愛される学校づくりフォーラムに参加して(1)

画像1
 2月6日(土)に東京品川で開催された愛される学校づくりフォーラムに参加させていただいた。まずは午前の部での学びをまとめたい。

 午前の部は公開研究会と題し、学校に関わる様々な方が4つのテーマの提案・協議が行われた。

 1つ目のテーマは授業の見方について。私はできる限り前から子どもの姿を見た方がよいのではないかとただ漠然と考えていたが、先生方の見る場所やタイミングについての意見を聞くうちに、何が正しいのか分からなくなった。子どもの表情も見たいが邪魔になることがある。教師を見ると子どもの反応が捉えきれない。最後までどこを見ればいいか自分の中で結論は出せなかったが、ひとつ印象に残ったのが「子どもに学びが生まれているか」という言葉だ。「授業の目的は子どもに力をつけること」と大西先生のお話にあったように、学びがなければ子どもに力はつかない。授業の中での子どもの変容を見つけ、力をつける授業になっているかを確かめるのが1つの授業の見方だと感じた。

 2つ目のテーマは若手教師の力を高め方。中堅とよばれる世代の先生方が少ないということを知り、私たちの世代が早く力をつけていくことの必要性を感じた。リーダーシップを発揮し、ゼミのようにともに学ぶ習慣を教員になっても忘れないようにしたい。

 3つ目のテーマは「チーム学校」の機能について。私の勉強不足で分からないことが多くまだ実感は沸かなかったが、大切なことは教員が協働していくこと。そして、先生だけでなく、保護者や地域の方とも手を取り合い子どもを見ていくことだと学んだ。

 最後のテーマは授業における「真のICT活用」について。ICTの活用について様々な意見が飛び交う。私は1人1台タブレット端末を2020年までに導入するのは無理ではないかと考えているので、BYODという考えが頭に浮かんだ。自分のスマートフォンやタブレットを学校に持ってこれば、予算はそこまでかからない。もちろん故障などのトラブルへの対応、持っていない子どもへの補助など考えなければいけないことは多々あるが、環境を整えるのには1番早い策だと考える。私が小中学生の頃にはまだ携帯電話を持っている子の方が少なかった。しかし、たった10年で今やほとんどの子どもがスマートフォンを持っている。「教具から文具へ」という言葉がぴったりなのではないだろうか。ICTの活用については教員を目指す上で今後も考えていかなければならない課題だと感じた。(松井)

たかが掃除されど掃除

画像1
 以前、私の卒論研究にと、玉置先生にある本を勧めていただきました。それは家本芳郎先生の『掃除サボリの教育学 たかが掃除されど掃除』という本です。

 その中で一番印象に残った言葉は、「指導とは、やる気にさせること」です。

 私はこの言葉を知って、今まで自分が考えていた「指導」は本当の指導ではなかったのかもしれない、と思いました。私は、「指導」とは、子どもたちが考え、行動できるように、多くのことを教えることだと思っていました。

 しかし、家本先生の言葉をもとにすると、「指導」とは、子どもたちにやる気が起こるような、声かけや行動をしたり、活動を考えることだと考えられます。

 家本先生は、本の中で、「どうしたら罰を与えずに、すすんで掃除をする気にさせることができるのか。それを考えるのが、教師の仕事である指導のおもしろさなのである」と述べています。これは掃除だけでなく、その他の生活指導や、授業においても言えることです。教師になることができた時には、このことをまた思い出したいと思います。(牧野)

『いのちの授業』を参観して

画像1
 2月2日(火)、小牧市立北里中学校にて『いのちの授業』を参観させていただきました。私は以前、一宮市立尾西第三中学校でも同様の授業を参観させていただきましたが、生徒が変わることで全く違った授業を見ることができました。

 まず玉置先生が行った授業では、前回同様に「心に汗」「想像」をキーワードに、とにかく生徒の意見を認め、わずかなつぶやきもしっかり拾い、本当に発言しやすい雰囲気を感じました。そんな働きかけもあり、前回よりも生徒の発言する様子が多く見られました。また、生徒からは「命は弱いもの」という初めて聞く意見もあり、考え方が様々であることに改めて驚きました。

 次に山田先生が行った授業では、冒頭で命について考えることを押さえ、グループ交流の時間を設けるといった、生徒に合わせた授業のペース配分は、生徒に考える時間があって良いと思いました。特に深堀りされていたのが、「小児がんになったケイコちゃんが幸せだったかどうか」という発問があった場面です。私は賛成が多いと思っていましたが、意外と反対も多く、直感的な思いも知ることができました。

 こうして『いのちの授業』を参観して、玉置先生も山田先生も生徒の意見をしっかりと待った上で授業を進め、感情移入ではない自分の思いが添えられていました。資料を上手く使い、最後には鈴木さんの感動的なお話もあり、そういった「リアルさ」が道徳に必要であることがよく分かりました。将来教壇に立つ時に、ここで学ばせていただいたことを、少しでも生かして授業ができるようになりたいです。(佐藤)

「いのちの授業」を参観して

画像1
 2月2日、小牧市立北里中学校で行われたいのちの授業を見させていただきました。

 1時間目の玉置先生の授業では生徒たちにより具体的に答えさせる場面がありました。ある生徒が発言した「日々の生活を受実させる」という言葉に対し、「具体的にどういうこと?」という声をかけていらっしゃいました。

 私がもし授業をしていたら「そうだね。とても大切なことだね」と言って終わってしまったと思います。しかし、玉置先生が声をかけていらっしゃる姿を見て表面的な言葉をとらえるだけではダメだと思いました。具体的にどういうことかを考えることで、より自分の生活とのつながりの中で道徳について考えられるのだと思いました。具体的に考える中で友だちのこと、感謝の気持ちをもつこと、自分の好きなことを頑張ること…と広がっていくのだと分かりました。さらに玉置先生は「具体的にどういうこと?」と問いかける前に「難しいね」という声をかけていらっしゃいました。先生も一緒になって難しいことだと感じ、一緒に考えていくことも大切だと思いました。

 そして、私は授業終盤にある生徒が発言した「命は弱いものだ」という言葉が忘れられません。私はこの言葉を聞いた時、はっとさせられました。飾られていない、中学1年生らしい、素直な言葉だなと思いました。かっこいい言葉を並べるだけの道徳ではなく、自分の言葉で自分の考えを伝えられる道徳の授業ができるようになりたいと思いました。

 3時間目は山田先生の授業を見させていただきました。
 
 山田先生の授業の中で一番心に残っている言葉は「ケイコちゃんの6年の命は幸せだったかどうか?」という発問です。私の予想では幸せだったという意見の方が多いと思っていました。もし私が中学生でこの授業を受けていたら、ケイコちゃんは幸せだったと答えると思います。しかし、生徒たちの中には幸せではなかったかもしれないと考える生徒も多くいました 。みんなが「きっとケイコちゃんは幸せだった」と答たとしたら、それで終わってしまうかもしれません。様々な意見が出ると自分の気持ちが揺れると思います。様々な意見を聞いて自分の気持ちが揺れながら、それらの意見も踏まえて自分の意見がより深まり確かなものになるのだと思いました。

 今回2つの授業を見させていただく中で、私も一緒に命について考えることができたと思います。道徳はどれが正解なのか分からない部分もあると思います。だからこそ、一緒に考えていくことが大切だと学ぶことができました。(渡部)

篠岡中学校での学び合い授業参観

画像1
 1月26日に小牧市の篠岡中学校で学び合いの国語授業を見学させていただきました。ひさしぶりの中学校ということで、少しドキドキしていました。

 授業を見ていて感じたことは生徒たちがしっかり授業に参加しているということです。
挙手制でなく先生の意図的指名の下で授業が展開されていき、それによって心地よい緊張感のある授業になっていました。

 意図的指名については、授業時間や理解度を考慮して指名し、また、発表に対するどんな小さいつぶやきにも敏感に反応して追求していくといったところがすごいなと思いました。

 授業中はグループに分かれたときにその中の一つについて話し合いの様子を聞いていたのですが、出された発問について生徒同士で考え答えを出し、分からない子には教え合うといった姿がありました。生徒同士の話し合いということで、途中話が脱線する時もありましたが、先生に声をかけられるまでにしっかりと考えをまとめられているところは、さすがだなと思いました。

 話し合いを聞いていて思ったことは、発見があるということです。一人で考える時には気づくことのできないことも、他の人の話を聞いている中で気づくことが出来ます。学級全体の中での意見交流でもできますが、小さいグループだからこそ、そこに深くつっこめたり、考えを深め合うことが出来ます。また、全員参加の授業もつくることが出来ます。

 授業後に学び合いの授業について教えていただきました。
 「子どもの1日の大半は授業。その中でいかに輝かせられるか。その中で輝かせることが出来たら変な子には育たない。」
 やはり、学級は生徒にとってとても大切なものであり、生活の軸となるものなのだなと感じました。生徒がお互いに「分からない」と言いあえる関係がつくられていることで授業がよりよいものになっていくことが分かりました。

 今回見せていただいた授業はとても刺激になりました。自分もこういった授業が出来るように、少しでも近づけるようになりたいと思いました。(中田啓)

卒論発表会に参加させていただきました!

 1月30日、ある教職ゼミの卒論発表会に参加させていただきました。

 気になるテーマがあったことと来年度の勉強にと思い参加させていただいたのですが、初めて見る卒論発表会の雰囲気にこちらも緊張してしまいました。その中で、4年生の方々が一生懸命発表している姿はとても輝いて見えました。それは、きっと自分が行なってきた研究に自信があったからだと思います。

 来年この様に発表できるのか…と思うと不安な面もありますが、緊張に負けず自分の考えを伝えられるようにしたいです。そのためにも自分の研究テーマについて見通しを持ちつつ、しっかりと調べ、考えていく必要があると思いました。(浦)
画像1

OB・OG報告会

画像1
 1月23日(土)、大学にてOB・OG報告会がありました。昨年度大学を卒業され、現在は実際に学校で勤務されている先輩方の「生の声」を聴くことができました。

 まず、私も何気なく使用した「聴く」という漢字。この漢字には耳、目、心があります。学級づくりにおいて「聴く」姿勢は大変重要になってきます。ルールとしてしっかり決めておくことで、学級全体で話す時に聴いてくれているという実感があれば、子どもは自信をもって話すことができます。それに、「聴く」姿勢は授業にも生きています。

 その授業づくりについては、とにかく日々研究し続けている様子がうかがえました。先輩の先生の授業を観察する時間を意図的に設けたり、自分が行った授業の板書やその日の反省を毎日記録し続けたり、少しでもより良い授業をつくるために、自分なりの工夫が必要になってくることを改めて感じました。特にキーワードとなるのが「パターン化」。次に何をやるかが分かっていれば、子どもたちからも自然と発言が出てきて、無駄な時間を省けるというものです。すぐに実現するものではないので、やはり日々の積み重ねの延長にあるのだと思いました。

 この他にも、クラスの子どもや保護者との具体的なエピソードも話していただき、本当に充実した半日となりました。教員採用試験という大きな壁はありますが、そこがゴールではなく、もっとその先の「どんな子どもを育てたいか」という一貫した自分の軸は、今から持っておきたいです。(佐藤)

小牧市立篠岡中学校での「学び合いの授業」

画像1
 今回見させていただいた授業は、中学三年生の国語の中の漢文でした。すでに学校のテストが無いこともあり、栗木先生は、「人生に役立つ国語」として、授業を進められていました。

 学び合いの授業ということで、授業中にはグループやペアになり、お互いに考えたことを紹介したり、教え合う姿が多く見られました。

 私が一番印象に残っていることは、授業の中で、生徒が挙手する場面が全く無かったことです。質問の時間に栗木先生に尋ねたところ、授業で挙手を求めたのは、「分からないことがある人?」だけでした。

 では、どのように授業が進んでいるのかというと、まず、先生が出した質問に対して、グループで考えます。その時、先生は、机間指導において、グループ内で話し合いに参加できていない生徒がいないかなどを見ているそうです。話し合いを終えると、先生が一人の生徒を指名して答えさせます。先生は、グループ内であまり自分の意見を言えてなかった生徒を指名しているそうです。その次からは、生徒のグループでの話し合いの様子や、発表を聞いている時の反応や表情をもとに、先生が指名して授業は進んでいきます。

 なぜ指名で授業を進めるのか尋ねたところ、栗木先生は、「挙手制だと分かる子の進行になってしまう、分からない子に寄り添った授業をしたいから。」とおっしゃっていました。

 私は教育実習の自分の授業を思い出し、確かにそうだと感じました。指名というのは、簡単にはできないことですが、学び合いの授業だからこそ、先生が生徒を観察する時間が増え、指名を考えることができるし、生徒もグループ内で話し合いをしているので、いきなり指名されても自分の言葉で発言できるのだと思いました。

 最近は講演などで学ぶ機会が多く、久しぶりに実際の授業を見させていただいたので、生の授業力を学んだとともに、先生に対する憧れをより強く刻み込むことができました。場を設定してくださった玉置先生、あたたかく迎えてくださった篠岡中学校の先生方、ありがとうございました。(牧野)
画像2

小牧市立篠岡中学校の「学び合いの授業」

画像1
 わたしは、1月26日に小牧市立篠岡中学校に行き、学び合いの授業とその後のヒアリングに参加させていただきました。

 中学校3年生の国語科で、授業内容は漢詩の読み方と意味をおさえるというものです。学び合いの授業によって、この単元がどのように輝くのか、とても楽しみにしていました。

 授業がはじまって間もなく、学び合いの活動は開始されました。電子黒板に漢詩が提示され、「レ点、一ニ点はどんな役割をしているか?」という発問に、子どもたちはすばやくグループをつくり、学び合いを始めました。その活動の様子を観察してみると、まず、子どもたちの話す量に圧倒されました。子どもたちだけでどんどん話が発展していくのです。レ点、一ニ点の役割を確認して終わるのではなく、自分たちで読み方を確認したり漢詩の引用源の話をしたりしていました。また、学び合いのなかででてきた疑問を先生がひろい、全体で解決をしていくという流れはとてもスムーズで理想的でした。

 学び合いの活動のなかで素敵だなと感じたのは、手がとまっている子に対し「わかる?」と声かけして丁寧に説明しているところです。一斉授業ではなかなか一人ひとりに教えることは難しいですが、学び合いでは友だちが教えてくれます。そして教えている側の子たちもまた、理解したことを言葉にして表現することで定着力が高まります。多くの子どもたちがグループ内でたくさん発言している姿は、とても印象的でした。

 学び合いだけでなく、先生が発する言葉にも子どもが話したくなる工夫がありました。たとえば、「アッパーってどういうこと?」という言葉です。「アッパー」は、子どもがレ点を説明していたときにでてきた言葉です。レ点の役割を知っている人からすれば、なんとなく言いたいことはわかりますが、そこで「アッパーってこういうことが言いたいのかな?」と教師が説明するのではなく、「アッパーってどういうこと?」と聞いて子どもに説明させていました。

 その後のヒアリングでは、先生が学び合いをはじめたきっかけや、考えを聞くことができて、とても有意義な時間を過ごすことができました。「学び合い=自ら聴くこと」とおっしゃっていたことが心に残っています。子どもたちが自ら聴くことができる授業を教師がつくっていく必要があるということも感じ、そんな授業をつくりたいと思いました。

 今回、こんな貴重な機会をいただくことができ、改めて感謝の思いでいっぱいです。本当にありがとうございました。(大澤)

小牧市立篠岡中学校での学び合い授業参観とヒアリング

画像1
 1月26日(火)小牧市立篠岡中学校で学び合いの授業を参観、そして授業者である栗木先生へのヒアリングをさせていただいた。

 私は子どもの自己肯定感を高める授業づくりを卒業論文のテーマに掲げている。「学び合い」について着目していたところ「学びの共同体」というキーワードを見つけ、今回のヒアリングを迎える前に以下の3冊の書籍を読み、勉強した。

・学校を改革するー学びの共同体の構想と実践
・教師たちの挑戦ー授業を創る、学びが変わる
・中学校における対話と協働ー「学びの共同体」の実践

 参観させていただいた授業は中学校3年生の漢文。授業が始まると賑やかだった教室が静かになる。先生からの課題に対して、4人のグループで学び合い。書籍にもあったが市松模様の座席のため、男女間でも積極的に意見を交流することができていた。

 また、「どうして? そこは分からない」「どうやったらそう読める?」とお互いに「分からない」ことを伝えることができており、それを解決しようとする生徒の姿が印象的であった。ジャンプの課題に対しても生徒は楽しそうにグループやペアで学んでいる。

 初めて見た「学びの共同体」の授業であったが、書籍で学んだように1人1人の子どもを大切にし、子どもたちで学びを深めている授業を実際に見ることができ、とても驚いた。

 授業後のヒアリングでは栗木先生への質問を通して、「学びの共同体」への理解を深めることができた。また、自己肯定感とのつながりについても考えることができた。子どもの「分からない」を大切にしていく指導や、子どもが「分からない」と言えることは簡単なことではない。それを自然に行なっていた栗木先生、そして3年生の生徒の姿には、これまでの様々な経験や積み重ねがあったことを知ることができた。

 学び合いの中で、ときに「私はまわりの子よりできていない」と感じることもあるはずだ。しかし、そこで課題と向き合える姿勢を大切にすることで子どもの自己肯定感を高められるかもしれない。いかに課題と向き合えるか、自分から分からないことを聞くことができるかを学び合いの中で大切にする。そうすれば自己肯定感は高まっていくはずである という考えに至ったヒアリングであった。

 学校からの帰り道で、すでに篠岡中学校のHPには私たちゼミ生の写真が掲載されていた。非常に嬉しいことである。お忙しい中、貴重な時間を過ごさせていただいことに感謝し、この学びを今後の研究に活かしていきたいと思う。ありがとうございました。(松井)

篠岡中での学び合いの授業 (2)

画像1
 1月26日、小牧市篠岡中学校で行われた栗木先生の学び合いの授業を見させていただきました。

 「学び合いの授業(1)」では「分からない」という言葉がたくさん聞こえてきたことに関することを書きました。

 今回は授業中の先生視線についてです。

 栗木先生は生徒の表情を見て、生徒を当てていらっしゃいました。授業後にお話をお聞きするとグループで話し合っているときにあまり意見を言えていなかったような生徒を最初に当てるということでした。

 机間指導をしていらっしゃるときも、屈みながら、目線を生徒と同じ目線にしながら話を聞いていらっしゃいました。本当に生徒の表情をよく見ていらっしゃるのだと感じました。

 私が教育実習の中で行っていた机間指導は生徒のノートを見ることで精一杯でした。どんなことを書いているのか、それしか考えていませんでした。どんな表情をしていたかなんて全く考えていませんでした。私の頭の中は「どの子を当てたらスムーズに授業が進むか」ということだけでいっぱいでした。

 栗木先生の授業では発言する生徒がいるときも、先生の視線は周りの聞いている生徒たちに向けられいました。黒板の前からだけでなく、扉の近くから、窓の方からと様々な場所から生徒のことを見つめていらっしゃいました。一点からだけでは生徒たちのことを見ることはできないのだということを学びました。様々な場所から見るからこそ、生徒たちの様々な表情に気づくことができ、指名することができるのだと思いました。

 栗木先生は全体に視線を向けるだけでなく、「◯◯くん、さっきこう言っていたね。」と声を掛けるときにはその生徒のことをしっかりと見つめていらっしゃいました。その生徒が発言していたときの視線は周りへ向けられていたかもしれませんが、発言した生徒のことをしっかりと見て発言の内容について話をしてもらえたらきっとその生徒も「先生はちゃんと聞いていてくれる」と安心することができると思います。

 視線を全体に対する視線と個に対する視線と使い分けていらっしゃるのだと思いました。

 私の卒業論文の中では「子どもをみる」ことについても考えていきたいと思っています。授業の中で子どもたちのことをいかにみるかということについてもとても勉強になりました。(渡部)

篠岡中での学び合いの授業(1)

画像1
 1月26日、小牧市立篠岡中学校で行われた栗木先生の学び合いの授業を見させていただきました。

 授業の中で最初に驚いたことは学び合いの中で生徒たちから「分からない」という言葉がたくさん聞こえてきたことです。私は自分が中学生だった頃、自分の分からないことを表に出すことは恥ずかしいような気がしてしまっていました。しかし、篠岡中学校の生徒たちは「ここが分からない」、「これ何て言うの?」と自分の分からないことを仲間に伝えていました。そして、そこからお互いの考えを話し合っていました。

 その後の先生の言葉は「正直、困っている人?」という言葉でした。私が今まで経験してきた授業では「できた人?分かった人?」という聞き方がほとんどでした。しかし、考えてみると「できた人、分かった人」を当てて授業を進めても結局、一部の分かっている子だけで授業が進んでしまう。考えてみれば分かることだったかもしれません。

 私は今までこのことにさえ気づいていなかったのだと授業を見させていただいて気づくことができました。その後も「よく分からない、困っていることがある人?」と声をかけていらっしゃる場面がありました。そして困っていると手を挙げた生徒たちに対して「いいよ」と伝えていらっしゃいました。

 「分からない」ということを否定しない先生の声のかけ方やクラスの雰囲気が学び合いの授業をつくり上げているのだと思いました。

 分からないことを聞くからこそ教え合う、学び合うことがはじめてできるのだと分かりました。また、その学び合いの授業をつくり上げるためには日々の積み重ねがとても大切だということを学びました。

 私も将来先生になったら子どもたちの「分からない」という気持ちを大切にし、日々積み重ねていくことのできる先生になりたいと思いました。(渡部)

「算数・数学科授業 成功の極意」を聞いて

画像1
 1月23日、知多で行われた「算数・数学授業 成功の極意」の講演会に参加させていただきました。

 講演の中で特に注目した点が2つあります。

 1つ目は、「物わかりが悪い教師になれ」です。

 子どもの発言などでその授業をどんどん深めていくことが大切ですが、物わかりの良い教師だと、教師に勝手に解釈され、子どもの発言が減ってしまいます。この、物わかりが悪い教師になれというのは、前々からゼミで言われていたことです。しかし、教育実習を振り返ってみると、自分は物わかりが悪い教師にはなれていなかったなと思います。算数の授業で自分が答えてほしいなと思っているキーワードを子どもが言ったら、あとは自分がそのキーワードから広げていた気がします。子どもの発言を大切にして、子どもたちで深めていくことの大切さを感じました。

 2つ目は「子どもにまとめをさせる」ということです。

 授業の最後のまとめは、教師が行うものだと勝手に思っていました。しかし、まとめができるということは、その1時間の授業を理解し、最も大切な部分が分かっているということです。短くまとめることが大切であるので、「今日やったことを30秒くらいでまとめてみて」などと言って、子どもにまとめをさせることで理解が深まることが分かりました。

 また、今回の講演会で、去年卒業された先輩に会うことができました。現場で働くようになっても、たくさんの講演会に参加して多くのことを学んでいきたいと思いました。(堀江)

「算数・数学科授業 成功の極意」の講演会に参加して

画像1
 1月23日(土)、知多市民体育館で行われた「算数・数学科授業 成功の極意」の講演会に参加させていただきました。

 玉置先生のお話で印象に残ったことは、「子どもの出力場面を増やす」ということです。

 教師の一方的な教授による入力ではなく、子どもが自身の意見を表現したり、活動したりする出力に重きをおくのがよいことを学びました。つまり、アクティブ・ラーニング。いかに、子どもに出力させるのか、教師は発問・助言・説明・指示を工夫していくことが大切だと知りました。

 また、表情発言も大切だと学びました。ある生徒の発言を聞いた後に、ニコっと笑ったり、難しそうな顔をしたりした生徒に「今、ニコっと笑ったけど○○さんはどう思いましたか?」などと問いかけることで、意見のつながりが生まれることが分かりました。

 昨年の教育実習では、自分に余裕がないということもあって、子どもたちの表情までよく見ることができていませんでした。ドンドン当てていくのも一つの方法かもしれませんが、一つの意見を深めていくことで、子どもたちの理解も深まっていくのではないかと思いました。

 そして、今回エレベータートークということを初めて知りました。これまでの学びを相手に30秒で伝えるというもので、学習のまとめや復習に使える学習活動だと思いました。実践してみたいと思いました。

 算数・数学についての講演会ということでしたが、その他の教科についても同じことが言えることが多く、社会専修の私にとってもためになる話ばかりでした。今回、学んだことをこれからに生かしていきたいです。(末松)

「算数・数学科授業 成功の極意」講演会

画像1
 1月23日(土)、知多市民体育館で行われた、玉置先生による「算数・数学科授業 成功の極意」の講演会に参加させていただきました。 

 特に印象に残ったことは、表情発言についてです。1つの子どもの発言に対して、「他にありませんか?」と聞くのではなく、頷きや困った顔などの表情につっこみを入れることも繋ぎのテクニックの1つと知りました。

 実習での授業を思い返すと、数学の授業で1つの考え方が出た後、「他の考え方をした人はいませんか?」と聞いてしまっていました。よく見渡せば、頷いている子や首を傾げている子、他のもあるよと訴えてくる子など様々だったと思います。いきなり流れを変えるのではなく、子どもの表情から深め、繋げていくこともできたなと後悔すると共に、今後実践していきたいと思いました。

 脳のパフォーマンスは「入力<出力」であるそうです。表情も出力の1つであることも学びました。子どもが出力する場面を授業内で多くつくることも、教師としてすべきことであると思います。少しの工夫や発問、指示で変わってくるものだと思いました。

 また、私は数学専修に所属しているため、算数・数学らしい指示ができるようにならなければいけないなと思いました。そのためには、定義をしっかりと理解することが必要であると実感しました。もう一度定義を見直し、当たり前のことを当たり前のように言えるよう、頭に入れていこうと思います。(浦)

算数・数学講演会に参加させていただいて

画像1
 1月23日、知多で行われた算数・数学講演会に参加させていただきました。

 玉置先生のお話の中で「数学的な用語をきちんと使うこと。(例えば線を引くではなく、直線を引くなど。)当たり前のことをしっかり行うことが大切。」というお話がありました。

 私は国語専修なので、国語の当たり前とは何かを考えました。私の中で一番最初に思い浮かんだことは漢字の書き順です。黒板に漢字を書くときに、正しい書き順で書くことは言われてみれば当たり前のことかもしれません。しかし、実習前に漢字の書き順テストがあり、漢字の書き順を確認してみると、思っていた以上に書き順を間違えていたものがあったことを思い出します。「当たり前のこと」と言葉で言うことは簡単ですが実行するためには日々の積み重ねが大切だと思います。「当たり前のことを、馬鹿にしないで、ちゃんとやれる人」を目指して頑張ります。

 また、玉置先生の「もの分かりの悪い教師になれ」、「子どもたちの表情に注目する」というお話では中学校実習での授業を思い出します。

 国語の授業で首をかしげながら、言葉を詰まらせながら一生懸命話してくれた生徒がいました。そして、その生徒が発言したことは授業の中でキーワードとなる内容でした。それなのに私はその生徒が話してくれたことを「待ってました」と言わんばかりに私の言葉で補足をしてしまいました。もの分かりの悪い教師になれていたら、生徒の表情に注目できていたら、もっと違う声を掛けることができたはずです。生徒の言葉で学びを深められたはずです。

 実習に行く前に学んでおきたかったと思う反面、実習に行った後だからこそ、あのときもっとこうすれば良かった、こういう場面でこんな声掛けができていたら…と自分の中で具体的な場面と結びつけて学ぶことができてると思います。

 私が経験してきたことは本当に少しのことですが、時にはその経験と結びつけて学びを深められるように頑張っていきたいと思いました。(渡部)

玉置先生の講演を聞いて思ったこと

画像1
 1月23日、知多市民体育館で、玉置先生による「算数・数学授業 成功の極意」の講演会に参加させていただきました。

 講演を聞いていて、今回のキーワードの一つは「出力」であると考えました。「出力」とは、主に子供が学んだこと、発見したこと、考えたことなどを、ノートに書いたり、相手に話し、伝えることなどを言います。

 そして、今回玉置先生のお話自体が、先生の学びと経験の賜物による大きな「出力」であると感じました。玉置先生は講演中に、オリジナルの話に加え、先生が実際に本や先生方から、学ばれたことを、私たちに話してくださいました。これも「出力」であると思います。

 これがただの「出力」でないのは、先生の経験談とともに話されているからです。今回のお話は、先生が、学ばれたことを実践され、経験をもとにさらに推敲されたことを、講演してくださったので、より深い「出力」だったと思います。

 あまり、上手く説明できなかったですが(笑)、私はそんなことを少し考えながら、今回の講演を聞いていました。

 そして今、記事を書きながら、私が今していることも「出力」の一つだなあと感じています。(牧野)

「算数・数学授業 成功の極意」を聞いて

画像1
 1月23日に玉置先生による算数・数学講演会が行われました。

 講演会の内容は、以前に話していただいたこともあり、改めて教師のしかけしだいで授業が学び深いものになるということを噛み締めました。

 1番大切なことを教師が言う講義に対し、授業は1番大切なことを子どもが言う(1番大切なことを子どもが言うように教師がしかけていく)。授業をするために、教師がするべきこととして印象に残っている話の1つに、「子どもの出力場面を増やす」という話がありました。

 例えば、挙手指名方式をやめて1つの意見に対して賛成なら○、反対なら×を書くというような○×方式をとりいれたり、賛成なら笑って、反対なら嫌そうな顔をしてというような表情発言から意図的指名をしたりと、いずれの方法も挙手した子だけで行われる授業ではなく、全員が授業に参加できるという魅力があります。

 また、出力場面を増やすことの1つにエレベータトークをすることもあげられました。エレベータトークとは、別名30秒トークとも言うそうで、その日の授業で学んだことをノートを見ずに隣の人に伝えるというものです。このエレベータトークはその授業のまとめを子どもたちが自身の言葉で隣の人に伝えたり、友だちのまとめを聞いたりすることで教師がまとめるより記憶に残ります。

 子どもたちの出力場面を増やすことによって授業内容の定着をはかるのです。

 全員参加型授業はわたしの理想の授業であり、目指すところの授業です。今日学んだことをぜひ実践にうつしていきたいと思います。(大澤)

久しぶりの玉置先生の講義

画像1
 知多市で行われた算数・数学の講演会に参加させていただきました。玉置先生による講演会は私自身久しぶりのことでとても楽しみでした。大学の講義でも玉置先生に多くのことを学ばさせていただいていますが、こうしてたくさんの人の前で講演する玉置先生はきらきらしていてかっこよかったです。

 さて、今回の講演で授業づくりについて多くことをお話くださり、その中でも印象的だったことは生徒の出力場面を増やすことについてです。
 
 私は教育実習で、生徒の発言に対して「ハンドサインは?」や、「どうですか?」などと全体に向けてばかり切り返していました。それでは生徒は黙り込んでしまって当然です。

 そこで、生徒一人一人の出力場面を増やしてあげる方法として、生徒が発言したことや黒板に書いたことは他の子に説明させる。「次に先生はなんて言うと思う?」と問うことで数の広がりを考えさせることができる。「ノートに写しなさい」から「ノートに再現しなさい」と写すときの問いかけ次第で考えながらノートに書くことを促せるなどの多くのテクニックを学びました。

 また、生徒が「えー」と発言したり、ニコニコ笑ったりと気持ちを言うのも出力です。このときの生徒の様子を見逃さず、「今何か考えた?」と切り返してやれば授業が深まっていくのだと学びました。玉置先生の経験を踏まえながら様々な授業のテクニックを学ばさせていただいたのでわかりやすく、とても楽しい講演でした。(小川)

新聞の切り抜き

 私は新聞の気になる記事を切り抜きしてまとめています。その整理整頓をしていたところ、偶然面白い記事を見つけました。それは、中日新聞の「教育」というページで、各学校の取り組みが掲載されている欄に、何と玉置先生が校長時代の小牧中学校が紹介されていたのです。

 「子どもを輝かせる場づくり」の実践と題して、3週に渡って掲載されていました。

 第1週目では、生徒が命のテーマの本を読み、その内容を校長室に行って話すという取り組みです。校長室に訪問した生徒には文房具のプレゼントもあり、多くの生徒が来ていたようです。校長室に行くのは勇気がいるかもしれませんが、普段と違う生徒の一面が見られるのは良いことですし、本を通して『いのち』について考えられる機会があるのは大変貴重だと思いました。

 第2週目では、「教室ICTトラブル対応部隊」という、ICT機器に詳しい生徒にパソコンの調整やデジタル教科書の準備をさせるという取り組みです。得意分野を生かすことができ、知識が増えれば後輩にも引き継いでいくことができるので、ICT利活用が進むこれからの教育現場には、必要になってくると感じました。

 第3週目では、商店街のイベントで生徒たちがボランティアをするという取り組みです。「役に立っている」ということに楽しさを覚え、やりがいを感じられることは、生徒にとって今後働く楽しさにつながっていくと思いました。

 当時は、まさか記事に載っている玉置先生がゼミの先生になるとは思ってもいませんでしたが、記事にある通り素晴らしい取り組みをされていた玉置先生と出会えて良かったと改めて実感しました。この記事は特に大切に保管しておきます。(佐藤)

 ※ 新聞記事「命の本で輝き引き出す」はここをクリック
 
 ※ 新聞記事「得意の知識生かし活躍」はここをクリック

 ※ 新聞記事「役に立つ」って楽しい」はここをクリック

画像1
画像2
画像3
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

27ゼミ生レポート

教育資料