12月4日 ゼミ模擬授業記録(安部)

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 こんにちは。4期生の安部です。2回目の模擬授業をやらせていただきました。学んだことを書きたいと思います。

 私は今回、小学校5年生を対象に、「お客様」という資料で道徳の授業を行いました。

 この教材は、
・きまりを守らないと周りにどのような迷惑がかかってしまうのか
・お客様としての権利がある一方で、守らなければならない義務があるということ
 について考えさせる教材でした。

 私は教材研究をする上で、きまりはきまりだから守らないといけない、ということに止まらず、きまりを守ることで、周りの人たちみんながが気持ちよく過ごせるようになるということを実感してほしいという思いを込めていました。

 そこで、中心発問をよく考え、模範に示してある中心発問とは全く異なるものにしました。これで、子どもの心にストンとおちる授業ができるだろうと自信をもって授業に臨みました。

 しかし、実際にやってみると、子どもたち一人一人が考えていることは様々で、予想外の意見も出てきました。そのような意見をどのように整理し、束ね、次の展開にもっていけばよいのか分からなくなってしまいました。ちょうど時間がきてしまうということもありましたが、「行き詰まってしまいました。」という言葉が思わず出てしまいました。

 模擬授業の後、ゼミ生からは2つの指摘をいただきました。

1.中心発問で、今まで女の子の視点だったのが、女の子と男の人を見ている人(第三者)にいきなり視点が変わってしまったため、意見が出にくかったのでははないか

2.女の子の視点ではなくて、きまりを守れない男の人に寄せて考えれば、もっと心情を考えやすかったのではないか

 とても納得させられるアドバイスでした。教材研究をしていると、どうしても一つの方向でしか展開を考えられなくなってしまい、一つの展開に凝り固まってしまいます。こうしてゼミ生に新たな展開案を出してとらえると、とても勉強になります。ありがとうございます!

 玉置先生からは以下の助言をいただきました。

 行き詰まってもいい。ピンチはチャンスだと思いなさい。男の人に声をかけられない、という意見が出てくるのは子どもの正直な思いが出ているということ。様々な子どもの意見が出てきて、自分の中で整理ができなくなった際にはそれをそのまま子どもに伝えればいい。子どもと一緒に考えていくうちに、徐々に出てきた意見が整理され、展開が見えてくる。

 子どもの意見をうまくまとめられず、次の展開にもっていけなかったことをとても悔やんでいた私にとって、救いの言葉でした。

 授業の後、もう一度研究室で先生に相談をさせていただきました。私は子どもとやりとりをする中で、これは困った、まとまらないと思ったときに、自分でなんとかしなきゃと考えすぎてしまうことがわかりました。特に道徳の授業では、いくら教材研究をしていても、実際に子どもと授業をする中で、見えてくるもの、新たな展開というものがあると思います。そこをすごく実感させられた今回の授業でした。

 模擬授業の発表は今回が最後でしたが、授業の内容以上に多くのことを学び、教師としての在り方をもう一度考え直すことができました。親身になって話を聞いてくださった玉置先生には本当に感謝をしています。

 玉置先生をはじめ、授業を受けてくれたゼミ生のみんな、ありがとうございました。(安部)

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