2月8日教師力アップセミナー(山本良和先生)での学び(長谷川・二村)

画像1
 こんにちは!5期生の長谷川と二村です!今回は2月8日に大口中学校で行われた教師力アップセミナーについて書かせていただきます。

************

 こんにちは!5期生の長谷川です。2月8日の教師力アップセミナーで、山本先生に算数授業の「しかけ」と「しこみ」のテーマのもと、模擬授業をして頂きました。山本先生は授業の中で「観客をつくらない」ために、沢山の「しかけ」や「しこみ」を実践してくださったので、その中の2つをまとめます。
 
 まず、山本先生は授業の中で観客を作らないために子どもに「決定させる」指示を何度も出していました。決定することで自分の意見と違う人がいれば、話し合う必要があります。決定することで、自分の主張を相手に伝えたくなります。子どもたちに、決定させることで必然的に話し合いがしたくなる環境を作り出していました。

 また、決定したことは挙手をして意思表示をする場を設けていました。そして、番号を選択する発問であれば、番号順に聞いていくのではなく、一斉に自分の思う番号を指で表示する方法をとります。そうすることで、思考をせず、なんとなく他人の意見を合わせて手を挙げることはできなくなり、自分で決めざるを得ない環境を作り出していました。

 子どもは、授業の内容に興味がなかったり、分からなくなったりすると、なんとなく手をあげとけばいいか、という気持ちになると思います。私は、そのような子どもをそのままにしておくのではなく、まずは、自分で決定させて授業に巻き込みたいと思います。そして、教師は子どもたちが決定したことを通して、意思表示や発表、仲間と話し合いをする場を設けて自然と授業に参加できるような環境を作り出すことが必要だと感じました。

 次に、山本先生は「NOボイス」という、しかけをすることで、子どもが聞きたくなる演出を行っていました。これは、声を出さず、ジェスチャーのみで発表を行う方法です。黒板の前に出た発表者は話すことなく、必死になって動作で何かを伝えようとします。そのため、聞く側としては、しっかり見なきゃ!え、何を言っているのか分からない!聞きたい!知りたい!という気持ちになります。人間の心理を上手く使った授業技術だと感じました。また、NOボイスにすることで、言葉だけの発表で分かったフリをしている子どもを作らないようにすることができたり、さらに、子どもたちに追体験をさせることができたりします。私は数学の問題が解けた!分かった!という爽快感がたまらなく好きです。追体験とは、この感覚を全員に体感させることができるようになるのです。山本先生は、まさに、この体験や瞬間こそ、算数が楽しくなり、算数が好きになるきっかけに繋がるのだと仰っていました。

 1つひとつの指示や「しかけ」「しこみ」の裏には、しっかりとした意図があり、そのような意図があったのか!と感じることばかりでした。常にワクワクが止まらなく、もっと授業を受けたい!と思える素敵な模擬授業や、セミナーに参加させて頂けたことに感謝します。山本先生、関係者の皆様、ありがとうございました。(長谷川)

************

 こんにちは!5期生の二村です!2月8日に行われた教師力アップセミナーの講演について書かせていただきます。

 今回は山本良和先生がしかけとしこみをテーマに算数の模擬授業と講演をしてくださいました。

 小学生の頃から算数がとても苦手だったので、山本先生の模擬授業で生徒役をやらせていただけると聞き、どのように引き込まれていくのだろうととても楽しみにしていました。

 山本先生は子どもに意見を聞く時、YESかNOを体を使って丸バツで表現させたり、数字が書けたら起立させ、書いた数を表現させるなど、自分の意見を決定させる場面をたくさん作られていました。それにより子どもたちに授業に参加していることを自覚させ、お客さんを作らない授業をされていました。

 また子どもの様子を口に出しているのがとても印象的で、「今うなずいたね」「私を見たね」「〇〇さんと〇〇さんは何か話し始めましたよ」「左の方を指さしてますよ」など細かい動作も見落とさず、子どもの様子を見て全部発問につなげていました。山本先生が子どもと子どもをつなぐ役目をされていて、先生自身は多く話さず、子どもたちの言葉を大切にして授業を展開されていました。何気なくしていることでも、それを行うために、子どもたちの様子をよく見て少しの反応も見逃さない観察力があるからこそだと感じました。

 最初に自分の意見を決定させることをきっかけに子どもたちは問題意識を持ち、相手に伝えたい!と自然と話し始めていました。これが主体的な対話であることを学び、しこみをすることで必然的にその対話を生み出している山本先生の技術力を体感し、私もこういう授業ができるようになりたいと強く思いました。

 実際に受けてみて、自然と隣の人に話したくなる感覚がとても楽しく、ワクワクした感情が終始収まりませんでした。他の人の考え方を追体験する過程が今までの自分の中にはなくすごく新鮮でした。また追体験をすることで、その人の考え方を知りたい!聞きたい!と自然となるのを実感して、このように聞きたくなる場を演出する方法もあることを学びました。素晴らしい授業をしてくださった山本先生、とても貴重な機会を設けてくださった関係者の皆様ありがとうございました。(二村)
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30