2019年11月23日24日・UD学会からの学び(竹内)

 こんにちは。4期生の竹内です。私は先日、筑波大学附属小学校で行われた日本授業UD学会全国大会に参加させていただきました。

 今回はそこで見させていただいた、森本先生による算数授業の検討会について書かせていただきます。

 まず始めに森本先生の授業を見て、4月から教員になる私は、日々の授業の流れから教師の発言や発問の意図を読み取って発言をする子どもの姿に感動し、このような学級で授業ができるように指導をしていきたいと思いました。また、検討会での発言を記す上で、どのような授業だったのかを説明した方が、伝わりやすいと思いますが、正確に伝えるのは難しいので、行われた授業を軽く説明させていただきます。

『カードが○枚のとき、あたり?はずれ?』

 授業の流れは、「1、2」「1、2、3」「1、2、3、4」と連続する数字が書いてあるカードがいくつかあります。出た数字の数を足して、出た数字の個数で割ります。例えば、「1、2、3」なら出た数字の数は1+2+3=6、個数は3個なので6÷3=2となります。同様に、「1、2、3、4」なら1+2+3+4=10、個数は4個なので10÷4=2あまり2となります。そしてここでは、割り切れたら「あたり」あまりが出たら「はずれ」としており、「あたり」か「はずれ」かを求める授業でした。

 また、授業の進め方は2個のとき、3個のとき、4個のときを順に考えていきました。そして、最後に5個の場合、6個の場合と増やしていったときを各自で考えていき、ある子の「真ん中の基準があれば割れる」という発言を基に「2で割り切れる個数の時は、はずれで、割り切れない個数の時はあたり」と一般化したものを授業のまとめとして終えました。

  田中先生、盛山先生からのご指摘は次の通りです。

<田中先生>
・気づいた子、聞く子の上下関係を作らない。
→気づいた子の考えを聞く子に予想をさせる。授業を遠足に例えると、先頭を歩く子に勝手に信号を渡らせてはいけない。授業展開をする上で、教師は勝手に子どもを進めさせない。

・板書を統一する
→7.8のときに7+8=15、15÷2=7あまり1
9.10のときに9+10=19、19÷2=9あまり1
と板書をするならば、
3.4.5のときも3+4+5=12、12÷3=4と書くのではなく12÷3=3あまり3と統一させるべき。

<盛山先生>
・出来る子主体の授業
→3枚の時には成り立つことを様々な子の言葉で深めていこうとしたけど、1人の子が言ってしまった。子どもは言いたがるので、何を言うのかを確認するべき。言ってしまった子の発言についてこれない子もいた。

・教師の発言の統一性
→全体的に雰囲気は良かった。しかし、最後の発問について、最初は「自分の好きな数を調べようよう」と言ったのに、ある子が「基準があれば」という発言に教師が付き合ってしまった。そこは最初に出した指示に従わせるべき。

・子どもの考えを把握するために
→多様な学びを生むためには、子どもの考えを基準させ、何を考えているかを見る。


 授業者である森本先生は、検討会で「どうにかして子どもの言葉で伝わらせたい」と述べていました。私はこれまで、良い授業とは教師が分かりやすく説明し、教師主体で進めるものだと思っていました。しかし玉置ゼミで勉強していく中で、良い授業とは教師主体で進めるものではなく、子どもの発言や活動を主体として進めていくものだと考えが変わっていきました。

 森本先生の授業に限らず、この2日間で授業見させていただいた先生方の授業には「子どもの活動や発言」が大切にされていました。今の自分には到底、真似が出来ないような授業を見ることで、「自分もいつかこのような授業をしたい!」と熱意が増した2日間となりました。教師としての仕事は、楽しいだけではなく、辛いときもあると思います。しかし、そういった時にこそ、この熱意の中で、記されているゼミでのノートや記事を振り返りたいと思います。玉置先生、加藤くん、米満くん2日間ありがとうございました。(竹内)
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