12月7日 授業深掘りセミナー&教育と笑いの会に参加して(安部・小谷川)

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 こんにちは。4期生の安部と、準ゼミ生の小谷川です。先日、教育フォーラム、教育と笑いの会に参加させていただきました。学んだことを書きたいと思います。

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 こんにちは。4期生の安部です。私は先日、ゼミの模擬授業で道徳をやらせていただき、あまりうまくいかなかった経験があります。ですから、今回の山田貞二先生の授業がとても楽しみでした。

 対象は小学校低学年、資料は「かぼちゃのつる」でした。この資料は、かぼちゃさんがみんなの言うことを聞かずにどんどんつるを伸ばしていって、最終的にトラックにつるを切られてしまうという内容です。

 学んだことはたくさんありますが、ここでは2つに絞って書きたいと思います。

 まず、1つ目は、自然にかぼちゃさんの気持ちになって、考えられたということです。この話を聞いたときに、多くの人が感じるのが、「かぼちゃさんは悪い、かぼちゃさんみたいにはなりたくない。」というような感情だと思います。

 しかし、この授業はものの善悪を判断するものではありません。わがままを言わず、節度や節制を守った生活をするためにはどのようにすればよいかを判断する授業です。山田先生は最初の発問「かぼちゃのことをどう思いますか。」で話し合いのテーマを見つけさせ、それ以降はかぼちゃさんと自分を重ね合わせられるような発問、授業展開を工夫されていました。私たち大人でさえも、自然にかぼちゃさんの気持ちに入り込めたこと、本当に素晴らしいと思います。自分が子どもたちに実際に授業をする際にも、子ども一人一人の最後の振り返りから、自分ごととし捉え、考えられているか、それを基準に自分の授業を評価したいなと思いました。

 2つ目は、役割演技で子どもの言葉を引き出すということです。以前、玉置先生は「役割演技はあまり意味がないのではないか」ということをおっしゃっていて、子どもからしたら演技をする楽しさというだけで、あまり意味がないかもしれないな、ということを私も感じていました。

 しかし、山田先生が今回された役割演技は子どもの本音が引き出されていて、とても意味のあるものだということを感じました。先生が今回、実践されていたのは、かぼちゃさんの気持ちを直接問う、インタビュー式でした。これは初めて見た方法でしたが、子どもが素直に気持ちを引き出せる、とても良い方法だなということを感じました。

 私自身、最近、道徳の授業で悩んでいて、どれだけ準備をしても、授業後にどこかすっきりしないのはなぜだろうとずっと悩んでいました。しかし、最初に山田先生がおっしゃっていた「道徳はLiveである、目の前の子どもと一緒に考えるスタンスでいくのが大切」という言葉が全てを解決してくれたような気がします。自分の中でまだまだ研究が必要な道徳ですが、最終的には目の前の子どもと一緒に考えていくという考え方を根本に置いておきたいと思います。

 教育と笑いの会ではたくさん笑って、学びもありました!長丁場の1日セミナーでしたが、とても充実した時間を過ごすことができました。

 玉置先生をはじめ、関係者の皆様、ありがとうございました。(安部)

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 こんにちは、特別に参加させていただきました、教育学部4年の小谷川です。今回は12月7日にありました教育と笑いの会について書かせていただきます。

 午前の山田貞二先生道徳の授業は私たちゼミ生が生徒役として参加しましたが、小学1年生向けの教材であったのにもかかわらず、とても考えさせられるような授業になっていました。なぜそのような授業であったかにはいくつかの授業のポイントがあったのですが、一番に多角的に場面を捉えさせてから具体的な解決策を考えさせていたからであると思います。

 道徳の授業では自分自身に置き換えて考えようとしても、やはり教材の主人公の行いと自分は分けて考えがちであり、これは善い行い、これは悪い行いと善悪に簡単に仕分けて綺麗事で終わってしまいます。なので今回の道徳の授業での善悪を混ぜ合わせ、多角的に心情を捉えさせる方法はとても道徳的に感じ、教材の見方について学び得ることができました。悪者の心情に焦点を当て、悪者は悪者扱いをされているだけで真っ直ぐな思いがあるという意識をもたせることによってこんなにも教材の見方が変わるものなんだと感じました。これからの教材研究にその意識を取り入れていきたいと思いましたし、また今まで扱ってきた教材も違う解釈で見れるのではないかと思ったので、見返してみようと思います。

 またこのような心情を捉えさせてから具体的な解決策を考えるというのが国語にはない要素であると思います。これによって登場人物を自分の中に落とし込むことができるので、ゼミ生である私たちもとても深く考え込んでしまいました。とても道徳の授業をすぐにでもしたくなるような、本当に学びの多い模擬授業を受けることができました。

 午後では教育と笑いについて色々な話を聞くことができました。教育には笑いは必要なのか、それについての先生方の話し合いはとてもおもしろく、様々なエピソードも聞けて、笑いもありとても楽しかったです。

 私自身学校であったり部活であったり、様々な場所に所属してきましたが、先輩後輩など関係なくくだらない話を多くしてしまいます。たまにゆるすぎるのではと思う場面もありますが、そのおかげかどこのグループよりも打ち解けあっていて、お互いが素直に意見を言い合えるという雰囲気が形成できています。他のグループの子から仲良くてなんでも言い合えて謎に団結があって羨ましいという声をよくもらったりします。そのような内容がシンポジウムの中でも取り上げられており、今まであまり意識はしてこなかったのでとても納得しました。

 笑いは様々なことに影響を与え、信頼関係を構築させていく柱となるものであると改めて思いました。きっちりしっかりやっていくことももちろん大事ですが、少しくずれたやわらかく温かい笑いがある場所こそが本当の自分の居場所になっていくのだなと思います。自分だけではなく、周りの人もここが居場所だなと思えるような温かい笑いの絶えない雰囲気をこれからも大切にしていきたいと思いました。

 とても多くの学びを得ることができました。ありがとうございました。(小谷川)
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