〇〇の秋(酒井)

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 こんにちは。5期生の酒井です。この頃朝晩がとっても涼しくなってきて秋を感じつつ、おいもや秋刀魚、栗など秋には美味しいものがあるのでわくわくしています笑

 では、今回は心を動かされた絵本について書かせていただこうと思います。タイトルは「ヤクーバとライオン」です。1は勇気、2は信頼というテーマで書かれています。

 実は、岐阜聖徳学園大学の教授である水川和彦先生の研究室を訪れた際、紹介してくださったのがこの本との出会いでした。はじめ表紙の絵を見た時正直怖そうだなあと思いました。しかし読み進めていくと心のがあたたまるそして、考えさせられる内容がぎゅっとつまっていました。

 ぜひ読んでほしいのでここに詳しいストーリーは書きませんが、信頼の方の見せかけの格闘のシーンはとくにぐっと来ました。見ていたライオンや聞こえていた人々にはわからない2人だからこその行為だったのだろうと感じました。ライオンと人は言葉でコミュニケーションができるわけではありませんが、お互いを尊重しあう態度だったからこそあのような信頼関係が築かれたのかなあと思いました。

 お話の最後、主人公のキブウェは村から去ってしまいます。彼はどうなったのでしょうか。イメージがなかなか湧きませんがきっと、心の中にヤクーバが生き続けたはずです。またヤクーバの心にもキブウェが生き続けていると私は思っています。

 さて、この絵本の読みどころは本文だけではありません。翻訳者のあとがきまで読むとまた違った後味になります。さらに、1だけでなく2も読むとさらに違う気持ちになれます。本当の信頼とはなにか、本当の勇気とはなにか数ページの絵本でこんなにも深く考えさせられるとは夢にも思いませんでした。1と2と行ったり来たりして何度も読み返したくなる作品です。読みながら、22歳の私が読むのと5年後10年後の私が読むのとでもきっと違う解釈をして、違う気持ちになっているんだろうなあとも思いました。

 外に簡単に出かけられなくても、本は読んでいると色々な経験をさせてくれます。活字がたくさんの本ももちろんですが、絵本も手にとって多くの作品と出会い、自分の糧にしたいです。卒業までに読みたい本がたくさんあって、うまく時間をつくってよみきりたいと思っているので今年の秋は「読書の秋」になりそうです。(酒井)
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