3の報告に対して(玉置)

 子どもの感性から出てきた言葉をとらえて、そこから学んでいることがとても素敵です。教育者としての大切な資質に触れている記録です。教師は、子どもから真摯に学ぶことを忘れてはいけないと思うのです。輝きをさらに磨いていくサポートという文言にも、子どもに関わっていくときの大切な心得が表現されていると思いながら読ませてもらいました。
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みんなでやりたい

 私は、今年の夏休みに「JOF」というボランティア活動に参加しました。小学校1年生から6年生の子がいろいろな地域から参加します。グループを作って、野外活動を楽しみました。

 そこで短い時間でしたが、間近で子ども一人一人の成長を感じることが出来ました。ある子は、1日目、私とその子の友達としか話せていなかったが、活動を通して、自ら他の子に話しかけに行くようになっていました。ある子は、一つの活動を通して「自分のなりたい憧れの姿に近づくことができた。」と話してくれました。

 一番印象に残っている子が、小学校6年生の子です。活動中に、私が泣いている子を慰めていて、その子が泣き止みそうになかったので、その子に「先に他の子と活動を始めていいよ。」と言いました。

 すると、その子が「グループの子が泣いているのに、活動は出来ない。みんなでやりたいよ。」と言って、他の子に声を掛けて、泣いている子を笑顔にするために出来ることはないか話し合いを始めたのです。私は、一人の子どものことしか考えていなかったことに気付き、さらに、周りの子の気持ちを考えていなかったと恥ずかしくなりました。同時に、この子によって「周りの子を思いやる心」を学びました。

 本当は、その子も親元を離れて、キャンプに参加していたのだから、不安なこともあったでしょう。それでも、自分より下の子を気遣い、行動した自主性が素晴らしいと思いました。また、私は、短い間に様々な成長を遂げた子ども達と一緒に活動して、一人一人の輝きを見つけることの喜びを実感しました。そして、輝きをさらに磨いていくサポートをしたいと改めて思いました。

1の報告に対して(福地)

 ありがとうございました。「分かったつもり」にならず、「分かりたい」と内面を理解し続ける姿勢という、教師としての生き方の軸をT君から学んだ貴重な体験ですね。そこに至った背景に、長く関わったことによる、彼があなたに対して素直に心を開いたことがあるように思います。そんな信頼関係が子どもを救うということに改めて気付きました。
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不登校児童と関わって

 私が不登校児童Tくんとの関わりを通して学んだ、「子どもの内面を理解しようとする姿勢」の大切さについて紹介します。

 不登校児童Tくんは、学習会では友達とも仲良く遊び、「僕はゲームで生きていく」と話してくれるような子でした。そのため、当初私はTくんに対して元気な子という印象をもち、自ら進んで学校へは行かない子とも認識していました。

 しかし、関わりが長くなる中で、少しづつ自分の本心について話してくれるようになっていきました。ある日「学校には行けていないけど、自分を変えたいという気持ちは凄くあって、毎朝頑張って行こうとするけどお腹が痛くなってしまう」「寝ている時とゲームをしている時だけは、学校のことを考えなくていいから楽なんだ」と話してくれたことがありました。

 話を聞いて私は、元気なTくんがこのような悩みを抱え込んでいたこと、またここまで自分のことを捉え言語化していることにとても驚きました。Tくんとの関わりを通して、必ずしも自分が見ているその子の姿が、その子の全てではないということに気づくことができました。そのため、子どもと関わる際には「わかったつもり」にならず、「わかりたい」と内面を理解しようとし続ける姿勢の大切さをTくんから学びました。
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学校行事
3/25 子ども理解活動1 概要説明会(教務課オリエンテーション内)

教育資料

一人で抱え込まないで

卒業論文

子ども理解活動リスト