぎてしまうと、次の年にその子がいじめられる可能性にも繋がると聞き驚きました。

 確かに、自分の経験の中にもそういった先生がいて、周りの子には「あいつがやってくれるからいいや」という空気がありました。クラスで決め事をする時などにはいつも全体が消極的な雰囲気だったので、居心地が悪かったことを覚えています。また、多賀先生は何か子どもに頼んだ時に「えー!」という子にも頼むことが教育である、とも仰っていました。使いやすい子どもだけでなく、やんちゃな子などにも満遍なく頼むことで雰囲気の良いクラス作りをしていきたいです。

 次に、授業が始まる第一声の、直前の子どもの空気を読む、ということです。これは特になるほどと思いました。前の授業で叱られて沈んだ雰囲気の子どもや、夏の暑い日に体育をしていた子どもに「教科書開いて」と言っても聞いてもらえるはずがありません。3分ほど時間をとってお茶を飲ませるなど、子どもたちの雰囲気を的確に読み取ることがその後の授業をより良くしたり、子どもとの関係性を築く布石になるのだと学びました。まるでデートのようだと感じました。

 ヒドゥンカリキュラムについてはゼミやセミナーでいくつか学んでいたのですが、今回のようにしっかりと具体的に学ぶ機会はなかったのでとても勉強になりました。また、多賀先生は保護者会での話題などもお話しして下さったので、来年に向けた知識を蓄えることもできました。多賀先生、玉置先生をはじめとするセミナー関係者の皆さん、ありがとうございました。(加藤)

***

 まだまだ花粉と戦う5期生の酒井です(笑)。私が今回の教師力アップセミナーで特に印象に残っていることは2つあります。

 1つ目はチャイムがなったからと言って子どもたちが勉強モードに切り替わるわけではない、というものです。思い返してみると自分も小学生時代、なかなか授業と休み時間の区別がついていなかった気がします。自分ができていかなかった経験があるのにそういった子どもたち気持ちへの心配りに意識がいっていなかったのではっとしました。例えば夏暑い中体育としてきた後の子どもたちに授業開始前にうちわタイムを設ける等ささいなことでも切り替え時間を作ってあげられるかあげられないかで、その後の指示の通り具合も変わりそうだと感じました。

 2つ目は“人は関係性がないと話を聞かない”という言葉です。多くの人はたくさんある音から自分で聞きたいと思うものを選んでいます。つまり聞くことは心が決めているのです。誰かに向かって話せばそれが相手にとっての「聞いた」になるとは限らない。ともおっしゃっていましたが、たしかにそうだなあと感じました。自分の思いや願いを伝える時も、単純にやってほしいことを指示する時もこのことを頭に入れていくと良さそうだと感じました。子どもたちからみて○○先生の話は聞かなきゃ!と選んでもらえるような、信じてもらえるような、教師をめざそうと思いました。

 このセミナーの前まで正直ヒドゥンカリキュラムという言葉をほとんど理解していませんでした。分からないことだらけだったから、学びも多くもっともっと多賀先生のお話を聞きたいと思うほどでした。意識しない間に出た対応や身なりなどで子どもたちが解釈して学習したり、子がその感じた学びを保護者の方に話したりする可能性があることを踏まえて、自分の特性を理解し自分には伝えきれないこと自分だから伝えられることを把握したうえで指導にあたることが大切だと感じました。

 時間がたった今も鮮明に思い出せるくらい、今回もまた自分にとって大変有意義なセミナーでした。素晴らしいお話をありがとうございました。(酒井)

***

 こんにちは!五期生の遠藤です。今回は、5/12に行われた教師力アップセミナーの中で学んだことについて書きたいと思います。

 多賀先生のお話の中にはとてもリアルな子供達の姿が沢山出てくる為、知らなかったことばかりで終始感動していました。中でも、子供は、チャイムが鳴るとブレーカーが落ちたように授業モードから解き放たれてしまうというお話がとても印象に残りました。遅刻するな、時間を守れと言っている先生が、チャイムが鳴っても平気で授業を延長していては、その言葉に説得力はありません。きっと誰でも小学生の頃は。延長する授業が嫌いだったはずですが、教える側になった途端、つい到達目標の方を優先してしまいがちです。その時には、こうした自分の「時間を守らない姿」を子供達は見ているんだ、という意識の元、延長を踏み止まり区切りをつけるよう心がけたいです。

 もう一つ、「気づかないままに伝わってしまうヒドゥンカリキュラム」のお話のなかで、子供を貶める笑いは教室に必要ない、と多賀先生は仰っていました。このことを痛感するような出来事が、私が小学生の時にありました。算数の時間にとある男の子がマッチ棒を使った問題を解こうとした時、担任の男の先生が「〇〇くんがマッチ棒みたいだね。」と言ったのです。その子は痩せていて坊主頭だったので、その外見からそう言ったのだと思います。クラスのみんなが笑い、次の日から彼のあだ名はマッチ棒になりました。先生の言動を見て、子供達も「あの子、からかっても良いんだ!」と思ってしまった、典型的なパターンだと思います。

 自分は今、多賀先生からお話を聞けてその怖さについて知ることが出来て、本当に良かったです。クラス全体が前向きになれるような、楽しい笑いのある授業作り、学級作りを目指していきたいです。

 多賀先生のお話を聞いていると、教師は自分が思っていた以上に四六時中子供に見られているのだということを感じました。子供達に恥ずかしくない背中を見せられるような教師になる為に、まだまだ学んでいきたいです。素晴らしいセミナーを開催してくださった多賀先生、こうした機会を与えてくださった先生方、本当にありがとうございました。(遠藤)

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30