記憶に残る児童からの一言(長谷川)

 沢山の楽しみと、ドキドキを胸にして、スタートした小学校実習。

 私は初日から「早く多くの児童と繋がること」と「笑顔」を大切にした4週間にしようと心に決めました。そのためにも、まずは私から1人ひとりとアイコンタクトをとって笑顔で正門に立ち挨拶をすること、名前を早く覚えること、そして多くの児童とコミュニケーションをとることを心がけました。

 これらを毎日意識して、児童と接することで実習終盤では、児童からたくさんの素敵な言葉がけをしてもらうことができました。今回はその中でも3つを紹介します。

 1.「朋美先生、いつも授業頑張ってたから、いつもみたいにやれば大丈夫だよ、しっかり聞いてるね!」
 この言葉は、研究授業で緊張している私を見て、児童が声をかけてくれた一言です。児童が、私のいつもの頑張りを認めてくれたのかな、と感じ取ってもいいようなくらい、今でも忘れられないとても心温まる一言です。1人ひとりの児童と真剣に向き合うことで、いざという時、子どもたちはパワーと視線を私に送って助けてくれました。

 2.「大丈夫だよ!朋美先生は、毎日朝の会で色んな話をしてくれたの覚えてるよ。その時、私たちにしっかり、話せていたよ。落ち着いて!」
 この言葉は、実習最終日に全クラスTV放送でお礼の言葉を言う前に、児童が言ってくれた一言です。この時も、全クラスに流れるTV放送ということで少し緊張していました。しかし、そんな緊張を吹き飛ばして、今までやってきたこと全てを自信に変えることができた一言です。私は朝の会で、どんな話のネタで話すと児童に分かりやすく伝わるのかを考え、毎日真剣に話していたつもりでした。そんな姿をしっかり見てくれていて、私の思いが児童にも伝わっていたんだと気づき、今まで真剣に話をしてきて良かったなぁ、と感じた瞬間でした。そして、時には私の話したことによって、児童の行動に変化が現れました。この時、教師の言動は子どもにとって大きな影響を与えるものだと実感しました。また、同様に児童の言葉は、私の原動力となり、実習中何度も彼らのたくさんの言葉がけによって助けられました。今思えば、私の方が児童に支えられていたことに気づき、沢山学ばせてもらいました。

 3.「朋美先生に『ありがとう』って言った?」
 さらに、もう1つ。これは、直接私に言ってくれた言葉ではありませんが、とても心を打たれたような気持ちになる言葉でした。この言葉は、私ともう1人とのやり取りを側で見ていた児童が、放った一言です。私のとった行動に対して相手の人が『ありがとう』のお礼の言葉を言っていないことに気づいた児童が、この一言を私の相手に対して言ってくれました。私は児童の観察力の鋭さと、それを自ら注意する姿に感心しました。そして、児童はどんな時でも周りを見ているのだということを改めて感じ、こんな素敵な行動をとった児童に心の中で拍手をしました。

 最後に、4週間という実習の中で、正直なところ嬉しいことばかりではありませんでした。もちろん、大変だったこと、辛かったこと、上手くいかないことも沢山経験しました。しかし、どんな時でも子どものために、目の前の児童と全力で関わりました。時には、少しものごとの見方・考え方を変えてみることで、本質が見えたり、新たに分かったりすることもありました。これら全ては、教師になるにあたって私の良い経験になると思います。壁にぶち当たった時こそ、頑張りどきです。この気持ちを大切に中学校実習も学びある4週間にしたいと思います。(長谷川)

※写真は実習中の私の姿です。担当の先生が撮ってくださいました。
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